【EDH作成記録】混沌で純粋な"赤"【そして雑談】
2021年7月5日~前書き~
※本デッキと記事の八割は以前紹介している【ヨーグモスの息子、ケリク】作成前にリストと文面が固まっているものになります。
ヤツを、ヤツを〇すには突き抜けるしかねぇんだ!!
青いデッキへの憎悪を隠せずにリストを思案している深夜0時。どうすればヤツを超えられるのか、それだけを考えて行きつく先はやはり「やられる前にやる」というシンプルイズベストな選択肢。正直な話、白や緑のように、パーマネント全般に触ることが出来ない黒や赤のカラーパイでは、相手より先に勝負を決めることが至上命題ではないかという、原点みたいな考え方にたどり着いてしまう。
しかし、これがmtg力の衰えとは思いたくない。むしろ進化していると豪語したい。ボードコンハンデスマスデス大好き畜生にして空気を読まないイ〇リキモ紙オタクの私にとって、速度やテンポで勝負をする、という発想に行きつくこと自体が、件のお店に通っていた頃の私を知る諸兄からすると驚かれて然るべきなのだ。
緻密で繊細な戦略や、ロングゲームの駆け引きを楽しむ自分も勿論いる。しかし、それらを一瞬で無に帰するほどの圧倒的な速度と暴力の存在をこのカードゲームは容認している。そしてかつての自分を超えるかのように、私は自分が最も苦手と豪語する「戦闘」に重きを置いたジェネラルで、ヤツの首を狙いに行くのだ。
~デッキリスト~
【統率者】
アクームの怒り、モラウグ
【土地 37枚】
山 24枚
背骨岩の小山
大焼炉
ならず者の道
屍肉あさりの地
作戦室
虹色の眺望
進化する未開地
広漠なる変幻地
ジャンドの全景
ナヤの全景
ねじれ地帯
無限地帯
幽霊街
【クリーチャー 20枚】
ゴリラのシャーマン
猿人の指導霊
月の大魔術師
二重詠唱の魔道士
つややかな雄鹿
オーガの戦駆り
真面目な身代わり
鋳隗かじり
強制的な勧誘者
ケッシグの罠師、アレイナ
青銅血のパーフォロス
港を滅ぼす者
鏡割りのキキジキ
鋼のヘルカイト
遺跡掘削機
ヘルカイトの暴君
原初の嵐、エターリ
炎の大口、ドラクセス
隕石ゴーレム
荒廃鋼の巨像
【インスタント 10枚】
赤霊破
粗暴な力
捨て身の儀式
発熱の儀式
胸躍る可能性
削剥
余韻
煮えたぎる歌
ヴァラクートの覚醒/ヴァラクートの石鍛冶場
混沌のねじれ
【ソーサリー 11枚】
ギャンブル
汚損破
安堵の再会
焼けつく双陽
ジェスカの意志
災難の輪
破滅
連鎖反応
アイレンクラッグの妙技
冒涜の行動
力ずく
【エンチャント 3枚】
熱情
ラースの灼熱洞
焦熱の解放
【プレインズウォーカー 2枚】
三度の再誕、ジェスカ
反逆の先導者、チャンドラ
【アーティファクト 16枚】
宝石の睡蓮
太陽の指輪
影槍
統率者の板金鎧
ルビーの大メダル
秘儀の印鑑
緋色のダイアモンド
友なる石
街の鍵
英雄の刃
連合の秘宝
世界のるつぼ
パーフォロスの槌
威圧の杖
ギラプールの宇宙儀
エンバレスの宝剣
~今回のジェネラル~
今回のジェネラルは【アクームの怒り、モラウグ】。直近のスタンダードでも使用可能で、レガシーでも謎の笛から呼ばれて飛び出る戦闘狂である。
能力は2つ(テキスト原文など使わないので詳しくは各自調べて欲しい)
・攻撃に参加したクリーチャーのパワーを1上げる(重複可)
・自身のメインフェイズに上陸すると追加の戦闘ステップを得てクリーチャー全てアンタップ
1つ目の能力により実質パワー7以上の所謂3パンジェネラルに加え、上陸による追加コンバットも合わさると体感的に1.5パンジェネラルという正に戦闘狂。拳で全てを解決していくのだ。
ただし明確に弱点はある。まず単体では回避能力がなく、極楽鳥を狩るのにも全力を尽くす頭の悪い牛であること。そして耐性もタフネス6以外無い、ただの脳筋な牛であること。なによりキャストに6マナもかかる悠長な牛であること。
悪いところを書いていくとコイツをモーモーファームに送り込んで髭の配管工が乗るカートを粉砕させたくなるが、強いことに変わりは無い。問題はコイツでどーやって勝つか、である。
使えそうなサーチが「ギャンブル」程度しかない赤というカラーパイにおいて、正直1/99のカードを2つ3つ引き当てなければならないコンボを仕込むのはあまり得策とは言えないが、単体で使えるカードであれば最低限許容範囲として採用して良いだろう。それで勝つ気は微塵もないがな。
やはり狙うなら上陸という非常に緩い条件で付与される追加戦闘を活かした立ち回りだ。能力とのシナジーで三回殴れば一人落ちるジェネラルなのだから通常戦闘と合わせて1ターン1キルは目指していきたい所だ。
そして攻撃をいかに通すかも重要になるだろう。オーラや装備品で究極完全体に仕上げるのも悪くはないのだろうが、正直召喚酔いが解ければそこそこヘイトの高いカードだ。それならば瞬間的に圧殺出来るカードの方が奇襲製が高い。
何より、赤というカラーパイの都合上、上陸を複数回達成できるフェッチランド系の採用は必須とも言えるが、友好色、対抗色共に手が届かなかったのでそこは勘弁して欲しい。
次項からはピックアップカードの紹介だ。
~ピックアップカードの紹介~
今回も例の如く強いカードは強いから強い理論の元、「とりあえず赤なら入れとけ!」みたいなカードの紹介は割愛する。
・強制的な勧誘者
ちょっと強い「士気溢れる徴集兵」
もうそういう認識で構わない。ちなみにコイツ本体でなくても海賊なら誘発するのでより強い海賊がいるならそいつをキキジキしていけば良い。コイツの能力で奪ったパーマネントに海賊付くからそいつを量産しよう。
・粗暴な力
赤いジャイグロ
ジャイグロ、つまり「巨大化」である。こんな直近のスタンで刷られても居場所がギリない最もバランスの取れたブーンズでもこのデッキならちゃんと役割を持たせられる。それはモラウグのパワーを9に出来る、という点だ。
モラウグは戦闘に1回参加するごとにパワーを+1してくれるため、1回目の戦闘で7/6、2回目の戦闘では8/6となってくれる。ここにジャイグロを当ててみよう。7/6に+3/+3で10/9、8/6に+3/+3で11/9と2回の戦闘で統率者ダメージ21点が入る計算になる。
単純にパワーを増やすだけのカードだが、山をキラーカードに変化させることの出来るカードだ。偉い。
・力ずく
アモンケットよ、私に力を貸してくれ!!
自分がmtgを本格的に始めたエキスパンションのカードには、少なからず愛着が湧くものだ(ちなみに筆者が初めて触れたmtgのエキスパンションはプロフェシーである)。
やることはX個のアーティファクト破壊。最悪X=1でもこの環境なら当てどころに困ることはないだろう。
・焦熱の解放
与えるダメージ3倍、つまり1パン
自分が与えるダメージを三倍にするエンチャント。自軍にしか効果がなく、殴り返しを気にしなくてよい点は流石近代mtg。
実質パワー7のモラウグは1パンジェネラルに早替わりし、フェッチがあればそのまま1ターン3キルまで狙えるボム。出した瞬間ヘイト上がるので決められるときに出そう。
・三度の再誕、ジェスカ
モラウグをフェイジに変える妹
フェイジである。能力の関係でモラウグを出した後にしか出せないが出したターンに全員倒す算段なら問題ないだろう。能力は基本0能力しか使わない。どーなる?モラウグが1パンジェネラルになる。
・英雄の刃
先置き出来るジャイグロ
基本的な採用理由は先述の粗暴な力と変わらない。コイツのよい点は先置き出来るところ。リストを見て頂いて分かるとおり、速攻を付与するカードを複数枚採用している。これはモラウグで速やかに殴りきるからであるが、英雄の刃を先置きしておけば、即座に1キルも狙える(セットランド権の保持は必要)
。殺意に身を委ねよ。
~後書き~
※ここからの文章はオンタイムで書いているものになります
紫煙をくゆらせながら、あの黒いコンボ畜生をどう止めるかを考える夕食後の一服。
我が家の生物テフェリーはおろか、先日機会がありTさんのPWテフェリーとも良い勝負を繰り広げ(さながら公道を最速で走り抜ける某漫画のような高速展開の応酬だった)、三人卓ではあったがcEDHを体感する貴重な対戦経験となった。
しかし、その時Tさんが仰っていた「EDHの楽しいところを切り捨てて、高速化している」という言葉が残っている。
確かにその通りだ。コンボルートの始発点こそ違えど、最終的に1つの道筋に絞られることはどのデッキでも変わらない。
リプレイのように繰り返されるサーチ、ドロー、アンタップ、リアニメイト。公式ですらレベル帯による棲み分けを推奨するのにはやはり理由がある。
cEDHは楽しめる人と楽しめない人がいる
カジュアルEDHから始めた私には分かる。初めてのEDHでこんな高速コンボ決められたら誰だってやる気を無くす。それくらい速くて機械的な作業の繰り返し。
構築ならそれでも良いのかもしれない。何故なら互いに勝利を目指してデッキを作っているのだから。EDHも皆勝利を意識しているかもしれないが、それ以上に自身のやりたいことやカードの可能性を楽しむ側面が強い。互いの楽しいことを見せ合う、誰でも楽しむことが出来る、そんなCommander is for fun.の精神からcEDHは少し逸脱していると私は疑問を持っていたが、腑に落ちることが出来た。流石Tさんだ、人格者である。
そして、やはり真の敵はヘイト管理や政治力の高い彼なのでは?という新たな疑問は、ひとまず今日は解決させないでおこう。
あ、でも今後の強めに作るEDHのデッキビルディング方針は変わらずTさんの高速コンボを咎める方針です。
※本デッキと記事の八割は以前紹介している【ヨーグモスの息子、ケリク】作成前にリストと文面が固まっているものになります。
ヤツを、ヤツを〇すには突き抜けるしかねぇんだ!!
青いデッキへの憎悪を隠せずにリストを思案している深夜0時。どうすればヤツを超えられるのか、それだけを考えて行きつく先はやはり「やられる前にやる」というシンプルイズベストな選択肢。正直な話、白や緑のように、パーマネント全般に触ることが出来ない黒や赤のカラーパイでは、相手より先に勝負を決めることが至上命題ではないかという、原点みたいな考え方にたどり着いてしまう。
しかし、これがmtg力の衰えとは思いたくない。むしろ進化していると豪語したい。ボードコンハンデスマスデス大好き畜生にして空気を読まないイ〇リキモ紙オタクの私にとって、速度やテンポで勝負をする、という発想に行きつくこと自体が、件のお店に通っていた頃の私を知る諸兄からすると驚かれて然るべきなのだ。
緻密で繊細な戦略や、ロングゲームの駆け引きを楽しむ自分も勿論いる。しかし、それらを一瞬で無に帰するほどの圧倒的な速度と暴力の存在をこのカードゲームは容認している。そしてかつての自分を超えるかのように、私は自分が最も苦手と豪語する「戦闘」に重きを置いたジェネラルで、ヤツの首を狙いに行くのだ。
~デッキリスト~
【統率者】
アクームの怒り、モラウグ
【土地 37枚】
山 24枚
背骨岩の小山
大焼炉
ならず者の道
屍肉あさりの地
作戦室
虹色の眺望
進化する未開地
広漠なる変幻地
ジャンドの全景
ナヤの全景
ねじれ地帯
無限地帯
幽霊街
【クリーチャー 20枚】
ゴリラのシャーマン
猿人の指導霊
月の大魔術師
二重詠唱の魔道士
つややかな雄鹿
オーガの戦駆り
真面目な身代わり
鋳隗かじり
強制的な勧誘者
ケッシグの罠師、アレイナ
青銅血のパーフォロス
港を滅ぼす者
鏡割りのキキジキ
鋼のヘルカイト
遺跡掘削機
ヘルカイトの暴君
原初の嵐、エターリ
炎の大口、ドラクセス
隕石ゴーレム
荒廃鋼の巨像
【インスタント 10枚】
赤霊破
粗暴な力
捨て身の儀式
発熱の儀式
胸躍る可能性
削剥
余韻
煮えたぎる歌
ヴァラクートの覚醒/ヴァラクートの石鍛冶場
混沌のねじれ
【ソーサリー 11枚】
ギャンブル
汚損破
安堵の再会
焼けつく双陽
ジェスカの意志
災難の輪
破滅
連鎖反応
アイレンクラッグの妙技
冒涜の行動
力ずく
【エンチャント 3枚】
熱情
ラースの灼熱洞
焦熱の解放
【プレインズウォーカー 2枚】
三度の再誕、ジェスカ
反逆の先導者、チャンドラ
【アーティファクト 16枚】
宝石の睡蓮
太陽の指輪
影槍
統率者の板金鎧
ルビーの大メダル
秘儀の印鑑
緋色のダイアモンド
友なる石
街の鍵
英雄の刃
連合の秘宝
世界のるつぼ
パーフォロスの槌
威圧の杖
ギラプールの宇宙儀
エンバレスの宝剣
~今回のジェネラル~
今回のジェネラルは【アクームの怒り、モラウグ】。直近のスタンダードでも使用可能で、レガシーでも謎の笛から呼ばれて飛び出る戦闘狂である。
能力は2つ(テキスト原文など使わないので詳しくは各自調べて欲しい)
・攻撃に参加したクリーチャーのパワーを1上げる(重複可)
・自身のメインフェイズに上陸すると追加の戦闘ステップを得てクリーチャー全てアンタップ
1つ目の能力により実質パワー7以上の所謂3パンジェネラルに加え、上陸による追加コンバットも合わさると体感的に1.5パンジェネラルという正に戦闘狂。拳で全てを解決していくのだ。
ただし明確に弱点はある。まず単体では回避能力がなく、極楽鳥を狩るのにも全力を尽くす頭の悪い牛であること。そして耐性もタフネス6以外無い、ただの脳筋な牛であること。なによりキャストに6マナもかかる悠長な牛であること。
悪いところを書いていくとコイツをモーモーファームに送り込んで髭の配管工が乗るカートを粉砕させたくなるが、強いことに変わりは無い。問題はコイツでどーやって勝つか、である。
使えそうなサーチが「ギャンブル」程度しかない赤というカラーパイにおいて、正直1/99のカードを2つ3つ引き当てなければならないコンボを仕込むのはあまり得策とは言えないが、単体で使えるカードであれば最低限許容範囲として採用して良いだろう。それで勝つ気は微塵もないがな。
やはり狙うなら上陸という非常に緩い条件で付与される追加戦闘を活かした立ち回りだ。能力とのシナジーで三回殴れば一人落ちるジェネラルなのだから通常戦闘と合わせて1ターン1キルは目指していきたい所だ。
そして攻撃をいかに通すかも重要になるだろう。オーラや装備品で究極完全体に仕上げるのも悪くはないのだろうが、正直召喚酔いが解ければそこそこヘイトの高いカードだ。それならば瞬間的に圧殺出来るカードの方が奇襲製が高い。
何より、赤というカラーパイの都合上、上陸を複数回達成できるフェッチランド系の採用は必須とも言えるが、友好色、対抗色共に手が届かなかったのでそこは勘弁して欲しい。
次項からはピックアップカードの紹介だ。
~ピックアップカードの紹介~
今回も例の如く強いカードは強いから強い理論の元、「とりあえず赤なら入れとけ!」みたいなカードの紹介は割愛する。
・強制的な勧誘者
ちょっと強い「士気溢れる徴集兵」
もうそういう認識で構わない。ちなみにコイツ本体でなくても海賊なら誘発するのでより強い海賊がいるならそいつをキキジキしていけば良い。コイツの能力で奪ったパーマネントに海賊付くからそいつを量産しよう。
・粗暴な力
赤いジャイグロ
ジャイグロ、つまり「巨大化」である。こんな直近のスタンで刷られても居場所がギリない最もバランスの取れたブーンズでもこのデッキならちゃんと役割を持たせられる。それはモラウグのパワーを9に出来る、という点だ。
モラウグは戦闘に1回参加するごとにパワーを+1してくれるため、1回目の戦闘で7/6、2回目の戦闘では8/6となってくれる。ここにジャイグロを当ててみよう。7/6に+3/+3で10/9、8/6に+3/+3で11/9と2回の戦闘で統率者ダメージ21点が入る計算になる。
単純にパワーを増やすだけのカードだが、山をキラーカードに変化させることの出来るカードだ。偉い。
・力ずく
アモンケットよ、私に力を貸してくれ!!
自分がmtgを本格的に始めたエキスパンションのカードには、少なからず愛着が湧くものだ(ちなみに筆者が初めて触れたmtgのエキスパンションはプロフェシーである)。
やることはX個のアーティファクト破壊。最悪X=1でもこの環境なら当てどころに困ることはないだろう。
・焦熱の解放
与えるダメージ3倍、つまり1パン
自分が与えるダメージを三倍にするエンチャント。自軍にしか効果がなく、殴り返しを気にしなくてよい点は流石近代mtg。
実質パワー7のモラウグは1パンジェネラルに早替わりし、フェッチがあればそのまま1ターン3キルまで狙えるボム。出した瞬間ヘイト上がるので決められるときに出そう。
・三度の再誕、ジェスカ
モラウグをフェイジに変える妹
・英雄の刃
先置き出来るジャイグロ
基本的な採用理由は先述の粗暴な力と変わらない。コイツのよい点は先置き出来るところ。リストを見て頂いて分かるとおり、速攻を付与するカードを複数枚採用している。これはモラウグで速やかに殴りきるからであるが、英雄の刃を先置きしておけば、即座に1キルも狙える(セットランド権の保持は必要)
。殺意に身を委ねよ。
~後書き~
※ここからの文章はオンタイムで書いているものになります
紫煙をくゆらせながら、あの黒いコンボ畜生をどう止めるかを考える夕食後の一服。
我が家の生物テフェリーはおろか、先日機会がありTさんのPWテフェリーとも良い勝負を繰り広げ(さながら公道を最速で走り抜ける某漫画のような高速展開の応酬だった)、三人卓ではあったがcEDHを体感する貴重な対戦経験となった。
しかし、その時Tさんが仰っていた「EDHの楽しいところを切り捨てて、高速化している」という言葉が残っている。
確かにその通りだ。コンボルートの始発点こそ違えど、最終的に1つの道筋に絞られることはどのデッキでも変わらない。
リプレイのように繰り返されるサーチ、ドロー、アンタップ、リアニメイト。公式ですらレベル帯による棲み分けを推奨するのにはやはり理由がある。
cEDHは楽しめる人と楽しめない人がいる
カジュアルEDHから始めた私には分かる。初めてのEDHでこんな高速コンボ決められたら誰だってやる気を無くす。それくらい速くて機械的な作業の繰り返し。
構築ならそれでも良いのかもしれない。何故なら互いに勝利を目指してデッキを作っているのだから。EDHも皆勝利を意識しているかもしれないが、それ以上に自身のやりたいことやカードの可能性を楽しむ側面が強い。互いの楽しいことを見せ合う、誰でも楽しむことが出来る、そんなCommander is for fun.の精神からcEDHは少し逸脱していると私は疑問を持っていたが、腑に落ちることが出来た。流石Tさんだ、人格者である。
そして、やはり真の敵はヘイト管理や政治力の高い彼なのでは?という新たな疑問は、ひとまず今日は解決させないでおこう。
あ、でも今後の強めに作るEDHのデッキビルディング方針は変わらずTさんの高速コンボを咎める方針です。
【EDH作成記録】速さの証明【そして雑談】
2021年6月16日~前書きであり後日談~
全てをつかって進もうとしなければ、、、
学生時代に読んだ漫画で、誰かが言っていた名言を思い出しながら、端がベキベキに折れ曲がったスリーブから新品のスリーブに入れ替える休日の昼下がり。
今は晴れているが少し雨の匂いがしてきている。そろそろ一雨降るなと思い洗濯物を取り込み、またひとり、いつもの作業スペースに戻り黙々と作業を進める。
テフェリーという名の巨悪に対する憎悪から手に取ったパンドラの箱
【ヨーグモスの息子、ケリク】
この統率者というか、ジェネラルには正直なんの思い入れもない。それこそストーリーへの造詣が深くない私にとって、構築で使ったことがないカードなんて、無か対戦相手に使われて憤慨する材料程度なのだ。
そしてケリクは明らかに前者。存在は知ってはいたが周りに使っている人間は一人もおらず、黒単最速という言葉だけが一人歩きをしていた。
ただ、ヤツを叩き潰すために我が家に招かれたこの私史上最大最悪の化け物を手懐けるためには、どうやら手持ちのカードだけではどうにもならないらしい。私は大手カードショップの通販サイトの力を借り、可能な範囲で必要と考えるパーツを揃え、最寄りのカードショップにて新たな力を手に入れた。
そろそろ預金残高がしゃれにならん。夏のボーナスには、ちゃんと今月支給されてもらわねば。
「悪魔に魂を売った男が、何故そんなに淡々としている?」
現段階で持ちうる予算をほぼ全てつぎ込み、マナクリプト、マナボルト抜きでも2キルも視野に入り、1キルも夢ではない気がしている。覇者だった時のクレンコで感じた「理論値での2キル」の壁を乗り越えたコイツは、間違いなく我が家の最速の看板を受け継いだ。
これは私の感性の問題なのだろう。相手を何一つ咎めないのは、私としてはゲームに参加している感覚が全くないのだ。
冒頭の漫画の名言がまた頭の中をよぎる。それと同時に、その場面の一部始終が思い出される。そしてペプシが呑みたくなって、ジャンケンが強いあんちゃんに諭される。
なんで負けたか、明日までに考えといてください
負けた理由なんてただ1つだ。純粋にケリクと向き合ってないからだ。
誰かへの復讐心では速くならない。速やかにゲームを終わらせる、その一点だけを突き詰めて進んでいかなければ決して前には進めない。
テフェリーよ。貴様を許したわけではないが、貴様を超えるために、私はコイツを握るときだけは貴様への憎しみを忘れよう。
そしてTさんよ、貴方に対してはちゃんと他のジェネラルで咎めていくので、安心して欲しい。
~新たなデッキリスト~
【統率者】
ヨーグモスの息子、ケリク
【土地 32枚→30枚】
沼 24枚→22枚
魔女の小屋→漆黒の要塞
泥炭の沼地
やせた原野
ボジューカの沼→出現領域
灰のやせ地→宝石の洞窟
爆発域
無限地帯
発明博覧会→古えの墳墓
【クリーチャー 21枚→23枚】
歩行バリスタ
ブラッド・ペット
夕闇のグール→血の執行司祭
血空の主君、ヴェラゴス→Soldevi Adnate
new:Basal Thrull
new:極楽の羽ばたき飛行機械
new:沼の妖術使い
敵対工作員
墓所の怪異
ボーラスの信奉者
壊死のウーズ
真面目な身代わり→よろけ腐り獣
遺棄地の恐怖
通りの悪霊
アンデットの大臣、シディシ
アスフォデルの灰色商人
new:スカージの使い魔
墓所のタイタン
不浄なる者、ミケウス
トリスケリオン
Phyrexian Devourer
白金の天使→out
ルーン傷の悪魔
血の取引者、ヴィリス
穢れた血、ラザケシュ→out
【インスタント 6枚→12枚】
吸血の教示者
暗黒の儀式
弱者選別
new:Sacrifice
new:塵へのしがみつき
new:スカラベの饗宴
new:死体焼却
new:マラキールの再誕/マラキールのぬかるみ
new:陰謀団の儀式
夜の犠牲
腹黒い夢
憎悪
【ソーサリー 19枚→20枚】
無垢の血
再活性
研究室荒らし
悪魔の意図
new:悪魔の教示者
大群への給餌
死体発掘
血の署名
生き埋め
毒の濁流
犠牲
冥府の契約
最後の審判
new:不気味な教示者
魔性の教示者
滅び
闇の請願
ラザケシュの儀式
女王への懇願
不敬な輸血
瀉血→out
【エンチャント 3枚→2枚】
苦悶の泉→心なき召喚
Leshrac´s Sigil
ファイレクシアの闘技場→out
【プレインズウォーカー 1枚→0枚】
闇の領域のリリアナ→out
【アーティファクト 17枚→12枚】
水蓮の花びら
永遠溢れの杯
new:金属モックス
new:宝石の睡蓮
太陽の指輪
new:願い爪のタリスマン
黒玉の大メダル
炭色のダイアモンド
星のコンパス→out
秘儀の印鑑
思考の器→out
精神石
連合の秘宝→out
磨滅したパワーストーン→out
玄武岩のモノリス→out
ブライトハースの指輪→out
威圧の杖→out
スランの発電機→out
霊気貯蔵器
ボーラスの城塞
~改良のポイント~
今回のリストはかなり読みにくくなってしまった。すまない。読み方を説明すると
・A→B
Aを抜いてBのカードを入れた
・new:
新たに採用された
・X→out
Xはデッキから抜いた
ということだ。カード名が一行に2つあるなら、後者が採用されていると考えてもらって構わない。
して、今回の改良(改造と見て貰ってもよいが、速さという観点から改良とさせて頂く)のポイントは
・マナ加速の低コスト化
・長期戦を捨てた
という二点だ。(長期戦を捨てるのは改悪では?)とお思いかもしれないが、正直
コイツが6ターン目まで生き残ってたら飼い殺しにされてる。
位に思ってもらって構わない。それだけ対戦経験のある方からするとヘイトの順位が高くなるのだと直感的に感じた。私が一発目に3キルコンボルート間違えてヤバい動き全部見せたからではない。
マナ加速の低コスト化は高速コンボにとって至上命題だろう。より速いターンから多くのマナが出せることは、そのままキルターンの短縮に繋がる。具体的には
・マナファクトからマナクリ、衝動的加速への変更
・心なき召喚の採用
・2マナ土地の増量
・〈金属モックス〉〈宝石の睡蓮〉の登用(禁じ手)
の四点になる。我が家ルールに則れば四点目は「所有デッキに勝利していないのに取り上げる」という禁じ手なのだが、このデッキにとって二枚とも組み上げる段階で必要となってしまったのだ。これについては後述する。
それではその点も含めてピックアップカードの紹介に移ろう。
あ、気がついた視聴者諸兄がいるかもしれないが、今回もコンボルートの解説をする気はないぞ。
Kさんと卓を囲んだ際に実は初対戦だった様子で、コンボをまじまじと観察されていた。文書で見るよりカマされた方が覚えるの早い。それが死にゲーEDH。余計なコンボの解説は有識者諸兄に任せることにしよう
~ピックアップカードの紹介~
今回も敢えて〈悪魔の教示者〉のようなあからさまに強いカードはピックアップしない。強いカードは強いから強いカードなのだ(語彙力)
マナ加速
・血の執行司祭
マナフィルター?いいえ、〈背信のオーガ〉です。
たしか赤で3点のライフと引き換えに赤1点引き出せるクリーチャーがそんな名前だった気がする。
血の執行司祭は単体では1/1で、黒マナと1点のペイライフで好きな色マナに変換出来るクリーチャーなのだが、ケリクが場にいると3点のペイライフで好きなマナが1点出せるようになる。しかもライフさえあれば何度も出来る。
ちょっとオリカの臭いがプンプンしてくるのだが黒マナがφマナになる、の恐ろしさを見せつける一枚
・Soldevi AdnateとBasal Thrull
もう誰か和名を付けてくれよ、、、
あまりにも古いカード過ぎて和名がない二枚。勘弁して欲しい。
Soldevi Adnateはタップと黒or茶生物生け贄で、生け贄に捧げたクリーチャーのマナ総量分黒マナだす奴。自分も対象取れる。
Basal Thrullはタップと自身生け贄で黒黒を捻出する。
両者とも起動でほぼ確実に黒黒以上を引き出してくれる優秀なマナクリ。なぜモダホラⅡで再録されなかったんだ、、、
そして、こいつらがもっと優秀なのがタフネスが2なところ。心なき召喚置いていてもギリギリで場に残るのが偉すぎる。
・極楽の羽ばたき飛行機械
鉛のマイアよ、さらばだ。
モダホラⅡから参戦したファクトマナクリ。ものっすごいEDH目線なのだが、このカードめっちゃ良くない?(急になれなれしい)
飛行0/2なので単純にブロッカーとしても優秀だし、先の英名野郎どもと同じく心なき召喚置いていても耐えてくれるスタッツ。鉛のマイアくん、しばらくストレージで待っててくれないか?コイツの性能を知りたい。
・沼の妖術使い
だまされるな、コイツ自体は3マナだぞ!
コイツは入っていなくても黒が絡むEDHには大体入る「暗黒の儀式」。それのスペルシェイパー版である(スペルシェイパーとは、起動コストにタップ、指定されたマナと指定された枚数の手札を捨てる、を有するクリーチャー・タイプ)。
要は「置いておける暗黒の儀式」、手札を1枚暗黒の儀式に変換できるなら安いものだろう。ただし、コイツ自身は2黒って結構重たいから気をつけよう。(普通に暗黒の儀式感覚でキャストしてる時ある自分へのブーメラン)
・Sacrifice
まさかリバイズドのカードを買う日が来るとは、、、
レガシーでデスタクを駆る身としてはデュアランのいたエキスパンションのカードを買うことに抵抗は少なからずあったのだが、予想外にまだ安くて買えた。
あまりにも古いカードのため効果を知らない方のために説明すると
黒マナとクリーチャー1体生け贄で、生け贄に捧げたクリーチャーのマナ総量分の黒マナが出る
頭がおかしいカードだと思う。このデッキだと7-8マナ出すカード。地味にコンボパーツにもなる。これだけマナ出たらね。
~フィニッシャー~
・血の取引者、ヴィリス
オリカですか?はい、そうです
単純にカードスペックだけ見ると、5黒黒黒、8/8飛行、ライフ失った分だけドロー出来る。黒と2点ペイで暗黒破打てる。
という、マナコスト相当のファッティなのだが、コイツもケリクがいるとオリカの匂いがキツくなる。
5マナ8/8飛行、4点ペイで暗黒破撃ちながら4ドロー
もう頭がおかしくなりそうだ。4点ペイで極楽鳥焼きながら4ドローは流石にオリカが過ぎる。
コイツとケリクがいると自分のライフが秒で溶けるけどエグいほどドロー出来る。そして白金の天使が欲しくなる。
・不敬な輸血
ゲロ重ロマンカードおしゃれ差しで、粋に決める!!
とクソデッキビルダーの矜持を保ちたかったのだが普通に使えるカードとして苦悶の触手と枠を争っている形となってしまった。
それもこれもヴィリスと血の執行司祭のせい。とりあえずペイライフと6マナの確保、唱える前までに7点ライフがあれば誰かとライフを交換しながら、クソでかアーティファクトクリーチャーが降臨する。唐突にライフ1ケタ台にされる相手もたまったもんじゃないな。
・ボーラスの城塞
ライフの!管理が!面倒くさいんだよぉ!!
黒い未来予知こと城塞。いやほんとに、これ置いたときだけは頭2つ欲しい。
ライブラリートップのカードはマナ総量分のペイライフ、手札のカードは黒マナだけφマナに、もうわけが分からないよ、、、
一応Soldevi Adnate かSacrificeを使うとコンボパーツにもなり得る(実際そのルートで3キル決めた)
~おわりに~
今回もまだまだ発展途上である。正直憎悪については(コイツ入れるくらいならすね当て入れた方がよくないか?)とは思っているが、憎悪は雑に誰か一人ぶっ飛ばせる良カードなので、多分テフェリーとTさんが仮想敵の時点で、最後の最後まで抜くか悩んでるだろう。
ああ、なぜ〈金属モックス〉と〈宝石の睡蓮〉を取り上げてまで採用したのか、まだ説明していなかったか。
単刀直入に言えば0マナでキャストできるスペルが一定数欲しかったのだ。
コンボルートの解説をしていない中で説明するのはネタばらしの片鱗になりそうなのだが、恐らく
このデッキなら金属術が達成できなくてもオパモが欲しくなる。それぐらい0マナで素撃ちできるスペルに飢えているのだ。メムナイトと羽ばたき飛行機械で良いだろって?それは言わないお約束でっせ、、、
全てをつかって進もうとしなければ、、、
学生時代に読んだ漫画で、誰かが言っていた名言を思い出しながら、端がベキベキに折れ曲がったスリーブから新品のスリーブに入れ替える休日の昼下がり。
今は晴れているが少し雨の匂いがしてきている。そろそろ一雨降るなと思い洗濯物を取り込み、またひとり、いつもの作業スペースに戻り黙々と作業を進める。
テフェリーという名の巨悪に対する憎悪から手に取ったパンドラの箱
【ヨーグモスの息子、ケリク】
この統率者というか、ジェネラルには正直なんの思い入れもない。それこそストーリーへの造詣が深くない私にとって、構築で使ったことがないカードなんて、無か対戦相手に使われて憤慨する材料程度なのだ。
そしてケリクは明らかに前者。存在は知ってはいたが周りに使っている人間は一人もおらず、黒単最速という言葉だけが一人歩きをしていた。
ただ、ヤツを叩き潰すために我が家に招かれたこの私史上最大最悪の化け物を手懐けるためには、どうやら手持ちのカードだけではどうにもならないらしい。私は大手カードショップの通販サイトの力を借り、可能な範囲で必要と考えるパーツを揃え、最寄りのカードショップにて新たな力を手に入れた。
そろそろ預金残高がしゃれにならん。夏のボーナスには、ちゃんと今月支給されてもらわねば。
「悪魔に魂を売った男が、何故そんなに淡々としている?」
現段階で持ちうる予算をほぼ全てつぎ込み、マナクリプト、マナボルト抜きでも2キルも視野に入り、1キルも夢ではない気がしている。覇者だった時のクレンコで感じた「理論値での2キル」の壁を乗り越えたコイツは、間違いなく我が家の最速の看板を受け継いだ。
これは私の感性の問題なのだろう。相手を何一つ咎めないのは、私としてはゲームに参加している感覚が全くないのだ。
冒頭の漫画の名言がまた頭の中をよぎる。それと同時に、その場面の一部始終が思い出される。そしてペプシが呑みたくなって、ジャンケンが強いあんちゃんに諭される。
なんで負けたか、明日までに考えといてください
負けた理由なんてただ1つだ。純粋にケリクと向き合ってないからだ。
誰かへの復讐心では速くならない。速やかにゲームを終わらせる、その一点だけを突き詰めて進んでいかなければ決して前には進めない。
テフェリーよ。貴様を許したわけではないが、貴様を超えるために、私はコイツを握るときだけは貴様への憎しみを忘れよう。
そしてTさんよ、貴方に対してはちゃんと他のジェネラルで咎めていくので、安心して欲しい。
~新たなデッキリスト~
【統率者】
ヨーグモスの息子、ケリク
【土地 32枚→30枚】
沼 24枚→22枚
魔女の小屋→漆黒の要塞
泥炭の沼地
やせた原野
ボジューカの沼→出現領域
灰のやせ地→宝石の洞窟
爆発域
無限地帯
発明博覧会→古えの墳墓
【クリーチャー 21枚→23枚】
歩行バリスタ
ブラッド・ペット
夕闇のグール→血の執行司祭
血空の主君、ヴェラゴス→Soldevi Adnate
new:Basal Thrull
new:極楽の羽ばたき飛行機械
new:沼の妖術使い
敵対工作員
墓所の怪異
ボーラスの信奉者
壊死のウーズ
真面目な身代わり→よろけ腐り獣
遺棄地の恐怖
通りの悪霊
アンデットの大臣、シディシ
アスフォデルの灰色商人
new:スカージの使い魔
墓所のタイタン
不浄なる者、ミケウス
トリスケリオン
Phyrexian Devourer
白金の天使→out
ルーン傷の悪魔
血の取引者、ヴィリス
穢れた血、ラザケシュ→out
【インスタント 6枚→12枚】
吸血の教示者
暗黒の儀式
弱者選別
new:Sacrifice
new:塵へのしがみつき
new:スカラベの饗宴
new:死体焼却
new:マラキールの再誕/マラキールのぬかるみ
new:陰謀団の儀式
夜の犠牲
腹黒い夢
憎悪
【ソーサリー 19枚→20枚】
無垢の血
再活性
研究室荒らし
悪魔の意図
new:悪魔の教示者
大群への給餌
死体発掘
血の署名
生き埋め
毒の濁流
犠牲
冥府の契約
最後の審判
new:不気味な教示者
魔性の教示者
滅び
闇の請願
ラザケシュの儀式
女王への懇願
不敬な輸血
瀉血→out
【エンチャント 3枚→2枚】
苦悶の泉→心なき召喚
Leshrac´s Sigil
ファイレクシアの闘技場→out
【プレインズウォーカー 1枚→0枚】
闇の領域のリリアナ→out
【アーティファクト 17枚→12枚】
水蓮の花びら
永遠溢れの杯
new:金属モックス
new:宝石の睡蓮
太陽の指輪
new:願い爪のタリスマン
黒玉の大メダル
炭色のダイアモンド
星のコンパス→out
秘儀の印鑑
思考の器→out
精神石
連合の秘宝→out
磨滅したパワーストーン→out
玄武岩のモノリス→out
ブライトハースの指輪→out
威圧の杖→out
スランの発電機→out
霊気貯蔵器
ボーラスの城塞
~改良のポイント~
今回のリストはかなり読みにくくなってしまった。すまない。読み方を説明すると
・A→B
Aを抜いてBのカードを入れた
・new:
新たに採用された
・X→out
Xはデッキから抜いた
ということだ。カード名が一行に2つあるなら、後者が採用されていると考えてもらって構わない。
して、今回の改良(改造と見て貰ってもよいが、速さという観点から改良とさせて頂く)のポイントは
・マナ加速の低コスト化
・長期戦を捨てた
という二点だ。(長期戦を捨てるのは改悪では?)とお思いかもしれないが、正直
コイツが6ターン目まで生き残ってたら飼い殺しにされてる。
位に思ってもらって構わない。それだけ対戦経験のある方からするとヘイトの順位が高くなるのだと直感的に感じた。
マナ加速の低コスト化は高速コンボにとって至上命題だろう。より速いターンから多くのマナが出せることは、そのままキルターンの短縮に繋がる。具体的には
・マナファクトからマナクリ、衝動的加速への変更
・心なき召喚の採用
・2マナ土地の増量
・〈金属モックス〉〈宝石の睡蓮〉の登用(禁じ手)
の四点になる。我が家ルールに則れば四点目は「所有デッキに勝利していないのに取り上げる」という禁じ手なのだが、このデッキにとって二枚とも組み上げる段階で必要となってしまったのだ。これについては後述する。
それではその点も含めてピックアップカードの紹介に移ろう。
あ、気がついた視聴者諸兄がいるかもしれないが、今回もコンボルートの解説をする気はないぞ。
Kさんと卓を囲んだ際に実は初対戦だった様子で、コンボをまじまじと観察されていた。文書で見るよりカマされた方が覚えるの早い。それが死にゲーEDH。余計なコンボの解説は有識者諸兄に任せることにしよう
~ピックアップカードの紹介~
今回も敢えて〈悪魔の教示者〉のようなあからさまに強いカードはピックアップしない。強いカードは強いから強いカードなのだ(語彙力)
マナ加速
・血の執行司祭
マナフィルター?いいえ、〈背信のオーガ〉です。
たしか赤で3点のライフと引き換えに赤1点引き出せるクリーチャーがそんな名前だった気がする。
血の執行司祭は単体では1/1で、黒マナと1点のペイライフで好きな色マナに変換出来るクリーチャーなのだが、ケリクが場にいると3点のペイライフで好きなマナが1点出せるようになる。しかもライフさえあれば何度も出来る。
ちょっとオリカの臭いがプンプンしてくるのだが黒マナがφマナになる、の恐ろしさを見せつける一枚
・Soldevi AdnateとBasal Thrull
もう誰か和名を付けてくれよ、、、
あまりにも古いカード過ぎて和名がない二枚。勘弁して欲しい。
Soldevi Adnateはタップと黒or茶生物生け贄で、生け贄に捧げたクリーチャーのマナ総量分黒マナだす奴。自分も対象取れる。
Basal Thrullはタップと自身生け贄で黒黒を捻出する。
両者とも起動でほぼ確実に黒黒以上を引き出してくれる優秀なマナクリ。なぜモダホラⅡで再録されなかったんだ、、、
そして、こいつらがもっと優秀なのがタフネスが2なところ。心なき召喚置いていてもギリギリで場に残るのが偉すぎる。
・極楽の羽ばたき飛行機械
鉛のマイアよ、さらばだ。
モダホラⅡから参戦したファクトマナクリ。ものっすごいEDH目線なのだが、このカードめっちゃ良くない?(急になれなれしい)
飛行0/2なので単純にブロッカーとしても優秀だし、先の英名野郎どもと同じく心なき召喚置いていても耐えてくれるスタッツ。鉛のマイアくん、しばらくストレージで待っててくれないか?コイツの性能を知りたい。
・沼の妖術使い
だまされるな、コイツ自体は3マナだぞ!
コイツは入っていなくても黒が絡むEDHには大体入る「暗黒の儀式」。それのスペルシェイパー版である(スペルシェイパーとは、起動コストにタップ、指定されたマナと指定された枚数の手札を捨てる、を有するクリーチャー・タイプ)。
要は「置いておける暗黒の儀式」、手札を1枚暗黒の儀式に変換できるなら安いものだろう。ただし、コイツ自身は2黒って結構重たいから気をつけよう。(普通に暗黒の儀式感覚でキャストしてる時ある自分へのブーメラン)
・Sacrifice
まさかリバイズドのカードを買う日が来るとは、、、
レガシーでデスタクを駆る身としてはデュアランのいたエキスパンションのカードを買うことに抵抗は少なからずあったのだが、予想外にまだ安くて買えた。
あまりにも古いカードのため効果を知らない方のために説明すると
黒マナとクリーチャー1体生け贄で、生け贄に捧げたクリーチャーのマナ総量分の黒マナが出る
頭がおかしいカードだと思う。このデッキだと7-8マナ出すカード。地味にコンボパーツにもなる。これだけマナ出たらね。
~フィニッシャー~
・血の取引者、ヴィリス
オリカですか?はい、そうです
単純にカードスペックだけ見ると、5黒黒黒、8/8飛行、ライフ失った分だけドロー出来る。黒と2点ペイで暗黒破打てる。
という、マナコスト相当のファッティなのだが、コイツもケリクがいるとオリカの匂いがキツくなる。
5マナ8/8飛行、4点ペイで暗黒破撃ちながら4ドロー
もう頭がおかしくなりそうだ。4点ペイで極楽鳥焼きながら4ドローは流石にオリカが過ぎる。
コイツとケリクがいると自分のライフが秒で溶けるけどエグいほどドロー出来る。そして白金の天使が欲しくなる。
・不敬な輸血
ゲロ重ロマンカードおしゃれ差しで、粋に決める!!
とクソデッキビルダーの矜持を保ちたかったのだが普通に使えるカードとして苦悶の触手と枠を争っている形となってしまった。
それもこれもヴィリスと血の執行司祭のせい。とりあえずペイライフと6マナの確保、唱える前までに7点ライフがあれば誰かとライフを交換しながら、クソでかアーティファクトクリーチャーが降臨する。唐突にライフ1ケタ台にされる相手もたまったもんじゃないな。
・ボーラスの城塞
ライフの!管理が!面倒くさいんだよぉ!!
黒い未来予知こと城塞。いやほんとに、これ置いたときだけは頭2つ欲しい。
ライブラリートップのカードはマナ総量分のペイライフ、手札のカードは黒マナだけφマナに、もうわけが分からないよ、、、
一応Soldevi Adnate かSacrificeを使うとコンボパーツにもなり得る(実際そのルートで3キル決めた)
~おわりに~
今回もまだまだ発展途上である。正直憎悪については(コイツ入れるくらいならすね当て入れた方がよくないか?)とは思っているが、憎悪は雑に誰か一人ぶっ飛ばせる良カードなので、多分テフェリーとTさんが仮想敵の時点で、最後の最後まで抜くか悩んでるだろう。
ああ、なぜ〈金属モックス〉と〈宝石の睡蓮〉を取り上げてまで採用したのか、まだ説明していなかったか。
単刀直入に言えば0マナでキャストできるスペルが一定数欲しかったのだ。
コンボルートの解説をしていない中で説明するのはネタばらしの片鱗になりそうなのだが、恐らく
このデッキなら金属術が達成できなくてもオパモが欲しくなる。それぐらい0マナで素撃ちできるスペルに飢えているのだ。メムナイトと羽ばたき飛行機械で良いだろって?
【EDH作成記録】"黒"よ、どうかそのまま駆け抜けてくれ【そして雑談】
2021年6月9日~前書き~
いかん、何も思い浮かばない
私の単色EDH作成も最早度が過ぎてきたと言っても過言ではない。なんたってあの邪知暴虐のテフェリー(ダブルミーニング)を潰す為にデッキを練り直しているのだから、それはそれは大層なことをしているものだと預金残高に一抹の不安を感じながら日々苦悶している。
とりわけ厄介この上ないのがこの黒という色のカラーパイだ。クリーチャーやプレインズウォーカーの処理はめっぽう強いが、ファクトやエンチャに関してはからっきし。その上妨害もディスカードや細かいライフの増減という、我が家の現環境ではいささか心許ないものばかり、どうすればこの状況を打破できるか、そればかりが頭の中をつきまとう。
そんな折、私が今現在主にパックを買う拠点となっている古本屋に、ある統率者デッキが残っているのを思い出す。最新の統率者2021ではない、しかし、イニストラードを根城とする赤黒の吸血鬼がパッケージを飾るそのデッキの中に、黒単最速と呼ばれるジェネラルが眠っていることを私は知っている。しかしこれは禁忌に近いものだ。
登場から黒単統率者使用率1位を揺るぎないものとする、超がつくほど高速コンボに特化した、所謂cEDHなジェネラル
恐らく単品で買った方が安い。最早私が頻繁に参加するコミュニティ、Fの集団の面々もコイツが何をするのかわかりきってるはずだ。そして、テフェリーを倒さなければ魔力の墓所や魔力の櫃は絶対に手に入れられない。それが高速コンボデッキにとってどれほどの致命傷か、有識者諸兄はお分かりだろう。何より、20年以上再録されていない日本語版が存在しないカードを購入することが大前提となる。悪魔に魂を売るのか、クソデッキビルダーとしての教示を貫き通すのか。
悪魔に魂を売った
どうやら私は黒というカードに甘いらしい。これはきっとヴェールのリリアナのせいだ。
ともかく、ここまで読まれた有識者諸兄は私が何のジェネラルを選ばれたかお察しのことだろう。cEDHの観点から見たら紙束の現段階を晒すか否かは迷ったが、書かぬわけにはいかぬまい、何故ならこれはEDH作成記録なのだから。
それではご覧頂こう、大霊堂の王、ゲスの生き様を黒単最速の顔に泥を塗った、私の構築を-
~デッキリスト~
【統率者】
ヨーグモスの息子、ケリク
【土地 32枚】
沼 24枚
魔女の小屋
泥炭の沼地
やせた原野
ボジューカの沼
灰のやせ地
爆発域
無限地帯
発明博覧会
【クリーチャー 21枚】
歩行バリスタ
ブラッド・ペット
夕闇のグール
血空の主君、ヴェラゴス
敵対工作員
墓所の怪異
ボーラスの信奉者
壊死のウーズ
真面目な身代わり
遺棄地の恐怖
通りの悪霊
アンデットの大臣、シディシ
アスフォデルの灰色商人
墓所のタイタン
不浄なる者、ミケウス
トリスケリオン
Phyrexian Devourer
白金の天使
ルーン傷の悪魔
血の取引者、ヴィリス
穢れた血、ラザケシュ
【インスタント 6枚】
吸血の教示者
暗黒の儀式
弱者選別
夜の犠牲
腹黒い夢
憎悪
【ソーサリー 19枚】
無垢の血
再活性
研究室荒らし
悪魔の意図
大群への給餌
死体発掘
血の署名
生き埋め
毒の濁流
犠牲
冥府の契約
最後の審判
魔性の教示者
滅び
闇の請願
ラザケシュの儀式
女王への懇願
不敬な輸血
瀉血
【エンチャント 3枚】
苦悶の泉
Leshrac´s Sigil
ファイレクシアの闘技場
【プレインズウォーカー 1枚】
闇の領域のリリアナ
【アーティファクト 17枚】
水蓮の花びら
永遠溢れの杯
太陽の指輪
黒玉の大メダル
炭色のダイアモンド
星のコンパス
秘儀の印鑑
思考の器
精神石
連合の秘宝
磨滅したパワーストーン
玄武岩のモノリス
ブライトハースの指輪
威圧の杖
スランの発電機
霊気貯蔵器
ボーラスの城塞
~統率者と私のファーストインプレッション~
ここまでの文脈からお察しの通り、3度目の(実は記事にしていないが、記事にした異端の癒し手、リリアナから解き放たれし者、オブ・ニクシリスに変更している)黒単統率者に指定されたのは【ヨーグモスの息子、ケリク】。
好きなだけ馬鹿にしろ。笑いたければ大いに笑うがいい。これが私が現段階で出した【ザルファーの魔道士、テフェリー】の暴挙を止めるための最善手だ。目には目を、歯には歯を、高速コンボには高速コンボを、だ。
コイツが何をするのか、何で勝つのかなんて、本記事に目を通す視聴者諸兄はわかりきっていると推察できるので、この際コンボの説明は一切省く。高等著しい昨今のEDH需要の最中、トリミケとおにぎり、追加のバリスタを購入してる私の男気に免じて許してくれ。そして最寄りのカードショップの店長さん、
せっかくミケウス仕入れてくれたのに、先に買っちまって申し訳ない。次に行くときまでに売れ残ってたら購入させて頂く。
とはいえリストを見て貰って分かるとおり、現段階で有識者諸兄のcEDHな目線から見ればナマクラの紙束同然だ。ちなみに有識者諸兄と視聴者諸兄は明確に使い分けてるので、自分がどっちに入るかは各々で考えて欲しい。
しかし、それでも尚ここで私のファーストインプレッションを書かずにはいられない。
【1回し目】
…いやいや…
【2回し目】
…いやいやいやいや…
【3回し目】
いやいやいやいやいやいやいやいや!!!!!
これはダメだろ、流石に一人回しの段階でこれはダメだろ。出して生き残ったら大抵次のターンには無限が成立する。
とはいえ、統率者がコイツの時点でほぼオープンリーチの状態、ピン除去が再評価されつつあるのがせめてもの救いか、とにもかくにも素でエグい。
そして誰だろう。私に「トリミケもおにぎりも強くは無いからw黒単のお守りみたいなもんだし」なんて言って私に信じさせたのは。普通に狙える。むしろケリク主体のコンボよりも成功率が高い。
これが黒のカラーパイによる恩恵なのだろう。それまでサーチ先が分からなくてフワッとしていた輩どもが、目的地を見つけた途端やる気になりやがって。
ともかく、わかりきっていたことだが、この統率者は危険すぎる。勿論明確に弱点はあるし、リカバリーの効かない賭けに出なければならないというリスクも相応に背負っている。
しかし、黒マナを2点ペイで支払うのがたまらなく気持ちよくなっている自分が此処にいる。
~後書き~
正直なところまだ作って日が浅く、私自身の練度不足で全貌を把握しきっていない。そんな状態でこのデッキを紹介するかは迷ったが、現段階の進捗として残しておく。
敢えてピックアップカードなどは選定しない。各自(なんでこんなカード入ってるの?)と思ったものについては、それが私の予算的な限界なのか、それとも趣味の一環なのか、クソデッキビルダーとして謎の活路を見出したのか考えて欲しい。そしてモダンホライゾンⅡ発売直前にこんな散財をしている私を鼻で笑って欲しい。ただ、私個人の願いとしては
"黒"よ、どうかそのまま駆け抜けてくれ
それでは視聴者諸兄、良きEDHライフを。
いかん、何も思い浮かばない
私の単色EDH作成も最早度が過ぎてきたと言っても過言ではない。なんたってあの邪知暴虐のテフェリー(ダブルミーニング)を潰す為にデッキを練り直しているのだから、それはそれは大層なことをしているものだと預金残高に一抹の不安を感じながら日々苦悶している。
とりわけ厄介この上ないのがこの黒という色のカラーパイだ。クリーチャーやプレインズウォーカーの処理はめっぽう強いが、ファクトやエンチャに関してはからっきし。その上妨害もディスカードや細かいライフの増減という、我が家の現環境ではいささか心許ないものばかり、どうすればこの状況を打破できるか、そればかりが頭の中をつきまとう。
そんな折、私が今現在主にパックを買う拠点となっている古本屋に、ある統率者デッキが残っているのを思い出す。最新の統率者2021ではない、しかし、イニストラードを根城とする赤黒の吸血鬼がパッケージを飾るそのデッキの中に、黒単最速と呼ばれるジェネラルが眠っていることを私は知っている。しかしこれは禁忌に近いものだ。
登場から黒単統率者使用率1位を揺るぎないものとする、超がつくほど高速コンボに特化した、所謂cEDHなジェネラル
恐らく単品で買った方が安い。最早私が頻繁に参加するコミュニティ、Fの集団の面々もコイツが何をするのかわかりきってるはずだ。そして、テフェリーを倒さなければ魔力の墓所や魔力の櫃は絶対に手に入れられない。それが高速コンボデッキにとってどれほどの致命傷か、有識者諸兄はお分かりだろう。何より、20年以上再録されていない日本語版が存在しないカードを購入することが大前提となる。悪魔に魂を売るのか、クソデッキビルダーとしての教示を貫き通すのか。
悪魔に魂を売った
どうやら私は黒というカードに甘いらしい。これはきっとヴェールのリリアナのせいだ。
ともかく、ここまで読まれた有識者諸兄は私が何のジェネラルを選ばれたかお察しのことだろう。cEDHの観点から見たら紙束の現段階を晒すか否かは迷ったが、書かぬわけにはいかぬまい、何故ならこれはEDH作成記録なのだから。
それではご覧頂こう、
~デッキリスト~
【統率者】
ヨーグモスの息子、ケリク
【土地 32枚】
沼 24枚
魔女の小屋
泥炭の沼地
やせた原野
ボジューカの沼
灰のやせ地
爆発域
無限地帯
発明博覧会
【クリーチャー 21枚】
歩行バリスタ
ブラッド・ペット
夕闇のグール
血空の主君、ヴェラゴス
敵対工作員
墓所の怪異
ボーラスの信奉者
壊死のウーズ
真面目な身代わり
遺棄地の恐怖
通りの悪霊
アンデットの大臣、シディシ
アスフォデルの灰色商人
墓所のタイタン
不浄なる者、ミケウス
トリスケリオン
Phyrexian Devourer
白金の天使
ルーン傷の悪魔
血の取引者、ヴィリス
穢れた血、ラザケシュ
【インスタント 6枚】
吸血の教示者
暗黒の儀式
弱者選別
夜の犠牲
腹黒い夢
憎悪
【ソーサリー 19枚】
無垢の血
再活性
研究室荒らし
悪魔の意図
大群への給餌
死体発掘
血の署名
生き埋め
毒の濁流
犠牲
冥府の契約
最後の審判
魔性の教示者
滅び
闇の請願
ラザケシュの儀式
女王への懇願
不敬な輸血
瀉血
【エンチャント 3枚】
苦悶の泉
Leshrac´s Sigil
ファイレクシアの闘技場
【プレインズウォーカー 1枚】
闇の領域のリリアナ
【アーティファクト 17枚】
水蓮の花びら
永遠溢れの杯
太陽の指輪
黒玉の大メダル
炭色のダイアモンド
星のコンパス
秘儀の印鑑
思考の器
精神石
連合の秘宝
磨滅したパワーストーン
玄武岩のモノリス
ブライトハースの指輪
威圧の杖
スランの発電機
霊気貯蔵器
ボーラスの城塞
~統率者と私のファーストインプレッション~
ここまでの文脈からお察しの通り、3度目の(実は記事にしていないが、記事にした異端の癒し手、リリアナから解き放たれし者、オブ・ニクシリスに変更している)黒単統率者に指定されたのは【ヨーグモスの息子、ケリク】。
好きなだけ馬鹿にしろ。笑いたければ大いに笑うがいい。これが私が現段階で出した【ザルファーの魔道士、テフェリー】の暴挙を止めるための最善手だ。目には目を、歯には歯を、高速コンボには高速コンボを、だ。
コイツが何をするのか、何で勝つのかなんて、本記事に目を通す視聴者諸兄はわかりきっていると推察できるので、この際コンボの説明は一切省く。高等著しい昨今のEDH需要の最中、トリミケとおにぎり、追加のバリスタを購入してる私の男気に免じて許してくれ。そして最寄りのカードショップの店長さん、
せっかくミケウス仕入れてくれたのに、先に買っちまって申し訳ない。次に行くときまでに売れ残ってたら購入させて頂く。
とはいえリストを見て貰って分かるとおり、現段階で有識者諸兄のcEDHな目線から見ればナマクラの紙束同然だ。ちなみに有識者諸兄と視聴者諸兄は明確に使い分けてるので、自分がどっちに入るかは各々で考えて欲しい。
しかし、それでも尚ここで私のファーストインプレッションを書かずにはいられない。
【1回し目】
…いやいや…
【2回し目】
…いやいやいやいや…
【3回し目】
いやいやいやいやいやいやいやいや!!!!!
これはダメだろ、流石に一人回しの段階でこれはダメだろ。出して生き残ったら大抵次のターンには無限が成立する。
とはいえ、統率者がコイツの時点でほぼオープンリーチの状態、ピン除去が再評価されつつあるのがせめてもの救いか、とにもかくにも素でエグい。
そして誰だろう。私に「トリミケもおにぎりも強くは無いからw黒単のお守りみたいなもんだし」なんて言って私に信じさせたのは。普通に狙える。むしろケリク主体のコンボよりも成功率が高い。
これが黒のカラーパイによる恩恵なのだろう。それまでサーチ先が分からなくてフワッとしていた輩どもが、目的地を見つけた途端やる気になりやがって。
ともかく、わかりきっていたことだが、この統率者は危険すぎる。勿論明確に弱点はあるし、リカバリーの効かない賭けに出なければならないというリスクも相応に背負っている。
しかし、黒マナを2点ペイで支払うのがたまらなく気持ちよくなっている自分が此処にいる。
~後書き~
正直なところまだ作って日が浅く、私自身の練度不足で全貌を把握しきっていない。そんな状態でこのデッキを紹介するかは迷ったが、現段階の進捗として残しておく。
敢えてピックアップカードなどは選定しない。各自(なんでこんなカード入ってるの?)と思ったものについては、それが私の予算的な限界なのか、それとも趣味の一環なのか、クソデッキビルダーとして謎の活路を見出したのか考えて欲しい。そしてモダンホライゾンⅡ発売直前にこんな散財をしている私を鼻で笑って欲しい。ただ、私個人の願いとしては
"黒"よ、どうかそのまま駆け抜けてくれ
それでは視聴者諸兄、良きEDHライフを。
【EDH作成記録】圧倒的な"緑"を、私は体感したいんだ【そして雑談】
2021年6月2日~前書き~
恐竜の圧倒的な「パゥワァ」。その魅力の虜になってしまったのさ、、、
これは約4年前、イクサランが発売され数週間後、件のお店に県外からよくいらっしゃっていたPさんが私にさらっと伝えてくれた言葉だ。
Pさんは所謂「イジられキャラ」という方で、その類い希なるプレイセンスと豪運で、会場を沸かせるエンターテイナーだった。
そんな彼が取り付かれた【恐竜】というイクサランでフォーカスされた部族の圧倒的な「パゥワァ」。パゥワァとは何なのか、どこの国の言語なのかは置いておき、レギサウルスの頭目をその大きな親指でさすりながらカードに目を向ける彼はまさしく純粋無垢な少年そのものだった。
話を現代に戻そう。世は正にモダンホライゾンⅡ発売直前。数多のモダン、レガシープレイヤー達が公開される新カードに一喜一憂している。勿論私もその一人だ。
そんな中、私は黙々とストレージからありもしないカードを探している。これは恐らく見つからない。3ボックス近く剥き続けた【灯争大戦】。何十枚と出てきたアンコモンを私はきっと1枚残らず近所のリサイクルショップに売り飛ばしてしまったのだ。EDHワンチャンというのは本当にあるのだな。
そう、私は今EDHの調整をしている。以前の記事で述べたとおり、我が家のEDH環境の変化によって、頂点に君臨した【ザルファーの魔道士、テフェリー】を打倒すべく、他のデッキは彼へのメタカードや取る戦法の再構築に奔走している。ザッと挙げてしまった【巨怪な略奪者、ヴォリンクレックス】もその一つだ。
とはいえそもそもクリーチャー除去が苦手な緑というカラーパイの特性上、【群衆の親分、クレンコ】の打倒に向けたこのデッキのコンセプトは【相手よりはやく、より圧倒的な暴力で駆け抜ける】だった。そしてそれ以外のコンセプトを取ることはできないだろう。
ではこのデッキは解体して、【巨大猿、コグラ】のようなアーティファクトをメタった統率者に変えてしまうべきなのだろうか。それとも有志Seagal氏のように、エルフに身も心も捧げてより素早いオールインコンボに変化すべきなのだろうか。
ストレージを漁っている内に見つけた、幼き日の私の切り札【剣歯ニショーバ】が私に問いかけたように聞こえた
おいお前、気持ちよくぶん殴ってるかい?
私のことを細かなシナジーが好きな人、ハンデス畜生、ボードコンに取り憑かれたマスデス野郎と思っている人は多いと思うし、事実間違ってはいない。
しかし私がmtgに初めて触れたとき、その絵画的なファンタジーの世界に住む獰猛な生物たち、その野性的な魅力に心奪われた。
いつからか相手を見て、メタを考えて、刺さるカードに気を取られて、私の構築感は良くも悪くも他人を不快にさせることに囚われてしまっていた。
少年だったあの日、パックから出た【スカイシュラウドのビヒモス】のあの圧倒的なスケールと壮大さ、【剣歯ニショーバ】から放たれる獰猛な野生。そして「コイツで相手を攻撃して勝つ!」という野望と期待感。
Pさんの言っていた「パゥワァ」とは何なのか、少し分かった気がする。Pさんの解釈とは違うのかもしれないが、「パゥワァ」とはPower、つまり力そのものだ。
今、圧倒的な"緑"を、私は体感したいんだ
コンボによって即座に勝利を掴むのも一興、小さなシナジーでガチャガチャと歯車を嚙み合わせるのも一興。やりたいことを全て受け止めて、それをマスデスで無に帰するのも一興。ただな、スパイクな私よ、
今はパゥワァの話をしてるんだ。少し黙っててくれないか。
さあ、幼き日の私よ、圧倒的な暴力に身を任せよう。
~デッキリスト~
【統率者】
巨怪な略奪者、ヴォリンクレックス
【土地 32枚】
森 25枚
ニクスの祭殿、ニクソス
オパールの宮殿
ギャレンブリグ城
カーンの拠点
英雄の鍛錬所
聖遺の塔
無限地帯
【クリーチャー 30枚】
ラノワールのエルフ
フィンドホーンのエルフ
エルフの神秘家
東屋のエルフ
ティタニアの僧侶
培養ドルイド
水蓮のコブラ
たかり猫猿
溜め込み屋のアウフ
空想小僧、ピール
進化の賢者
ファーティリド
マナ喰らいのハイドラ
再利用の賢者
永遠の証人
キヅタ小径の住人
鎧作りの審判者
狩りに喚ばれしレナータ
忠実な守護者
酸のスライム
舌長ハイドラ
すべてを取り込むもの、スラーク
東の樹の木霊
巨大猿、コグラ
ゼンティカーの報復者
クローサの心胆、カマール
終末の祟りの先陣
頂点壊滅獣
大食のハイドラ
起源のハイドラ
【インスタント 6枚】
自然の要求
むかしむかし
英雄的介入
クローサの掌握
内にいる獣
活性の力
【ソーサリー 10枚】
自然の知識
三顧の礼
探検
耕作
木霊の手の内
スカイシュラウドの要求
巨森の波動
自然の秩序
魂の力
リシュカーの巧技
【エンチャント 13枚】
繁茂
楽園の拡散
踏査
花の絨毯
硬化した鱗
木化
カザンドゥへの撤退
イトリモクの成長儀式/太陽の揺籃の地、イトリモク
ハイドラの成長
発見の道
よりよい品物
豊穣の力線
倍増の季節
【プレインズウォーカー 3枚】
野生語りのガラク
世界を揺るがす者、ニッサ
生命の力、ニッサ
【アーティファクト 5枚】
太陽の指輪
オゾリス
連合の秘宝
ナイレアの弓
グレートヘンジ
~統率者の紹介~
今回の統率者は【巨怪な略奪者、ヴォリンクレックス】だ。直近のスタンダードでもTier1デッキへ採用が見込まれるその6マナ6/6速攻トランプルのワガママバディを、今回は私の手によって完成に導いていきたい。(便宜上こちらを新ヴォリンクレックスと称する)
新ヴォリンクレックス(今回はテキストなんかコピペしないから各自調べて欲しい)の能力は「自分が置くカウンターの倍化」と「対戦相手が置くカウンターの半減」だ。この際「対戦相手の~」の能力はインクのしみ程度に思ってしまおう(それで詰む可能性があるデッキと当たったときに喜べば良い)。
自分が置くカウンターの倍化、つまりカウンター1つ乗せるは2つに、2つは4つになる。加えて、倍増の季節とは異なり、戦場に出るパーマネントへも干渉できる(増補:どうやら倍増の季節でもできるらしい。倍増の季節で増えないのは忠誠度能力等のコストとなってるカウンター)。例えば、プレインズウォーカーの忠誠度は書いてある数値の倍置かれて出てくる。倍置かれると安直に言ったが、初期忠誠度の倍は
大抵は着地後即奥義してもカウンターが余る位の量である。
大量のPWを搭載してアドバンテージを稼ぎまくるのもアリだが、そんなノイズに興味はない。
狙うは、ヴォリンクレックスを強化して、その圧倒的なパゥワァ!!で相手を踏み潰す、ただそれだけだ。下手な小細工など無駄、ちゃちなブロッカーを喰らい尽くして、かのグリッサの如く、相手に祝福されし完成をプレゼントしてやろう。
なに?除去耐性がタフネス以外ない?ピン除去で終わる?
何を馬鹿なことを言ってるんだ、今はパゥワァの話をしてるんだぞ!!
※注意として、新ヴォリンクレックスが場にいて初めて効力を発揮するので、他のカードの効果で「新ヴォリンクレックスに追加でカウンターを置いて場に出す」ようにしても、その時のカウンターは倍化できない。ルーリングミスに気をつけよう(戒めのブーメラン)
~土地の選定~
・ピックアップカード
1:オパールの宮殿
2:英雄の鍛錬所
3:カーンの拠点
正直な話、よっぽどのことがなければ単色でEDHを組むなら、下手な特殊土地より基本土地の方が10倍は強い。
それこそ、能力で対価以上のマナを生み出せる「ニクスの祭殿、ニクソス」や「ギャレンブリグ城」、入れてはいないがそもそも2マナ出る「古の墳墓」辺りを除けば、他は森だけで十分に成立させられる。フェッチランドすら基本土地と枠を争う関係性になるのが単色EDHだと思っている。なんだ?クレイドルがどうかしたのか?あんな高い紙買うくらいならジンギスカン食べるぞ私は。
そんな中で森から土地のスロットをもぎ取ったカードから三枚、ピックアップカードとして紹介する。
1:オパールの宮殿
EDH以外無色土地。最早EDHのためだけに刷られているカードだ。無色の他にマナフィルターとして機能して、フィルターしたマナで統率者を唱えると、ゲーム中に統率者領域から唱えられた回数分の+1/+1カウンターを乗せられる。
前段の注釈で新ヴォリンクレックスが出る前に乗るカウンターは倍化できないことを伝えているとおり、新ヴォリンクレックスに奇数個のカウンターが乗る珍しいパターンが見られる。まあそんな珍場面が見たいわけではなく、新ヴォリンクレックス自身に「カウンターが乗る」ということが大切なのだ。これについては追々分かるだろう。
2:英雄の鍛錬所
EDHでも無色土地。無色土地でも採用されているのにはわけがちゃんとある。
この土地はタップで、このターンに出た統率者にカウンター1つを付与できる能力がついている。クリーチャーなら+1/+1カウンター、プレインズウォーカーなら忠誠度カウンターがそれぞれ乗せられる。
たかだか1つと侮るなかれ、これは場に出た後にカウンターを乗せられるからこのデッキなら実際は2つ以上乗る。出したターン限定であるが、実質7マナ8/8速攻トランプルは雑に強い。
3:カーンの拠点
増殖できるらしい
カウンターを倍化させる新ヴォリンクレックスによって2つ以上乗せられるようになると凶悪そのもの。ただしカウンターが既に乗っているパーマネントに限定されてしまう。
だから新ヴォリンクレックスにカウンターを乗せておくことが大切なのだ。
~マナ加速の選定~
・ピックアップカード
1:ファーティリド
2:巨森の波動
3:連合の秘宝
正直なところ、マナ加速は緑のお家芸だ。今回採用したマナ加速の殆どは【コストの低さ】と【リターンの大きさ】を加味して採用している。故にマナクリ、ランパン、エンチャ、マナファクトと採用されたカードタイプが多岐にわたっている。
本項でのピックアップカードは、【コストの低さ】を度外視して入れたカードだ。それだけリターンがデカいと考えて採用に踏み切った。
ちなみに今回「芽ぐみ」は外した。土地32枚ではリターンが少なすぎる。ロマンはあるがこのデッキではリスキーなカードだ。
1:ファーティリド
謎のエレメンタル。3マナ2/2相当、2マナと+1/+1カウンター1つで基本土地をタップインさせるクリーチャー。
新ヴォリンクレックスの着地のために「爆発的植生」として使い切っても良いし、着地後なら3マナ4/4相当以上のスタッツが見込める小粒~中堅クリーチャーになってくれる。
そして、コイツに何かしらの能力でカウンターを与えていけば、基本的に土地に困ることはなくなる。
2:巨森の波動
キッカー付き爆発的植生
正直なところ「スカイシュラウドの要求」という神コモンがある以上、極端に森が少ない構成でなければこういったカードにお鉢は中々回ってこないものなのだが、コイツの魅力はやはりキッカー時の能力だ。
自軍に+1/+1カウンター2個ずつ付与によって一気に盤面を強化してくれる。新ヴォリンクレックス下なら4個ずつという状況次第でゲームエンドカードに化けてくれる。
3:連合の秘宝
今更説明する必要あるか?
私の記事を閲覧している視聴者層を考慮すると単体での能力は説明不要かもしれない、楽に6マナ圏へアクセスさせてくれる良カード。
新ヴォリンクレックスがいるとカウンターが2個たまるようになるため、2~3マナ生み出す更に良心的なカードになってくれる。バファリンに近いのかもしれない。
~アドバンテージカードの選定~
・ピックアップカード
1:鎧作りの審判者
2:自然の秩序
3:発見の道
このデッキにおけるアドバンテージとは大きく「ドロー」「サーチ」「回収」「カウンター付与」の4つだ。「カウンター付与」についてはこのデッキの核となるため後述するとして、それ以外の側面を持つカードをピックアップしていく。
1:鎧作りの審判者
+1/+1カウンター乗ってるクリーチャー分ドロー。まさか調和から枠をもぎ取るとは思わなかったが、使ってみてこれは強い。
何時でも使えるようにはならなくなったが、攻め手を増やしたい、決めに行きたい時には最高に頼もしく見える一枚。何気にエルフなのでティタニアの僧侶のカウントを増やせるのも良好。
2:自然の秩序
なるほど確かに、コイツは便利だ。
実はストリクスヘイブン発売まで所持しておらず、誰かがビヒモス釣ってくる為のコンボ畜生カードかよクソがコンボパーツ拾ってくるサーチカードだろうと思っていたのだが、実際に使用してみるとまた違った感想になるのが面白い。
このデッキではクリーチャーならなんでも探してくれるため、ヘイトカードである「溜め込み屋のアウフ」や、苦手な状況を打開できるカードを引っ張ってこれるのは非常に使い勝手が良い。勿論バフをかけられるフィニッシャーに繋ぐのもアリだ。
「打てば確実にヘイトが上がるカード」であるのは確かだが、それ以上のリターンを約束してくれるカードだった。私は学びを得たぞ。
3:発見の道
ギャンブル性は高いが一枚三役。クリーチャーが出たとき探検するという直近のスタンダードしか触れていない人には聞き覚えのない能力がついている。
自分のライブラリートップを公開して、土地なら手札に、そうでないならそのクリーチャーに+1/+1カウンターを乗せ、そのカードをライブラリーの一番上に戻すか墓地に落とすか選べる、という能力なのだが、「土地の補充」「ライブラリートップ操作」というこのデッキを組む上でおろそかにしてしまった部分を補完してくれるカード。
無論カウンター付与はこのデッキで弱いわけがない。ライブラリートップに左右されてしまうという不確実さはあるが、これまでのEDH作成で「単色EDHに完璧は求めない」という学びを得ているためこれ以上は求めない。
~カウンターを乗せるカードの選定~
・ピックアップカード
1:キヅタ小径の住人
2:魂の力
3:ハイドラの成長
「カウンター付与」と言っても、様々な性質がある。今回は「カウンターを乗せるもの」「カウンターが乗るもの」「カウンターを増やす、移動させるもの」という3つに分けて、それぞれピックアップカードを紹介していく。
先ずは「カウンターを乗せるもの」。これは純粋に能力で何かにカウンターを乗せるカードだ。
1:キヅタ小径の住人
後続がカウンターを連れてくる。他の緑のクリーチャーが出る度にどこかに+1/+1カウンターを付与できる。
「どこかに」というのが有用で、新ヴォリンクレックスをゲロほど強くしても良いし、ラノエルをマリット・レイジ級に強くしても構わない。器用な立ち回りができるカードだ。スタッツは低めなので先に自分を強化しておくのもアリ。
2:魂の力
え?リミテッドカードでは?。なんて思ってた奴がいるなら今すぐ手を挙げてくれ。
私もだ。
効果は単純明快、対象のクリーチャーのパワー分+1/+1カウンターをそのクリーチャーに乗せる。ただそれだけなのだが、新ヴォリンクレックスならカウンターが倍乗る。
つまり最低18/18速攻トランプルの圧倒的なパゥワァ!!
新ヴォリンクレックス自体に速攻がついているためこれで2パンが成立する。勿論何かしらの効果でパワーが8以上なら1パンジェネラルとして君臨できる。コンボ畜生どもにパゥワァの違いを見せつけてやろう。
3:ハイドラの成長
リミテッド、圧倒的リミテッド感、、、。なんだその目は、ふざけているのかって?
今はパゥワァの話をしているんだ!大真面目に決まってるだろうが!!
かなり悠長なカードではあるのだが、最初にカウンターを1つ乗せ、毎ターン自分に乗っているカウンターを倍にしてくれるオーラ。
新ヴォリンクレックスに付けると、(推測の域を出ないので間違っていた場合反省します)単純に四倍!!とはならない。挙動がややこしいのだが、「置かれているカウンターと同数×2の+1/+1カウンター」が置かれるので、(新ヴォリンクレックスに付けると仮定して)付けたターンは2個、次の自分のターンで2+(2×2)=6個、その次で6+(6×2)=18個とカウンターが3倍になる。ゲームが続く限り無限に増え続けるので、そのいきり立つ圧倒的なパゥワァ!!を見せつけてやろう。
~カウンターが乗るカードの選定~
・ピックアップカード
1:全てを取り込むもの、スラーク
2:大食のハイドラ
3:世界を揺るがす者、ニッサ
ここからは自身にカウンターが乗るカードの紹介である。
1:全てを取り込むもの、スラーク
ピン除去を否定するマン。+1/+1カウンターが乗ってる自分の生物が死亡するたび、他の+1/+1カウンターが乗ってる自分のクリーチャーに+1/+1カウンター乗せるウーズ。
カウンターを周りにばらまいておけば置くほど効果絶大であり、対戦相手に全除去を打たせる為の良い餌にもなる。新ヴォリンクレックスへの花道となれ
2:大食のハイドラ
ビーフorチキン感覚。カウンター倍か格闘か選べるハイドラ。
デカブツとして詰めに使っても良いし、ピン除去としてバチバチに殴り合ってもいい。新ヴォリンクレックス下だと誘発前に10/10超えてるときもある圧倒的なパゥワァ。
3:世界を揺るがす者、ニッサ
何故レアなんだ?そんなことを思ってしまうぐらい強いプレインズウォーカー。
奥義しても勝ちではないけどライブラリーから土地がほぼ消える。ついでに土地に破壊不能もつく。
+で土地をクリーチャー化できる上、新ヴォリンクレックス下なら6/6警戒持ち相当を量産する化け物生産工場と化す。
常在で森から追加で緑マナも出るし、さてはオリカなのではないかとたまに不安になるカードだ。
~カウンターを増やす、移動させるものの選定~
・ピックアップカード
1:空想小僧、ピール
2:倍増の季節
3:オゾリス
カウンターを増やすとは、カウンターを乗せる能力に書かれている個数を増やすカードである。単にひとつ増やすだけかもしれないが、新ヴォリンクレックス下なら「個数を増やしてから、その数値を倍にして置く」ことが可能なため、例えば1つ置くが相乗効果で4つ置けるようになる。
カウンターを移動させるとは「あるパーマネントからカウンターをX個取り除いて、別なパーマネントにカウンターをX個置く」という挙動を取る。新ヴォリンクレックス下だとX個取り除いて2X個カウンターが置かれる。
1:空想小僧、ピール
共闘相手を置き去りにした。
純粋に置かれるカウンターの個数を1つ増やす伝説の人間。便利なのが「パーマネントに置かれるカウンターを増やす」なのでプレインズウォーカーの忠誠度能力や連合の秘宝のカウンターも増やせる。地味だけど見落としがちなので気をつけよう。
2:倍増の季節
元のカードも入れてみました。地味に痛い出費であったが、これはお値段以上に楽しめそうだ。
カウンターも倍、トークンも倍なので雑な倍々ゲームで勝利をかっさらおう。
3:オゾリス
これ?スタンダードで共存するのか?。現代mtgのカードパワーを感じる一枚。
カウンターが乗っていたクリーチャーが死亡するとオゾリスにカウンターが同じ数たまっていき、戦闘の時にクリーチャー1体に移動させられる、っていう効果なのだが。
新ヴォリンクレックス下だとオゾリスに移動したときに倍、クリーチャーに移動したときにも倍で4倍のカウンターが乗るようになる。正直オーバーキル感がすごい
~後書き~
この際汎用的な除去やフィニッシャーは説明する必要は無いだろう。それらが何故強いのかは是非有識者達に聞いて欲しい。多分適当なスナック菓子と引き換えに懇切丁寧に教えてくれるはずだ。
今回の【巨怪な略奪者、ヴォリンクレックス】だが、正直強いかどうかは判断しかねる。無限コンボもねじ込もうと思えばできたが、そんなことよりも衝動の初速を大切に仕上げたかった。なにより自分が気持ちよくぶん殴る。かつての、少年の頃の自分に会えたのなら、間違いなくこのデッキを勧めてあげたい。きっとEDHのルールなんて覚えられないだろうが、このデッキに含まれる数多のカード達に、きっと心奪われるだろう。
視聴者諸兄も気が向いたら、圧倒的なパゥワァに魅せられたEDHを作ってみて欲しい。そして私のTwitterアカウントにリストと共にリプライして頂いたら、特別な賞品はないが、お礼の言葉と共に「圧倒的なパゥワァ!!」と書いて変身すると思う。
それでは視聴者諸兄、良きEDHライフを。
恐竜の圧倒的な「パゥワァ」。その魅力の虜になってしまったのさ、、、
これは約4年前、イクサランが発売され数週間後、件のお店に県外からよくいらっしゃっていたPさんが私にさらっと伝えてくれた言葉だ。
Pさんは所謂「イジられキャラ」という方で、その類い希なるプレイセンスと豪運で、会場を沸かせるエンターテイナーだった。
そんな彼が取り付かれた【恐竜】というイクサランでフォーカスされた部族の圧倒的な「パゥワァ」。パゥワァとは何なのか、どこの国の言語なのかは置いておき、レギサウルスの頭目をその大きな親指でさすりながらカードに目を向ける彼はまさしく純粋無垢な少年そのものだった。
話を現代に戻そう。世は正にモダンホライゾンⅡ発売直前。数多のモダン、レガシープレイヤー達が公開される新カードに一喜一憂している。勿論私もその一人だ。
そんな中、私は黙々とストレージからありもしないカードを探している。これは恐らく見つからない。3ボックス近く剥き続けた【灯争大戦】。何十枚と出てきたアンコモンを私はきっと1枚残らず近所のリサイクルショップに売り飛ばしてしまったのだ。EDHワンチャンというのは本当にあるのだな。
そう、私は今EDHの調整をしている。以前の記事で述べたとおり、我が家のEDH環境の変化によって、頂点に君臨した【ザルファーの魔道士、テフェリー】を打倒すべく、他のデッキは彼へのメタカードや取る戦法の再構築に奔走している。ザッと挙げてしまった【巨怪な略奪者、ヴォリンクレックス】もその一つだ。
とはいえそもそもクリーチャー除去が苦手な緑というカラーパイの特性上、【群衆の親分、クレンコ】の打倒に向けたこのデッキのコンセプトは【相手よりはやく、より圧倒的な暴力で駆け抜ける】だった。そしてそれ以外のコンセプトを取ることはできないだろう。
ではこのデッキは解体して、【巨大猿、コグラ】のようなアーティファクトをメタった統率者に変えてしまうべきなのだろうか。それとも有志Seagal氏のように、エルフに身も心も捧げてより素早いオールインコンボに変化すべきなのだろうか。
ストレージを漁っている内に見つけた、幼き日の私の切り札【剣歯ニショーバ】が私に問いかけたように聞こえた
おいお前、気持ちよくぶん殴ってるかい?
私のことを細かなシナジーが好きな人、ハンデス畜生、ボードコンに取り憑かれたマスデス野郎と思っている人は多いと思うし、事実間違ってはいない。
しかし私がmtgに初めて触れたとき、その絵画的なファンタジーの世界に住む獰猛な生物たち、その野性的な魅力に心奪われた。
いつからか相手を見て、メタを考えて、刺さるカードに気を取られて、私の構築感は良くも悪くも他人を不快にさせることに囚われてしまっていた。
少年だったあの日、パックから出た【スカイシュラウドのビヒモス】のあの圧倒的なスケールと壮大さ、【剣歯ニショーバ】から放たれる獰猛な野生。そして「コイツで相手を攻撃して勝つ!」という野望と期待感。
Pさんの言っていた「パゥワァ」とは何なのか、少し分かった気がする。Pさんの解釈とは違うのかもしれないが、「パゥワァ」とはPower、つまり力そのものだ。
今、圧倒的な"緑"を、私は体感したいんだ
コンボによって即座に勝利を掴むのも一興、小さなシナジーでガチャガチャと歯車を嚙み合わせるのも一興。やりたいことを全て受け止めて、それをマスデスで無に帰するのも一興。ただな、スパイクな私よ、
今はパゥワァの話をしてるんだ。少し黙っててくれないか。
さあ、幼き日の私よ、圧倒的な暴力に身を任せよう。
~デッキリスト~
【統率者】
巨怪な略奪者、ヴォリンクレックス
【土地 32枚】
森 25枚
ニクスの祭殿、ニクソス
オパールの宮殿
ギャレンブリグ城
カーンの拠点
英雄の鍛錬所
聖遺の塔
無限地帯
【クリーチャー 30枚】
ラノワールのエルフ
フィンドホーンのエルフ
エルフの神秘家
東屋のエルフ
ティタニアの僧侶
培養ドルイド
水蓮のコブラ
たかり猫猿
溜め込み屋のアウフ
空想小僧、ピール
進化の賢者
ファーティリド
マナ喰らいのハイドラ
再利用の賢者
永遠の証人
キヅタ小径の住人
鎧作りの審判者
狩りに喚ばれしレナータ
忠実な守護者
酸のスライム
舌長ハイドラ
すべてを取り込むもの、スラーク
東の樹の木霊
巨大猿、コグラ
ゼンティカーの報復者
クローサの心胆、カマール
終末の祟りの先陣
頂点壊滅獣
大食のハイドラ
起源のハイドラ
【インスタント 6枚】
自然の要求
むかしむかし
英雄的介入
クローサの掌握
内にいる獣
活性の力
【ソーサリー 10枚】
自然の知識
三顧の礼
探検
耕作
木霊の手の内
スカイシュラウドの要求
巨森の波動
自然の秩序
魂の力
リシュカーの巧技
【エンチャント 13枚】
繁茂
楽園の拡散
踏査
花の絨毯
硬化した鱗
木化
カザンドゥへの撤退
イトリモクの成長儀式/太陽の揺籃の地、イトリモク
ハイドラの成長
発見の道
よりよい品物
豊穣の力線
倍増の季節
【プレインズウォーカー 3枚】
野生語りのガラク
世界を揺るがす者、ニッサ
生命の力、ニッサ
【アーティファクト 5枚】
太陽の指輪
オゾリス
連合の秘宝
ナイレアの弓
グレートヘンジ
~統率者の紹介~
今回の統率者は【巨怪な略奪者、ヴォリンクレックス】だ。直近のスタンダードでもTier1デッキへ採用が見込まれるその6マナ6/6速攻トランプルのワガママバディを、今回は私の手によって完成に導いていきたい。(便宜上こちらを新ヴォリンクレックスと称する)
新ヴォリンクレックス(今回はテキストなんかコピペしないから各自調べて欲しい)の能力は「自分が置くカウンターの倍化」と「対戦相手が置くカウンターの半減」だ。この際「対戦相手の~」の能力はインクのしみ程度に思ってしまおう(それで詰む可能性があるデッキと当たったときに喜べば良い)。
自分が置くカウンターの倍化、つまりカウンター1つ乗せるは2つに、2つは4つになる。加えて、倍増の季節とは異なり、戦場に出るパーマネントへも干渉できる(増補:どうやら倍増の季節でもできるらしい。倍増の季節で増えないのは忠誠度能力等のコストとなってるカウンター)。例えば、プレインズウォーカーの忠誠度は書いてある数値の倍置かれて出てくる。倍置かれると安直に言ったが、初期忠誠度の倍は
大抵は着地後即奥義してもカウンターが余る位の量である。
大量のPWを搭載してアドバンテージを稼ぎまくるのもアリだが、そんなノイズに興味はない。
狙うは、ヴォリンクレックスを強化して、その圧倒的なパゥワァ!!で相手を踏み潰す、ただそれだけだ。下手な小細工など無駄、ちゃちなブロッカーを喰らい尽くして、かのグリッサの如く、相手に祝福されし完成をプレゼントしてやろう。
なに?除去耐性がタフネス以外ない?ピン除去で終わる?
何を馬鹿なことを言ってるんだ、今はパゥワァの話をしてるんだぞ!!
※注意として、新ヴォリンクレックスが場にいて初めて効力を発揮するので、他のカードの効果で「新ヴォリンクレックスに追加でカウンターを置いて場に出す」ようにしても、その時のカウンターは倍化できない。ルーリングミスに気をつけよう(戒めのブーメラン)
~土地の選定~
・ピックアップカード
1:オパールの宮殿
2:英雄の鍛錬所
3:カーンの拠点
正直な話、よっぽどのことがなければ単色でEDHを組むなら、下手な特殊土地より基本土地の方が10倍は強い。
それこそ、能力で対価以上のマナを生み出せる「ニクスの祭殿、ニクソス」や「ギャレンブリグ城」、入れてはいないがそもそも2マナ出る「古の墳墓」辺りを除けば、他は森だけで十分に成立させられる。フェッチランドすら基本土地と枠を争う関係性になるのが単色EDHだと思っている。なんだ?クレイドルがどうかしたのか?あんな高い紙買うくらいならジンギスカン食べるぞ私は。
そんな中で森から土地のスロットをもぎ取ったカードから三枚、ピックアップカードとして紹介する。
1:オパールの宮殿
EDH以外無色土地。最早EDHのためだけに刷られているカードだ。無色の他にマナフィルターとして機能して、フィルターしたマナで統率者を唱えると、ゲーム中に統率者領域から唱えられた回数分の+1/+1カウンターを乗せられる。
前段の注釈で新ヴォリンクレックスが出る前に乗るカウンターは倍化できないことを伝えているとおり、新ヴォリンクレックスに奇数個のカウンターが乗る珍しいパターンが見られる。まあそんな珍場面が見たいわけではなく、新ヴォリンクレックス自身に「カウンターが乗る」ということが大切なのだ。これについては追々分かるだろう。
2:英雄の鍛錬所
EDHでも無色土地。無色土地でも採用されているのにはわけがちゃんとある。
この土地はタップで、このターンに出た統率者にカウンター1つを付与できる能力がついている。クリーチャーなら+1/+1カウンター、プレインズウォーカーなら忠誠度カウンターがそれぞれ乗せられる。
たかだか1つと侮るなかれ、これは場に出た後にカウンターを乗せられるからこのデッキなら実際は2つ以上乗る。出したターン限定であるが、実質7マナ8/8速攻トランプルは雑に強い。
3:カーンの拠点
増殖できるらしい
カウンターを倍化させる新ヴォリンクレックスによって2つ以上乗せられるようになると凶悪そのもの。ただしカウンターが既に乗っているパーマネントに限定されてしまう。
だから新ヴォリンクレックスにカウンターを乗せておくことが大切なのだ。
~マナ加速の選定~
・ピックアップカード
1:ファーティリド
2:巨森の波動
3:連合の秘宝
正直なところ、マナ加速は緑のお家芸だ。今回採用したマナ加速の殆どは【コストの低さ】と【リターンの大きさ】を加味して採用している。故にマナクリ、ランパン、エンチャ、マナファクトと採用されたカードタイプが多岐にわたっている。
本項でのピックアップカードは、【コストの低さ】を度外視して入れたカードだ。それだけリターンがデカいと考えて採用に踏み切った。
ちなみに今回「芽ぐみ」は外した。土地32枚ではリターンが少なすぎる。ロマンはあるがこのデッキではリスキーなカードだ。
1:ファーティリド
謎のエレメンタル。3マナ2/2相当、2マナと+1/+1カウンター1つで基本土地をタップインさせるクリーチャー。
新ヴォリンクレックスの着地のために「爆発的植生」として使い切っても良いし、着地後なら3マナ4/4相当以上のスタッツが見込める小粒~中堅クリーチャーになってくれる。
そして、コイツに何かしらの能力でカウンターを与えていけば、基本的に土地に困ることはなくなる。
2:巨森の波動
キッカー付き爆発的植生
正直なところ「スカイシュラウドの要求」という神コモンがある以上、極端に森が少ない構成でなければこういったカードにお鉢は中々回ってこないものなのだが、コイツの魅力はやはりキッカー時の能力だ。
自軍に+1/+1カウンター2個ずつ付与によって一気に盤面を強化してくれる。新ヴォリンクレックス下なら4個ずつという状況次第でゲームエンドカードに化けてくれる。
3:連合の秘宝
今更説明する必要あるか?
私の記事を閲覧している視聴者層を考慮すると単体での能力は説明不要かもしれない、楽に6マナ圏へアクセスさせてくれる良カード。
新ヴォリンクレックスがいるとカウンターが2個たまるようになるため、2~3マナ生み出す更に良心的なカードになってくれる。バファリンに近いのかもしれない。
~アドバンテージカードの選定~
・ピックアップカード
1:鎧作りの審判者
2:自然の秩序
3:発見の道
このデッキにおけるアドバンテージとは大きく「ドロー」「サーチ」「回収」「カウンター付与」の4つだ。「カウンター付与」についてはこのデッキの核となるため後述するとして、それ以外の側面を持つカードをピックアップしていく。
1:鎧作りの審判者
+1/+1カウンター乗ってるクリーチャー分ドロー。まさか調和から枠をもぎ取るとは思わなかったが、使ってみてこれは強い。
何時でも使えるようにはならなくなったが、攻め手を増やしたい、決めに行きたい時には最高に頼もしく見える一枚。何気にエルフなのでティタニアの僧侶のカウントを増やせるのも良好。
2:自然の秩序
なるほど確かに、コイツは便利だ。
実はストリクスヘイブン発売まで所持しておらず、
このデッキではクリーチャーならなんでも探してくれるため、ヘイトカードである「溜め込み屋のアウフ」や、苦手な状況を打開できるカードを引っ張ってこれるのは非常に使い勝手が良い。勿論バフをかけられるフィニッシャーに繋ぐのもアリだ。
「打てば確実にヘイトが上がるカード」であるのは確かだが、それ以上のリターンを約束してくれるカードだった。私は学びを得たぞ。
3:発見の道
ギャンブル性は高いが一枚三役。クリーチャーが出たとき探検するという直近のスタンダードしか触れていない人には聞き覚えのない能力がついている。
自分のライブラリートップを公開して、土地なら手札に、そうでないならそのクリーチャーに+1/+1カウンターを乗せ、そのカードをライブラリーの一番上に戻すか墓地に落とすか選べる、という能力なのだが、「土地の補充」「ライブラリートップ操作」というこのデッキを組む上でおろそかにしてしまった部分を補完してくれるカード。
無論カウンター付与はこのデッキで弱いわけがない。ライブラリートップに左右されてしまうという不確実さはあるが、これまでのEDH作成で「単色EDHに完璧は求めない」という学びを得ているためこれ以上は求めない。
~カウンターを乗せるカードの選定~
・ピックアップカード
1:キヅタ小径の住人
2:魂の力
3:ハイドラの成長
「カウンター付与」と言っても、様々な性質がある。今回は「カウンターを乗せるもの」「カウンターが乗るもの」「カウンターを増やす、移動させるもの」という3つに分けて、それぞれピックアップカードを紹介していく。
先ずは「カウンターを乗せるもの」。これは純粋に能力で何かにカウンターを乗せるカードだ。
1:キヅタ小径の住人
後続がカウンターを連れてくる。他の緑のクリーチャーが出る度にどこかに+1/+1カウンターを付与できる。
「どこかに」というのが有用で、新ヴォリンクレックスをゲロほど強くしても良いし、ラノエルをマリット・レイジ級に強くしても構わない。器用な立ち回りができるカードだ。スタッツは低めなので先に自分を強化しておくのもアリ。
2:魂の力
え?リミテッドカードでは?。なんて思ってた奴がいるなら今すぐ手を挙げてくれ。
私もだ。
効果は単純明快、対象のクリーチャーのパワー分+1/+1カウンターをそのクリーチャーに乗せる。ただそれだけなのだが、新ヴォリンクレックスならカウンターが倍乗る。
つまり最低18/18速攻トランプルの圧倒的なパゥワァ!!
新ヴォリンクレックス自体に速攻がついているためこれで2パンが成立する。勿論何かしらの効果でパワーが8以上なら1パンジェネラルとして君臨できる。コンボ畜生どもにパゥワァの違いを見せつけてやろう。
3:ハイドラの成長
リミテッド、圧倒的リミテッド感、、、。なんだその目は、ふざけているのかって?
今はパゥワァの話をしているんだ!大真面目に決まってるだろうが!!
かなり悠長なカードではあるのだが、最初にカウンターを1つ乗せ、毎ターン自分に乗っているカウンターを倍にしてくれるオーラ。
新ヴォリンクレックスに付けると、(推測の域を出ないので間違っていた場合反省します)単純に四倍!!とはならない。挙動がややこしいのだが、「置かれているカウンターと同数×2の+1/+1カウンター」が置かれるので、(新ヴォリンクレックスに付けると仮定して)付けたターンは2個、次の自分のターンで2+(2×2)=6個、その次で6+(6×2)=18個とカウンターが3倍になる。ゲームが続く限り無限に増え続けるので、そのいきり立つ圧倒的なパゥワァ!!を見せつけてやろう。
~カウンターが乗るカードの選定~
・ピックアップカード
1:全てを取り込むもの、スラーク
2:大食のハイドラ
3:世界を揺るがす者、ニッサ
ここからは自身にカウンターが乗るカードの紹介である。
1:全てを取り込むもの、スラーク
ピン除去を否定するマン。+1/+1カウンターが乗ってる自分の生物が死亡するたび、他の+1/+1カウンターが乗ってる自分のクリーチャーに+1/+1カウンター乗せるウーズ。
カウンターを周りにばらまいておけば置くほど効果絶大であり、対戦相手に全除去を打たせる為の良い餌にもなる。新ヴォリンクレックスへの花道となれ
2:大食のハイドラ
ビーフorチキン感覚。カウンター倍か格闘か選べるハイドラ。
デカブツとして詰めに使っても良いし、ピン除去としてバチバチに殴り合ってもいい。新ヴォリンクレックス下だと誘発前に10/10超えてるときもある圧倒的なパゥワァ。
3:世界を揺るがす者、ニッサ
何故レアなんだ?そんなことを思ってしまうぐらい強いプレインズウォーカー。
奥義しても勝ちではないけどライブラリーから土地がほぼ消える。ついでに土地に破壊不能もつく。
+で土地をクリーチャー化できる上、新ヴォリンクレックス下なら6/6警戒持ち相当を量産する化け物生産工場と化す。
常在で森から追加で緑マナも出るし、さてはオリカなのではないかとたまに不安になるカードだ。
~カウンターを増やす、移動させるものの選定~
・ピックアップカード
1:空想小僧、ピール
2:倍増の季節
3:オゾリス
カウンターを増やすとは、カウンターを乗せる能力に書かれている個数を増やすカードである。単にひとつ増やすだけかもしれないが、新ヴォリンクレックス下なら「個数を増やしてから、その数値を倍にして置く」ことが可能なため、例えば1つ置くが相乗効果で4つ置けるようになる。
カウンターを移動させるとは「あるパーマネントからカウンターをX個取り除いて、別なパーマネントにカウンターをX個置く」という挙動を取る。新ヴォリンクレックス下だとX個取り除いて2X個カウンターが置かれる。
1:空想小僧、ピール
共闘相手を置き去りにした。
純粋に置かれるカウンターの個数を1つ増やす伝説の人間。便利なのが「パーマネントに置かれるカウンターを増やす」なのでプレインズウォーカーの忠誠度能力や連合の秘宝のカウンターも増やせる。地味だけど見落としがちなので気をつけよう。
2:倍増の季節
元のカードも入れてみました。地味に痛い出費であったが、これはお値段以上に楽しめそうだ。
カウンターも倍、トークンも倍なので雑な倍々ゲームで勝利をかっさらおう。
3:オゾリス
これ?スタンダードで共存するのか?。現代mtgのカードパワーを感じる一枚。
カウンターが乗っていたクリーチャーが死亡するとオゾリスにカウンターが同じ数たまっていき、戦闘の時にクリーチャー1体に移動させられる、っていう効果なのだが。
新ヴォリンクレックス下だとオゾリスに移動したときに倍、クリーチャーに移動したときにも倍で4倍のカウンターが乗るようになる。正直オーバーキル感がすごい
~後書き~
この際汎用的な除去やフィニッシャーは説明する必要は無いだろう。それらが何故強いのかは是非有識者達に聞いて欲しい。多分適当なスナック菓子と引き換えに懇切丁寧に教えてくれるはずだ。
今回の【巨怪な略奪者、ヴォリンクレックス】だが、正直強いかどうかは判断しかねる。無限コンボもねじ込もうと思えばできたが、そんなことよりも衝動の初速を大切に仕上げたかった。なにより自分が気持ちよくぶん殴る。かつての、少年の頃の自分に会えたのなら、間違いなくこのデッキを勧めてあげたい。きっとEDHのルールなんて覚えられないだろうが、このデッキに含まれる数多のカード達に、きっと心奪われるだろう。
視聴者諸兄も気が向いたら、圧倒的なパゥワァに魅せられたEDHを作ってみて欲しい。そして私のTwitterアカウントにリストと共にリプライして頂いたら、特別な賞品はないが、お礼の言葉と共に「圧倒的なパゥワァ!!」と書いて変身すると思う。
それでは視聴者諸兄、良きEDHライフを。
~前書き~
※本日はほぼ文語体での文章になります
Seagal氏よ、君は許されたのだ
冒頭から何を言っているかさっぱりだと思うが彼は許されたのだ。許されるべきではないのかもしれないが許さざるを得なくなったのだ。
この8ヶ月で我が家のEDHメタゲームは激動した。【月皇の司令官、オドリック】から始まった単色EDHコンプリート作戦。件のお店時代から私の相棒として長きにわたり卓に笑いと感動(?)を与えてきた【暴虐の龍、アスマディ】の解体。構築済みデッキを改造し、現代mtgのカードパワーを証明した【再構築者、オスギル】。そして約三年半にわたり王者として君臨していた【群衆の親分、クレンコ】の陥落と、新たな覇者、【ザルファーの魔道士、テフェリー】の戴冠。
これらのことを全て飲み込んだ上で、結論としてSeagal氏は許され、そしてTさんを決して許してはならなくなったのだ。
どういうことか、順を追って説明していこう。
まず最も大切なことは、我が家で最も強いEDHが、【群衆の親分、クレンコ】から【ザルファーの魔道士、テフェリー】に変わったことだ。
【月皇の司令官、オドリック】作成以降、私がEDHを作る上で、暗黙の了解としてその時我が家で最も強いEDHを仮想敵としてデッキを組むということを固く誓っていた。
つまり、最も強いデッキに対するアンチテーゼとしてのデッキを7つも8つも作っていたのだ。
だからマスデストラクションは我が家のEDHでは欠かせないパーツであり、マナ基盤以外全ての呪文がクリーチャーに対する妨害という構築すら許され、ついでと言っては失礼だが、Seagal氏の駆るエルフなどのクリーチャーを主軸に据えたデッキは仮想敵の先にいる標的として、目の敵にせざるを得なくなっていたのだ。
故に【群衆の親分、クレンコ】は自然とハンディキャップを強いられながら戦うことを余儀なくされていたのだが、それでも彼が最速であるが故に最強であることを私は信じて疑わなかった。
だが、彼は都落ちをして、今我が家のEDHの頂点に君臨するのは、【ザルファーの魔道士、テフェリー】。EDH最強色と名高い青いこのデッキが、名実共に我が家の頂点に君臨した。
となると我が家のメタゲームのこれからとしては
アーティファクトシナジーを断ち切り、スペルコンボを許さず、さらには青いことや島といった、色の根幹そのものをメタり、ついでに、というか我が家の最強よりも遥かに強いTさんの【時間の大魔道士、テフェリー】を仮想敵に据えた構築をしていくことになる。
これまでマスデストラクションの枠として押さえていたスロットには沸騰や津波が入ることになるのだろう。まず間違いなく歪む
ただ、私自身まだこの【青いコンボ畜生共】に対する明確な回答そのものを持ち合わせてはいない(3人でよってたかってタコ殴りにするのは戦法の1つかもしれないが、それは政治的な力を必要とするため、構築そのもので回答を出したとはいえないこととする)。
恐らくだが今後も各々のデッキは採用を検討しうるカードの登場につき微調整がなされていくだろうし、それはクレンコがそうだったように、今の我が家の覇者も同様である。
、、、ダメだ、一度頭をフラットにしよう。誰かをメタメタのギッタギタにやっつけることがEDHの全てではない(ブーメラン)。そう、私は自らの作った、ライブラリートップのカードで遊ぶのに、ライブラリートップを操作するカードを殆ど入れない酔狂の塊【暴虐の龍、アスマディ】でEDHの楽しさを覚えた人間だ。
やりたいこと、やったもんがち
【統率者これからのめり込んでいきたい人向け】の初回で視聴者諸兄に向け伝えたこの言葉を、今は私自身にも向ける時なのかもしれない。
このイマジネーションはまさしく、最近カードのプレビューでユーザーを一喜一憂させる新セットにあやかり、我が家ホライゾン(だっさ)
私は直近で組み上げた白黒の【シャドリクス・シルバークイル】を崩した。マナ基盤50妨害49から始まった、私の歪みの極地とも言えるこのデッキを崩し、新時代を迎えた我が家の新たなEDHを、今の私がやりたいように組み替えていこう。
ちなみにこの一ヶ月で掃き溜めのような駄文を書き散らかした私に構築に至るまでの一挙手一投足を書く気力はない。これから組み上げたものと気に入ってるカードの紹介だけするので、気になった方は各自調べて欲しい。
あとTさんを仮想敵から外したわけではないので、Seagal氏がそうであったように、向こう3年くらいは貴方の相棒を目の敵にするから覚悟していて欲しい。
~デッキリスト~
【統率者】
巧妙な工作員、アリーラ
【土地 34枚】
冠雪の平地 5枚
冠雪の島 4枚
冠雪の沼 3枚
風立ての高地
神聖なる泉
湿った墓
神無き祭殿
氷河の氾濫原
氷のトンネル
雪原の陥没孔
雲海
変遷の泉
勝者の大聖堂
アゾリウスの大法官庁
ディミーアの水路
オルゾフの聖堂
雨雲の迷路
涙の川
秘密の中庭
統率の塔
マナの合流点
風変わりな果樹園
無限地帯
大天使の霊堂
ヘリオッドの高潔の聖堂
【クリーチャー 15枚】
セラの高位僧
白蘭の騎士
悪意の大梟
反射魔道士
配分の領事、カンバール
つややかな雄鹿
目覚ましヒバリ
霊体の先達
アスフォデルの灰色商人
恭しき霊能者、サリズ
太陽のタイタン
妖精の女王、ウーナ
別館の大長
エメリアの番人
希望の天使、アヴァシン
【インスタント 13枚】
剣を鍬に
暗黒の儀式
サイクロンの裂け目
秘儀の否定
ドビンの拒否権
過大な贈り物
知識の渇望
意味の渇望
絶望の力
塵への帰結
時を越えた探索
ザットの意志
有事の力
【ソーサリー 3枚】
牧歌的な教示者
翼ある言葉
ケイヤの怒り
【エンチャント 16枚】
無形の美徳
浄化の印象
ダークスティールの突然変異
海の神のお告げ
順風
秘密の備蓄品
狂信的傾倒
忘却の輪
地下世界の人脈
土牢
選定された行進
美徳の力
凍りつく霊気
神聖な訪問
サメ台風
債務者の弔鐘
【アーティファクト 18枚】
永遠溢れの杯
魔法の井戸
頭蓋骨絞め
太陽の指輪
秘儀の印鑑
アゾリウスの印鑑
ディミーアの印鑑
オルゾフの印鑑
発展のタリスマン
威圧のタリスマン
聖列のタリスマン
精神石
虹色のレンズ
思考の器
彩色の灯籠
タッサの二叉槍
火想者の器
旗印
~統率者とコンセプト~
今回の統率者は【巧妙な工作員、アリーラ】。実に【メリーキ・リ・ベリット】以来となるエスパーカラーのジェネラルだ
テキストは各自確認して欲しい。端的に言えば
エンチャかファクトを唱えれば実質2/1飛行の妖精が出てくる
「強さ」という観点で見れば最早3色といわず、単色、2色にも上位互換は腐るほどいるだろう。そしてリストを見て貰っても分かるとおり、極端に尖った構成をしているわけではない。
よく言えば「丸く」、悪くいえば「中途半端」
それでも私はこういった構成が元来好きなのだろう。小さなシナジーをコツコツと積み上げて、強固な盤面を地道に作っていくのが好きなのだ。そして気がつく
そんな悠長なことしてたら無限コンボでなぶられるぞ
スパイクな私をひとまず放っておいて、今回のコンセプトは
【飛行トークンでガシガシ殴り倒す】
だ。なんだクレンコと大して変わってないじゃないか。それも又一興。0/1のスラルから4/4の天使まで、強くして強くしてぶん殴っていこう。
~ピックアップカードの紹介~
ここでは敢えてアンセム系のカードは外させて頂く。最終的に旗印出してムキムキフェアリーが滑空する盤面は視聴者諸兄もある程度想像できるだろう。
・つややかな雄鹿
このデッキ、というか最近の私のマイブームカードの1つ。コイツのいぶし銀さに気がつけるようになった辺り、私もひじき1本分くらいは成長できただろうか、いやまだミジンコくらいだな。
単純にアーティファクトだから誘発のトリガーになるし、起動してランパンしつつ太陽のタイタン辺りで拾って使い回せるのはシブい。
・妖精の女王、ウーナ
いやお前がジェネラルじゃないんかい。
言わずと知れているかもしれないが無限マナの注ぎ先。今回は無限マナする気ないので純粋に(コイツフェアリーじゃん!入れとこ)とか思って入れたロマン枠。マナフラ受けのついでにトークン生成マシーンとデコイとして頑張って欲しい。
・ザットの意志
墓地対策兼トークン出す奴。相手依存にはなるけど雑な壁を作るのに最適。手違いで天使が出ちゃうこともあるお茶目さん
・海の神のお告げ
やること地味だけど使い回して引き増せるエグいエンチャ。そりゃ構築でも使われるわ。
・狂信的傾倒
このリスト見なくても(絶対コンボカードじゃん)と分かる1枚。実験的に使いたくなった。
・債務者の弔鐘
ワクワクが詰まりまくったEDHおもちゃ。テキトーになんか釣って遊びたい。
・タッサの二叉槍
息切れ防止用カード。なんか知らぬ間にめっちゃ引けるようになってる。配ってくれてた件のお店の店長に感謝。インクのしみになってる機動型能力は使い道があるのか、、、
・頭蓋骨絞め
ぶっちゃけコイツ使いたいから組んだまである
じゃあアンセム入れんなよとは言われそうだが久しぶりにレガシー禁止カードの「刷ってはいけなかった」とまで言われたオリカで遊びたくなったのだ。
・火想者の器
二倍精神石こと面晶体の記録庫と枠を競合して、(色拘束が辛い)となったからこっちを採用。重いけど混色カード使いやすくなるから便利ね。
・ヘリオッドの高潔の聖堂
コイツでお告げとか置きディッチャとか使い回すのが最高に気持ちええんじゃ
地味に唱え直すのでアリーラの誘発に一役買ってくれる偉い奴。カスレアなんて言ってごめんね。再録おめでとう。
~おわりに~
一応本記事は今月書いた三部作の後書き的なものとして書いてるのでさっくりと。
これから腐れコンボ畜生と化したクリーチャーテフェリーをどう始末するか考えねばならないが、歪みすぎると視聴者諸兄を置き去りにしかねないので、歪みを断ち切るマイスター的なポジションとしてこのアリーラには頑張って欲しい。コイツが突き詰めると妨害のパレードになる可能性は否定しないがな。
環境激変待ったなしのモダンホライゾンⅡで胸焼けしそうな視聴者諸兄には、この後書きを読んで少しでも心を和ませてほしいと思う。楽しい環境になると良いね。
それでは視聴者諸兄、良きEDHライフを。
※本日はほぼ文語体での文章になります
Seagal氏よ、君は許されたのだ
冒頭から何を言っているかさっぱりだと思うが彼は許されたのだ。許されるべきではないのかもしれないが許さざるを得なくなったのだ。
この8ヶ月で我が家のEDHメタゲームは激動した。【月皇の司令官、オドリック】から始まった単色EDHコンプリート作戦。件のお店時代から私の相棒として長きにわたり卓に笑いと感動(?)を与えてきた【暴虐の龍、アスマディ】の解体。構築済みデッキを改造し、現代mtgのカードパワーを証明した【再構築者、オスギル】。そして約三年半にわたり王者として君臨していた【群衆の親分、クレンコ】の陥落と、新たな覇者、【ザルファーの魔道士、テフェリー】の戴冠。
これらのことを全て飲み込んだ上で、結論としてSeagal氏は許され、そしてTさんを決して許してはならなくなったのだ。
どういうことか、順を追って説明していこう。
まず最も大切なことは、我が家で最も強いEDHが、【群衆の親分、クレンコ】から【ザルファーの魔道士、テフェリー】に変わったことだ。
【月皇の司令官、オドリック】作成以降、私がEDHを作る上で、暗黙の了解としてその時我が家で最も強いEDHを仮想敵としてデッキを組むということを固く誓っていた。
つまり、最も強いデッキに対するアンチテーゼとしてのデッキを7つも8つも作っていたのだ。
だからマスデストラクションは我が家のEDHでは欠かせないパーツであり、マナ基盤以外全ての呪文がクリーチャーに対する妨害という構築すら許され、ついでと言っては失礼だが、Seagal氏の駆るエルフなどのクリーチャーを主軸に据えたデッキは仮想敵の先にいる標的として、目の敵にせざるを得なくなっていたのだ。
故に【群衆の親分、クレンコ】は自然とハンディキャップを強いられながら戦うことを余儀なくされていたのだが、それでも彼が最速であるが故に最強であることを私は信じて疑わなかった。
だが、彼は都落ちをして、今我が家のEDHの頂点に君臨するのは、【ザルファーの魔道士、テフェリー】。EDH最強色と名高い青いこのデッキが、名実共に我が家の頂点に君臨した。
となると我が家のメタゲームのこれからとしては
アーティファクトシナジーを断ち切り、スペルコンボを許さず、さらには青いことや島といった、色の根幹そのものをメタり、ついでに、というか我が家の最強よりも遥かに強いTさんの【時間の大魔道士、テフェリー】を仮想敵に据えた構築をしていくことになる。
これまでマスデストラクションの枠として押さえていたスロットには沸騰や津波が入ることになるのだろう。まず間違いなく歪む
ただ、私自身まだこの【青いコンボ畜生共】に対する明確な回答そのものを持ち合わせてはいない(3人でよってたかってタコ殴りにするのは戦法の1つかもしれないが、それは政治的な力を必要とするため、構築そのもので回答を出したとはいえないこととする)。
恐らくだが今後も各々のデッキは採用を検討しうるカードの登場につき微調整がなされていくだろうし、それはクレンコがそうだったように、今の我が家の覇者も同様である。
、、、ダメだ、一度頭をフラットにしよう。誰かをメタメタのギッタギタにやっつけることがEDHの全てではない(ブーメラン)。そう、私は自らの作った、ライブラリートップのカードで遊ぶのに、ライブラリートップを操作するカードを殆ど入れない酔狂の塊【暴虐の龍、アスマディ】でEDHの楽しさを覚えた人間だ。
やりたいこと、やったもんがち
【統率者これからのめり込んでいきたい人向け】の初回で視聴者諸兄に向け伝えたこの言葉を、今は私自身にも向ける時なのかもしれない。
このイマジネーションはまさしく、最近カードのプレビューでユーザーを一喜一憂させる新セットにあやかり、我が家ホライゾン(だっさ)
私は直近で組み上げた白黒の【シャドリクス・シルバークイル】を崩した。マナ基盤50妨害49から始まった、私の歪みの極地とも言えるこのデッキを崩し、新時代を迎えた我が家の新たなEDHを、今の私がやりたいように組み替えていこう。
ちなみにこの一ヶ月で掃き溜めのような駄文を書き散らかした私に構築に至るまでの一挙手一投足を書く気力はない。これから組み上げたものと気に入ってるカードの紹介だけするので、気になった方は各自調べて欲しい。
あとTさんを仮想敵から外したわけではないので、Seagal氏がそうであったように、向こう3年くらいは貴方の相棒を目の敵にするから覚悟していて欲しい。
~デッキリスト~
【統率者】
巧妙な工作員、アリーラ
【土地 34枚】
冠雪の平地 5枚
冠雪の島 4枚
冠雪の沼 3枚
風立ての高地
神聖なる泉
湿った墓
神無き祭殿
氷河の氾濫原
氷のトンネル
雪原の陥没孔
雲海
変遷の泉
勝者の大聖堂
アゾリウスの大法官庁
ディミーアの水路
オルゾフの聖堂
雨雲の迷路
涙の川
秘密の中庭
統率の塔
マナの合流点
風変わりな果樹園
無限地帯
大天使の霊堂
ヘリオッドの高潔の聖堂
【クリーチャー 15枚】
セラの高位僧
白蘭の騎士
悪意の大梟
反射魔道士
配分の領事、カンバール
つややかな雄鹿
目覚ましヒバリ
霊体の先達
アスフォデルの灰色商人
恭しき霊能者、サリズ
太陽のタイタン
妖精の女王、ウーナ
別館の大長
エメリアの番人
希望の天使、アヴァシン
【インスタント 13枚】
剣を鍬に
暗黒の儀式
サイクロンの裂け目
秘儀の否定
ドビンの拒否権
過大な贈り物
知識の渇望
意味の渇望
絶望の力
塵への帰結
時を越えた探索
ザットの意志
有事の力
【ソーサリー 3枚】
牧歌的な教示者
翼ある言葉
ケイヤの怒り
【エンチャント 16枚】
無形の美徳
浄化の印象
ダークスティールの突然変異
海の神のお告げ
順風
秘密の備蓄品
狂信的傾倒
忘却の輪
地下世界の人脈
土牢
選定された行進
美徳の力
凍りつく霊気
神聖な訪問
サメ台風
債務者の弔鐘
【アーティファクト 18枚】
永遠溢れの杯
魔法の井戸
頭蓋骨絞め
太陽の指輪
秘儀の印鑑
アゾリウスの印鑑
ディミーアの印鑑
オルゾフの印鑑
発展のタリスマン
威圧のタリスマン
聖列のタリスマン
精神石
虹色のレンズ
思考の器
彩色の灯籠
タッサの二叉槍
火想者の器
旗印
~統率者とコンセプト~
今回の統率者は【巧妙な工作員、アリーラ】。実に【メリーキ・リ・ベリット】以来となるエスパーカラーのジェネラルだ
テキストは各自確認して欲しい。端的に言えば
エンチャかファクトを唱えれば実質2/1飛行の妖精が出てくる
「強さ」という観点で見れば最早3色といわず、単色、2色にも上位互換は腐るほどいるだろう。そしてリストを見て貰っても分かるとおり、極端に尖った構成をしているわけではない。
よく言えば「丸く」、悪くいえば「中途半端」
それでも私はこういった構成が元来好きなのだろう。小さなシナジーをコツコツと積み上げて、強固な盤面を地道に作っていくのが好きなのだ。そして気がつく
そんな悠長なことしてたら無限コンボでなぶられるぞ
スパイクな私をひとまず放っておいて、今回のコンセプトは
【飛行トークンでガシガシ殴り倒す】
だ。なんだクレンコと大して変わってないじゃないか。それも又一興。0/1のスラルから4/4の天使まで、強くして強くしてぶん殴っていこう。
~ピックアップカードの紹介~
ここでは敢えてアンセム系のカードは外させて頂く。最終的に旗印出してムキムキフェアリーが滑空する盤面は視聴者諸兄もある程度想像できるだろう。
・つややかな雄鹿
このデッキ、というか最近の私のマイブームカードの1つ。コイツのいぶし銀さに気がつけるようになった辺り、私もひじき1本分くらいは成長できただろうか、いやまだミジンコくらいだな。
単純にアーティファクトだから誘発のトリガーになるし、起動してランパンしつつ太陽のタイタン辺りで拾って使い回せるのはシブい。
・妖精の女王、ウーナ
いやお前がジェネラルじゃないんかい。
言わずと知れているかもしれないが無限マナの注ぎ先。今回は無限マナする気ないので純粋に(コイツフェアリーじゃん!入れとこ)とか思って入れたロマン枠。マナフラ受けのついでにトークン生成マシーンとデコイとして頑張って欲しい。
・ザットの意志
墓地対策兼トークン出す奴。相手依存にはなるけど雑な壁を作るのに最適。手違いで天使が出ちゃうこともあるお茶目さん
・海の神のお告げ
やること地味だけど使い回して引き増せるエグいエンチャ。そりゃ構築でも使われるわ。
・狂信的傾倒
このリスト見なくても(絶対コンボカードじゃん)と分かる1枚。実験的に使いたくなった。
・債務者の弔鐘
ワクワクが詰まりまくったEDHおもちゃ。テキトーになんか釣って遊びたい。
・タッサの二叉槍
息切れ防止用カード。なんか知らぬ間にめっちゃ引けるようになってる。配ってくれてた件のお店の店長に感謝。インクのしみになってる機動型能力は使い道があるのか、、、
・頭蓋骨絞め
ぶっちゃけコイツ使いたいから組んだまである
じゃあアンセム入れんなよとは言われそうだが久しぶりにレガシー禁止カードの「刷ってはいけなかった」とまで言われたオリカで遊びたくなったのだ。
・火想者の器
二倍精神石こと面晶体の記録庫と枠を競合して、(色拘束が辛い)となったからこっちを採用。重いけど混色カード使いやすくなるから便利ね。
・ヘリオッドの高潔の聖堂
コイツでお告げとか置きディッチャとか使い回すのが最高に気持ちええんじゃ
地味に唱え直すのでアリーラの誘発に一役買ってくれる偉い奴。カスレアなんて言ってごめんね。再録おめでとう。
~おわりに~
一応本記事は今月書いた三部作の後書き的なものとして書いてるのでさっくりと。
これから腐れコンボ畜生と化したクリーチャーテフェリーをどう始末するか考えねばならないが、歪みすぎると視聴者諸兄を置き去りにしかねないので、歪みを断ち切るマイスター的なポジションとしてこのアリーラには頑張って欲しい。コイツが突き詰めると妨害のパレードになる可能性は否定しないがな。
環境激変待ったなしのモダンホライゾンⅡで胸焼けしそうな視聴者諸兄には、この後書きを読んで少しでも心を和ませてほしいと思う。楽しい環境になると良いね。
それでは視聴者諸兄、良きEDHライフを。
~前書き~
みなさん、(お前今月何本駄文を書き散らかすんだよ、、、)と辟易してるのは重々承知してます。自分でも睡眠時間削って何してんだっては思ってます
しかし、敢えて書かせて頂きます
しがないmtg未熟者にとって、コロナ禍の中でも、mtgのことを考えてるときがやっぱり楽しいのです。あ、自己紹介が遅れました。フルちんです。
さて、今回も【統率者これからのめり込んでいきたい人向け】と称してやっていくわけですが、執筆者としてここで発表します。
実は3部作として書いてます。
いやどういうこと?全く前回前々回接点ないじゃん、アホなの?そうですアホです。
私がアホということで片を付けてしまっては元も子もないので、説明していきます。
まず、【統率者これからのめり込んでいきたい人向け】と称している前回前々回、そして今回について、これはもう読んで字の如く、これからEDHを強くして、がっつり楽しみたい人に向けて
「統率者をもっと楽しみたい!けど、色んな記事があるからよく分からない!」
「そんなに高いカードは買えない!けど、お気に入りのデッキを勝てるようにしていきたい!」
「よく無限コンボって書かれてるけどどう動かしたら出来るの?」
「なんかいつの間にか狙われるんだけどなんで?」
「どーしてエルフやゴブリンの村は焼かなくちゃいけないの?かわいそう!」
といった、私が、よくご一緒させて頂くコミュニティ、Fの集団の皆様を始め、卓を囲んで頂いた皆様との対戦から得た経験や知識、構築感をフィードバックし、言語化して皆様にお届けする、というコンセプトで書かせて頂いております。そして書いてる私自身は「自分の記事もみなさんの思う【色んな記事】に一括りにされるんだろうなぁ」と分かった上で書いてます。正に本末転倒。
※ちなみに、エルフやゴブリンの村を焼かないといけない理由は「放っておくと圧倒的な物量で踏み潰されるから」です。一回の戦闘で普通に合計3ケタ以上をたたき出せちゃうので、大人しくマスデスしましょう。かわいそうなんて思ってはいけないのです
そして今回はその3部作最後の記事となるのですが、タイトルにもあるとおり、今回のテーマはデッキを「弱くする」ということ。
何か別な、オブラートに包んだ表現があるのでは?とここ数日ずっと思っていましたが、「これからEDHを強くしたい」と考えている人に対して説明するなら、どう考えてもこの言葉がしっくりきてしまいました。最終的には皆様に納得して読み終えていただけるように、書いていきます。
尚、今回も例の如く、カード全てを説明することは出来ないので、詳しい効果を知りたい方はお手数ですがMTGWiki様などで各々調べていただけると幸いです。以下URL
http://www.mtgwiki.com/wiki/%E3%83%A1%E3%82%A4%E3%83%B3%E3%83%9A%E3%83%BC%E3%82%B8
それでは今回も超長文の駄文が続きますので目次から。今回も~○○~の形で切っていきます。
目次
1:デッキリスト
2:統率者とコンセプト
3:「弱くする」という考え方
4:デチューンの手順
5:ピックアップカードの紹介
6:おわりに
~1:デッキリスト~
【統率者】
墓場波、ムルドローサ
【土地】
冠雪の島 3枚
島
冠雪の沼
沼 3枚
冠雪の森
森 3枚
樹皮路の小道/潮水路の小道
清水の小道/泥水の小道
汚染された三角州
変遷の泉
育成泥炭地
黄昏のぬかるみ
変遷の泉
下生えの闘技場
湿った墓
草むした墓
繁殖池
ディミーアの水路
ゴルガリの腐敗農場
シミックの成長室
花盛りの湿地
植物の聖域
統率の塔
ゼイゴスのトライオーム
華やかな宮殿
睡蓮の原野
死者の原野
地盤の際
埋没した廃墟
統率の灯台
【クリーチャー】
臓物の予見者
極楽鳥
水蓮のコブラ
とぐろ巻きの巫女
船殻破り
迷える探求者、梓
むら気な長剣歯
再利用の賢者
刻み角
永遠の証人
イリーシア木立のドライアド
つややかな雄鹿
冒涜する者、トーモッド
オリークの伝承魔道士
概念泥棒
人質取り
熟考漂い
墓破りのラミア
酸のスライム
スカラベの神
水底のドルイド、タトヨヴァ
深海の破滅、ジャイルーダ
絢爛なビヒモス
ゼンティカーの報復者
星界の大蛇、コーマ
飢餓の声、ヴォリンクレックス
頂点壊滅獣
【ソーサリー】
入念な研究
生/死
遥か見
探検
不可視の一瞥
意外な授かり物
スカイシュラウドの要求
選別の儀式
生ける屍
【インスタント】
思考掃き
秘儀の否定
対抗呪文
【エンチャント】
ケイヤ式幽体化
海の神のお告げ
原基の印象
カルニの心臓の探検
破滅の印象
狩猟の神のお告げ
破滅的な行為
スゥルタイの隆盛
古き神々への拘束
最古再誕
【プレインズウォーカー】
覆いを割く者、ナーセット
夢を引き裂く者、アショク
記憶の熟達者、ジェイス
生命の力、ニッサ
秘宝探求者、ヴラスカ
呪われた狩人、ガラク
頂点捕食者、ガラク
【アーティファクト】
太陽の指輪
ディミーアの印鑑
ゴルガリの印鑑
シミックの印鑑
反発のタリスマン
好奇のタリスマン
忘却石
ネビニラルの円盤
~2:統率者とコンセプト~
今回の統率者は【墓場波、ムルドローサ】になります。いつも通り、テキスト原文からスペックを記載します。
墓場波、ムルドローサ 3黒緑青
伝説のクリーチャー-エレメンタル・アバター
あなたの各ターンの間、あなたはあなたの墓地から各パーマネント・タイプのパーマネント・カードをそれぞれ最大1枚プレイしてもよい。
(カード1枚が複数のパーマネント・タイプを持っているなら、それをプレイするに際し、1つを選ぶ)
6/6
(テキスト原文から、フレーバーテキストを割愛)
はい。回りくどいですが、色々ダメなことが書いてあります笑
クリーチャーのスペックとしては6マナ6/6、除去耐性や回避能力は有りませんが、EDH的に強い色を上から3色使ってる点だけでレベル5ぐらいからそこら辺の統率者よりヘイトが高いです。
そして何が1番ダメかってその能力。テキストはややこしく書いてありますが、要は自分のターン中なら墓地からインスタント、ソーサリー以外1つずつ使って良いよってちょっと何言ってるか分かりません物凄いリソース確保能力を持ってます。
ムルドローサを統率者に指定した今回の私、いや、私でなくともこんなコンセプトになるのではないでしょうか。
【墓地から色々吊り上げたり使い回して遊びたい!】
はい、何の面白みもない(やること自体は面白い)のですが、今回はこちらをコンセプトに作っていきます。
ただし、今回は敢えて「弱くする」ということも大切なポイントです。何故弱くするのか、何から弱くするのか。その点も踏まえて、次項に進みましょう。
~3:「弱くする」という考え方~
はい、先ず「お前このデッキ初めて紹介するんだから弱いもクソもないだろ」と思ってる方が大多数だと思うので、何から弱くするかから考えていきましょう。
ぶっちゃけてしまえば、恐らくですが、今回挙げたリストよりも、
黒緑青3色の組み合わせで作れる無限コンボと、各色の汎用パーツとサーチ呪文を雑に突っ込んだデッキの方が100倍強いです。
「え?」と思われるかもしれませんが、それが事実であり心理です。
あくまでEDHにかける予算を青天井にしたと仮定して、ですが、この黒緑青の3色は
【中身さえしっかりしてれば、統率者はお飾りでもcEDHとして認められるくらい強くなれる】
と個人的には解釈しています。つまり、各色の汎用パーツと言われるカードを過不足なく使用できるレベル帯に達していれば、色だけで他の大抵の単色や2色、他の3色の組み合わせの統率者とはゲーム開始時から危険度が違うと認識されている、といっても過言ではないのです。そこら辺は詳しくは他の方に任せるとして、私がざっくりと何点か説明すると
・各色のドローや強力なサーチ呪文によって序盤から終盤まで動きが安定する(基本的なスペックの高さ)
・ランパン、マナファクトどちらとも親和性があり、マナ基盤を安定させやすく、一時的な加速もあり爆発力がある(カラーパイによる優位性)
・青の打ち消しやバウンス、黒の生物・PW除去、緑のアーティファクト・エンチャント破壊と守備も隙が無い(役割の相互補完)
等々、挙げれば枚挙に暇がないです。
これはあくまでコンボに振った、所謂皆様が考えるcEDH的なデッキを作ると仮定した場合ですが、某サイトでは「この3色が含まれていなければ人権は無いに等しい」というニュアンスの言葉が出るくらいの環境(反発する意見が一時期飛び交っていましたね、)なので、そこだけ覚えて頂ければ良いです。
「貴様の駄文を読みに来る奴なんてcEDHに興味があるわけ無いだろうが」と思ってる方々が大多数だと思いますが、仮にコンボに振らなかったとしても、ムルドローサの能力だけでコイツは強力かつ害悪な統率者になってしまいます。
何故か、ディード(破滅的な行為)と露天鉱床を使い回せるからです
どんな効果なのかは他のサイトに任せるとして、使い回されるとどうなるか
対戦相手の盤面がぺんぺん草も生えなくなります
抜け道が無いことは無いですが、ロックが成立した段階である程度マナを必要とする勝ち筋をほぼほぼ潰してしまいます。
実は私がこのムルドローサを組む遙か昔に、有志Seagal氏によって作られた、コントロール型フルパワームルドローサと対峙したことがあります(意図せずですが、私は無意識にここから「弱くしている」のだと書いてて気がつきました)。
正直、友人に向けてはいけない感情を向けそうになりました。
2枚がムルドローサが出てる状態で揃うと、何も出来ない、させてくれない、次に壊されるのが分かってるから展開するのも二の足を踏む、といった他重苦に襲われるので、このときばかりはSeagal氏がシャカパチするごとに一発ビンタしても誰も文句言わないんじゃないかな?と内心思ってました(大先輩なのにすいません)
と、Seagal氏に(一方的に)向けられた負の感情は置いておいて、正味ムルドローサを軸に作るコントロール型はコンボ型よりもたちが悪いです。キルターンが相対的に遅くなるので、相手に待ちの時間を作らせるけど、何も出来ないので虚無になる、といった状況下に置かれやすくなり、なにより構築も突き詰めると
ディードと露天鉱床と2つで対応できないものへの対策と、それらを引っ張ってくるサーチと汎用パーツでほぼ毎回同じ動きが出来るデッキが完成します。
という具合に、99枚の内、ほぼ別なカードが入っているはずなのに、同じゲームのリプレイを見てるような錯覚に陥る構成が可能です。
「言いたいことは分かったけど、それが強みであって、やりたいことならいいんじゃない?」と思われる方が大多数だと思います。何故なら、「デッキを構築する予算を度外視して構築するなら」物凄い強いデッキを作れますよ、と説明してるだけだからです。しかしたった今、大事な事が出ました。
今回のムルドローサを「弱くする」で皆様にお伝えしたいのは、「デッキビルディングの落としどころを見つける」ということです。
そもそもmtgというもの自体が、プレイしている99%の人間にとって【娯楽】であり【ホビー】なのです。そして、mtg自体にかけられる熱意や予算も、人によって千差万別です。
つまり、全員が全員、このTCGにありったけの(熱量を含めた)資源をつぎ込んではいない、ということです。コレを執筆している私も、ご視聴頂いている方々の大多数も。
本段落の前半で説明した、カラーリングを含めたムルドローサの説明は、いわばcEDHとして組み上げた場合のお話。しかし、そこに到達するには(持っているカード資産によって個人差は生まれますが)自身に多大な負荷をかけると共に、「相手を選ぶデッキになる」という制約を付与することになります。
正直、(私自身もcEDHの統率者と卓を囲んだことは統計を取れるほど多くはありませんが)、cEDHの環境、レベル帯で言えば7以上のデッキ(結構YouTubeに載ってる動画はここら辺が多いかと思います)はEDHのCommander is for fun(統率者は誰でも楽しむことが出来る、と私は意訳してます)の精神とは少し離れた位置にあると思っています。それを動画で楽しそうに見せられるのは卓の全員がレベル帯による認識を共有して、近いレベル帯同士でぶつけあっているからです。
「では、今回のムルドローサを始め、黒緑青を含むデッキは、汎用パーツと統率者と親和性の高いパーツを揃えたらcEDHになってしまうのか、シナジーや統率者を活かせる要素の薄い、カジュアル寄りかコンボや圧倒的なロックによるガチガチ寄りかの2択になってしまうのか」私はそうは思いたくありませんし、これから統率者にのめり込んでいきたい人達がそんな理由でお気に入りのカードを統率者に指定することを諦めて欲しくありません(事実私はこのムルドローサをフィニッシャーに据えたデッキを当時のスタンで使い回して遊んでました。一応店舗大会でそれなりの結果も残しているので、ムルドローサ自体、私にとって思い出の1枚でもあるのです)。何故なら、mtgには沢山のカードが存在していて、無限とも言える可能性があるからです。
「これからデッキを強くしていきたい」と思ってる人にとって、汎用性の高いパーツや強力なコンボカードは魅力的に見えることでしょう。何故ならそれらは他の先駆者達が研究し実践して強さを証明されたものなのだから。
しかし、それはあくまで「強さを追い求めた結果いきついた戦法」であり、「他の戦法、もしくはそれと同等の強さを持つもの以外はノイズでしかない」ということにはならないのです。
お気に入りのカードやカードやスタンダードで苦楽を共にしたコンセプトやシナジーを活かすこともまた一興、共存し得なかったカード達との会合で見えてくる新たな発見。「勝利という結果」のみを追い求めると、金銭面、採用基準等様々な障害が生まれてきます。そんなときでもどうかデッキを作っていく上で生まれる期待感というものを、忘れないでいて下さい。なぜなら、Commander is for funなのですから(この言葉便利だなおい)
、、、なんか綺麗事並べて幕を引きそうですが全然まだまだ中盤戦です。
高尚なことを低俗な人間が宣ったところで、「今回のムルドローサ、結局どうしたいんだ?」というところにお思いかと思います
私としては、みなさんに分かりやすいようにレベル帯でお伝えすると
限りなくレベル5に近い4か、限りなくレベル4に近い5
というレベルの境目を狙ってデチューンをさせて頂きました。予想した実践の展開としては
「レベル4同士だと魔王戦になっても勝ちに行ける」
「レベル5同士だと戦法を練っていかないと勝てない」
位のレベルに収めております。
先にTwitterの方でリスト公開してアンケートをとった結果、大体それくらいのレベルではという意見も頂けた(あれ選択肢4つしかないから誘導尋問になってしまったかもしれませんが)ので、では次項から、デチューンの手順について、説明していきます。具体的には
0:コンボや追加ターンを入れるか(大前提)
1:理想型からどこまで引き離すか
2:どこまでデッキを安定させるか
3:統率者とのシナジーをどう活かすか
の4点から解説をしていきます。
~4:デチューンの手順~
0:コンボや追加ターンを入れるか(大前提)
先ずは大前提として黒緑青のコンボや追加ターンを入れるかどうかについて、といっても強力な無限コンボはまず構築の段階で私は除外しました。これは公式のレベル帯の見解としても入れるべきではないし、何より
ムルドローサの能力を活かすことよりも、コンボによって勝つことを目指すデッキになることを抑制するため
でもあります。
次に追加ターンについて、これはムルドローサの能力を考慮すると、
他のカードとのシナジーで、実質的な無限ターンを成立させる
ことが可能性として出てくるため除外しました。要は「無限ターンに繋がるからこのカードは採用しない」というカードを作らないためです。
具体的には墓地からインスタントやソーサリーを回収できるパーマネントとサクリ台が、ムルドローサを目指すレベル帯まで引き上げるなら採用していてもおかしくない、と考えたからです。
上記の点から、今回のムルドローサの理想型としては私がトラウマになっているコントロール型となりました。
1:理想型からどこまで引き離すか
無限コンボと追加ターンの有無、コントロール型として組むことが決まったところで次に理想型からどこまで引き離すか、というところになります。
理想型としては先述の通り、「ディード(破滅的な行為)で流して露天鉱床などで土地も潰して相手に何もさせない」という形になります。
まず考えたのは「現物を入れるかどうか」ということです。
破滅的な行為について、これは採用することにしました。このカードについては奴のエルフの村を焼き払うのにうってつけだから私がやりたいことの始発点の1つとして存在するので、そうなると「抜くなら他のジェネラルで良いよね」ってことになってしまいかねないので、採用に至りました。
ただ、流石に1/99のカードをライブラリーからのドローで引き当てるのは難しいので、ムルドローサを巻き込む可能性はありますが、破滅的な行為同様使い回せる、忘却石とネビニラルの円盤も採用して水増しを行っています。
そして露天鉱床について、こちらは不採用としました。理由としては
・まず持ってない。
「EDHじゃ汎用パーツだからそれ笑持ってないとか草」とか思われても別に構いません。持ってないものは持ってないのです。
・結局露天鉱床と破滅的な行為を探すデッキに行きつくことを避けるため
正味私も一般人からしたらかなり危ないレベルのmtgオタクのため、「プレイドでも1枚1000円しないなら買いだな」とは思ってますが、揃うと多分サーチを入れて理想型に近づくのが目に見えているので、今回は不採用にしています。
「土地を破壊する」という行動自体かなり忌み嫌われる行動ではあるので、「上天のしみ」なんかも採用候補ではありましたが外しました。代わりに、一定の条件下でしか起動できない地盤の際や、そもそもコストの重たい酸のスライムを採用しました。
そして、ちょっと出ましたが今回のデッキにサーチカード(ランパンするためのカードは除く)を採用するかどうか、これについては「部分的な採用」に留めました。どういうことかというと、
・手札に持ってこないサーチであること(つまり墓地に落とすカード)
・サーチの始動が早くても5ターン目以降となること(生き埋めや納墓といったカードを使わない)
ということです。具体的には墓破りのラミアとオリークの伝承魔道士の2枚。
どちらもライブラリーから墓地にカードを落とす能力を有するカードですが、「ムルドローサが場に出てると実質サーチ能力になる」という、ジェネラルを活かした構築になると共に「序盤の安定性や爆発力に寄与しない」配慮となっています。
2:どこまでデッキを安定させるか
次にどこまでデッキを安定させるかについて、前段でサーチについては限定的なものにしていることを伝えているため、除外するものとして、実際に「ムルドローサまでアクセスして、フィニッシャーに繋げるという流れに安定感を持たせるか」ということを考えていきます。
結論から言うと「結構ギリギリ、ちゃんとキープを考えないとモタモタする」ように作りました。マナ基盤とアドバンテージの二面から見ていきましょう。
まずマナ基盤、ちなみに土地は35枚、マナを加速させてくれるカードは21枚とかなり多いですが、その点も踏まえて解説していきましょう。
今回採用したマナを加速させてくれるカードのマナカーブについて、
1マナ://2
2マナ://////////10
3マナ://///5
4マナ://2
5以上://2
こういった内訳となっておりますが、個人的には「4マナ以上の加速は、マナ基盤の安定にはあまり関与しない」ものと捉えています。どちらかといえば、中~終盤にかけてのビッグアクションに繋げるための大きな助走や、別な能力を持っており、ついでにマナも増える、といった感覚に近いでしょう。
この点を鑑みると序盤の安定に関わるマナ加速カードは17枚。土地の枚数から見ても妥当かとはまだ見た感じ思えそうですが、ここから更に細分化させていきますと、結構綱渡りなところが見えてきます。
16枚のカードを4つに分けると「確実にマナを伸ばせるカード10枚」「追加のセットランド権を得るカード4枚」「上陸によって誘発するカード2枚」「不確定なもの1枚」の4つに分かれます。
確実にマナを伸ばせるカードは太陽の指輪を始めとしたマナファクトやマナクリ、ランパン出来るカードになります。「デッキを安定させる」という目的なら、他の2種のカードを減らし、土地や同系統のカードを増やした方がよいかもしれません。10枚までに留めているのは、最低限これくらいで、キープを間違えなければこのレベル帯の速度に間に合う位には安定する、と考えているからです。
そして、残りの3種については、条件が整うとビックリターンが狙える、という代物です。追加セットランド権を与えるカードは、手札に土地がダブついてる時の爆発力が高いですが、土地がないときは基本何もしないカードです。上陸によって誘発するカードも、土地を置いて始めて能力が誘発するので、こちらも土地を置けないときはただの置物になってしまいます。
これらは世界のるつぼやラムナプの採掘者といった、墓地から土地をプレイできるカードと組み合わせることで、その不安定な部分を軽減できるのですが、今回は敢えて不採用として、安定性を落としました。
そして、不確定なもの「とぐろ巻きの巫女」はライブラリートップのカードによって左右されるため、安定性に欠けます。
マナコストの重たいもの、マナ加速が不確定なものを2枚で安定してマナ加速が出来るカード1枚と換算し、土地と合計して約50枚相当のマナ基盤としてますが、土地も含めて安定してマナを増やせるカードは45枚と、EDHとしては結構ギリギリのラインで回るようになってます。その分、条件が整うと爆発的なマナ加速が可能な点は、ロマン要素と言えるでしょう。
次にアドバンテージについて。ムルドローサの能力によって、「カードを墓地に落とすことが直接的なアドバンテージになる」ため、墓地を肥やせるカードは=でアドバンテージカードになります。先述のサーチカード2枚を除くと、「ドロー、衝動的な効果のカード7枚」「墓地を肥やすカード5枚」「墓地から手札に戻すカード2枚」の計15枚となります。
「アドを取るカードが15枚って結構はいってるじゃん」と思いがちですが、「墓地を肥やすカード5枚」はムルドローサとのシナジーを考慮しないと、つまり最序盤やムルドローサが場に定着していないと、ただ墓地にカードを貯めるだけのカードになってしまうので過信は禁物です。
一応ムルドローサ無しでも墓地からリソースを確保できるように永遠の証人と生命の力、ニッサは入れてあります。基本は「ムルドローサを軸に、墓地のカードを使い回す」をコンセプトにしているので色んなカードが落ちることを期待して墓地を肥やしましょう。
3:統率者とのシナジーをどう活かすか
ここまでは【どう理想型からグレードを落としていくか】を考えてきましたが、ここからはデッキのオリジナリティを模索していきます。「このカード他のデッキだといまいちだけど、ムルドローサと相性いいよね」というシナジーを考えていきます。
先ずは前段と重複しますがアドバンテージ面についてから、地味にですがライブラリーを削るカードは結構多く、そしてそれらの殆どが「カードを引くカード」よりも多くの枚数を墓地に落とすことが可能です。墓地のパーマネントカードを吊り上げられるムルドローサとの親和性は抜群なので採用価値は高いです。
次に自壊能力のあるカード、具体的には想起や英雄譚、機動型能力で自身を生け贄に捧げることが出来るカードになります。これらは破滅的な行為などの
大規模なリセットを行わずとも再利用させることが出来、本筋の破滅的な行為などによる大立ち回りをせずとも、単体の脅威に対して小回りが効くようになります。
そしてプレインズウォーカー、これはムルドローサで吊り上げることが出来るほかに、破滅的な行為とネビニラルの円盤のリセット対象から外れていることがメリットになります。所謂「更地にPW」の状況が作りやすい構築のため、フィニッシャーとしても活躍できるPWを採用することにしました。
そして最後にサクリ台。ここは本当に迷いました。というのも、「cip能力を使い回すことが格段に容易になる」という点で、レベル帯を逸脱しかねない、と感じたからです。
デチューンするにあたり、サクリ台あり、サクリ台なしでそれぞれ10回ほど回しましたが、サクリ台ありだと相手がマウントから抜け出すことがかなり難しく、サクリ台なしだとマウントを取るのに必要なパーツが増えすぎるという板挟みになりました。
現時点では明確な結論は出せないと判断して、「最も除去されやすいサクリ台」ということで臓物の予見者を1枚だけ採用することにしましたが、今後の対戦成績如何によっては、追加、若しくは削除対象として注視して見守っています(公式か私は)
そして、フィニッシャーは「お気に入りのカードを!!ありったけ!!」というかなりカジュアルな発想にしました。良いじゃない、EDHだもの。
今回はこのようにしてEDHをデチューンしてきました。
お気に入りの統率者であればあるほど、やりたいことが沢山見つかるはずなので、「こっちはガチガチの大会に持ち込むcEDHとして、こっちは他の環境やってる友達と遊ぶ用のカジュアルデッキとして」なんて棲み分けをして【1つの統率者で2つのデッキを用意する】のもありですね。カジュアルデッキとして組むときの参考になれば。
~5:ピックアップカードの紹介~
ここからは本デッキに採用されている私のお気に入りのカードを何枚かご紹介します。破滅的な行為については、もう何回も名前を出してるので割愛します。
・水底のドルイド、タトヨヴァ
BUGタトヨヴァ緑単ことダーク♂チンコンからの刺客
(BUGタトヨヴァ緑単とは、私がカラデシュ~ドミナリア期のスタンダードで開発した、墓場波、ムルドローサをフィニッシャーに据えたボードコントロールデッキ、当時のメタゲームとか3色なのに緑単とか、ほぼ下ネタ直前のスタンダードで私が使用していた「マスター・フルチン・コントロール、略してチンコン」にあやかった名前だとか、そんなことに突っ込むのは野暮なのです)
端的に言えば上陸すると1点ゲイン1ドローするという恒久的なドローエンジン。コイツむら気な長剣歯がいるときに切るフェッチランドは完全に当時のスタンダードを思い出す動きをするので、見ていて(個人的に)楽しいです。
・記憶の熟達者、ジェイス
本デッキの神Jは間違いなく君だ。
なになに?4マナの神Jは0能力で渦巻く知識?ほーん、こっちは0能力で実質10枚ドロー(ムルドローサがいる場合に限ります)なんだよぉ!見せつけろ!5マナプレインズウォーカーの圧倒的なパゥワァ!!(ムルドローサがいる場合に限ります)
・冒涜する者、トーモッド
ゾンビ好きだねぇ、、、
白黒ゾンビからmtgに復帰したからなのか、ゾンビが出るカードは何故か魅力を感じてしまう。しかも1枚カードが自分の墓地から離れるたびに誘発するので、ムルドローサと相性がよろしい!!(あれ?なんか土地をドラゴンボール状態にするとゾンビ出せる土地はいってるけど、見なかったことにします!)
・頂点壊滅獣
続唱、続唱、続唱、続唱!!
んぎもちいいぃぃぃ!!ってなるくらいの雑なアドバンテージ+ファッティ。マナ域の最後方にしてる+X呪文がないので、カウンター2枚以外ほぼ全て当たり(唱えられると言う意味で)になるのが非常によろしい!
・生ける屍
いや楽しいよねこれ。盤面と墓地のクリーチャーがひっくり返るどんでん返しソーサリー。
こちらは能動的に墓地を肥やす上、アショクで相手の墓地吹き飛ばしてからだと一気にフィニッシャーに早変わりするのが楽しい1枚
~6:おわりに~
というわけで今回も長々とした駄文を書き連ねたわけなのですが、やはり「強くしていきたい」人に「弱くする」を説くという背反したことをするものじゃありませんね。読み返して
矛盾しまくりのこじらせ野郎かよ
と、自分で自分にヘドが出ました笑
しかし、矛盾していて当たり前、正しさに答えはでないものなので、人は悩み考える者なのです(急な達観)。
今回の記事も、視聴者の大多数が「よく分からない記事」の1つとして一括りにするのは重々承知しておりますが、心の片隅に少しでも残ればと思います。
それでは皆様、良きEDHライフをお過ごし下さい。
みなさん、(お前今月何本駄文を書き散らかすんだよ、、、)と辟易してるのは重々承知してます。
しかし、敢えて書かせて頂きます
しがないmtg未熟者にとって、コロナ禍の中でも、mtgのことを考えてるときがやっぱり楽しいのです。あ、自己紹介が遅れました。フルちんです。
さて、今回も【統率者これからのめり込んでいきたい人向け】と称してやっていくわけですが、執筆者としてここで発表します。
実は3部作として書いてます。
いやどういうこと?全く前回前々回接点ないじゃん、アホなの?そうですアホです。
私がアホということで片を付けてしまっては元も子もないので、説明していきます。
まず、【統率者これからのめり込んでいきたい人向け】と称している前回前々回、そして今回について、これはもう読んで字の如く、これからEDHを強くして、がっつり楽しみたい人に向けて
「統率者をもっと楽しみたい!けど、色んな記事があるからよく分からない!」
「そんなに高いカードは買えない!けど、お気に入りのデッキを勝てるようにしていきたい!」
「よく無限コンボって書かれてるけどどう動かしたら出来るの?」
「なんかいつの間にか狙われるんだけどなんで?」
「
といった、私が、よくご一緒させて頂くコミュニティ、Fの集団の皆様を始め、卓を囲んで頂いた皆様との対戦から得た経験や知識、構築感をフィードバックし、言語化して皆様にお届けする、というコンセプトで書かせて頂いております。そして書いてる私自身は「自分の記事もみなさんの思う【色んな記事】に一括りにされるんだろうなぁ」と分かった上で書いてます。正に本末転倒。
※ちなみに、エルフやゴブリンの村を焼かないといけない理由は「放っておくと圧倒的な物量で踏み潰されるから」です。一回の戦闘で普通に合計3ケタ以上をたたき出せちゃうので、大人しくマスデスしましょう。かわいそうなんて思ってはいけないのです
そして今回はその3部作最後の記事となるのですが、タイトルにもあるとおり、今回のテーマはデッキを「弱くする」ということ。
何か別な、オブラートに包んだ表現があるのでは?とここ数日ずっと思っていましたが、「これからEDHを強くしたい」と考えている人に対して説明するなら、どう考えてもこの言葉がしっくりきてしまいました。最終的には皆様に納得して読み終えていただけるように、書いていきます。
尚、今回も例の如く、カード全てを説明することは出来ないので、詳しい効果を知りたい方はお手数ですがMTGWiki様などで各々調べていただけると幸いです。以下URL
http://www.mtgwiki.com/wiki/%E3%83%A1%E3%82%A4%E3%83%B3%E3%83%9A%E3%83%BC%E3%82%B8
それでは今回も超長文の駄文が続きますので目次から。今回も~○○~の形で切っていきます。
目次
1:デッキリスト
2:統率者とコンセプト
3:「弱くする」という考え方
4:デチューンの手順
5:ピックアップカードの紹介
6:おわりに
~1:デッキリスト~
【統率者】
墓場波、ムルドローサ
【土地】
冠雪の島 3枚
島
冠雪の沼
沼 3枚
冠雪の森
森 3枚
樹皮路の小道/潮水路の小道
清水の小道/泥水の小道
汚染された三角州
変遷の泉
育成泥炭地
黄昏のぬかるみ
変遷の泉
下生えの闘技場
湿った墓
草むした墓
繁殖池
ディミーアの水路
ゴルガリの腐敗農場
シミックの成長室
花盛りの湿地
植物の聖域
統率の塔
ゼイゴスのトライオーム
華やかな宮殿
睡蓮の原野
死者の原野
地盤の際
埋没した廃墟
統率の灯台
【クリーチャー】
臓物の予見者
極楽鳥
水蓮のコブラ
とぐろ巻きの巫女
船殻破り
迷える探求者、梓
むら気な長剣歯
再利用の賢者
刻み角
永遠の証人
イリーシア木立のドライアド
つややかな雄鹿
冒涜する者、トーモッド
オリークの伝承魔道士
概念泥棒
人質取り
熟考漂い
墓破りのラミア
酸のスライム
スカラベの神
水底のドルイド、タトヨヴァ
深海の破滅、ジャイルーダ
絢爛なビヒモス
ゼンティカーの報復者
星界の大蛇、コーマ
飢餓の声、ヴォリンクレックス
頂点壊滅獣
【ソーサリー】
入念な研究
生/死
遥か見
探検
不可視の一瞥
意外な授かり物
スカイシュラウドの要求
選別の儀式
生ける屍
【インスタント】
思考掃き
秘儀の否定
対抗呪文
【エンチャント】
ケイヤ式幽体化
海の神のお告げ
原基の印象
カルニの心臓の探検
破滅の印象
狩猟の神のお告げ
破滅的な行為
スゥルタイの隆盛
古き神々への拘束
最古再誕
【プレインズウォーカー】
覆いを割く者、ナーセット
夢を引き裂く者、アショク
記憶の熟達者、ジェイス
生命の力、ニッサ
秘宝探求者、ヴラスカ
呪われた狩人、ガラク
頂点捕食者、ガラク
【アーティファクト】
太陽の指輪
ディミーアの印鑑
ゴルガリの印鑑
シミックの印鑑
反発のタリスマン
好奇のタリスマン
忘却石
ネビニラルの円盤
~2:統率者とコンセプト~
今回の統率者は【墓場波、ムルドローサ】になります。いつも通り、テキスト原文からスペックを記載します。
墓場波、ムルドローサ 3黒緑青
伝説のクリーチャー-エレメンタル・アバター
あなたの各ターンの間、あなたはあなたの墓地から各パーマネント・タイプのパーマネント・カードをそれぞれ最大1枚プレイしてもよい。
(カード1枚が複数のパーマネント・タイプを持っているなら、それをプレイするに際し、1つを選ぶ)
6/6
(テキスト原文から、フレーバーテキストを割愛)
はい。回りくどいですが、色々ダメなことが書いてあります笑
クリーチャーのスペックとしては6マナ6/6、除去耐性や回避能力は有りませんが、EDH的に強い色を上から3色使ってる点だけでレベル5ぐらいからそこら辺の統率者よりヘイトが高いです。
そして何が1番ダメかってその能力。テキストはややこしく書いてありますが、要は自分のターン中なら墓地からインスタント、ソーサリー以外1つずつ使って良いよって
ムルドローサを統率者に指定した今回の私、いや、私でなくともこんなコンセプトになるのではないでしょうか。
【墓地から色々吊り上げたり使い回して遊びたい!】
はい、何の面白みもない(やること自体は面白い)のですが、今回はこちらをコンセプトに作っていきます。
ただし、今回は敢えて「弱くする」ということも大切なポイントです。何故弱くするのか、何から弱くするのか。その点も踏まえて、次項に進みましょう。
~3:「弱くする」という考え方~
はい、先ず「お前このデッキ初めて紹介するんだから弱いもクソもないだろ」と思ってる方が大多数だと思うので、何から弱くするかから考えていきましょう。
ぶっちゃけてしまえば、恐らくですが、今回挙げたリストよりも、
黒緑青3色の組み合わせで作れる無限コンボと、各色の汎用パーツとサーチ呪文を雑に突っ込んだデッキの方が100倍強いです。
「え?」と思われるかもしれませんが、それが事実であり心理です。
あくまでEDHにかける予算を青天井にしたと仮定して、ですが、この黒緑青の3色は
【中身さえしっかりしてれば、統率者はお飾りでもcEDHとして認められるくらい強くなれる】
と個人的には解釈しています。つまり、各色の汎用パーツと言われるカードを過不足なく使用できるレベル帯に達していれば、色だけで他の大抵の単色や2色、他の3色の組み合わせの統率者とはゲーム開始時から危険度が違うと認識されている、といっても過言ではないのです。そこら辺は詳しくは他の方に任せるとして、私がざっくりと何点か説明すると
・各色のドローや強力なサーチ呪文によって序盤から終盤まで動きが安定する(基本的なスペックの高さ)
・ランパン、マナファクトどちらとも親和性があり、マナ基盤を安定させやすく、一時的な加速もあり爆発力がある(カラーパイによる優位性)
・青の打ち消しやバウンス、黒の生物・PW除去、緑のアーティファクト・エンチャント破壊と守備も隙が無い(役割の相互補完)
等々、挙げれば枚挙に暇がないです。
これはあくまでコンボに振った、所謂皆様が考えるcEDH的なデッキを作ると仮定した場合ですが、某サイトでは「この3色が含まれていなければ人権は無いに等しい」というニュアンスの言葉が出るくらいの環境(反発する意見が一時期飛び交っていましたね、)なので、そこだけ覚えて頂ければ良いです。
「貴様の駄文を読みに来る奴なんてcEDHに興味があるわけ無いだろうが」と思ってる方々が大多数だと思いますが、仮にコンボに振らなかったとしても、ムルドローサの能力だけでコイツは強力かつ害悪な統率者になってしまいます。
何故か、ディード(破滅的な行為)と露天鉱床を使い回せるからです
どんな効果なのかは他のサイトに任せるとして、使い回されるとどうなるか
対戦相手の盤面がぺんぺん草も生えなくなります
抜け道が無いことは無いですが、ロックが成立した段階である程度マナを必要とする勝ち筋をほぼほぼ潰してしまいます。
実は私がこのムルドローサを組む遙か昔に、有志Seagal氏によって作られた、コントロール型フルパワームルドローサと対峙したことがあります(意図せずですが、私は無意識にここから「弱くしている」のだと書いてて気がつきました)。
正直、友人に向けてはいけない感情を向けそうになりました。
2枚がムルドローサが出てる状態で揃うと、何も出来ない、させてくれない、次に壊されるのが分かってるから展開するのも二の足を踏む、といった他重苦に襲われるので、このときばかりはSeagal氏がシャカパチするごとに一発ビンタしても誰も文句言わないんじゃないかな?と内心思ってました(大先輩なのにすいません)
と、Seagal氏に(一方的に)向けられた負の感情は置いておいて、正味ムルドローサを軸に作るコントロール型はコンボ型よりもたちが悪いです。キルターンが相対的に遅くなるので、相手に待ちの時間を作らせるけど、何も出来ないので虚無になる、といった状況下に置かれやすくなり、なにより構築も突き詰めると
ディードと露天鉱床と2つで対応できないものへの対策と、それらを引っ張ってくるサーチと汎用パーツでほぼ毎回同じ動きが出来るデッキが完成します。
という具合に、99枚の内、ほぼ別なカードが入っているはずなのに、同じゲームのリプレイを見てるような錯覚に陥る構成が可能です。
「言いたいことは分かったけど、それが強みであって、やりたいことならいいんじゃない?」と思われる方が大多数だと思います。何故なら、「デッキを構築する予算を度外視して構築するなら」物凄い強いデッキを作れますよ、と説明してるだけだからです。しかしたった今、大事な事が出ました。
今回のムルドローサを「弱くする」で皆様にお伝えしたいのは、「デッキビルディングの落としどころを見つける」ということです。
そもそもmtgというもの自体が、プレイしている99%の人間にとって【娯楽】であり【ホビー】なのです。そして、mtg自体にかけられる熱意や予算も、人によって千差万別です。
つまり、全員が全員、このTCGにありったけの(熱量を含めた)資源をつぎ込んではいない、ということです。コレを執筆している私も、ご視聴頂いている方々の大多数も。
本段落の前半で説明した、カラーリングを含めたムルドローサの説明は、いわばcEDHとして組み上げた場合のお話。しかし、そこに到達するには(持っているカード資産によって個人差は生まれますが)自身に多大な負荷をかけると共に、「相手を選ぶデッキになる」という制約を付与することになります。
正直、(私自身もcEDHの統率者と卓を囲んだことは統計を取れるほど多くはありませんが)、cEDHの環境、レベル帯で言えば7以上のデッキ(結構YouTubeに載ってる動画はここら辺が多いかと思います)はEDHのCommander is for fun(統率者は誰でも楽しむことが出来る、と私は意訳してます)の精神とは少し離れた位置にあると思っています。それを動画で楽しそうに見せられるのは卓の全員がレベル帯による認識を共有して、近いレベル帯同士でぶつけあっているからです。
「では、今回のムルドローサを始め、黒緑青を含むデッキは、汎用パーツと統率者と親和性の高いパーツを揃えたらcEDHになってしまうのか、シナジーや統率者を活かせる要素の薄い、カジュアル寄りかコンボや圧倒的なロックによるガチガチ寄りかの2択になってしまうのか」私はそうは思いたくありませんし、これから統率者にのめり込んでいきたい人達がそんな理由でお気に入りのカードを統率者に指定することを諦めて欲しくありません(事実私はこのムルドローサをフィニッシャーに据えたデッキを当時のスタンで使い回して遊んでました。一応店舗大会でそれなりの結果も残しているので、ムルドローサ自体、私にとって思い出の1枚でもあるのです)。何故なら、mtgには沢山のカードが存在していて、無限とも言える可能性があるからです。
「これからデッキを強くしていきたい」と思ってる人にとって、汎用性の高いパーツや強力なコンボカードは魅力的に見えることでしょう。何故ならそれらは他の先駆者達が研究し実践して強さを証明されたものなのだから。
しかし、それはあくまで「強さを追い求めた結果いきついた戦法」であり、「他の戦法、もしくはそれと同等の強さを持つもの以外はノイズでしかない」ということにはならないのです。
お気に入りのカードやカードやスタンダードで苦楽を共にしたコンセプトやシナジーを活かすこともまた一興、共存し得なかったカード達との会合で見えてくる新たな発見。「勝利という結果」のみを追い求めると、金銭面、採用基準等様々な障害が生まれてきます。そんなときでもどうかデッキを作っていく上で生まれる期待感というものを、忘れないでいて下さい。なぜなら、Commander is for funなのですから(この言葉便利だなおい)
、、、なんか綺麗事並べて幕を引きそうですが全然まだまだ中盤戦です。
高尚なことを低俗な人間が宣ったところで、「今回のムルドローサ、結局どうしたいんだ?」というところにお思いかと思います
私としては、みなさんに分かりやすいようにレベル帯でお伝えすると
限りなくレベル5に近い4か、限りなくレベル4に近い5
というレベルの境目を狙ってデチューンをさせて頂きました。予想した実践の展開としては
「レベル4同士だと魔王戦になっても勝ちに行ける」
「レベル5同士だと戦法を練っていかないと勝てない」
位のレベルに収めております。
先にTwitterの方でリスト公開してアンケートをとった結果、大体それくらいのレベルではという意見も頂けた(あれ選択肢4つしかないから誘導尋問になってしまったかもしれませんが)ので、では次項から、デチューンの手順について、説明していきます。具体的には
0:コンボや追加ターンを入れるか(大前提)
1:理想型からどこまで引き離すか
2:どこまでデッキを安定させるか
3:統率者とのシナジーをどう活かすか
の4点から解説をしていきます。
~4:デチューンの手順~
0:コンボや追加ターンを入れるか(大前提)
先ずは大前提として黒緑青のコンボや追加ターンを入れるかどうかについて、といっても強力な無限コンボはまず構築の段階で私は除外しました。これは公式のレベル帯の見解としても入れるべきではないし、何より
ムルドローサの能力を活かすことよりも、コンボによって勝つことを目指すデッキになることを抑制するため
でもあります。
次に追加ターンについて、これはムルドローサの能力を考慮すると、
他のカードとのシナジーで、実質的な無限ターンを成立させる
ことが可能性として出てくるため除外しました。要は「無限ターンに繋がるからこのカードは採用しない」というカードを作らないためです。
具体的には墓地からインスタントやソーサリーを回収できるパーマネントとサクリ台が、ムルドローサを目指すレベル帯まで引き上げるなら採用していてもおかしくない、と考えたからです。
上記の点から、今回のムルドローサの理想型としては
1:理想型からどこまで引き離すか
無限コンボと追加ターンの有無、コントロール型として組むことが決まったところで次に理想型からどこまで引き離すか、というところになります。
理想型としては先述の通り、「ディード(破滅的な行為)で流して露天鉱床などで土地も潰して相手に何もさせない」という形になります。
まず考えたのは「現物を入れるかどうか」ということです。
破滅的な行為について、これは採用することにしました。このカードについては
ただ、流石に1/99のカードをライブラリーからのドローで引き当てるのは難しいので、ムルドローサを巻き込む可能性はありますが、破滅的な行為同様使い回せる、忘却石とネビニラルの円盤も採用して水増しを行っています。
そして露天鉱床について、こちらは不採用としました。理由としては
・まず持ってない。
「EDHじゃ汎用パーツだからそれ笑持ってないとか草」とか思われても別に構いません。持ってないものは持ってないのです。
・結局露天鉱床と破滅的な行為を探すデッキに行きつくことを避けるため
正味私も一般人からしたらかなり危ないレベルのmtgオタクのため、「プレイドでも1枚1000円しないなら買いだな」とは思ってますが、揃うと多分サーチを入れて理想型に近づくのが目に見えているので、今回は不採用にしています。
「土地を破壊する」という行動自体かなり忌み嫌われる行動ではあるので、「上天のしみ」なんかも採用候補ではありましたが外しました。代わりに、一定の条件下でしか起動できない地盤の際や、そもそもコストの重たい酸のスライムを採用しました。
そして、ちょっと出ましたが今回のデッキにサーチカード(ランパンするためのカードは除く)を採用するかどうか、これについては「部分的な採用」に留めました。どういうことかというと、
・手札に持ってこないサーチであること(つまり墓地に落とすカード)
・サーチの始動が早くても5ターン目以降となること(生き埋めや納墓といったカードを使わない)
ということです。具体的には墓破りのラミアとオリークの伝承魔道士の2枚。
どちらもライブラリーから墓地にカードを落とす能力を有するカードですが、「ムルドローサが場に出てると実質サーチ能力になる」という、ジェネラルを活かした構築になると共に「序盤の安定性や爆発力に寄与しない」配慮となっています。
2:どこまでデッキを安定させるか
次にどこまでデッキを安定させるかについて、前段でサーチについては限定的なものにしていることを伝えているため、除外するものとして、実際に「ムルドローサまでアクセスして、フィニッシャーに繋げるという流れに安定感を持たせるか」ということを考えていきます。
結論から言うと「結構ギリギリ、ちゃんとキープを考えないとモタモタする」ように作りました。マナ基盤とアドバンテージの二面から見ていきましょう。
まずマナ基盤、ちなみに土地は35枚、マナを加速させてくれるカードは21枚とかなり多いですが、その点も踏まえて解説していきましょう。
今回採用したマナを加速させてくれるカードのマナカーブについて、
1マナ://2
2マナ://////////10
3マナ://///5
4マナ://2
5以上://2
こういった内訳となっておりますが、個人的には「4マナ以上の加速は、マナ基盤の安定にはあまり関与しない」ものと捉えています。どちらかといえば、中~終盤にかけてのビッグアクションに繋げるための大きな助走や、別な能力を持っており、ついでにマナも増える、といった感覚に近いでしょう。
この点を鑑みると序盤の安定に関わるマナ加速カードは17枚。土地の枚数から見ても妥当かとはまだ見た感じ思えそうですが、ここから更に細分化させていきますと、結構綱渡りなところが見えてきます。
16枚のカードを4つに分けると「確実にマナを伸ばせるカード10枚」「追加のセットランド権を得るカード4枚」「上陸によって誘発するカード2枚」「不確定なもの1枚」の4つに分かれます。
確実にマナを伸ばせるカードは太陽の指輪を始めとしたマナファクトやマナクリ、ランパン出来るカードになります。「デッキを安定させる」という目的なら、他の2種のカードを減らし、土地や同系統のカードを増やした方がよいかもしれません。10枚までに留めているのは、最低限これくらいで、キープを間違えなければこのレベル帯の速度に間に合う位には安定する、と考えているからです。
そして、残りの3種については、条件が整うとビックリターンが狙える、という代物です。追加セットランド権を与えるカードは、手札に土地がダブついてる時の爆発力が高いですが、土地がないときは基本何もしないカードです。上陸によって誘発するカードも、土地を置いて始めて能力が誘発するので、こちらも土地を置けないときはただの置物になってしまいます。
これらは世界のるつぼやラムナプの採掘者といった、墓地から土地をプレイできるカードと組み合わせることで、その不安定な部分を軽減できるのですが、今回は敢えて不採用として、安定性を落としました。
そして、不確定なもの「とぐろ巻きの巫女」はライブラリートップのカードによって左右されるため、安定性に欠けます。
マナコストの重たいもの、マナ加速が不確定なものを2枚で安定してマナ加速が出来るカード1枚と換算し、土地と合計して約50枚相当のマナ基盤としてますが、土地も含めて安定してマナを増やせるカードは45枚と、EDHとしては結構ギリギリのラインで回るようになってます。その分、条件が整うと爆発的なマナ加速が可能な点は、ロマン要素と言えるでしょう。
次にアドバンテージについて。ムルドローサの能力によって、「カードを墓地に落とすことが直接的なアドバンテージになる」ため、墓地を肥やせるカードは=でアドバンテージカードになります。先述のサーチカード2枚を除くと、「ドロー、衝動的な効果のカード7枚」「墓地を肥やすカード5枚」「墓地から手札に戻すカード2枚」の計15枚となります。
「アドを取るカードが15枚って結構はいってるじゃん」と思いがちですが、「墓地を肥やすカード5枚」はムルドローサとのシナジーを考慮しないと、つまり最序盤やムルドローサが場に定着していないと、ただ墓地にカードを貯めるだけのカードになってしまうので過信は禁物です。
一応ムルドローサ無しでも墓地からリソースを確保できるように永遠の証人と生命の力、ニッサは入れてあります。基本は「ムルドローサを軸に、墓地のカードを使い回す」をコンセプトにしているので色んなカードが落ちることを期待して墓地を肥やしましょう。
3:統率者とのシナジーをどう活かすか
ここまでは【どう理想型からグレードを落としていくか】を考えてきましたが、ここからはデッキのオリジナリティを模索していきます。「このカード他のデッキだといまいちだけど、ムルドローサと相性いいよね」というシナジーを考えていきます。
先ずは前段と重複しますがアドバンテージ面についてから、地味にですがライブラリーを削るカードは結構多く、そしてそれらの殆どが「カードを引くカード」よりも多くの枚数を墓地に落とすことが可能です。墓地のパーマネントカードを吊り上げられるムルドローサとの親和性は抜群なので採用価値は高いです。
次に自壊能力のあるカード、具体的には想起や英雄譚、機動型能力で自身を生け贄に捧げることが出来るカードになります。これらは破滅的な行為などの
大規模なリセットを行わずとも再利用させることが出来、本筋の破滅的な行為などによる大立ち回りをせずとも、単体の脅威に対して小回りが効くようになります。
そしてプレインズウォーカー、これはムルドローサで吊り上げることが出来るほかに、破滅的な行為とネビニラルの円盤のリセット対象から外れていることがメリットになります。所謂「更地にPW」の状況が作りやすい構築のため、フィニッシャーとしても活躍できるPWを採用することにしました。
そして最後にサクリ台。ここは本当に迷いました。というのも、「cip能力を使い回すことが格段に容易になる」という点で、レベル帯を逸脱しかねない、と感じたからです。
デチューンするにあたり、サクリ台あり、サクリ台なしでそれぞれ10回ほど回しましたが、サクリ台ありだと相手がマウントから抜け出すことがかなり難しく、サクリ台なしだとマウントを取るのに必要なパーツが増えすぎるという板挟みになりました。
現時点では明確な結論は出せないと判断して、「最も除去されやすいサクリ台」ということで臓物の予見者を1枚だけ採用することにしましたが、今後の対戦成績如何によっては、追加、若しくは削除対象として注視して見守っています(公式か私は)
そして、フィニッシャーは「お気に入りのカードを!!ありったけ!!」というかなりカジュアルな発想にしました。良いじゃない、EDHだもの。
今回はこのようにしてEDHをデチューンしてきました。
お気に入りの統率者であればあるほど、やりたいことが沢山見つかるはずなので、「こっちはガチガチの大会に持ち込むcEDHとして、こっちは他の環境やってる友達と遊ぶ用のカジュアルデッキとして」なんて棲み分けをして【1つの統率者で2つのデッキを用意する】のもありですね。カジュアルデッキとして組むときの参考になれば。
~5:ピックアップカードの紹介~
ここからは本デッキに採用されている私のお気に入りのカードを何枚かご紹介します。破滅的な行為については、もう何回も名前を出してるので割愛します。
・水底のドルイド、タトヨヴァ
BUGタトヨヴァ緑単ことダーク♂チンコンからの刺客
(BUGタトヨヴァ緑単とは、私がカラデシュ~ドミナリア期のスタンダードで開発した、墓場波、ムルドローサをフィニッシャーに据えたボードコントロールデッキ、当時のメタゲームとか3色なのに緑単とか、
端的に言えば上陸すると1点ゲイン1ドローするという恒久的なドローエンジン。コイツむら気な長剣歯がいるときに切るフェッチランドは完全に当時のスタンダードを思い出す動きをするので、見ていて(個人的に)楽しいです。
・記憶の熟達者、ジェイス
本デッキの神Jは間違いなく君だ。
なになに?4マナの神Jは0能力で渦巻く知識?ほーん、こっちは0能力で実質10枚ドロー(ムルドローサがいる場合に限ります)なんだよぉ!見せつけろ!5マナプレインズウォーカーの圧倒的なパゥワァ!!(ムルドローサがいる場合に限ります)
・冒涜する者、トーモッド
ゾンビ好きだねぇ、、、
白黒ゾンビからmtgに復帰したからなのか、ゾンビが出るカードは何故か魅力を感じてしまう。しかも1枚カードが自分の墓地から離れるたびに誘発するので、ムルドローサと相性がよろしい!!(あれ?なんか土地をドラゴンボール状態にするとゾンビ出せる土地はいってるけど、見なかったことにします!)
・頂点壊滅獣
続唱、続唱、続唱、続唱!!
んぎもちいいぃぃぃ!!ってなるくらいの雑なアドバンテージ+ファッティ。マナ域の最後方にしてる+X呪文がないので、カウンター2枚以外ほぼ全て当たり(唱えられると言う意味で)になるのが非常によろしい!
・生ける屍
いや楽しいよねこれ。盤面と墓地のクリーチャーがひっくり返るどんでん返しソーサリー。
こちらは能動的に墓地を肥やす上、アショクで相手の墓地吹き飛ばしてからだと一気にフィニッシャーに早変わりするのが楽しい1枚
~6:おわりに~
というわけで今回も長々とした駄文を書き連ねたわけなのですが、やはり「強くしていきたい」人に「弱くする」を説くという背反したことをするものじゃありませんね。読み返して
矛盾しまくりのこじらせ野郎かよ
と、自分で自分にヘドが出ました笑
しかし、矛盾していて当たり前、正しさに答えはでないものなので、人は悩み考える者なのです(急な達観)。
今回の記事も、視聴者の大多数が「よく分からない記事」の1つとして一括りにするのは重々承知しておりますが、心の片隅に少しでも残ればと思います。
それでは皆様、良きEDHライフをお過ごし下さい。
~前書き~
みなさん、大分期間の短い投稿スパンになりました。フルちんです。
有志Seagal氏が私のむちゃぶり期待に応えて大変分かりやすい【双子唱者、アドリックスとネヴ】についての解説と彼自身の構築メソッドを書いて頂いたので、私も負けてられないという謎の対抗意識を燃やして書いております。正直私の解説より二億倍は読みやすく、良いものなので是非私のリンクからも飛んでみて下さい。
本記事では、先日我が家のEDHデッキ総出で行われた汎用強力カード争奪戦(1人で四人卓を操作して行う趣味の悪い画期的な多人数戦)を征して、名実共に私の所有するEDHデッキで最強となった(あくまで4人対戦として、1v1コマンダーというEDHのタイマンは考慮していません)、【ザルファーの魔道士、テフェリー】を色んな観点から考察していきたいと思います。
これまでの【EDH作成記録】では私は敬語を使用せずにつらつらと駄文を書き連ねて来ましたが、今回は【統率者これからのめり込んでいいきたい人向け】ということで、考察と平行して「これから統率者を強化していきたい、でもどうすれば良いのかわからない」という人に向けて、アマチュアでmtg力が低い私の浅はかな考えではありますが、少しでも参考になるような部分があるように、記載をしていきたいと思っております。
尚、【EDHデッキ紹介】ではないのは、今回紹介するデッキが他のEDHからパーツをぶんどったパーツの移動をした結果、(これはまた未完成に戻ったな)と感じたからです。適宜採用を検討してる(した)カードも紹介しますが、私の狭い所見では至らないところもあるので、その点は本記事のコメント欄で教えて頂けると幸いです。
尚、今回も前回の【再構築者、オスギル】の記事同様、採用したカード全ての能力や細かな解説は省かせて頂きますので、そちらが知りたい方は、お手数ですがMTGWiki様などで各々調べていただけると幸いです。以下URL
http://www.mtgwiki.com/wiki/%E3%83%A1%E3%82%A4%E3%83%B3%E3%83%9A%E3%83%BC%E3%82%B8
今回もとても長い記事になりそうなので、目次を作成しておきます。~○○~という形で区切っていきます。それでは、順を追って見ていきましょう。
目次
1:デッキリスト
2:統率者とコンセプト
3:勝ち筋
4:立ち回り
5:ピックアップカードの紹介
6:今後の展望
7:終わりに
~1:デッキリスト~
※今回マナ基盤の枠にクリーチャーが含まれています。クリーチャーには☆を付けております
【統率者】
ザルファーの魔道士、テフェリー
【土地 31枚】
島 24枚
協議会の座席
神秘の聖域
孤立した砂州
トレイリア西部
聖遺の塔
無限地帯
ニクスの祭殿、ニクソス
【マナ加速、コスト軽減 20枚】
魔力の墓所
金属モックス
永遠溢れの杯
太陽の指輪
魔力の櫃
多用途の鍵
通電式キー
秘儀の印鑑
友なる石
思考の器
精神石
虹色のレンズ
覚醒の兜
☆名高い武器職人
☆エーテリウムの彫刻家
超次元レンズ
玄武岩のモノリス
連合の秘宝
スランの発電機
金粉の水蓮
【クリーチャー 14枚】
歩行バリスタ
船殻破り
粗石の魔道士
エレンドラ谷の大魔術師
造物の学者、ヴェンセール
賢いなりすまし
熟考漂い
流浪のドレイク
狙い澄ましの航海士
星霜の学者
船団の災い魔
裏切りの工作員
副陽のスフィンクス
潮吹きの暴君
【ソーサリー 9枚】
思案
定業
意外な授かり物
脅迫的な研究
加工
時間のねじれ
永劫での歩み
永劫のこだま
宝船の巡航
【インスタント 13枚】
神秘の教示者
劇的な逆転
現実変容
サイクロンの裂け目
秘儀の否定
遅延
対抗呪文
マナ吸収
知識の渇望
謎めいた命令
時を超えた探索
発明品の唸り
青の太陽の頂点
【エンチャント 3枚】
リスディックの研究
プロパガンダ
基本に帰れ
【アーティファクト 6枚】
師範の占い独楽
群の祭壇
等時の王笏
彫り込み鋼
ブライトハースの指輪
知識槽
【プレインズウォーカー 3枚】
覆いを割く者、ナーセット
人知を超えるもの、ウギン
精霊龍、ウギン
~2:統率者とコンセプト~
今回の統率者は【ザルファーの魔道士、テフェリー】になります。最近〈時のらせんリマスター〉で再録されましたが、前回のオスギルと違い大分古いカードです。どんなカードかというと
ザルファーの魔道士、テフェリー 2青青青
伝説のクリーチャー-人間・ウィザード
瞬速
あなたがオーナーであり戦場に無いクリーチャー・カードは瞬速を持つ。
各対戦相手は、自分がソーサリーを唱えられるときにのみ呪文を唱えられる。
3/4
(テキスト原文より、フレーバーテキストを割愛)
(なんか聞いたことある名前だぞ?)と思われた方、その通りです。直近のカードセットではプレインズウォーカーとしての収録となっているテフェリーというキャラクターのカードになります。
このカードを統率者に指定している理由は以前別な記事にしているので割愛します(大分散文的です)。
カテゴリーとしては「対戦相手に何かしらの制限を与える」所謂ヘイトベア、と呼ばれる類のカードで、この手のカードとしては5マナと重く、クリーチャーとしてもP/Tが3/4と統率者戦としては非常に低いですが、能力はその分(出すとものすごい嫌われる可能性があるくらい)強力です。
まず瞬速について。これは「インスタントが唱えられるなら唱えてもよい」という常磐木能力で、つまりは
唱えるマナさえあれば大体いつでも唱えられる
という非常にやっかいな能力です。青3つ含む5マナを捻出できる状態であれば任意のタイミングで場に出せるので、相手からするとどのタイミングで出てくるか予想がし辛いです。
そして2番目の能力、mtgになれていない方には分かりづらい書き方かもしれませんが、要は
好きなタイミングでクリーチャー呪文を唱えられる
というこれまた厄介な能力になります。コレによって「対戦相手のパーマネントを手札に戻す」や「カードを引く・サーチする」といった、クリーチャーが出たときに誘発する能力(cip、etb、187クリーチャーなどと呼ばれます)や、強力なフィニッシャーを出すことが対戦相手のターン中に行えます。ずるい。
そして、3番目の能力がこの2番目の能力とシナジーして、このカードが(EDH的に)嫌われる、狙われるカードとなる理由と言ってもいいでしょう。一昨年出たあの青白3マナの同じキャラクターのカードと同様(こちらのカードを元に刷られているので時系列逆転してますが)の
対戦相手はソーサリータイミングでしか呪文を唱えられない
という強力な一文。なにがそんなに嫌われるのか、端的に説明すると
・対戦相手はメインフェイズでしか呪文を唱えられないため、対戦相手を妨害するタイミングが限られる
・自分は(クリーチャーを含め)、唱えられる呪文は何時でも唱えられる
・ついでに続唱などの、何かしらのアクションに対して誘発して呪文を唱える能力が発生しなくなる
という非常に理不尽な状況がこのカード1枚で発生します。ついでで続唱を止められたら大渦の放浪者辺りはたまったものじゃありません。
ただし、この3番目の能力、統率者戦では過信は出来ません。むしろ出しどきを間違えると戦犯にもなります。何故なら
・複数人での対戦になるので、他のプレイヤーが別なプレイヤーを呪文で妨害出来なくなる
という他の環境では発生しないデメリットが生まれるからです。つまり、『共闘して誰かを倒そう』という流れを抑制する、有志Seagal氏の言葉を借りればEDHの政治的な側面を激しく妨害することになります。非常に使いどころ、出しどころを考えなければならい統率者です。
では私はこの統率者を使って、どんなコンセプトでデッキを組んだのか。それは
『対戦相手を盤面を要所要所で抑えつつ、唐突にコンボしたり、ロックをかけてコントロールしたい』
になります。これは青単、いや他の色の統率者を見てもこの【ザルファーの魔道士、テフェリー】ならでは動きを含めた上でのデッキコンセプトだと思うので、これを突き詰めていきたいと考えています(私も全てのカードを把握しているわけでは無いので、別なカードでも代用できたらごめんなさい。私の知識不足です)。
唐突なコンボとは?唐突なロックとは?それは後述するとして、先ずはこのデッキの勝ち筋から解説をしていきましょう。
~3:勝ち筋~
なぜ個別のカードに対する考察より先に勝ち筋と次項の立ち回りから解説するのか、それは
『デッキを紹介する上で、目指すゴールを決め、そのための道筋を共有しておく必要がある』
からです。
ゴールというのはもっとカードゲーム的に言えば勝利、そして道筋とは勝利までのゲームプランの組み立て方となります。
リストを見ただけで一通り回し方を頭の中で形成できる有識者の方々にとっては不要な項にはなりますが、今回は【統率者これからのめり込んでいきたい人向け】なので、『こんな勝ち方をする』や『こんな考え方で手番を進めていく』、『対戦相手の動きのどう見ていく』かの参考になればと書かせて頂きます。
本デッキの勝ち筋は大枠で2つです。
①無限コンボによって勝つ
②盤面をコントロールしてリソース差で勝つ
後述しますが、今回の統率者、ザルファーの魔道士、テフェリー(以下、便宜上〈テフェリー〉とします)とあるカード1枚で強烈なロックをすることが出来ますが、
ロックした=勝ちとはならない(抜け道がある)
ため勝ち筋から外します(勝ちに大きく近づく動きではあります)
それぞれ見ていきましょう。
①無限コンボによって勝つ
本デッキには無限コンボが数種類搭載されています。派生ルートも多数存在しますが、そちらについてはさっくりと紹介するにとどめます(皆様にも考えて欲しいから)。
そのため、基幹となるパーツ(コンボを成立させる最低条件)と、無限コンボに至るループの手順を紹介していきます。
1:バサルトブライト
必要パーツ
玄武岩のモノリス
ブライトハースの指輪
手順
(1):3マナ支払い、玄武岩のモノリスの自身をアンタップさせる能力を機動する
(2):アンタップ能力に対してブライトハースの指輪が誘発するので、2マナ支払いアンタップ能力をコピーする
(3):玄武岩のモノリスが2回アンタップすることになるので、アンタップ状態になる度タップして無色3マナ出す(タップ状態から起動しても合計無色6マナ出る)
(4):(1)と(2)の起動と誘発に必要な合計コストが5、生み出せるマナが無色6マナとなるため、6-5=無色1マナ余ることとなり、以降繰り返して無色無限マナ成立
EDH界隈ではかなり有名なコンボで、アーティファクト2つで成立させることの出来るコンボのため、極端な制約やデッキを回す上で障害やノイズにならなければ、ほぼ全てのデッキで採用が可能な2枚コンボになります。
発生するマナが無色のみのため使い道が限られますが、2枚+2マナだけで成立させられる手軽さが魅力です。本デッキではここから歩行バリスタか青の太陽の頂点に繋げてゲームを決めます(青の太陽の頂点の場合、追加で青マナが必要となります)。
2:等時の王笏コンボ
必要パーツ
等時の王笏
劇的な逆転
条件
自分がコントロールしている土地でないパーマネントからタップ能力で合計3点以上マナが出せること
手順
(1):等時の王笏を出し、出たときの誘発能力で手札から劇的な逆転を追放して刻印する
(2):2マナ支払い、等時の王笏の能力を起動し、刻印されている劇的な逆転をコピーする。
(3):劇的な逆転の能力で土地でない自分のパーマネントが全てアンタップする(等時の王笏もアンタップする)
(4):アンタップしたパーマネントから合計で3点以上マナが出るなら以降繰り返しで無限マナ成立。色マナを生成できるなら有色無限マナも可能
こちらは青の代表的な無限マナコンボの1つです。バサルトブライトと違い、生み出せるマナは場にあるマナファクトやマナクリに依存しますが、有色無限マナまで成立させられるため使い勝手が非常に良いです。
バサルトブライトと同様、歩行バリスタや青の太陽の頂点で、即座にゲームを決めることも可能ですし、有色マナからドロースペル、サーチによって盤面を形成、サイクロンの裂け目の超過によって相手の盤面を崩壊させてから追加ターンなど、そのターンの内に盤面の圧倒的優位を築くこと(対戦相手の投了を誘う実質的な勝利)が可能です。
3:流浪のドレイク+狙い澄ましの航海士コンボ
必要パーツ
流浪のドレイク
狙い澄ましの航海士
条件
土地が3枚以上あり、それらから青マナを1点以上出せること
手順
(1):必要パーツのどちらかが場に出ている状態で、もう片方を場に出す
(2):狙い澄ましの航海士の結魂能力で二体を組にする
(3):組みになった流浪のドレイクで、1青支払い自身を追放して場に戻す
(4):ドレイクの能力で土地を最大5つアンタップする
(5):(4)の誘発と同時に(2)も誘発しているため、もう一度2体を組にしておく。アンタップした土地からマナを出し、(3)と(4)を繰り返すことで[土地から生み出したマナ-1青]の数マナが増えていくので無限マナ成立
本デッキでは無色マナしか生み出せない土地は二枚しか入っていないため、実質有色無限マナとなります。このコンボが先に挙げた2つと大きく違うのは、狙い澄ましの航海士の能力自体が無限マナの注ぎ先になる、つまりは勝ちに直結するということです。
狙い澄ましの航海士と組みになったクリーチャーは自身を追放して場に戻す(ブリンクと呼ばれる)ことを繰り返せるので、cip能力を無限に行えるようになります。ドロー、バウンス、回収等クリーチャーの能力次第で様々なことが行えるようになります。勿論先述の2つと同様、バリスタ、頂点に繋げても良いです。
4:潮吹きの暴君コンボ
必要パーツ
潮吹きの暴君
唱えるマナコストよりも多くのマナを引き出せるマナファクト2種以上
手順、と言いたかったのですが、挙動があまりにも複雑かつ、私自身熟知していない(あまりにも未熟な自分に活を入れたい)なため、気になった方はお手数ですが「潮吹きの暴君 コンボ」で検索をして頂けると幸いです。ざっくりとですが、潮吹きの暴君でマナコストの軽いマナファクトをぐるぐると手札と場に行き来させて、無限マナを作るコンボです。
潮吹きの暴君が本デッキに採用されていて、他の潮吹きの暴君が採用されうるデッキと違う点は、知識槽が採用されている点(後述しますが知識槽自体が〈テフェリー〉とシナジーを形成しているため、他のデッキよりも採用優先度が高い)でしょう。
知識槽の挙動については後々説明することになるので、結論だけ申し上げますが、潮吹きの暴君コンボが知識槽が出てる状態で始まると、呪禁、被覆の付いていない対戦相手のパーマネントを全てバウンスします。
無限コンボは、上記4種を採用しております。これらは無限マナを成立させているだけなので、ここから発想次第で様々なループコンボへ応用が可能となっております。
ここまでの解説を見て気がついた方がいらっしゃると思います。
〈テフェリー〉、絡んでないじゃん
そう、実はジェネラルが着地して無くても、上記のコンボは成立します。
では〈テフェリー〉はただのカラーマーカーなのか、それでは多色の統率者の方が良いです。何故〈テフェリー〉なのか。先述している能力、そしてそのスペックが非常に有用だからです。
〈テフェリー〉は場に出ている間、対戦相手がインスタントタイミングで呪文を唱えることを禁止するので、これらのコンボを妨害されないようにする非常に有用なカードになります。
また、自身が瞬速を持つため、対戦相手のターン中に唱えられ、コンボを始動させるためのマナを確保しやすいのも利点となります。
加えて、自身の他のクリーチャー・カードにも瞬速を付与するため、(3)の流浪のドレイク+狙い澄ましの航海士コンボがインスタントタイミングで成立します。対戦相手のターン中にコンボを決めて自分が勝つなんていうオサレな勝ち方も出来ます(ロマン)。
更に、時間の大魔道士、テフェリーを駆るTさんからのご意見でしたが、今回の〈テフェリー〉自体がデコイ(擬似餌)として有用という点も強いです。
デコイとして有用とはどういうことか、〈テフェリー〉が場に着地すると対戦相手は呪文で妨害できなくなります。そのため、〈テフェリー〉を唱えたタイミングでカウンターでの対処を迫られますが、ここで「カウンターとマナ、若しくは代替えのコストを使わせた」ことで、コンボの通りが良くなります。
対戦相手に、「〈テフェリー〉の着地を止めるためのカウンター」と「無限コンボを止めるための妨害」と「それらを唱えられるようにマナや代替えのコストを残しておく」という三重の圧を場に出ることなくかけておける、これが〈テフェリー〉を統率者として置いておく強みになります。
②盤面をコントロールしてリソース差で勝つ
こちらは読んで字の如く、その他の構築環境のコントロールと同じように、序盤をドローやカウンター、妨害で凌ぎ、中盤は強力なリセット呪文で盤面を流し、終盤以降は強力なカードでマウントを取っていく、という展開になります。「多人数戦で、しかも除去が少ない青単色で、そんなことが出来るの?」と思ってしまうかもしれませんが、出来てしまいます。青って器用なんです。
立ち回りに関連することが多いので、次項でしっかりと説明していきますが、その前に、潮吹きの暴君コンボでも取り上げた知識槽についてここで触れておきます。以下カードテキスト原文より
知識槽 6
アーティファクト
刻印-知識槽が戦場に出たとき、各プレイヤーは自分のライブラリーの一番上から3枚のカードを追放する。
いずれかのプレイヤーが自分の手札から呪文を1つ唱えるたび、そのプレイヤーはそれを追放する。そうした場合、そのプレイヤーは知識槽により追放された他の土地でないカードを1枚、そのカードのマナ・コストを支払うことなく唱えてもよい。
はい、ちょっとややこしい効果なのですが、本デッキでは
『〈テフェリー〉が場に出ていれば、対戦相手は手札から呪文を唱えなくなる』と『知識槽が置いてある時に手札から呪文を1つ唱えると、知識槽に追放して、知識槽からもう1つ呪文を唱える』ということを把握していれば大体OKです。
まず一つ目について、
〈テフェリー〉が場に出ていると、常在能力で対戦相手は『インスタントタイミング』で呪文を唱えられなくなります。
知識槽は誘発能力で手札からの呪文を一度追放して(追放された呪文は解決されないので、何の効果も発揮しません)、代わりに知識槽に追放されている他のカードを唱えます。
知識槽が能力を誘発させていることが重要で、代わりに唱える呪文は全て『インスタントタイミング』で唱えることになります(これはそのカード自体に瞬速が付いているかどうかは考慮されません)。
〈テフェリー〉は対戦相手が『インスタントタイミング』で呪文を唱えることを禁止するので、これによって『〈テフェリー〉をコントロールしている自分は手札から知識槽を経由して呪文を唱えられるけど、対戦相手は手札から呪文を唱えても知識槽から呪文を唱えられない』状態が成立します。
非常に強力なロックではあるのですが、手札以外から唱えた場合は誘発しないため、統率者や墓地、追放領域からなら対戦相手も呪文が唱えられる点は注意して下さい。
二つ目について、一つ目で知識槽の挙動を既に説明していますが、ここで重要なのは『知識槽に追放された呪文も、唱えたという扱いになる』ということです。これが潮吹きの暴君コンボとシナジーします。
潮吹きの暴君は自分が呪文を唱えるたびに誘発するので、手札から唱えたときと、知識槽から唱えたときで2回誘発するようになります。つまり、『ループしながら対戦相手の盤面に干渉できる』という状態になります。
必ずパーマネントを戻さなければならないので、無限マナには出来ませんが、対戦相手の場が土地を含めて更地になるので実質勝ちと言っても過言ではありません。
ただ、この知識槽によるロック、コンボが成立しなくても、しっかりと②による勝ち筋は辿れます。あくまで1つの強力なマウント方法として参考になれば。
重要なカード、知識槽について説明を終えたところで、次項で、立ち回りについて解説していきます。
~4:立ち回り~
立ち回りの本題に入る前に、先日SNSにてこのデッキのリストを公開して該当レベルのアンケートを採った結果【レベル6】に相当する、という見方が強い結果に収まりました。
これはあくまで私の個人的な感想ですが、大体のレベリングとして5以上になってくると青への風当たりが大分強くなってきます。
よく分かんないけどとりあえず青いからあいつ殴っとけ
みたいな理不尽が平気で通ってしまうのがEDHです。青が好きな皆さんごめんなさい。私も青くないデッキ使うときは大体青、若しくは青の絡んだ多色の統率者から殴ってます。
なんでそんなことになってるかは他の有識者のコラムに任せるとして、上のような条件下でどのように立ち回るのか、考えていきましょう。
また、本デッキに無限コンボが入っているため、ある程度マナ基盤が整い、パーツが揃えばそこから無限コンボでフィニッシュ出来る点は今回は割愛します。
1:序盤(0~4ターン目)
cEDHと呼ばれる、所謂トップメタの統率者達による戦いでなければ、意外にもEDHの序盤は静かなものです。
行われる挙動は大きく分けて3つ、
①マナファクトやマナクリ、ランパンを唱えて、使えるマナ数を稼ぐ
②土地を伸ばしながらドロー呪文やサーチ、トップ操作カードで手札を整える
③妨害やクリーチャー、コンボパーツなどを使い、序盤から相手に圧をかける
になります。これらを単体、若しくは複合しながら、どのプレイヤーも序盤は進めていきます。③は序盤から自分のヘイトを上げる、少々リスキーな選択肢ではありますが、止められなければそのまま勝利に直結する、という勝ち負けだけ考えれば大きなリターンを見込めます。
〈テフェリー〉自体のここでの動きは概ね①か②になります。③の選択肢をとる場合もありますが、それは大体【卓に自分しか青がいない(=真っ先に自分が狙われるとわかりきっている)】や【明らかに自分が格下である(自分ざ勝ち筋を辿る前に負けてしまう)】場合に限られます。
では、①や②をしながら何を考えるのか、それは【対戦相手の手の進み具合】です。
例えば、3ターン目に【次のターン8マナ以上出る希望の天使、アヴァシン】と【土地3枚と精神石1つの〈テフェリー〉】、あなたはどちらが脅威に見えますか?
あらかたの人間がアヴァシンの方に脅威を感じると思います。ここから世界薙ぎの剣なんか引っ張ってこられた日にはワンサイドゲームで終了してしまいます。
何が言いたいのかというと、ゲームを進めていく内に、自分よりもヘイトの高いプレイヤーがいないかどうか、注視しておくことが大切、ということです。
極端な例を出してしまいましたが、例のような【序盤から高マナ域までアクセスできるような加速をした】や【墓地のカードとシナジーを形成してる統率者が、凄い勢いで墓地を肥やしている】【序盤の内に10点以上のクロックを作って、今後も打点が増え続けるエンジンを置いてる】といった動きは、良くも悪くもイヤでも他のプレイヤーの目につきます。
こういった状況になると統率者戦では「政治」や「共闘」といった、構築戦ではまず見られない光景が広がります。というのも、全プレイヤー初手は最大7枚、最初のドローを含めても8枚なので、序盤から沢山動いたプレイヤーはその分リソースが減ってます。そのプレイヤーの盤面を(あくまで最終的に自分が勝つために)一旦大人しくさせたいから、プレイヤー同士で一時的に結託してそのプレイヤーに立ち向かうのが共闘になります。ただ、共闘は別にしなくても良いし、何なら1番強いプレイヤーに協力して反抗しそうなプレイヤーを咎めつつ、自分の盤面を伸ばすことも共闘になります。そこに至るまでの話し合いやアイコンタクトが政治になります。
こういったことが起こると話が早く、【誰が1番今強くて、誰が強い奴の動きを止めたがってて、誰が動きに無関心なのか】が見えてきます。
強い動きの人イケイケで押し切りに来るでしょうし、動きを止めたがってる人はそれに対抗して妨害や展開をしていきます。では無関心な人はなぜ無関心なのか。ある意味こういう人が1番危ないです
それは、【盤面をひっくり返せるカードを持ってて、それが間に合いそう】か【対戦相手の予想されるキルターンより早くコンボを成立させられる】のどちらかです。どちらも1番強いところに目を向けすぎると見落としがちなので、しっかりと確認をしておきましょう。
で、結局〈テフェリー〉はこんな時どうするのか、それはケースバイケースになります。元も子もないですが、共闘するにせよ無関心でいるにせよ、肝心なのは【自分が倒されないように、勝ちの芽を潰されないように動いていく】ということです。自分の勝ち筋が潰されてしまっては、本末転倒ですからね。
唐突にゲームが早くなった場合を記載しましたが、そうで無い場合も相手の動きを見ながら、序盤はマナを伸ばしたり、手札を揃えたりしていきます。
2:中盤(5~8ターン目)
例示したような早い展開にならなくても、事故っていなければ、中盤からはどのプレイヤーも自分のやりたい動きがどんどん出来るようになります。
ここでも【対戦相手の手の進み具合】をみながらプレイをしていきます。共闘等する場合も序盤の例で挙げたとおりですが、より重要になってくるのは
『対戦相手の要所を弾く』
ということです。
中盤になると対戦相手も自分も、強力なカードが飛び交うようになります。そこで気をつけなければならないことは『出されたら、場に残ったら自分が(共闘してるなら共闘相手も含めて)絶対不利になる』カードは抑えなければならない、ということです。
揃うと無限コンボになるカードの他に、大量のアドバンテージを得るビックアクションや、より強烈なクロック、マスデスなどが代表的でしょうか。
その時の自分の盤面や手札と相談しながら、(アドバンテージを取られても良いけどマスデスは駄目)や、(高い打点のクロックは後から何とか出来るけどコンボは即弾かないといけない)といったものは常に盤面に左右されるので、適宜考えなければなりませんが、最終的には【自分がこの勝負に勝ってる】ということをイメージしながら、盤面に出てる何が邪魔で、何はどーでもよくて、何を出されるのはマズいのか、考えてプレイしていきます。
青の性質上、カウンターを構えるために敢えて自分の手を遅らせる、というのも押さえておきたいポイントです。フルタップでターンを終えて、返しでコンボを決められた、なんてことになると悲しくなります。
そして、コレぐらいのタイミングからは自分からも仕掛けていく、ということも重要になってきます。前述している無限コンボは恐らく1ターンの内に手札から場に出せるような状態になっているはずなので、唐突に〈テフェリー〉を場に出して妨害を気にせずコンボを決めたり、サイクロンの裂け目などの大量バウンスや精霊龍、ウギンの-X能力で盤面を落ち着かせてから〈テフェリー〉+知識槽によるロックをかけて、ゲームを決めてしまうのもありです。決められるときに決めておくことも大切なことであります(グダグダしたゲームになると自他共につかれるから)。
3:終盤(9ターン以降)
ここら辺までかかるゲームになると、大抵は
【どのプレイヤーも手の進みが悪かったからまだ中盤みたいな動きをしてる】か【プレイヤーの何人かは消耗しきっているか、ゲームに負けている】のどちらかだと考えられます。まだ中盤戦なら、中盤戦を続けましょう。
後者の場合は、消耗戦になります。各プレイヤーはこれまでの攻防で大体手駒が減っていたり、息切れしている場合が多いです。コントロール側からすると、自分の時間はここから始まります。残っている相手の戦力を潰しながら、強力なフィニッシャーやコンボでゲームを決めてしまいましょう。
自分もリソースがないのではないか?と思われるかもしれませんが、青はドローの色、引きましていけば良いのです。コンボもできて、手を進めつつ中盤は妨害をしながら、終盤もリソースが尽きない。
これだけでも青は先に殴っておいて問題ないと言って良いと思います。
ここまでくればマナは土地も含めて潤沢にあるはずなので、構えながらフィニッシャーを出していけるので、恐れずに対戦相手を蹂躙していきましょう!!
ただ、対戦相手も勝ちたい気持ちは同じなので、最後まで逆転を狙ってきます。勝ちを焦ってフルタップにしてマナが出ない、なんてことにはならないようにご注意を。
かなりのロングゲームが予想されますが、②盤面をコントロールしてリソース差で勝つ というゲームプランの立ち回り(あくまで基本的な部分になってしまいましたが)はこのようになります。
~5:ピックアップカードの紹介~
ここからは今回のリストを見た有識者()の皆様が「なんでそんなカード入れてんのwよっわw」と思われるカード達を何枚かピックアップして、今回採用した理由を紹介していきます。
大抵の人はそんなこと思わなかったり、思ってても口にしないかもしれませんが、そんなこと口にしちゃう人がカードゲーム界隈にはたまに出てきちゃうの、なんででしょうね、、、?
1:覚醒の兜
先ずはマナ基盤から1枚。とはいえこのカード、「コンボパーツとして」なら一級品の性能でもあります。
唱える呪文のコストが1少なくなる、というカードで、潮吹きの暴君コンボに使えるパーツがグッと広がるカードですが、各プレイヤーに効果がある為、対戦相手も動きやすくなります。
このカードの魅力は、【環境を意図的に高速化させられる】ということです。
唱えるコストが各プレイヤー減ることで、全プレイヤーが格段に動きやすくなります。それによって自分よりも大量展開させて、意図的に相手のヘイトを上げることが出来るカードでもあります。
このカードの恩恵にあやかりたいプレイヤーは自分と手を組みたがりますし、「政治」や「共闘」が捗りますね。
2:船団の災い魔
7マナ6/6、青としてはデカい!(重い!)ファッティですが、私が強いと感じるのはそのcip能力、
私がコントロールしてる島の数以下のタフネスを持つ各対戦相手のクリーチャーを全て手札に戻す、という大量バウンス能力。このデッキならマナファクトを利用して出しても、大体タフネス4-5位までのクリーチャーを全てバウンス出来ます。加えて6/6のワガママボディはEDHでもなかなかのサイズです。
加えて、このカードの良いところはクリーチャーなので、狙い澄ましの航海士の結魂能力で使い回せる点です。再展開してきたクリーチャー達を再び戻すのはちょっと魔王感ありますね笑
3:副陽のスフィンクス
クリーチャーからもう1枚。コントロール側になったときは珠玉の1枚になります。
なんと、戦闘後のメインフェイズ開始時に、アンタップ、アップキープ、ドローを行えます!
本デッキではアップキープはあまり意味はありませんが、パーマネント全てをアンタップさせて、追加でドローも貰えるという、パーミッションにうってつけの1枚となってます!!(ただし8マナと重たい)
4:永劫での歩み
追加ターン!!有無を言わさず強い!!なんですが
利点はなんと言っても墓地に残ること(バイバックはコストが厳しいので、次のターンゲームを決められるならやっても良いかなぐらいです)。
墓地に残ることで神秘の聖域でトップに置くことが出来ますし、潮吹きの暴君や造物の学者、ヴェンセールで神秘の聖域をバウンスすれば、さらなる追加ターンに繋げることも出来ます!(任意で無限になっちゃうんだよなコレが)
時間のねじれでも同様のことが出来ますが、そちらは青くて予算度外視でデッキ強くしたいならとりあえず入れとけみたいなカードなので割愛します笑
5:謎めいた命令
モダンでお馴染みのクリコマ。青単色だからこそ、見たいな青トリプルシンボルの色々出来る呪文です。
使ってて(あ、めっちゃ強い)って思わせてくれる1枚ではありますが、コストの重さがネックで実は取り替えられそうな1枚!頑張れ!負けんな!!
6:人知を超えるもの、ウギン
めっちゃ強いこと書いてあるのに灯争大戦剥かれすぎて下落しまくってるPWです。
常在型能力によるコスト軽減、+1でクリーチャー出しながら遅効性のドロー、-3で有色のパーマネント破壊とコンボのお供に、コントロールのフィニッシャー兼除去にお役立ちの1枚になってます。
アーティファクト多めなら採用してあって少し遅めのデッキなら雑に入っちゃいそうな1枚。
~6:今後の展望~
ここからは、現在大体レベル6と査定された本デッキに、どんなカードを追加したらもう一つレベルを上げられるのか、有識者()の皆様は大体お察しかもしれませんが、今回は【統率者これからのめり込んでいきたい人向け】で書いているので紹介していきます。
尚、「宝石の睡蓮」に関しては採用可能でしたが、今回敢えて外してます。理由は、
・本デッキ自体がテフェリーを早く出すことを目的にしていない
・瞬速を活かそうとすると、宝石の睡蓮自体を場に残しておく形になるので、あからさまにヘイトを稼ぐカードになってしまうから
です。
1:アンタップインできるフェッチランド
作成当初は敢えて外していましたが(そちらについては前回の駄文を参考にして下さい。恥ずかしい)師範の占い独楽を採用したことで、トップをリフレッシュする手段として採用しても良いかと思います。
2:商人の巻物など(サーチ系)
こちらは等時の王笏コンボを採用した為、追加の神秘の教示者枠として採用に値しそうです。また、サイクロンの裂け目も持ってこれるため、非常に柔軟に使えそうです。何やら最新セットで似たようなカードが出てるそうですね(当ててない)
3:大いなる創造者、カーン
対戦相手のアーティファクトだけ起動できなくするヴィンテージ制限カード。EDHでも雑に強いけど出すと嫌われそう笑
このカードを採用するならマイコシンスの格子と宝物の魔道士まで採用したいですね(他のカードとも親和性あるので)
4:意志の力など(より低マナで打てるカウンター)
やっぱりか笑となってしまいそうですが、やってて本当にウィルが欲しい!!となる盤面が結構あります笑
1/99なので、手札になければ元も子もないですが、0/99は引けないので、可能性として欲しいよね、ということで今1番最寄りのカードショップさんの入荷を待ってる1人であったりします(過去に経験してる身として、そしてこんなご時世だからこそ、地元のカードショップの悲報は聞きたくないので、カードは敢えて通販で買わないようにしてます)。
また、本デッキは現在カウンターの最低マナ域は2なので、1マナのカウンターとして白鳥の歌もアリ寄りのアリですね。
こうして書いてくと、もうどんどん汎用パーツが収まって、自分の独自性が失われそうなのでここまでにします笑
~7:終わりに~
皆様、今回も超長文を読んでいただいて、ありがとうございます。
やっぱりSeagal氏みたいに、端的で良い文書けねぇなぁと書きながら思いました笑
今回のデッキは、かなり高いパーツを組み込んでいるし、ちょっと敷居の高い話になってしまったかもしれませんが、Seagal氏の記事にも、高額カードの有無がデッキレベルを決めるわけではない、みたいなこと書いてあったので、皆様思い思いの統率者を組み上げることをオススメします。
私が個人的にデッキを作る上で大切にしているのは『このカードでこんなこと出来るじゃん!やってみたい!』という発見だったりします。強いか弱いか、レベリングはどれ位か、というのは、作ってる最中は二の次だったりします(性格上作ってからは気になります笑)。
今回の記事が少しでも、これから統率者(EDH)にのめり込んでいきたい人にとって参考になればと思います。
それでは皆様、良きEDHライフをお送り下さい。
みなさん、大分期間の短い投稿スパンになりました。フルちんです。
有志Seagal氏が私の
本記事では、先日我が家のEDHデッキ総出で行われた汎用強力カード争奪戦(1人で四人卓を操作して行う
これまでの【EDH作成記録】では私は敬語を使用せずにつらつらと駄文を書き連ねて来ましたが、今回は【統率者これからのめり込んでいいきたい人向け】ということで、考察と平行して「これから統率者を強化していきたい、でもどうすれば良いのかわからない」という人に向けて、アマチュアでmtg力が低い私の浅はかな考えではありますが、少しでも参考になるような部分があるように、記載をしていきたいと思っております。
尚、【EDHデッキ紹介】ではないのは、今回紹介するデッキが他のEDHから
尚、今回も前回の【再構築者、オスギル】の記事同様、採用したカード全ての能力や細かな解説は省かせて頂きますので、そちらが知りたい方は、お手数ですがMTGWiki様などで各々調べていただけると幸いです。以下URL
http://www.mtgwiki.com/wiki/%E3%83%A1%E3%82%A4%E3%83%B3%E3%83%9A%E3%83%BC%E3%82%B8
今回もとても長い記事になりそうなので、目次を作成しておきます。~○○~という形で区切っていきます。それでは、順を追って見ていきましょう。
目次
1:デッキリスト
2:統率者とコンセプト
3:勝ち筋
4:立ち回り
5:ピックアップカードの紹介
6:今後の展望
7:終わりに
~1:デッキリスト~
※今回マナ基盤の枠にクリーチャーが含まれています。クリーチャーには☆を付けております
【統率者】
ザルファーの魔道士、テフェリー
【土地 31枚】
島 24枚
協議会の座席
神秘の聖域
孤立した砂州
トレイリア西部
聖遺の塔
無限地帯
ニクスの祭殿、ニクソス
【マナ加速、コスト軽減 20枚】
魔力の墓所
金属モックス
永遠溢れの杯
太陽の指輪
魔力の櫃
多用途の鍵
通電式キー
秘儀の印鑑
友なる石
思考の器
精神石
虹色のレンズ
覚醒の兜
☆名高い武器職人
☆エーテリウムの彫刻家
超次元レンズ
玄武岩のモノリス
連合の秘宝
スランの発電機
金粉の水蓮
【クリーチャー 14枚】
歩行バリスタ
船殻破り
粗石の魔道士
エレンドラ谷の大魔術師
造物の学者、ヴェンセール
賢いなりすまし
熟考漂い
流浪のドレイク
狙い澄ましの航海士
星霜の学者
船団の災い魔
裏切りの工作員
副陽のスフィンクス
潮吹きの暴君
【ソーサリー 9枚】
思案
定業
意外な授かり物
脅迫的な研究
加工
時間のねじれ
永劫での歩み
永劫のこだま
宝船の巡航
【インスタント 13枚】
神秘の教示者
劇的な逆転
現実変容
サイクロンの裂け目
秘儀の否定
遅延
対抗呪文
マナ吸収
知識の渇望
謎めいた命令
時を超えた探索
発明品の唸り
青の太陽の頂点
【エンチャント 3枚】
リスディックの研究
プロパガンダ
基本に帰れ
【アーティファクト 6枚】
師範の占い独楽
群の祭壇
等時の王笏
彫り込み鋼
ブライトハースの指輪
知識槽
【プレインズウォーカー 3枚】
覆いを割く者、ナーセット
人知を超えるもの、ウギン
精霊龍、ウギン
~2:統率者とコンセプト~
今回の統率者は【ザルファーの魔道士、テフェリー】になります。最近〈時のらせんリマスター〉で再録されましたが、前回のオスギルと違い大分古いカードです。どんなカードかというと
ザルファーの魔道士、テフェリー 2青青青
伝説のクリーチャー-人間・ウィザード
瞬速
あなたがオーナーであり戦場に無いクリーチャー・カードは瞬速を持つ。
各対戦相手は、自分がソーサリーを唱えられるときにのみ呪文を唱えられる。
3/4
(テキスト原文より、フレーバーテキストを割愛)
(なんか聞いたことある名前だぞ?)と思われた方、その通りです。直近のカードセットではプレインズウォーカーとしての収録となっているテフェリーというキャラクターのカードになります。
このカードを統率者に指定している理由は以前別な記事にしているので割愛します(大分散文的です)。
カテゴリーとしては「対戦相手に何かしらの制限を与える」所謂ヘイトベア、と呼ばれる類のカードで、この手のカードとしては5マナと重く、クリーチャーとしてもP/Tが3/4と統率者戦としては非常に低いですが、能力はその分(出すとものすごい嫌われる可能性があるくらい)強力です。
まず瞬速について。これは「インスタントが唱えられるなら唱えてもよい」という常磐木能力で、つまりは
唱えるマナさえあれば大体いつでも唱えられる
という非常にやっかいな能力です。青3つ含む5マナを捻出できる状態であれば任意のタイミングで場に出せるので、相手からするとどのタイミングで出てくるか予想がし辛いです。
そして2番目の能力、mtgになれていない方には分かりづらい書き方かもしれませんが、要は
好きなタイミングでクリーチャー呪文を唱えられる
というこれまた厄介な能力になります。コレによって「対戦相手のパーマネントを手札に戻す」や「カードを引く・サーチする」といった、クリーチャーが出たときに誘発する能力(cip、etb、187クリーチャーなどと呼ばれます)や、強力なフィニッシャーを出すことが対戦相手のターン中に行えます。ずるい。
そして、3番目の能力がこの2番目の能力とシナジーして、このカードが(EDH的に)嫌われる、狙われるカードとなる理由と言ってもいいでしょう。一昨年出たあの青白3マナの同じキャラクターのカードと同様(こちらのカードを元に刷られているので時系列逆転してますが)の
対戦相手はソーサリータイミングでしか呪文を唱えられない
という強力な一文。なにがそんなに嫌われるのか、端的に説明すると
・対戦相手はメインフェイズでしか呪文を唱えられないため、対戦相手を妨害するタイミングが限られる
・自分は(クリーチャーを含め)、唱えられる呪文は何時でも唱えられる
・ついでに続唱などの、何かしらのアクションに対して誘発して呪文を唱える能力が発生しなくなる
という非常に理不尽な状況がこのカード1枚で発生します。ついでで続唱を止められたら大渦の放浪者辺りはたまったものじゃありません。
ただし、この3番目の能力、統率者戦では過信は出来ません。むしろ出しどきを間違えると戦犯にもなります。何故なら
・複数人での対戦になるので、他のプレイヤーが別なプレイヤーを呪文で妨害出来なくなる
という他の環境では発生しないデメリットが生まれるからです。つまり、『共闘して誰かを倒そう』という流れを抑制する、有志Seagal氏の言葉を借りればEDHの政治的な側面を激しく妨害することになります。非常に使いどころ、出しどころを考えなければならい統率者です。
では私はこの統率者を使って、どんなコンセプトでデッキを組んだのか。それは
『対戦相手を盤面を要所要所で抑えつつ、唐突にコンボしたり、ロックをかけてコントロールしたい』
になります。これは青単、いや他の色の統率者を見てもこの【ザルファーの魔道士、テフェリー】ならでは動きを含めた上でのデッキコンセプトだと思うので、これを突き詰めていきたいと考えています(私も全てのカードを把握しているわけでは無いので、別なカードでも代用できたらごめんなさい。私の知識不足です)。
唐突なコンボとは?唐突なロックとは?それは後述するとして、先ずはこのデッキの勝ち筋から解説をしていきましょう。
~3:勝ち筋~
なぜ個別のカードに対する考察より先に勝ち筋と次項の立ち回りから解説するのか、それは
『デッキを紹介する上で、目指すゴールを決め、そのための道筋を共有しておく必要がある』
からです。
ゴールというのはもっとカードゲーム的に言えば勝利、そして道筋とは勝利までのゲームプランの組み立て方となります。
リストを見ただけで一通り回し方を頭の中で形成できる有識者の方々にとっては不要な項にはなりますが、今回は【統率者これからのめり込んでいきたい人向け】なので、『こんな勝ち方をする』や『こんな考え方で手番を進めていく』、『対戦相手の動きのどう見ていく』かの参考になればと書かせて頂きます。
本デッキの勝ち筋は大枠で2つです。
①無限コンボによって勝つ
②盤面をコントロールしてリソース差で勝つ
後述しますが、今回の統率者、ザルファーの魔道士、テフェリー(以下、便宜上〈テフェリー〉とします)とあるカード1枚で強烈なロックをすることが出来ますが、
ロックした=勝ちとはならない(抜け道がある)
ため勝ち筋から外します(勝ちに大きく近づく動きではあります)
それぞれ見ていきましょう。
①無限コンボによって勝つ
本デッキには無限コンボが数種類搭載されています。派生ルートも多数存在しますが、そちらについてはさっくりと紹介するにとどめます(皆様にも考えて欲しいから)。
そのため、基幹となるパーツ(コンボを成立させる最低条件)と、無限コンボに至るループの手順を紹介していきます。
1:バサルトブライト
必要パーツ
玄武岩のモノリス
ブライトハースの指輪
手順
(1):3マナ支払い、玄武岩のモノリスの自身をアンタップさせる能力を機動する
(2):アンタップ能力に対してブライトハースの指輪が誘発するので、2マナ支払いアンタップ能力をコピーする
(3):玄武岩のモノリスが2回アンタップすることになるので、アンタップ状態になる度タップして無色3マナ出す(タップ状態から起動しても合計無色6マナ出る)
(4):(1)と(2)の起動と誘発に必要な合計コストが5、生み出せるマナが無色6マナとなるため、6-5=無色1マナ余ることとなり、以降繰り返して無色無限マナ成立
EDH界隈ではかなり有名なコンボで、アーティファクト2つで成立させることの出来るコンボのため、極端な制約やデッキを回す上で障害やノイズにならなければ、ほぼ全てのデッキで採用が可能な2枚コンボになります。
発生するマナが無色のみのため使い道が限られますが、2枚+2マナだけで成立させられる手軽さが魅力です。本デッキではここから歩行バリスタか青の太陽の頂点に繋げてゲームを決めます(青の太陽の頂点の場合、追加で青マナが必要となります)。
2:等時の王笏コンボ
必要パーツ
等時の王笏
劇的な逆転
条件
自分がコントロールしている土地でないパーマネントからタップ能力で合計3点以上マナが出せること
手順
(1):等時の王笏を出し、出たときの誘発能力で手札から劇的な逆転を追放して刻印する
(2):2マナ支払い、等時の王笏の能力を起動し、刻印されている劇的な逆転をコピーする。
(3):劇的な逆転の能力で土地でない自分のパーマネントが全てアンタップする(等時の王笏もアンタップする)
(4):アンタップしたパーマネントから合計で3点以上マナが出るなら以降繰り返しで無限マナ成立。色マナを生成できるなら有色無限マナも可能
こちらは青の代表的な無限マナコンボの1つです。バサルトブライトと違い、生み出せるマナは場にあるマナファクトやマナクリに依存しますが、有色無限マナまで成立させられるため使い勝手が非常に良いです。
バサルトブライトと同様、歩行バリスタや青の太陽の頂点で、即座にゲームを決めることも可能ですし、有色マナからドロースペル、サーチによって盤面を形成、サイクロンの裂け目の超過によって相手の盤面を崩壊させてから追加ターンなど、そのターンの内に盤面の圧倒的優位を築くこと(対戦相手の投了を誘う実質的な勝利)が可能です。
3:流浪のドレイク+狙い澄ましの航海士コンボ
必要パーツ
流浪のドレイク
狙い澄ましの航海士
条件
土地が3枚以上あり、それらから青マナを1点以上出せること
手順
(1):必要パーツのどちらかが場に出ている状態で、もう片方を場に出す
(2):狙い澄ましの航海士の結魂能力で二体を組にする
(3):組みになった流浪のドレイクで、1青支払い自身を追放して場に戻す
(4):ドレイクの能力で土地を最大5つアンタップする
(5):(4)の誘発と同時に(2)も誘発しているため、もう一度2体を組にしておく。アンタップした土地からマナを出し、(3)と(4)を繰り返すことで[土地から生み出したマナ-1青]の数マナが増えていくので無限マナ成立
本デッキでは無色マナしか生み出せない土地は二枚しか入っていないため、実質有色無限マナとなります。このコンボが先に挙げた2つと大きく違うのは、狙い澄ましの航海士の能力自体が無限マナの注ぎ先になる、つまりは勝ちに直結するということです。
狙い澄ましの航海士と組みになったクリーチャーは自身を追放して場に戻す(ブリンクと呼ばれる)ことを繰り返せるので、cip能力を無限に行えるようになります。ドロー、バウンス、回収等クリーチャーの能力次第で様々なことが行えるようになります。勿論先述の2つと同様、バリスタ、頂点に繋げても良いです。
4:潮吹きの暴君コンボ
必要パーツ
潮吹きの暴君
唱えるマナコストよりも多くのマナを引き出せるマナファクト2種以上
手順、と言いたかったのですが、挙動があまりにも複雑かつ、私自身熟知していない(あまりにも未熟な自分に活を入れたい)なため、気になった方はお手数ですが「潮吹きの暴君 コンボ」で検索をして頂けると幸いです。ざっくりとですが、潮吹きの暴君でマナコストの軽いマナファクトをぐるぐると手札と場に行き来させて、無限マナを作るコンボです。
潮吹きの暴君が本デッキに採用されていて、他の潮吹きの暴君が採用されうるデッキと違う点は、知識槽が採用されている点(後述しますが知識槽自体が〈テフェリー〉とシナジーを形成しているため、他のデッキよりも採用優先度が高い)でしょう。
知識槽の挙動については後々説明することになるので、結論だけ申し上げますが、潮吹きの暴君コンボが知識槽が出てる状態で始まると、呪禁、被覆の付いていない対戦相手のパーマネントを全てバウンスします。
無限コンボは、上記4種を採用しております。これらは無限マナを成立させているだけなので、ここから発想次第で様々なループコンボへ応用が可能となっております。
ここまでの解説を見て気がついた方がいらっしゃると思います。
〈テフェリー〉、絡んでないじゃん
そう、実はジェネラルが着地して無くても、上記のコンボは成立します。
では〈テフェリー〉はただのカラーマーカーなのか、それでは多色の統率者の方が良いです。何故〈テフェリー〉なのか。先述している能力、そしてそのスペックが非常に有用だからです。
〈テフェリー〉は場に出ている間、対戦相手がインスタントタイミングで呪文を唱えることを禁止するので、これらのコンボを妨害されないようにする非常に有用なカードになります。
また、自身が瞬速を持つため、対戦相手のターン中に唱えられ、コンボを始動させるためのマナを確保しやすいのも利点となります。
加えて、自身の他のクリーチャー・カードにも瞬速を付与するため、(3)の流浪のドレイク+狙い澄ましの航海士コンボがインスタントタイミングで成立します。対戦相手のターン中にコンボを決めて自分が勝つなんていうオサレな勝ち方も出来ます(ロマン)。
更に、時間の大魔道士、テフェリーを駆るTさんからのご意見でしたが、今回の〈テフェリー〉自体がデコイ(擬似餌)として有用という点も強いです。
デコイとして有用とはどういうことか、〈テフェリー〉が場に着地すると対戦相手は呪文で妨害できなくなります。そのため、〈テフェリー〉を唱えたタイミングでカウンターでの対処を迫られますが、ここで「カウンターとマナ、若しくは代替えのコストを使わせた」ことで、コンボの通りが良くなります。
対戦相手に、「〈テフェリー〉の着地を止めるためのカウンター」と「無限コンボを止めるための妨害」と「それらを唱えられるようにマナや代替えのコストを残しておく」という三重の圧を場に出ることなくかけておける、これが〈テフェリー〉を統率者として置いておく強みになります。
②盤面をコントロールしてリソース差で勝つ
こちらは読んで字の如く、その他の構築環境のコントロールと同じように、序盤をドローやカウンター、妨害で凌ぎ、中盤は強力なリセット呪文で盤面を流し、終盤以降は強力なカードでマウントを取っていく、という展開になります。「多人数戦で、しかも除去が少ない青単色で、そんなことが出来るの?」と思ってしまうかもしれませんが、出来てしまいます。青って器用なんです。
立ち回りに関連することが多いので、次項でしっかりと説明していきますが、その前に、潮吹きの暴君コンボでも取り上げた知識槽についてここで触れておきます。以下カードテキスト原文より
知識槽 6
アーティファクト
刻印-知識槽が戦場に出たとき、各プレイヤーは自分のライブラリーの一番上から3枚のカードを追放する。
いずれかのプレイヤーが自分の手札から呪文を1つ唱えるたび、そのプレイヤーはそれを追放する。そうした場合、そのプレイヤーは知識槽により追放された他の土地でないカードを1枚、そのカードのマナ・コストを支払うことなく唱えてもよい。
はい、ちょっとややこしい効果なのですが、本デッキでは
『〈テフェリー〉が場に出ていれば、対戦相手は手札から呪文を唱えなくなる』と『知識槽が置いてある時に手札から呪文を1つ唱えると、知識槽に追放して、知識槽からもう1つ呪文を唱える』ということを把握していれば大体OKです。
まず一つ目について、
〈テフェリー〉が場に出ていると、常在能力で対戦相手は『インスタントタイミング』で呪文を唱えられなくなります。
知識槽は誘発能力で手札からの呪文を一度追放して(追放された呪文は解決されないので、何の効果も発揮しません)、代わりに知識槽に追放されている他のカードを唱えます。
知識槽が能力を誘発させていることが重要で、代わりに唱える呪文は全て『インスタントタイミング』で唱えることになります(これはそのカード自体に瞬速が付いているかどうかは考慮されません)。
〈テフェリー〉は対戦相手が『インスタントタイミング』で呪文を唱えることを禁止するので、これによって『〈テフェリー〉をコントロールしている自分は手札から知識槽を経由して呪文を唱えられるけど、対戦相手は手札から呪文を唱えても知識槽から呪文を唱えられない』状態が成立します。
非常に強力なロックではあるのですが、手札以外から唱えた場合は誘発しないため、統率者や墓地、追放領域からなら対戦相手も呪文が唱えられる点は注意して下さい。
二つ目について、一つ目で知識槽の挙動を既に説明していますが、ここで重要なのは『知識槽に追放された呪文も、唱えたという扱いになる』ということです。これが潮吹きの暴君コンボとシナジーします。
潮吹きの暴君は自分が呪文を唱えるたびに誘発するので、手札から唱えたときと、知識槽から唱えたときで2回誘発するようになります。つまり、『ループしながら対戦相手の盤面に干渉できる』という状態になります。
必ずパーマネントを戻さなければならないので、無限マナには出来ませんが、対戦相手の場が土地を含めて更地になるので実質勝ちと言っても過言ではありません。
ただ、この知識槽によるロック、コンボが成立しなくても、しっかりと②による勝ち筋は辿れます。あくまで1つの強力なマウント方法として参考になれば。
重要なカード、知識槽について説明を終えたところで、次項で、立ち回りについて解説していきます。
~4:立ち回り~
立ち回りの本題に入る前に、先日SNSにてこのデッキのリストを公開して該当レベルのアンケートを採った結果【レベル6】に相当する、という見方が強い結果に収まりました。
これはあくまで私の個人的な感想ですが、大体のレベリングとして5以上になってくると青への風当たりが大分強くなってきます。
よく分かんないけどとりあえず青いからあいつ殴っとけ
みたいな理不尽が平気で通ってしまうのがEDHです。青が好きな皆さんごめんなさい。私も青くないデッキ使うときは大体青、若しくは青の絡んだ多色の統率者から殴ってます。
なんでそんなことになってるかは他の有識者のコラムに任せるとして、上のような条件下でどのように立ち回るのか、考えていきましょう。
また、本デッキに無限コンボが入っているため、ある程度マナ基盤が整い、パーツが揃えばそこから無限コンボでフィニッシュ出来る点は今回は割愛します。
1:序盤(0~4ターン目)
cEDHと呼ばれる、所謂トップメタの統率者達による戦いでなければ、意外にもEDHの序盤は静かなものです。
行われる挙動は大きく分けて3つ、
①マナファクトやマナクリ、ランパンを唱えて、使えるマナ数を稼ぐ
②土地を伸ばしながらドロー呪文やサーチ、トップ操作カードで手札を整える
③妨害やクリーチャー、コンボパーツなどを使い、序盤から相手に圧をかける
になります。これらを単体、若しくは複合しながら、どのプレイヤーも序盤は進めていきます。③は序盤から自分のヘイトを上げる、少々リスキーな選択肢ではありますが、止められなければそのまま勝利に直結する、という勝ち負けだけ考えれば大きなリターンを見込めます。
〈テフェリー〉自体のここでの動きは概ね①か②になります。③の選択肢をとる場合もありますが、それは大体【卓に自分しか青がいない(=真っ先に自分が狙われるとわかりきっている)】や【明らかに自分が格下である(自分ざ勝ち筋を辿る前に負けてしまう)】場合に限られます。
では、①や②をしながら何を考えるのか、それは【対戦相手の手の進み具合】です。
例えば、3ターン目に【次のターン8マナ以上出る希望の天使、アヴァシン】と【土地3枚と精神石1つの〈テフェリー〉】、あなたはどちらが脅威に見えますか?
あらかたの人間がアヴァシンの方に脅威を感じると思います。ここから世界薙ぎの剣なんか引っ張ってこられた日にはワンサイドゲームで終了してしまいます。
何が言いたいのかというと、ゲームを進めていく内に、自分よりもヘイトの高いプレイヤーがいないかどうか、注視しておくことが大切、ということです。
極端な例を出してしまいましたが、例のような【序盤から高マナ域までアクセスできるような加速をした】や【墓地のカードとシナジーを形成してる統率者が、凄い勢いで墓地を肥やしている】【序盤の内に10点以上のクロックを作って、今後も打点が増え続けるエンジンを置いてる】といった動きは、良くも悪くもイヤでも他のプレイヤーの目につきます。
こういった状況になると統率者戦では「政治」や「共闘」といった、構築戦ではまず見られない光景が広がります。というのも、全プレイヤー初手は最大7枚、最初のドローを含めても8枚なので、序盤から沢山動いたプレイヤーはその分リソースが減ってます。そのプレイヤーの盤面を(あくまで最終的に自分が勝つために)一旦大人しくさせたいから、プレイヤー同士で一時的に結託してそのプレイヤーに立ち向かうのが共闘になります。ただ、共闘は別にしなくても良いし、何なら1番強いプレイヤーに協力して反抗しそうなプレイヤーを咎めつつ、自分の盤面を伸ばすことも共闘になります。そこに至るまでの話し合いやアイコンタクトが政治になります。
こういったことが起こると話が早く、【誰が1番今強くて、誰が強い奴の動きを止めたがってて、誰が動きに無関心なのか】が見えてきます。
強い動きの人イケイケで押し切りに来るでしょうし、動きを止めたがってる人はそれに対抗して妨害や展開をしていきます。では無関心な人はなぜ無関心なのか。ある意味こういう人が1番危ないです
それは、【盤面をひっくり返せるカードを持ってて、それが間に合いそう】か【対戦相手の予想されるキルターンより早くコンボを成立させられる】のどちらかです。どちらも1番強いところに目を向けすぎると見落としがちなので、しっかりと確認をしておきましょう。
で、結局〈テフェリー〉はこんな時どうするのか、それはケースバイケースになります。元も子もないですが、共闘するにせよ無関心でいるにせよ、肝心なのは【自分が倒されないように、勝ちの芽を潰されないように動いていく】ということです。自分の勝ち筋が潰されてしまっては、本末転倒ですからね。
唐突にゲームが早くなった場合を記載しましたが、そうで無い場合も相手の動きを見ながら、序盤はマナを伸ばしたり、手札を揃えたりしていきます。
2:中盤(5~8ターン目)
例示したような早い展開にならなくても、事故っていなければ、中盤からはどのプレイヤーも自分のやりたい動きがどんどん出来るようになります。
ここでも【対戦相手の手の進み具合】をみながらプレイをしていきます。共闘等する場合も序盤の例で挙げたとおりですが、より重要になってくるのは
『対戦相手の要所を弾く』
ということです。
中盤になると対戦相手も自分も、強力なカードが飛び交うようになります。そこで気をつけなければならないことは『出されたら、場に残ったら自分が(共闘してるなら共闘相手も含めて)絶対不利になる』カードは抑えなければならない、ということです。
揃うと無限コンボになるカードの他に、大量のアドバンテージを得るビックアクションや、より強烈なクロック、マスデスなどが代表的でしょうか。
その時の自分の盤面や手札と相談しながら、(アドバンテージを取られても良いけどマスデスは駄目)や、(高い打点のクロックは後から何とか出来るけどコンボは即弾かないといけない)といったものは常に盤面に左右されるので、適宜考えなければなりませんが、最終的には【自分がこの勝負に勝ってる】ということをイメージしながら、盤面に出てる何が邪魔で、何はどーでもよくて、何を出されるのはマズいのか、考えてプレイしていきます。
青の性質上、カウンターを構えるために敢えて自分の手を遅らせる、というのも押さえておきたいポイントです。フルタップでターンを終えて、返しでコンボを決められた、なんてことになると悲しくなります。
そして、コレぐらいのタイミングからは自分からも仕掛けていく、ということも重要になってきます。前述している無限コンボは恐らく1ターンの内に手札から場に出せるような状態になっているはずなので、唐突に〈テフェリー〉を場に出して妨害を気にせずコンボを決めたり、サイクロンの裂け目などの大量バウンスや精霊龍、ウギンの-X能力で盤面を落ち着かせてから〈テフェリー〉+知識槽によるロックをかけて、ゲームを決めてしまうのもありです。決められるときに決めておくことも大切なことであります(グダグダしたゲームになると自他共につかれるから)。
3:終盤(9ターン以降)
ここら辺までかかるゲームになると、大抵は
【どのプレイヤーも手の進みが悪かったからまだ中盤みたいな動きをしてる】か【プレイヤーの何人かは消耗しきっているか、ゲームに負けている】のどちらかだと考えられます。まだ中盤戦なら、中盤戦を続けましょう。
後者の場合は、消耗戦になります。各プレイヤーはこれまでの攻防で大体手駒が減っていたり、息切れしている場合が多いです。コントロール側からすると、自分の時間はここから始まります。残っている相手の戦力を潰しながら、強力なフィニッシャーやコンボでゲームを決めてしまいましょう。
自分もリソースがないのではないか?と思われるかもしれませんが、青はドローの色、引きましていけば良いのです。コンボもできて、手を進めつつ中盤は妨害をしながら、終盤もリソースが尽きない。
これだけでも青は先に殴っておいて問題ないと言って良いと思います。
ここまでくればマナは土地も含めて潤沢にあるはずなので、構えながらフィニッシャーを出していけるので、恐れずに対戦相手を蹂躙していきましょう!!
ただ、対戦相手も勝ちたい気持ちは同じなので、最後まで逆転を狙ってきます。勝ちを焦ってフルタップにしてマナが出ない、なんてことにはならないようにご注意を。
かなりのロングゲームが予想されますが、②盤面をコントロールしてリソース差で勝つ というゲームプランの立ち回り(あくまで基本的な部分になってしまいましたが)はこのようになります。
~5:ピックアップカードの紹介~
ここからは今回のリストを見た有識者()の皆様が「なんでそんなカード入れてんのwよっわw」と思われるカード達を何枚かピックアップして、今回採用した理由を紹介していきます。
大抵の人はそんなこと思わなかったり、思ってても口にしないかもしれませんが、そんなこと口にしちゃう人がカードゲーム界隈にはたまに出てきちゃうの、なんででしょうね、、、?
1:覚醒の兜
先ずはマナ基盤から1枚。とはいえこのカード、「コンボパーツとして」なら一級品の性能でもあります。
唱える呪文のコストが1少なくなる、というカードで、潮吹きの暴君コンボに使えるパーツがグッと広がるカードですが、各プレイヤーに効果がある為、対戦相手も動きやすくなります。
このカードの魅力は、【環境を意図的に高速化させられる】ということです。
唱えるコストが各プレイヤー減ることで、全プレイヤーが格段に動きやすくなります。それによって自分よりも大量展開させて、意図的に相手のヘイトを上げることが出来るカードでもあります。
このカードの恩恵にあやかりたいプレイヤーは自分と手を組みたがりますし、「政治」や「共闘」が捗りますね。
2:船団の災い魔
7マナ6/6、青としてはデカい!(重い!)ファッティですが、私が強いと感じるのはそのcip能力、
私がコントロールしてる島の数以下のタフネスを持つ各対戦相手のクリーチャーを全て手札に戻す、という大量バウンス能力。このデッキならマナファクトを利用して出しても、大体タフネス4-5位までのクリーチャーを全てバウンス出来ます。加えて6/6のワガママボディはEDHでもなかなかのサイズです。
加えて、このカードの良いところはクリーチャーなので、狙い澄ましの航海士の結魂能力で使い回せる点です。再展開してきたクリーチャー達を再び戻すのはちょっと魔王感ありますね笑
3:副陽のスフィンクス
クリーチャーからもう1枚。コントロール側になったときは珠玉の1枚になります。
なんと、戦闘後のメインフェイズ開始時に、アンタップ、アップキープ、ドローを行えます!
本デッキではアップキープはあまり意味はありませんが、パーマネント全てをアンタップさせて、追加でドローも貰えるという、パーミッションにうってつけの1枚となってます!!(ただし8マナと重たい)
4:永劫での歩み
追加ターン!!有無を言わさず強い!!なんですが
利点はなんと言っても墓地に残ること(バイバックはコストが厳しいので、次のターンゲームを決められるならやっても良いかなぐらいです)。
墓地に残ることで神秘の聖域でトップに置くことが出来ますし、潮吹きの暴君や造物の学者、ヴェンセールで神秘の聖域をバウンスすれば、さらなる追加ターンに繋げることも出来ます!(任意で無限になっちゃうんだよなコレが)
時間のねじれでも同様のことが出来ますが、そちらは青くて予算度外視でデッキ強くしたいならとりあえず入れとけみたいなカードなので割愛します笑
5:謎めいた命令
モダンでお馴染みのクリコマ。青単色だからこそ、見たいな青トリプルシンボルの色々出来る呪文です。
使ってて(あ、めっちゃ強い)って思わせてくれる1枚ではありますが、コストの重さがネックで実は取り替えられそうな1枚!頑張れ!負けんな!!
6:人知を超えるもの、ウギン
めっちゃ強いこと書いてあるのに灯争大戦剥かれすぎて下落しまくってるPWです。
常在型能力によるコスト軽減、+1でクリーチャー出しながら遅効性のドロー、-3で有色のパーマネント破壊とコンボのお供に、コントロールのフィニッシャー兼除去にお役立ちの1枚になってます。
アーティファクト多めなら採用してあって少し遅めのデッキなら雑に入っちゃいそうな1枚。
~6:今後の展望~
ここからは、現在大体レベル6と査定された本デッキに、どんなカードを追加したらもう一つレベルを上げられるのか、有識者()の皆様は大体お察しかもしれませんが、今回は【統率者これからのめり込んでいきたい人向け】で書いているので紹介していきます。
尚、「宝石の睡蓮」に関しては採用可能でしたが、今回敢えて外してます。理由は、
・本デッキ自体がテフェリーを早く出すことを目的にしていない
・瞬速を活かそうとすると、宝石の睡蓮自体を場に残しておく形になるので、あからさまにヘイトを稼ぐカードになってしまうから
です。
1:アンタップインできるフェッチランド
作成当初は敢えて外していましたが(そちらについては前回の駄文を参考にして下さい。恥ずかしい)師範の占い独楽を採用したことで、トップをリフレッシュする手段として採用しても良いかと思います。
2:商人の巻物など(サーチ系)
こちらは等時の王笏コンボを採用した為、追加の神秘の教示者枠として採用に値しそうです。また、サイクロンの裂け目も持ってこれるため、非常に柔軟に使えそうです。何やら最新セットで似たようなカードが出てるそうですね(当ててない)
3:大いなる創造者、カーン
対戦相手のアーティファクトだけ起動できなくするヴィンテージ制限カード。EDHでも雑に強いけど出すと嫌われそう笑
このカードを採用するならマイコシンスの格子と宝物の魔道士まで採用したいですね(他のカードとも親和性あるので)
4:意志の力など(より低マナで打てるカウンター)
やっぱりか笑となってしまいそうですが、やってて本当にウィルが欲しい!!となる盤面が結構あります笑
1/99なので、手札になければ元も子もないですが、0/99は引けないので、可能性として欲しいよね、ということで今1番最寄りのカードショップさんの入荷を待ってる1人であったりします(過去に経験してる身として、そしてこんなご時世だからこそ、地元のカードショップの悲報は聞きたくないので、カードは敢えて通販で買わないようにしてます)。
また、本デッキは現在カウンターの最低マナ域は2なので、1マナのカウンターとして白鳥の歌もアリ寄りのアリですね。
こうして書いてくと、もうどんどん汎用パーツが収まって、自分の独自性が失われそうなのでここまでにします笑
~7:終わりに~
皆様、今回も超長文を読んでいただいて、ありがとうございます。
やっぱりSeagal氏みたいに、端的で良い文書けねぇなぁと書きながら思いました笑
今回のデッキは、かなり高いパーツを組み込んでいるし、ちょっと敷居の高い話になってしまったかもしれませんが、Seagal氏の記事にも、高額カードの有無がデッキレベルを決めるわけではない、みたいなこと書いてあったので、皆様思い思いの統率者を組み上げることをオススメします。
私が個人的にデッキを作る上で大切にしているのは『このカードでこんなこと出来るじゃん!やってみたい!』という発見だったりします。強いか弱いか、レベリングはどれ位か、というのは、作ってる最中は二の次だったりします(性格上作ってからは気になります笑)。
今回の記事が少しでも、これから統率者(EDH)にのめり込んでいきたい人にとって参考になればと思います。
それでは皆様、良きEDHライフをお送り下さい。
※実は先程書き上げた記事をミスで消してしまいました。大体同じ内容ををここに書いていきます
~今日は優しい私です~
みなさんお久しぶりです。敬語で記事を投稿するのは本当に久しぶりです。フルちんです。
今回は最近発売された統率者2021より、赤白の構築済みデッキ、「ロアホールドの伝承」の改良してみたので、そちらを記事として残していきたいと思います。構築済みデッキを改造するのは実は初めてでしたが、私がよく参加するコミュニティ、Fの集団(仮名)の方々からは予想外の高評価をいただいて、嬉しくなっちゃったのです。
また、今一番手に取りやすい構築済みデッキでもあるので、同じデッキを改造してみたいと思っている方に少しでも参考になればと思います。あくまで「私はこうしてみました」というものなので、(いいじゃん!)とか(面白そう!)と思ったものだけかいつまんでいただければ。
※今回は構築済みデッキからの改造になるので、実際のデッキリストも把握しているとより理解が深まると思います以下URL
https://mtg-jp.com/reading/publicity/0034985/
また、追加したカードについてはWisdom Guild様にて値段を調べさせて頂き、最安値を下一桁切り上げで記載させて頂きます。以下URL
http://www.wisdom-guild.net/
尚、追加したカード全てを説明することは出来ないので、お手数ですがMTGWiki様などで各々調べていただけると幸いです。以下URL
http://www.mtgwiki.com/wiki/%E3%83%A1%E3%82%A4%E3%83%B3%E3%83%9A%E3%83%BC%E3%82%B8
今回のデッキは公式のレベリング的に5-6位を目指したものになります。無限ループコンボも入ってますが、始動が遅いのでコレぐらいだと思っています。
それでは、デッキの紹介の前に統率者と今回のコンセプトについて
~統率者とデッキコンセプト~
今回の統率者はパッケージモンスターである【再構築者、オスギル】になります。どんなクリーチャーかというと
再構築者、オスギル 2赤白
伝説のクリーチャー-巨人・工匠
警戒
1,アーティファクト1つを生け贄に捧げる:あなたがコントロールしているクリーチャー1体の対象とする。ターン終了時まで、それは+2/+0の修正を受ける。
X,T,あなたの墓地からマナ総量がXのアーティファクト・カード1枚を追放する:その追放されたカードのコピーであるトークン2つを生成する。起動はソーサリーとしてのみ行う。
4/4
(テキスト原文より)
はい、何やらアーティファクトを生け贄捧げたり、墓地から追放したりしてパンプアップやコピートークンを作れるみたいです。非常に器用ですね。脳筋カラー赤白にしては珍しい
追放したアーティファクトのコピーを2つ作れるので、盤面を構築するのが上手そうです。また、クリーチャーのパンプアップも出来るので殴り値も見た目以上に高いと考えられます。そして、マナを消費しますがアーティファクトを生け贄に捧げられる、つまりサクリ台になれるので、コンボにも使えそうです。ただ、コンボをするならマナを食いながらになるのである程度盤面に干渉も出来るようにしておきたいですね。
そして私は今回のコンセプトをこう定めました。
殴りもコンボもコントロールも出来る、マルチタレント系デッキを作りたい!!
…はい笑。元も子もないですがやりたくなっちゃったらやるしかありません。楽しいことはやったもんがちそれがEDHです。
それでは、デッキリストを公開します
~デッキリスト(追加カードは参考価格記載)~
【統率者】
再構築者、オスギル
【土地 32枚】
冠雪の平地×7(¥30×7=¥210)
冠雪の山×7(¥10×7=¥70)
隔離されたステップ
忘れられた洞窟
古えの居住地
大焼炉
統率の塔
産業の塔(¥180)
高山の草地(¥20)
ボロスの駐屯地
△聖なる鋳造所(¥630)
△観客席(¥450)
△感動的な眺望所(¥480)
戦場の鍛冶場
軍の要塞、サンホーム
処刑者の要塞
ならず者の道
ファイレクシアの核
無限地帯
ダークスティールの城塞
【マナ加速・土地供給 20枚】
☆土地税(¥1580)
太陽の指輪
秘儀の印鑑
ボロスの印鑑(¥20)
確信のタリスマン(¥30)
思考の器(¥50)
精神石
金のマイア(¥20)
鉄のマイア(¥10)
疫病のマイア(¥40)
マイコシンスの水源
陰極器(¥10)
鋳造所の検査官(¥10)
古術師の地図
呪われた鏡
真面目な身代わり
面晶体の記録庫
捨て身の儀式(¥100)
猿人の指導霊(¥80)
煮えたぎる歌(¥40)
【ドローソース 8枚】
△ミシュラのガラクタ(¥400)
信仰無き物あさり
彩色の星(¥10)
アーカムの天測儀(¥30)
機会細工の学者、ロシール
往時の主教(¥20)
天才速製職人
【ループギミック、無限コンボフィニッシャー 10枚】
-サクリ台-
アシュノッドの供儀台(¥150)
◎クラーク族の鉄工所(¥980)
-キーカード-
祖神の使徒、テシャール(¥30)
屑鉄さらい
マイアの回収者(¥10)
作業場の助手(¥10)
信頼できる荷役獣(¥10)
-フィニッシャー-
△爆破基地(¥440)
☆鍛冶の神、パーフォロス(¥1280)
☆改良式鋳造所(¥1980)
【ビート 6枚】
発掘現場の技師
第三の道のフェルドン
ゴーレムの鋳造所(¥10)
古代の証人、アリボー
△エンバレスの宝剣(¥780)
マイアの戦闘球
【除去、妨害 14枚】
黄鉄の呪文爆弾(¥10)
剣を鍬に(¥100)
エーテル宣誓会の法学者(¥150)
凶兆艦隊の向こう見ず(¥100)
☆息詰まる徴税(¥1380)
塵への帰結
遺跡の天使
遺棄の風(¥150)
啓示の刻(¥30)
王国纏いの巨人/脱ぎ捨て(¥70)
鋼のヘルカイト
人知を超えるもの、ウギン(¥150)
隕石ゴーレム
△全ては塵(¥600)
【サポートカード 9枚】
多用途の鍵(¥50)
街の鍵
ゴブリンの技師(¥150)
屑鉄場の再構成機(¥50)
太陽のタイタン
屑鉄の学者、ダレッティ
彫り込み鋼
鏡操り(¥10)
△選定された行進(¥800)
追加カード合計金額¥13970-A
A-☆=¥7750-B
B-△=¥3170-C
C-◎=¥2190-D
自分で試算してびっくりしました。まさかこんなにお金がかかるとは、、、
流石に"これから"EDHをイジっていきたい人においそれと「このぐらいかかるよー」なんて言ったら「は?じゃあやらんわ」と諦められてしまいそうなので、高いものにそれぞれ印をつけておきました。どういう基準で印をつけたかというと
☆:1000円以上するカード。値段相応に強いことは強いけど、正直無くても構わない。資金に余裕があるなら
△:300~1000円ぐらいのカード。それなりに強くて、コストパフォーマンスがよろしい。地味にモダンやレガシー等の構築環境の煽りを受けやすい。逆にスタンダードのカードなら、スタン落ちで値が落ち着くことも。別に無くても構わない。ちょっとした自分へのご褒美に丁度良い。
◎:こういったカードは出来れば作りたくなかったけど、今回の構築では
正直☆や△のカードを買うよりも先に手に入れて欲しいカード
理由は後で説明しますが、コレのあるなしでやれることがグッと広がります。でも無くても問題は無いです。
一応、意欲のある人、働いて趣味としてEDHを続けていきたいと思っている人が、初めてデッキをイジっていきたいということなら、(今回使っているカードを何も持っていないと仮定して)予算として構築済みデッキ(定価)+追加カードで最高でも大体¥8800(定価の倍額)位かなーと考察したので、そうなると大体C、つまり無印と◎のカードを買って、後のカードは構築済みのカードで、効果や役割が近いカードをそのまま挿せば、私が今回目指したコンセプトに合致はします(一度差し替えて10回ほど回しての感想)。
と、ここまでさも「オスギル強化ならこのカードを買え!」みたいな口ぶりですが全然そんなことは無く、繰り返しになりますが、あくまで「私だったらこうする」なのでお気になさらず。構築は何時だって自由ですから。次からは分けた各役割ごとに構築済みとどんな違いがあるのか見ていきます。
~土地32枚で大丈夫なの?~
【ピックアップ】
各種アーティファクト土地
太陽の指輪
よくyoutubeでEDHの土地枚数について、有識者の方々が「大体37枚くらいが良いですよー」なんて仰っています。彼らは恐らく計算してその値を出しているので、ほぼほぼ間違いないと思います。
そう考えると今回の構築、土地32枚は少なすぎるのでは?と心配になられる方がいると思います。安心して下さい。敢えて32枚まで切り詰めてます。どうして大丈夫なのか、3つの観点から見ていきましょう。
観点1:マナ・カーブの変更
今回デッキを改良したことで、元の構築済みからマナカーブ(デッキの中に、各マナ域のカードが何枚入っているか)が大きく変化しました。具体的に説明すると
構築元のマナカーブ
0マナ:0
1マナ:////4
2マナ://///////9
3マナ://////////////////////22
4マナ://////6
5マナ://///5
6マナ:///////7
7マナ://///5
8マナ:/1
9マナ:/1
改造後のマナカーブ
0マナ:/1
1マナ://///////9
2マナ://///////////////17
3マナ:///////////////////19
4マナ://///////9
5マナ://2
6マナ://///5
7マナ://///5
簡易的に視覚化しましたが、こうしてみると構築済みの方は3マナ域にカードが偏ってます。つまり、「初手に土地3枚あると、スムーズなアクションの取れる手札に見える構築」
を目指しています。こうするためには(なにやら色んな計算方法がありますし、ドロースペルを全く加味してませんが)、大体デッキの約4分の1が土地だと成立しますし、それに乗っ取って作っているものと考えられます。
それに対して今回改造したものは、マナカーブの頂点(最も入っているマナ域のカード)は同じ3マナですが、それとほぼ同数の2マナのカードが採用されています。これは、「初手に土地が2枚あれば何かしらアクションを取っていける構築」になっております。
そして、次の観点で詳しく説明しますが、「土地が2枚あれば、そこからマナを増やしていける」構築にもなっているため、今回は32枚まで土地を削ることが出来ました。
観点2:マナ基盤の枚数
ここからは「土地+マナを安定させるカード」がデッキにどれ位入っているか、マナ基盤について見ていきます。
まず構築済みは土地38枚に対してマナを安定させるカードが13枚(土地サイクリングのカードは抜いています)、合計で51枚のカードがマナ基盤に関するカードでした。
一方改造後は土地32枚に対してマナを安定させるカードが20枚、合計で52枚入ってます。実はマナ基盤の枚数はそんなに変わっていません。そして新たに採用したカードのほとんどが2マナのカードでもあります。つまり、「初手に土地が2枚あればそこからマナファクトや土地を供給するカードでマナ基盤を安定させられる」という考え方で構築されてます。
そして最後に、ちょっとした小技の観点から。
観点3:オスギルによるマナ加速
はい、オスギルさん、仕事の時間ですよ。実はオスギル、マナクリでもあります。一回日記消えてアタマおかしくなったか?なんて思わないで下さい。ちゃんとテキスト通りに起動するだけでマナが伸びます。では、アーティファクト土地(今回はダークスティールの城塞を使っていきます)を使った一例を
※条件として、オスギルの2番目の能力を起動できる状態にしておいて下さい。召喚酔いしていると出来ません。
①何かしらの方法で、ダークスティールの城塞を墓地に置いておく
②オスギルの2番目の能力でダークスティールの城塞を追放する。
③ダークスティールの城塞のコピーが場に2つ出る
…はい。0マナで土地が2枚増えました。「そんなこと出来るの?」という人がいるかもしれませんが、ちゃんとルールに則り、テキスト通りの挙動をした結果です。
このオスギルの2番目の能力がとても器用なので、正直オスギルが場に残ればそれなりにマナ加速が出来てしまいます。太陽の指輪を使えば、無色4マナ増やすことも可能です。
「そんな簡単にマナファクトとかアーティファクト土地とか墓地に落ちないよ」なんてお思いかもしれませんが、大丈夫。
オスギルの1番目の能力で無理やり落としてやれば問題ありません
まさかの自己完結。器用ですね。
注意点として、
・コピー元のカードは追放されてしまうので、同じものをもう一回コピーしたいということは出来ません。
・2番目の能力はソーサリータイミング限定なので、起動できないタイミングで除去されると悲しくなります。
・アーティファクト対策が蔓延してる環境なので、全破壊や全バウンスに巻き込まれると沈黙します。
ご利用は計画的に
~アドバンテージを、どう取るの?~
【ピックアップ】
屑鉄さらい
祖神の使徒、テシャール
マナ基盤の話が終わったところで、今回搭載したコンボの説明を!…と思っていたのですが、
書いていたややこしいコンボの説明が一瞬で消えて、心が折れたのさ、、、
はい笑。ここまでの文章から哀愁を感じていた人、正解です。悲しみに打ちひしがれながら書き直してます泣
あのややこしい挙動を逐一説明する気力はもう無いので、多分ネットに説明してくれているサイトがあることを期待して、コンボ名(確定していないのは勝手につけたので多分カード名 コンボで検索した方が早いです)と簡単な説明だけ載せておきます
・アイアンワークスコンボ
クラーク族の鉄工所と屑鉄さらい、マイアの回収者などによって、アーティファクトをサクってはマナを出し回収してマナを出す、を繰り返す無限コンボ、かつてモダンで一大ムーブメントを巻き起こしたものをEDHに代用カード流用して成立させてます。決まると任意の数の無色マナ+有色マナ+ドロー+アーティファクト呪文キャスト+アーティファクトクリーチャー出し入れのなんでもござれなコンボ
・テシャールループ
アシュノッドの供儀台(クラーク族の鉄工所でも可)とアーティファクトを回収できるクリーチャーによって、延々とクリーチャーを墓地から出し入れするコンボ。アシュノッドの供儀台から無色2マナ出るので、1マナの彩色の星や黄鉄の呪文爆弾など、自分で墓地に行けるカードと組み合わせて任意の枚数ドロー+任意の数の色マナ+無色無限マナ+無限クリーチャー出し入れが可能。実は煮詰めていくとテシャールを統率者にした方が良いのでは?と錯覚するのは内緒。
・オスギループ
回している内に見つけた、まさかの地雷コンボ
特定の条件を満たさないといけませんが、オスギルをサクリ台にして、なんとクラーク族の鉄工所、アシュノッドの供儀台無しで無色無限マナ、任意の数の色マナ+ドロー+クリーチャー出し入れが可能になります。どこまで器用なんだ、、、暇な方は考えてみて下さい笑
・バグループ
オスギループを見つけたらこっちも見つかっちゃったっていうお茶目隠しコンボ。特定の条件はオスギループと同じですが、こっちは決まった時点でゲームが決まります。※こちらは△以上のカードが必須になります。
と、2種類のコンボを搭載したと思ったら実は4種類になってました。そんなこともあります(私が見つけられてないだけで、まだまだあるかもしれません)。
一応コンボの紹介が終わりましたが、成立の遅いコンボの上、そこまで「絶対にコンボ決めて勝つ!」と振り切った構築をしていないので、ここからはどうやって戦っていくのかについて、それぞれ構築済みと比較して見ていきます、まずはアドバンテージ面から見ていきましょう。
まず枚数が増えたのか減ったのか見ていきます。また、コンボパーツの大半は【何かしらアドバンテージを得るカード】なのでここに含みます。
構築済みと改造後の両方でアドバンテージを得るカードは一緒でした(つまり大枠の方向性は変わってません)。それは、これら以外のほぼ全てのデッキと共通する【ドロー・衝動的ドロー】とオスギルの能力を活かす為にカードを墓地に送る【墓地肥やし】、そして使い回したいカードを拾ってくる【回収、リアニメイト】の三種類です。尚、コンボのかほりがプンプンするサクリ台、アシュノッドの供儀台とクラーク族の鉄工所、そして精神石などのマナ基盤を安定させるカードに含まれているものは外しました。全貌が見えない方が、各々で考えて視界が広がると思ったからです。
で、カウントしてみると構築済みが17枚、改造後が20枚でした。そんなに変わってない?と枚数だけ見ると思いますが、マナカーブを見てみると
構築済み
0マナ:0
1マナ:/1
2マナ://2
3マナ:///////7
4マナ:///3
5マナ:0
6マナ:///3
7マナ:/1
改造後
0マナ:/1
1マナ://///5
2マナ:////4
3マナ:////////8
4マナ://2
5マナ:0
6マナ:1
と、構築済みは重ためのマナ域にもカードがあるのに対して、改造後はかなり低マナ域に寄っています。
この違い(コンボを入れた産物でもありますが)構築の方向性は大体同じだけど、目指す展開の仕方、つまりアドバンテージを得たいタイミングが違うからです。構築済みは「マナコストは大きいけどビックアクションで大きなアドバンテージを得る」ことを意識しているのに対して、改造後は「小さなアドバンテージを取れるカードを使い回して、ビックアクションやコンボに繋げる」ことを意識しているからです。これはどちらが正しいとかはなく、自分の好みになってくると思います。
アドバンテージの比較を終えたので、次は殴り値、ビート能力の側面を比較していきましょう。
~クリーチャー、弱くなったよね?~
【ピックアップ】
発掘現場の技師
呪われた鏡
街の鍵
今回も構築済みと比較していきますが、クリーチャー数をカウントするので、前段二項に含まれていたマナクリであったり、アドバンテージを取れるクリーチャーだったりが重複します。次項の除去も同様です。また、クリーチャーの他に「クリーチャーを出せる」カードと、クリーチャーを強化するカードや装備品もここに含みます。
※今回猿人の指導霊だけはカウントしていません。理由は効果を確認して頂けると幸いです。ゴリラは切り捨てるもの。
では、比較すると構築済みが35枚、それに対して改造後は37枚。純粋なクリーチャーのみで比較すると、構築済みが29枚に対して改造後は27枚(顕現することの殆ど無い☆鍛冶の神、パーフォロスは外してます)。一見すると同じように見えますが、パワー5以上のクリーチャー(自身の能力で変動して5以上になれるものも含む。☆鍛冶の神、パーフォロスは除く)を比較すると
構築済み:14
改造後:5
と圧倒的に少なくなりました。あれ?パワー下がっちゃったの?もっとパンチしたい!エルフの村をファッティで蹂躙してぇよぉ!!と思っている(そう思ってるのは私だけか)方々、大丈夫です。攻め方が変わっただけでちゃんとパンチ、できますよ。
構築済みは中盤から終盤にかけて、大きなクリーチャーを出して盤面を取っていく、という考えのためファッティが多く入ってますが、では改造後は何で盤面をとるか、そう、トークンです。
小さなアーティファクトやマナファクトが多く入っているので、ゴーレムの鋳造所にカウンターを乗せやすく、発掘現場の技師の誘発もさせやすい構築になってます。発掘現場の技師から出てくるトークンは自分のアーティファクトの数を参照するのであれよあれよと大きくなり、P/Tが10/10以上に膨れあがるのも夢じゃありません。
でも構築済みは飛行やトランプルなど回避能力持ちが多い?トークンはバニラ?それなら、呪われた鏡で相手のデカい回避能力持ちをコピーしたり、街の鍵でブロックされなくしちゃいましょう笑
ではいつから仕掛けるのか、結論を言えば何時でも良くなりました。相対的にコストが低くなったので、序盤からコツコツとトークンを増やしていけるし、盤面が整ってくる中盤以降になるといよいよ手のつけられないサイズや数にになってきます。また、アドバンテージ面で説明した墓地から回収してくることによって誘発回数を稼ぐこともできます。マナが余ったときにやっておくと、後々大きなリターンになります。
~妨害カードは、増やしたと思ってたのに~
【ピックアップ】
△全ては塵
遺跡の天使
凶兆艦隊の向こう見ず
題目通りです。今回の改造、コンセプト的にもコンボや盤面を取るためにも除去や妨害カードは増やしたものだと思っていました。実際は減りました。いやはや、わからないものですね。
実際カウントしてみると、構築済みが18枚、改造後は15枚になっています。
では、少なくなったから対応力が対応力が落ちたのか、そんなことはありません。まず、除去や妨害の種類を見てみましょう。
除去や妨害の種類とは、今回はいっているものを分けるとすると
・単体除去、単発の妨害
・複数除去
・全体除去
・恒久的な妨害
の4つです。それぞれ、見たままに「1対1の交換をするもの」「1対2以上の交換をするもの」「複数の盤面に対して大量破壊、追放をするもの」「出ている間はずっと効果のあるもの」ということです。それを踏まえて枚数を比較していくと
構築済み
単体:11
複数:3
全体:3
恒久:1
改造
単体:6
複数:3
全体:4
恒久:2
こうしてみると単体の除去が減っていることがわかります。統率者戦では単体除去は基本的に【-1:-1:0:0】の効率の悪い交換をすることになります。要は全体で見るとアドバンテージ面で損をしたことになります。
複数除去はアドバンテージ面の損が若干軽減、若しくは少しのプラスに、全体除去は1枚+巻き込んだ自分の盤面よりも相手の方が損害が大きければ「1番得をしたのは自分」ということでプラスになります。
恒久的な妨害は置いているだけで相手の行動を何かしら抑制してくれるので、常に得です(自分も被害を被らなければ)。〈リスティックの研究〉や〈盲従〉を置くとヘイトが上がるのは常に得をするプレイヤーが卓に出てきてしまうからです。
こうしてみると、単体除去を減らした分全体除去と恒久的な妨害が増えたことがわかります。ここまで改造後の構築は「小さなことをコツコツと積み重ねる」方向でアドバンテージもビート能力も進めてきましたが、除去と妨害については強力な呪文で大きなリターンを狙っていることが分かりますね。
特に強力なのは△全ては塵。こちらは無色のパーマネントが多いので自分の被害は最小限、対戦相手には最大限の妨害をしてくれます。高いだけはありますね。その他の全体除去や相手からのリセットに対しても、回収カードやオスギルを出し直せばリカバリーが簡単にできます。
今回の構築済みの新カード、遺跡の天使も強力な妨害、そしてフィニッシャーとなってくれます。アーティファクト、エンチャントを最大2枚追放してくれるので、テーロスの神サイクルのような対応しにくい破壊不能持ちのカードも追放してくれます。オスギルで墓地からコピーした日には、対戦相手が苦い顔することうけ合いです(5/7飛行が二体に出たときアーティファクトかエンチャント4つ追放は流石に強い)。
また、構築済みの段階でインスタントやソーサリーが12枚と少ないのですが(アーティファクトがテーマなので、仕方ないね。)、改造後は9枚と更に少ないため、インスタントやソーサリーが使いたくなったら
凶兆艦隊の向こう見ずを使って、相手の墓地から使っちゃいましょう。
対戦相手依存にはなってしまうのですが、そもそも強力な呪文が落ちる環境なので、ビックリターンを狙えます。それから、あるカードと組み合わせると、なんと青の¥5000以上する〈瞬唱の魔道士〉みたいなこともできちゃいます。組み合わせ、暇なときに考えてみて下さい。
~何とかリカバリーを終え、後書き~
私のミスによって今回このデッキの紹介文に27000字近く文字を打ち込みましたが、ようやく終わりました。いかがでしたでしょうか。
オスギルの器用さは紹介しきれません(紹介しきったヤツをミスによって消したから)。自身の能力で統率者ダメージを狙えたり、コンボルートがあったり、全体除去に強く、盤面も作れる、コンセプト通りのデッキになったかと思います(レベリング的にも5-6位に収まったと思います、違かったらごめんなさい)
改良点はいくらでもあります(それこそ、予算度外視で強くするならこのデッキにマナクリプト、マナボルト、オパールのモックスを入れない理由はありません)。が、このコロナ下の現状と私の「プロキシは使わない」というゴミのようなプライドこだわりを考慮して、そして今回あえて【統率者これからのめり込んでいきたい人向け】に書かせて頂いたのでごめんさせて頂きます。気が向いたら、最近の主流、敬語抜きで阿鼻叫喚している私の製作過程も記事にしようかな(このリカバリー記事で精魂使い果たしました)。
それではみなさん、良きEDHライフを送ってください。
あ!そういえばFの集団の人で私みたいに今回の構築済み(青緑)イジってた人いたなぁ!!考察記事分かりやすくて詳しいから早く読みてぇなぁ!!
~今日は優しい私です~
みなさんお久しぶりです。敬語で記事を投稿するのは本当に久しぶりです。フルちんです。
今回は最近発売された統率者2021より、赤白の構築済みデッキ、「ロアホールドの伝承」の改良してみたので、そちらを記事として残していきたいと思います。構築済みデッキを改造するのは実は初めてでしたが、私がよく参加するコミュニティ、Fの集団(仮名)の方々からは予想外の高評価をいただいて、嬉しくなっちゃったのです。
また、今一番手に取りやすい構築済みデッキでもあるので、同じデッキを改造してみたいと思っている方に少しでも参考になればと思います。あくまで「私はこうしてみました」というものなので、(いいじゃん!)とか(面白そう!)と思ったものだけかいつまんでいただければ。
※今回は構築済みデッキからの改造になるので、実際のデッキリストも把握しているとより理解が深まると思います以下URL
https://mtg-jp.com/reading/publicity/0034985/
また、追加したカードについてはWisdom Guild様にて値段を調べさせて頂き、最安値を下一桁切り上げで記載させて頂きます。以下URL
http://www.wisdom-guild.net/
尚、追加したカード全てを説明することは出来ないので、お手数ですがMTGWiki様などで各々調べていただけると幸いです。以下URL
http://www.mtgwiki.com/wiki/%E3%83%A1%E3%82%A4%E3%83%B3%E3%83%9A%E3%83%BC%E3%82%B8
今回のデッキは公式のレベリング的に5-6位を目指したものになります。無限ループコンボも入ってますが、始動が遅いのでコレぐらいだと思っています。
それでは、デッキの紹介の前に統率者と今回のコンセプトについて
~統率者とデッキコンセプト~
今回の統率者はパッケージモンスターである【再構築者、オスギル】になります。どんなクリーチャーかというと
再構築者、オスギル 2赤白
伝説のクリーチャー-巨人・工匠
警戒
1,アーティファクト1つを生け贄に捧げる:あなたがコントロールしているクリーチャー1体の対象とする。ターン終了時まで、それは+2/+0の修正を受ける。
X,T,あなたの墓地からマナ総量がXのアーティファクト・カード1枚を追放する:その追放されたカードのコピーであるトークン2つを生成する。起動はソーサリーとしてのみ行う。
4/4
(テキスト原文より)
はい、何やらアーティファクトを生け贄捧げたり、墓地から追放したりしてパンプアップやコピートークンを作れるみたいです。非常に器用ですね。
追放したアーティファクトのコピーを2つ作れるので、盤面を構築するのが上手そうです。また、クリーチャーのパンプアップも出来るので殴り値も見た目以上に高いと考えられます。そして、マナを消費しますがアーティファクトを生け贄に捧げられる、つまりサクリ台になれるので、コンボにも使えそうです。ただ、コンボをするならマナを食いながらになるのである程度盤面に干渉も出来るようにしておきたいですね。
そして私は今回のコンセプトをこう定めました。
殴りもコンボもコントロールも出来る、マルチタレント系デッキを作りたい!!
…はい笑。元も子もないですがやりたくなっちゃったらやるしかありません。楽しいことはやったもんがちそれがEDHです。
それでは、デッキリストを公開します
~デッキリスト(追加カードは参考価格記載)~
【統率者】
再構築者、オスギル
【土地 32枚】
冠雪の平地×7(¥30×7=¥210)
冠雪の山×7(¥10×7=¥70)
隔離されたステップ
忘れられた洞窟
古えの居住地
大焼炉
統率の塔
産業の塔(¥180)
高山の草地(¥20)
ボロスの駐屯地
△聖なる鋳造所(¥630)
△観客席(¥450)
△感動的な眺望所(¥480)
戦場の鍛冶場
軍の要塞、サンホーム
処刑者の要塞
ならず者の道
ファイレクシアの核
無限地帯
ダークスティールの城塞
【マナ加速・土地供給 20枚】
☆土地税(¥1580)
太陽の指輪
秘儀の印鑑
ボロスの印鑑(¥20)
確信のタリスマン(¥30)
思考の器(¥50)
精神石
金のマイア(¥20)
鉄のマイア(¥10)
疫病のマイア(¥40)
マイコシンスの水源
陰極器(¥10)
鋳造所の検査官(¥10)
古術師の地図
呪われた鏡
真面目な身代わり
面晶体の記録庫
捨て身の儀式(¥100)
猿人の指導霊(¥80)
煮えたぎる歌(¥40)
【ドローソース 8枚】
△ミシュラのガラクタ(¥400)
信仰無き物あさり
彩色の星(¥10)
アーカムの天測儀(¥30)
機会細工の学者、ロシール
往時の主教(¥20)
天才速製職人
【ループギミック、無限コンボフィニッシャー 10枚】
-サクリ台-
アシュノッドの供儀台(¥150)
◎クラーク族の鉄工所(¥980)
-キーカード-
祖神の使徒、テシャール(¥30)
屑鉄さらい
マイアの回収者(¥10)
作業場の助手(¥10)
信頼できる荷役獣(¥10)
-フィニッシャー-
△爆破基地(¥440)
☆鍛冶の神、パーフォロス(¥1280)
☆改良式鋳造所(¥1980)
【ビート 6枚】
発掘現場の技師
第三の道のフェルドン
ゴーレムの鋳造所(¥10)
古代の証人、アリボー
△エンバレスの宝剣(¥780)
マイアの戦闘球
【除去、妨害 14枚】
黄鉄の呪文爆弾(¥10)
剣を鍬に(¥100)
エーテル宣誓会の法学者(¥150)
凶兆艦隊の向こう見ず(¥100)
☆息詰まる徴税(¥1380)
塵への帰結
遺跡の天使
遺棄の風(¥150)
啓示の刻(¥30)
王国纏いの巨人/脱ぎ捨て(¥70)
鋼のヘルカイト
人知を超えるもの、ウギン(¥150)
隕石ゴーレム
△全ては塵(¥600)
【サポートカード 9枚】
多用途の鍵(¥50)
街の鍵
ゴブリンの技師(¥150)
屑鉄場の再構成機(¥50)
太陽のタイタン
屑鉄の学者、ダレッティ
彫り込み鋼
鏡操り(¥10)
△選定された行進(¥800)
追加カード合計金額¥13970-A
A-☆=¥7750-B
B-△=¥3170-C
C-◎=¥2190-D
自分で試算してびっくりしました。まさかこんなにお金がかかるとは、、、
流石に"これから"EDHをイジっていきたい人においそれと「このぐらいかかるよー」なんて言ったら「は?じゃあやらんわ」と諦められてしまいそうなので、高いものにそれぞれ印をつけておきました。どういう基準で印をつけたかというと
☆:1000円以上するカード。値段相応に強いことは強いけど、正直無くても構わない。資金に余裕があるなら
△:300~1000円ぐらいのカード。それなりに強くて、コストパフォーマンスがよろしい。地味にモダンやレガシー等の構築環境の煽りを受けやすい。逆にスタンダードのカードなら、スタン落ちで値が落ち着くことも。別に無くても構わない。ちょっとした自分へのご褒美に丁度良い。
◎:こういったカードは出来れば作りたくなかったけど、今回の構築では
正直☆や△のカードを買うよりも先に手に入れて欲しいカード
理由は後で説明しますが、コレのあるなしでやれることがグッと広がります。でも無くても問題は無いです。
一応、意欲のある人、働いて趣味としてEDHを続けていきたいと思っている人が、初めてデッキをイジっていきたいということなら、(今回使っているカードを何も持っていないと仮定して)予算として構築済みデッキ(定価)+追加カードで最高でも大体¥8800(定価の倍額)位かなーと考察したので、そうなると大体C、つまり無印と◎のカードを買って、後のカードは構築済みのカードで、効果や役割が近いカードをそのまま挿せば、私が今回目指したコンセプトに合致はします(一度差し替えて10回ほど回しての感想)。
と、ここまでさも「オスギル強化ならこのカードを買え!」みたいな口ぶりですが全然そんなことは無く、繰り返しになりますが、あくまで「私だったらこうする」なのでお気になさらず。構築は何時だって自由ですから。次からは分けた各役割ごとに構築済みとどんな違いがあるのか見ていきます。
~土地32枚で大丈夫なの?~
【ピックアップ】
各種アーティファクト土地
太陽の指輪
よくyoutubeでEDHの土地枚数について、有識者の方々が「大体37枚くらいが良いですよー」なんて仰っています。彼らは恐らく計算してその値を出しているので、ほぼほぼ間違いないと思います。
そう考えると今回の構築、土地32枚は少なすぎるのでは?と心配になられる方がいると思います。安心して下さい。敢えて32枚まで切り詰めてます。どうして大丈夫なのか、3つの観点から見ていきましょう。
観点1:マナ・カーブの変更
今回デッキを改良したことで、元の構築済みからマナカーブ(デッキの中に、各マナ域のカードが何枚入っているか)が大きく変化しました。具体的に説明すると
構築元のマナカーブ
0マナ:0
1マナ:////4
2マナ://///////9
3マナ://////////////////////22
4マナ://////6
5マナ://///5
6マナ:///////7
7マナ://///5
8マナ:/1
9マナ:/1
改造後のマナカーブ
0マナ:/1
1マナ://///////9
2マナ://///////////////17
3マナ:///////////////////19
4マナ://///////9
5マナ://2
6マナ://///5
7マナ://///5
簡易的に視覚化しましたが、こうしてみると構築済みの方は3マナ域にカードが偏ってます。つまり、「初手に土地3枚あると、スムーズなアクションの取れる手札に見える構築」
を目指しています。こうするためには(なにやら色んな計算方法がありますし、ドロースペルを全く加味してませんが)、大体デッキの約4分の1が土地だと成立しますし、それに乗っ取って作っているものと考えられます。
それに対して今回改造したものは、マナカーブの頂点(最も入っているマナ域のカード)は同じ3マナですが、それとほぼ同数の2マナのカードが採用されています。これは、「初手に土地が2枚あれば何かしらアクションを取っていける構築」になっております。
そして、次の観点で詳しく説明しますが、「土地が2枚あれば、そこからマナを増やしていける」構築にもなっているため、今回は32枚まで土地を削ることが出来ました。
観点2:マナ基盤の枚数
ここからは「土地+マナを安定させるカード」がデッキにどれ位入っているか、マナ基盤について見ていきます。
まず構築済みは土地38枚に対してマナを安定させるカードが13枚(土地サイクリングのカードは抜いています)、合計で51枚のカードがマナ基盤に関するカードでした。
一方改造後は土地32枚に対してマナを安定させるカードが20枚、合計で52枚入ってます。実はマナ基盤の枚数はそんなに変わっていません。そして新たに採用したカードのほとんどが2マナのカードでもあります。つまり、「初手に土地が2枚あればそこからマナファクトや土地を供給するカードでマナ基盤を安定させられる」という考え方で構築されてます。
そして最後に、ちょっとした小技の観点から。
観点3:オスギルによるマナ加速
はい、オスギルさん、仕事の時間ですよ。実はオスギル、マナクリでもあります。一回日記消えてアタマおかしくなったか?なんて思わないで下さい。ちゃんとテキスト通りに起動するだけでマナが伸びます。では、アーティファクト土地(今回はダークスティールの城塞を使っていきます)を使った一例を
※条件として、オスギルの2番目の能力を起動できる状態にしておいて下さい。召喚酔いしていると出来ません。
①何かしらの方法で、ダークスティールの城塞を墓地に置いておく
②オスギルの2番目の能力でダークスティールの城塞を追放する。
③ダークスティールの城塞のコピーが場に2つ出る
…はい。0マナで土地が2枚増えました。「そんなこと出来るの?」という人がいるかもしれませんが、ちゃんとルールに則り、テキスト通りの挙動をした結果です。
このオスギルの2番目の能力がとても器用なので、正直オスギルが場に残ればそれなりにマナ加速が出来てしまいます。太陽の指輪を使えば、無色4マナ増やすことも可能です。
「そんな簡単にマナファクトとかアーティファクト土地とか墓地に落ちないよ」なんてお思いかもしれませんが、大丈夫。
オスギルの1番目の能力で無理やり落としてやれば問題ありません
まさかの自己完結。器用ですね。
注意点として、
・コピー元のカードは追放されてしまうので、同じものをもう一回コピーしたいということは出来ません。
・2番目の能力はソーサリータイミング限定なので、起動できないタイミングで除去されると悲しくなります。
・アーティファクト対策が蔓延してる環境なので、全破壊や全バウンスに巻き込まれると沈黙します。
ご利用は計画的に
~アドバンテージを、どう取るの?~
【ピックアップ】
屑鉄さらい
祖神の使徒、テシャール
マナ基盤の話が終わったところで、今回搭載したコンボの説明を!…と思っていたのですが、
書いていたややこしいコンボの説明が一瞬で消えて、心が折れたのさ、、、
はい笑。ここまでの文章から哀愁を感じていた人、正解です。悲しみに打ちひしがれながら書き直してます泣
あのややこしい挙動を逐一説明する気力はもう無いので、多分ネットに説明してくれているサイトがあることを期待して、コンボ名(確定していないのは勝手につけたので多分カード名 コンボで検索した方が早いです)と簡単な説明だけ載せておきます
・アイアンワークスコンボ
クラーク族の鉄工所と屑鉄さらい、マイアの回収者などによって、アーティファクトをサクってはマナを出し回収してマナを出す、を繰り返す無限コンボ、かつてモダンで一大ムーブメントを巻き起こしたものをEDHに代用カード流用して成立させてます。決まると任意の数の無色マナ+有色マナ+ドロー+アーティファクト呪文キャスト+アーティファクトクリーチャー出し入れのなんでもござれなコンボ
・テシャールループ
アシュノッドの供儀台(クラーク族の鉄工所でも可)とアーティファクトを回収できるクリーチャーによって、延々とクリーチャーを墓地から出し入れするコンボ。アシュノッドの供儀台から無色2マナ出るので、1マナの彩色の星や黄鉄の呪文爆弾など、自分で墓地に行けるカードと組み合わせて任意の枚数ドロー+任意の数の色マナ+無色無限マナ+無限クリーチャー出し入れが可能。実は煮詰めていくとテシャールを統率者にした方が良いのでは?と錯覚するのは内緒。
・オスギループ
回している内に見つけた、まさかの地雷コンボ
特定の条件を満たさないといけませんが、オスギルをサクリ台にして、なんとクラーク族の鉄工所、アシュノッドの供儀台無しで無色無限マナ、任意の数の色マナ+ドロー+クリーチャー出し入れが可能になります。どこまで器用なんだ、、、暇な方は考えてみて下さい笑
・バグループ
オスギループを見つけたらこっちも見つかっちゃったっていうお茶目隠しコンボ。特定の条件はオスギループと同じですが、こっちは決まった時点でゲームが決まります。※こちらは△以上のカードが必須になります。
と、2種類のコンボを搭載したと思ったら実は4種類になってました。そんなこともあります(私が見つけられてないだけで、まだまだあるかもしれません)。
一応コンボの紹介が終わりましたが、成立の遅いコンボの上、そこまで「絶対にコンボ決めて勝つ!」と振り切った構築をしていないので、ここからはどうやって戦っていくのかについて、それぞれ構築済みと比較して見ていきます、まずはアドバンテージ面から見ていきましょう。
まず枚数が増えたのか減ったのか見ていきます。また、コンボパーツの大半は【何かしらアドバンテージを得るカード】なのでここに含みます。
構築済みと改造後の両方でアドバンテージを得るカードは一緒でした(つまり大枠の方向性は変わってません)。それは、これら以外のほぼ全てのデッキと共通する【ドロー・衝動的ドロー】とオスギルの能力を活かす為にカードを墓地に送る【墓地肥やし】、そして使い回したいカードを拾ってくる【回収、リアニメイト】の三種類です。尚、コンボのかほりがプンプンするサクリ台、アシュノッドの供儀台とクラーク族の鉄工所、そして精神石などのマナ基盤を安定させるカードに含まれているものは外しました。全貌が見えない方が、各々で考えて視界が広がると思ったからです。
で、カウントしてみると構築済みが17枚、改造後が20枚でした。そんなに変わってない?と枚数だけ見ると思いますが、マナカーブを見てみると
構築済み
0マナ:0
1マナ:/1
2マナ://2
3マナ:///////7
4マナ:///3
5マナ:0
6マナ:///3
7マナ:/1
改造後
0マナ:/1
1マナ://///5
2マナ:////4
3マナ:////////8
4マナ://2
5マナ:0
6マナ:1
と、構築済みは重ためのマナ域にもカードがあるのに対して、改造後はかなり低マナ域に寄っています。
この違い(コンボを入れた産物でもありますが)構築の方向性は大体同じだけど、目指す展開の仕方、つまりアドバンテージを得たいタイミングが違うからです。構築済みは「マナコストは大きいけどビックアクションで大きなアドバンテージを得る」ことを意識しているのに対して、改造後は「小さなアドバンテージを取れるカードを使い回して、ビックアクションやコンボに繋げる」ことを意識しているからです。これはどちらが正しいとかはなく、自分の好みになってくると思います。
アドバンテージの比較を終えたので、次は殴り値、ビート能力の側面を比較していきましょう。
~クリーチャー、弱くなったよね?~
【ピックアップ】
発掘現場の技師
呪われた鏡
街の鍵
今回も構築済みと比較していきますが、クリーチャー数をカウントするので、前段二項に含まれていたマナクリであったり、アドバンテージを取れるクリーチャーだったりが重複します。次項の除去も同様です。また、クリーチャーの他に「クリーチャーを出せる」カードと、クリーチャーを強化するカードや装備品もここに含みます。
※今回猿人の指導霊だけはカウントしていません。理由は効果を確認して頂けると幸いです。ゴリラは切り捨てるもの。
では、比較すると構築済みが35枚、それに対して改造後は37枚。純粋なクリーチャーのみで比較すると、構築済みが29枚に対して改造後は27枚(顕現することの殆ど無い☆鍛冶の神、パーフォロスは外してます)。一見すると同じように見えますが、パワー5以上のクリーチャー(自身の能力で変動して5以上になれるものも含む。☆鍛冶の神、パーフォロスは除く)を比較すると
構築済み:14
改造後:5
と圧倒的に少なくなりました。あれ?パワー下がっちゃったの?もっとパンチしたい!エルフの村をファッティで蹂躙してぇよぉ!!と思っている(そう思ってるのは私だけか)方々、大丈夫です。攻め方が変わっただけでちゃんとパンチ、できますよ。
構築済みは中盤から終盤にかけて、大きなクリーチャーを出して盤面を取っていく、という考えのためファッティが多く入ってますが、では改造後は何で盤面をとるか、そう、トークンです。
小さなアーティファクトやマナファクトが多く入っているので、ゴーレムの鋳造所にカウンターを乗せやすく、発掘現場の技師の誘発もさせやすい構築になってます。発掘現場の技師から出てくるトークンは自分のアーティファクトの数を参照するのであれよあれよと大きくなり、P/Tが10/10以上に膨れあがるのも夢じゃありません。
でも構築済みは飛行やトランプルなど回避能力持ちが多い?トークンはバニラ?それなら、呪われた鏡で相手のデカい回避能力持ちをコピーしたり、街の鍵でブロックされなくしちゃいましょう笑
ではいつから仕掛けるのか、結論を言えば何時でも良くなりました。相対的にコストが低くなったので、序盤からコツコツとトークンを増やしていけるし、盤面が整ってくる中盤以降になるといよいよ手のつけられないサイズや数にになってきます。また、アドバンテージ面で説明した墓地から回収してくることによって誘発回数を稼ぐこともできます。マナが余ったときにやっておくと、後々大きなリターンになります。
~妨害カードは、増やしたと思ってたのに~
【ピックアップ】
△全ては塵
遺跡の天使
凶兆艦隊の向こう見ず
題目通りです。今回の改造、コンセプト的にもコンボや盤面を取るためにも除去や妨害カードは増やしたものだと思っていました。実際は減りました。いやはや、わからないものですね。
実際カウントしてみると、構築済みが18枚、改造後は15枚になっています。
では、少なくなったから対応力が対応力が落ちたのか、そんなことはありません。まず、除去や妨害の種類を見てみましょう。
除去や妨害の種類とは、今回はいっているものを分けるとすると
・単体除去、単発の妨害
・複数除去
・全体除去
・恒久的な妨害
の4つです。それぞれ、見たままに「1対1の交換をするもの」「1対2以上の交換をするもの」「複数の盤面に対して大量破壊、追放をするもの」「出ている間はずっと効果のあるもの」ということです。それを踏まえて枚数を比較していくと
構築済み
単体:11
複数:3
全体:3
恒久:1
改造
単体:6
複数:3
全体:4
恒久:2
こうしてみると単体の除去が減っていることがわかります。統率者戦では単体除去は基本的に【-1:-1:0:0】の効率の悪い交換をすることになります。要は全体で見るとアドバンテージ面で損をしたことになります。
複数除去はアドバンテージ面の損が若干軽減、若しくは少しのプラスに、全体除去は1枚+巻き込んだ自分の盤面よりも相手の方が損害が大きければ「1番得をしたのは自分」ということでプラスになります。
恒久的な妨害は置いているだけで相手の行動を何かしら抑制してくれるので、常に得です(自分も被害を被らなければ)。〈リスティックの研究〉や〈盲従〉を置くとヘイトが上がるのは常に得をするプレイヤーが卓に出てきてしまうからです。
こうしてみると、単体除去を減らした分全体除去と恒久的な妨害が増えたことがわかります。ここまで改造後の構築は「小さなことをコツコツと積み重ねる」方向でアドバンテージもビート能力も進めてきましたが、除去と妨害については強力な呪文で大きなリターンを狙っていることが分かりますね。
特に強力なのは△全ては塵。こちらは無色のパーマネントが多いので自分の被害は最小限、対戦相手には最大限の妨害をしてくれます。高いだけはありますね。その他の全体除去や相手からのリセットに対しても、回収カードやオスギルを出し直せばリカバリーが簡単にできます。
今回の構築済みの新カード、遺跡の天使も強力な妨害、そしてフィニッシャーとなってくれます。アーティファクト、エンチャントを最大2枚追放してくれるので、テーロスの神サイクルのような対応しにくい破壊不能持ちのカードも追放してくれます。オスギルで墓地からコピーした日には、対戦相手が苦い顔することうけ合いです(5/7飛行が二体に出たときアーティファクトかエンチャント4つ追放は流石に強い)。
また、構築済みの段階でインスタントやソーサリーが12枚と少ないのですが(アーティファクトがテーマなので、仕方ないね。)、改造後は9枚と更に少ないため、インスタントやソーサリーが使いたくなったら
凶兆艦隊の向こう見ずを使って、相手の墓地から使っちゃいましょう。
対戦相手依存にはなってしまうのですが、そもそも強力な呪文が落ちる環境なので、ビックリターンを狙えます。それから、あるカードと組み合わせると、なんと青の¥5000以上する〈瞬唱の魔道士〉みたいなこともできちゃいます。組み合わせ、暇なときに考えてみて下さい。
~何とかリカバリーを終え、後書き~
私のミスによって今回このデッキの紹介文に27000字近く文字を打ち込みましたが、ようやく終わりました。いかがでしたでしょうか。
オスギルの器用さは紹介しきれません(紹介しきったヤツをミスによって消したから)。自身の能力で統率者ダメージを狙えたり、コンボルートがあったり、全体除去に強く、盤面も作れる、コンセプト通りのデッキになったかと思います(レベリング的にも5-6位に収まったと思います、違かったらごめんなさい)
改良点はいくらでもあります(それこそ、予算度外視で強くするならこのデッキにマナクリプト、マナボルト、オパールのモックスを入れない理由はありません)。が、このコロナ下の現状と私の「プロキシは使わない」という
それではみなさん、良きEDHライフを送ってください。
あ!そういえばFの集団の人で私みたいに今回の構築済み(青緑)イジってた人いたなぁ!!考察記事分かりやすくて詳しいから早く読みてぇなぁ!!
【EDH作成記録】私は自分の取り違えを正さねばならない【そして雑談】
2021年4月26日~あけましておめでとうございます~
とはいつまで言って良いものだろうか。先日中学校の同級生と偶然の再会をしてからそんなことを考えている。当時野球部で常に丸刈りだった彼の髪は少し伸びたが、その飄々とした口ぶりは私を十数年前にタイムスリップさせるには十分すぎる要素であった。ここから素敵な物語が始まることはない。そんなことを此処に記しにきたわけでは無いのだ。私は自分で作った階段を全て登りきった。
単色EDH5色コンプリート。私にしてはかなりの期間を費やして作成してきた。完成度は個人的にはかなり満足のいく、いや正確には満足をしていた出来で、最寄りのお店の交流会に持っていっても問題ない(=最低限戦えるor楽しめる)デッキではあると思う。
ただ、私はある1つの思い違いをしていたことに気づかされた。それは、私が主戦場としたいと思っている、件のお店で知り合ったFの集団(また呼名が変わったな)、そのコミュニティにおけるEDHの平均レベリング(最近規定された線引きだが、不特定多数が見るという点で使った方が理解しやすいと思うので使う)が、私が考えていたものよりも遥かに、いや若干高いのだ。というより、私のレベリング設定が甘めで、Fの集団のレベリングがきっちりかっちりしている、と思った方が良いだろう。もちろん、プレイングも含めて。そしてこんなことを書き連ねられることについては触れないで欲しい。
というわけで今回は構築戦もEDHも未熟者の私と、EDH大好き、Fの集団の方々との思考回路の違いを、未熟者視点から考察していきたい。ちなみにFの集団の方々には無許可である。今度なんかパックでも差し入れようかと思ってはいる。
~個々人の考察に入る前に~
あらかじめ書いておかないと余計な誤解を招く可能性があるので先に書いておくが、これから考察していく方々は全員
・私よりもmtgが上手で
・私よりもEDHが上手な
・私よりもカードやコンボへの造詣が深い
人たちである。つまり、私が現段階で(多分この人の思考回路はこうだろうな)と考えたことが、的を射ていないとんちんかんな考察の可能性がある、ということだ。小学校低学年の子が就職活動がなかなか終わらない大学4年生について、夏休みの自由研究で考えてみた、ぐらいのライトな目線で是非見て欲しい。
また、今回は「どうやったら彼らに勝てるのか?」を考えたりはしない。むしろ「彼らにあって私に足りないものはなんなのか」を注意深く探っていくこととする。
~未だ思考回路が全く読めない人たち~
此処では私がEDHで卓を囲んでいて(あ、これ解答全く分かんねぇ、どうしよ)と度々なる3名について考察していく。具体的な個人名は避けたいのであえて
①師範
②Kさん
③Tさん
とする。お三方については現段階の私では本当に思考回路が追いつかないことが多く、卓を囲んだらとりあえず要チェックをする。チェックといっても思考停止してトレパンし続けるわけではなく、
・どんなコンボや勝ち筋を決めに行くのか(カードに対する造詣を深めたりコンボのラッチを増やす)
・相手の驚異に対してどう対処するのか(どこまでを通してどこから対処するのか、プレイヤースキルの見本とする)
と言う意味でのチェックである。といいつつTさんに関しては思考停止してトレパンをしている。私がトレパンしてても上記2つが見られる可能性が高いからだ。
①師範:こちらがテンパイじゃないとワンチャンも無いのでは?
構築戦もEDHもそう思わせる位の 修羅
それが師範に対する私の印象である。ちなみに私が複数回戦ったことのある人でこう思うのは師範と先生と番長さんの3名だけである。他の方には申し訳ないが(ワンチャンいける!)と思ってたり、勝ち負けよりも(mtg楽しい!!)という気持ちを優先している場合が多い。
今は公式に封印されてしまったモダン親和を駆る彼の姿は正に鬼神であり、明確に、そして貪欲に勝利だけを追求するハンターである。
今回6名+αの考察を予定しているが、恐らくその中でもプレイヤースキルが1.2を争うくらい高い。こんなことを書くと他の方から批判ががっつりくるかもしれないが、きちんと理由がある。それは
・自分の勝利を追求しきれる(コンボを決めに行くと決めたら振り切れる)
・相手の脅威の芽をきっちり摘み取れる(盤面のケアやヘイト管理が上手い)
・デッキを選ばない(アグロ、コンボ、コントロールと一通り高水準で回せる)
・楽しさを共有できる
という四点すべてが揃っていることだ。修羅や鬼神と評した人間に対して楽しさを共有とはどういうことだ?という風に思うかもしれないが、EDHで最も虚無な時間は対戦相手が何かしらで度を超した長考に入ったときと私はしばしば感じる(あくまで個人の感想)。ただ、師範は長考が殆ど無い。カードゲームが上手いということが一目で分かるその所作一つ一つ、カードをサーチする手際の良さ、脅威に対する対応の早さで白飯が食える位には師範のプレイングは洗練されている(もちろんEDHでよくある政治的な話やフリートークの暴言も楽しい要素に含まれる)。お互いがストレスフリーにカードゲームを出来る状況を作り出すことで、師範は楽しさを共有させてくれる。背中で語る、に通ずるのかもしれない。
自分の勝利を追求しきれるというのは彼のスパイク性を示している。単純に勝率が25%のゲームで自分の勝利のみを追求することが出来る人間は意外と少ない(みんなそれぞれの勝利を目指してるんだけどね)。彼からよく発せられる「先に決める(オブラートに包んだ表現をさせて頂いてます)」という一言はまさしく【余計な妨害などを考えずに自分で何とかして勝つ】という彼の中にあるスイッチを入れる為の合い言葉なのだろう。事実そこからマジで決めにかかる。
相手の驚異の芽を摘み取る能力も高く、ヘイト管理が抜群に上手い、故にどんなデッキでも一通り高水準で回せるそのスペックの高さにカードゲーム女子も思わずキュンとしちゃうこと間違いないのだ。ただし付き合ったらマナベースの話で殴り合いのケンカになりそうな気もする。この人のプレイングは後ろで見ていたいと心から思える人の一人だ。
②Kさん:圧倒的知識量と学習能力の高さ
正直Kさんとは日取りが合わず、あまり卓を囲んだことがない(故に彼の考察については予想である~だろう、や~かもしれないという語尾が多くなる)のだが、それでもわかる、この人はEDHフリークだと。
おそらくだが知識量が他の方と比較して多く、そして知らないものに対して学習して次に活かす、という意欲が物凄く高いのだろう。そう感じるのは、私のデッキに入るようなマイナー寄りのカードに対しても「それなにするの?」と質問されるからだ。そして次に「なるほど、良いカードだね」という類の言葉を発する。
最初聞いたときは「あ、この人私の変なデッキに入ってる変なカード褒めてくれる!優しい!!」と思っていたのだが(事実彼は優しい。師範を修羅と評すなら彼はさながら弥勒菩薩といったところか、いつもニコニコされている。表面しか見ていないのでもしかしたら裏面は般若かもしれない)、彼の知識量と学習能力の高さを考慮に入れると、この一文の中には
(あ、そんな能力なんだ、ということはジェネラルAとは親和性があるな、○○に対しての応手としての価値もあるかもしれない)という彼の知識と紐付けをした上での「なるほど、良いカードだね」なのかもしれないだとしたら末恐ろしい。
Kさんのようなタイプの人はカードゲームに限らず一定数存在すると思っている。そして私が思うことは1つ、【この人の知識量に追いつくことはあっても追い抜くことはない】ということだ。
こんな未熟者PWの私でも、必死に食らいつけば彼の知識量に追いつく可能性はあるかもしれない。しかし、彼の紐付ける力、つまりは応用力や新たな情報をインプットする意欲を真似することは難しく、何よりその"必死に食らいつく"という過程にどれだけの時間と労力をかけなければならないのか、筆舌に尽くしがたい。
もちろん、彼の知識量と学習能力はそのままプレイングに反映されている。彼もまた師範と同じく大抵のデッキを一通り高水準で回せる人間なのだろう。言語化は難しいが、師範とは違った軸のコンボであったりシナジーを好む様に見えるのも、また面白い。
③Tさん:青はとりあえず殴っても問題ない、を教えてくれた人
全ての青を握るEDHプレイヤーに一言謝ることがあるとすれば、私は青かったらとりあえず殴ってみる、なぜなら青は「多少殴っても問題ない色」だと思ってしまっているからだ。そしてその原因の9割はこの人だと思っている。
TさんのTは某私に似ているPWからきている。彼の愛機、【時間の大魔道士、テフェリー】は私が初めて体感したcEDHであり、ある程度EDHにどっぷりつかっている人間ならTさんが何を狙って勝ちにいくのか分かってしまうだろう。私も既に分かっている。
しかし、それでも止められない。分かっていても止められない、ということがどれほどワンサイドゲームなことか想像に難くないだろう。
彼の素晴らしいところは自分との対話を完全に済ませていることだ。1つの相棒をひたすらに回し続ける、というのは習熟度の向上に直結する。
私はかつてギターの音作り(実はギターを弾いている。今や初心者に毛が生えた程度ではあるが昔はそれなりに色々出来た)の仕方を本気で聞かれた際に、先ず己との対話を済ませてからにして欲しい、と一度突き放すことをした。それに疑問を抱く人間も多かったが理由をちゃんと聞いてくれる人たちにはしっかり納得をさせてきた。ここからギターにおける持論を展開するがしっかりmtgに帰ってくるから安心して欲しい。
先ず自分のギターはどんなタイプなのか、形だけでもストラトキャスター(最も有名なギターの形で、エレキギターといわれて4割はこの形を連想すると思う。有名な使用者はジミヘン)、レスポール(こちらも有名、4割はこの形を連想する、有名な使用者は平沢唯、他のギターで残りの2割)テレキャスター(布袋、アベフトシ)、ジャズマスター(田淵ひさ子)、ジャガー(カートコバーン)、SG(ホリエアツシ)、セミホロウ(エルレの生方)等々、種類だけでも数十種類ある。更にそこに使用しているピックアップ(音を拾う装置)、ボディの木材、ネック(左手で握る弦張ってある棒)の木材、指板に使われる木材、張ってある弦の種類にそれを張ってからどれ位時間が経ったのか(弦は劣化する)、更に細かくしてくとキリが無いのだが、要はギター単体でもそこまで違いが出るのだ。そこに使用しているシールド(ギターからアンプ、もっと簡単に言えばスピーカーまでを繋げる線)はなんなのか、何個エフェクター(音に色々効果を付与する、歪ませたり、こだまさせたり色々ある)を繋ぐのか、使うアンプは何なのか、機材だけでもこれだけの要素があり、私が使っているものと同じものは何一つ無いのだ(市販されているものでも新品と使用したもので経年劣化をしたり、作られた年代で音が違う場合がある)。
ここに自分の技術というものを考慮しなければならなくなる。例えばだが、これからギターを始める中学生がプロギタリストの機材を使わせてもらったとして、プロギタリストと同じ音が出るのか?答えはノーだ。弦を弾く強弱や角度、押弦した指に加える力、何の気なしに(いい音だなー)と聴いている音源やライブの演奏から流れる一音一音に、その人の血のにじむ努力が宿っている。
つまり、自分が今持っている機材や技術(省いたが、演奏する環境も視野に入れる)を俯瞰して(こういう状態だ)ということを理解した上で○○のような音にしたい、○○のコピーをするから近い音を作りたい、ということを考え始めないと、そこに至るまでのプロセスをどこから始めるべきか分からないのだ。もっとどぎつい言い方をすれば、まずスタートラインにすら立てていない。初期のアジカンの音作りをするのに、レスポールとSSSのストラトでは始発点がそもそも違うし、ドラ○もんのとっても大好き○○えもんのイントロ(教則本にも載るくらい?いや載ってたか?兎に角有名な練習フレーズ)を弾けるようになるのにパワーコード(一番簡単な和音)しか弾けない人とインギーの曲が一通り弾ける人とでは必要な時間数が絶対違うのだ。
自分では変更できない(厳密に言えば出来るが基本その作業は練習や演奏しながらやるものではない)機材と常に変化する自分の技術、それぞれの現在地を確認出来てはじめて自分の思い描く音作りのスタートラインに立てると私は考えている。スタートラインに立てなのならば、やることは自ずと見えてくるはずだ。とここまでなんのこっちゃと思ってた方々お待たせしました。mtgに戻ります。
このクソ長い駄例はほぼそのままmtgに置き換えられる。自分が使うデッキは、統率者はなんなのか、入っているカードはどんな効果でどんな使い道があるのか、土地は、マナファクトは、ドローは、サーチは、妨害は、コンボは、勝ち筋はetc...試合中は変更できない60枚ないし100枚のカードの意義を完璧に理解した上で、手札にあるもの、ライブラリに眠っているもの、墓地にあるもの、そこから勝つためにはどうすれば良いのかという道筋をパターン化する努力、対戦相手からの驚異に対する考え方や妨害の乗り越え方。彼が青いデッキを回すとき、そういった修練が素人目にもはっきりと見える。淡々とプレイして無限コンボに繋げるその様は初見の時は(は?なにそれ?)と思ってしまったが、緑単信心を100回した今なら分かる。基本土地以外1枚しか入れられないEDHという環境でその対話を済ませた、という努力は最早芸術なのだ。
故に彼の件のデッキを回す姿はシャープ過ぎる、カジュアルでEDHを遊ぶプレイヤーには理解されないのかもしれない。しかし、だからこそ彼のプレイには一見の価値があるし、私はこれからも彼と卓を囲んだら真っ先に彼を殴るか妨害する。
ただ、彼は殴り系の統率者には非常に相性が悪く、本人も自覚があり基本握らないが、普段あれだけスタイリッシュにデッキを回す彼がモタモタしている様は思わず笑いがこぼれる位面白いのでこちらも一見の価値がある。
~何となく思考が読める人たち~
ここでは新たに3名について考察するが、先にあげた3名に劣っているかというと決してそういうわけではなく、どちらかといえば「思考回路が私自身と近い側面がある、だから何となく何考えてるかわかるし組みしやすい」といった方が正しい。此処でも便宜上
④S氏
⑤Gさん
⑥Rさん
と表記していく。S氏とは一体何者なのか、、、
④S氏:村は焼かせてもらう。慈悲は無い
S氏といえば村、村といえばS氏。それぐらいS氏といえば沢山村の住人を出してワラワラしているイメージだし、構築でもEDHでもコンボやシナジーが大好きな印象だ。また、mtgに対しても造詣が深く、技術的にもかなりハイスペックなことは間違いない。
彼の思考回路と自分とで通ずる部分は何か、それは予防線の張り方だ。勿論その予防線のクオリティはS氏の方が遥かに高いのだが。そしてその要素が先にあげた3名との決定的な違いとも言える(違いは決して優劣というわけではない)。
先にあげた3名は良くも悪くも勝負をキメに行くと決めたら最低限の妨害を視野に入れつつキメに行く所謂ストロングスタイルを地でいき、それを貫けるタイプなのに対して、S氏は予想されうる最大最多の妨害を考慮した上で動く、タイルを一面一面叩いてから慎重に前に進む超慎重派なのだ。道が安全と叩ききって完全に分かった上で「ワンチャン繋がるか?」とかいってコンボを見切り発車させるが、その成功率が高いのは他でもなく彼のその性格によって、しっかりと下地を敷いているからだ。彼がそれを自覚しているかは定かではない。
故に彼の構築メソッドやイマジネーションは常にレスラー気質だ。相手の動きを受けた上で自分の動きでそれを上回る、そういったタフガイな素質を非常に感じる。
そしてこれは最近知ったのだが、彼のサーチは相手の動きを全て読み切った上で行われている。四人対戦で三人の動きを予想するのは至難の業だが、それを彼はやってのける(というか後ろで見てて初めて知った)。今まで彼のサーチが非常に長いことをシガー休憩と勘違いしていたことを謝罪したい。
ただ、彼もまた一通り高水準で大抵のデッキを回せる一人だと思うが、高速コンボ系のデッキに関しては無意識のレベルで彼らより一手遅くなると考えられる。それは技術云々よりも上述した慎重な性格に起因しており、良く言えば見切り発車でも万全を期したい完璧主義なのだ。
ただ、それは決して悪いことではなく、むしろフィニッシュのテンポはオールインしてくる高速コンボより1つ2つ遅くなるが、器用に立ち回れる(その分器用貧乏に陥りやすい)デッキを回すのが得意な質実剛健なタイプとも言える。
⑤Gさん:青き童顔のダークホース
彼は常識人の皮を被った変態(褒め言葉)だとおもっていた。実際は変態の皮を被った常識人(変態の皮を被っている時点で常識人かどうかは甚だ怪しくはあるが)だった。彼が変態なのか常識人であるのかはさておき、今回考察する6人+αの中で最もツラの皮が厚い人間だ。普段羊のようにおとなしいが突然狼になるまさしくロールキャベツ系男子(もはや死語)な彼はある種思考回路が読めないのだが、それでも何となく読めてしまうのは一重にTさんの時に説明した【習熟度】と彼の好奇心によるところが大きい。
Gさんは無意識にコツコツ階段を登っていく人間だと思っている(私はよく1段抜かす)。トライ&エラーの繰り返しによって得た経験値、それが彼の強さの背骨になっている。
百聞は一見に如かず、とは良くいったものだ。基本的に死にゲーであるEDHと彼のこの性格はマッチしており、出されて良いもの、悪いものというのを肌で感じて次に活かす、ということを着実に実践していく。そして次はそれを抑えられるようにする。死んだ分だけ強くなるなんてどこかの少年誌の世界観のようだが、事実彼が長期間回しているデッキは(大きなテコ入れが入らない限り)かなりの勝率を誇っていることからも証明できるだろう。そして殴りもコンボも出来る。
彼は正直これから年を重ねるごとに私の思考回路では読めなくなってくるのだと思う。それくらい可能性の獣。鍛練を積んだ彼の青いイカは、彼の習熟度も含めて高速コンボに一矢報いる位の気概の溢れる一品だ。
ただ、彼は意外と「あれもしたいこれもしたい」な人でもある。発想力が豊かなことは彼の魅力でもあるが同時に私に思考を読ませてくれる良心とも言える。先にあげたように習熟度が高くなったものに対しては現段階の私ではつけいる隙が見当たらないのだが、そうでは無い場合彼は新たに作ったデッキで「死にゲー」を始める。彼はmtgでロックマンも出来る凄い人間なのだ。そしてその期間こそ私が彼の思考回路を盗む時間となる。彼が最近組んだレガシーの相手になりたいのは(9割5分mtgしたいからだが)、彼が手の付けられない化け物になる前に彼の思考回路を盗んでおきたいからだ。
⑥Rさん:「ぼくよくわかんなぁい!」こそ、彼がよく分かる一文
Rさんはこれまであげた5名とは根本的なスタンスが違うと考えている。良くも悪くも前述の彼らはEDHにおける【フェア】をやりたいはずなのだ。それに対して彼は【アンフェア】をやりたい、ように見える。
何が言いたいのか、彼は場荒らしの天才なのだ。彼はスマートでスタイリッシュなコンボ戦ではなく混戦乱戦を好むように感じる。しかもそれは「良くわかんねえけど自分負けそうだから抹消撃つわ」みたいなただゲームをグダらせる為のものではなく、混戦になった上で自分が勝ちにいく、という明確な意志があるものなのだ。ある種最も冷静で計算高く、全員茨道に強制連行して、自分だけ芝刈り機を持っていき、そして全員に「ぼくよくわかんなぁい!」とニヤニヤしながら吐き捨てる、そんな彼のやり口は実に素晴らしい。結果よりも過程を重んじる、ということも許されるべきなのだ。なぜなら、Commander is for funなのだから。
彼の素晴らしいところは割り切っているところだ。出来ないものに対してはとことん付き合わないし、それで負けるなら仕方ないと切り捨てる。未練たらしい私には到底出来ない(こんなくそ長い駄文書く辺り、面倒くさいって分かるでしょう?)のだ。
そして彼と私の思考回路の共通点は【場荒らし】である。EDHをこれまで、10個以上組んできてはっきりと分かったが、私は高速コンボより盤面をグチャグチャにするカードが大好きなのだ。故に相手が面倒くさそうに苦虫をかみつぶしたような顔を見るとゾクゾクする。これは病気でもなんでも無く、カードゲームをやる私の思考回路によるものなのだ。
だから彼のやりたいことは理解できるし、彼の構築は私にとって参考になる。ある種私が一番模範としなければならない人はこの人なのかもしれない。師範にあれだけこき下ろされてもニヘラと笑える心の広さも学びたい。
~私のこれからについて、に入る前に~
先に6名+αの考察をする、と述べていたが、その+αについて考察していく。何故7名としなかったのか、それは私と+αとが面識が殆ど無く、彼ら6名と同列に考えることが難しいことと、同時に彼ら6名が+αと同列に考察されることを決して良く思わないと既に知っているからである。そんな人物を何故考察しなければならないのか。それは別なコミュニティの人、つまりは知らない人と卓を囲んだときに(あ、こういう人もいるよな)と思えるようにするためである。要は「それ、ウチのシマじゃノーカンだから」なんてものは仲間内でしか通用しないものであり、公式のレギュレーションとルール、環境的なマナーを冒していなければ基本的に盤面上は何をしても良いのがカードゲームである。また、人づてに聞いた話というのはその人の主観が入る。いじめの被害者と加害者で起きた事象に対して見方が変わるのと同じだ。故に極力フラットに文章化しておきたい、という理由もある。故にこれまでの6人に対しては私の主観がありありと垣間見えたが、そういったことはせず、粛々と考察していきたい。また、+αとのコミュニケーションについては一切触れないものとする。
+αの本質はスパイクとジョニーの比率が1:1の割合で出来ている。自分の勝利のみを追求しつつ、自分の好む勝利の過程を選ぶ傾向が強い。故に彼の選択肢は常に自分が勝つためか、負けないためかの2択である。
この選択肢の狭さはEDHにおいては非常に危険と言える。なぜなら、【自分】が主語になっている時点で、どちらを取っても相対的に周りからのヘイトが上がるのだ。悪目立ちするというのはEDHでは自殺行為に等しい。
次に、場当たり的な場合が非常に多い。要は自分の動きしか考えていないため、盤面を予期していないケースが多いのだ。その結果何が起こるか、無計画なリセットである。
別にリセット、つまり全体除去や場荒らしについては否定はしないし、自分が勝つための選択肢として選ぶ分には何一つ問題ない。しかし、無計画、というのは自分の勝算を度外視している、ということである。+αとしては自分が負けないための選択を取ったに過ぎないのだが、此処でも相対的にヘイトを上げている。ここから何が起きるのか、リセットされても尚止まらないコンボでも無ければ、更地からの魔王戦である。
ここから何か学びを得たかといえば、ヘイト管理というものがいかに大切か、ということである。EDHを始めたての頃、師範が私に口を酸っぱくして説いてくれたことは、EDHをする上でとても重要なことであったのだ。
~私のこれからについて~
私がこれから何をしなくてはならないのか。それは私のいるコミュニティへの考え方のブラッシュアップ、そしてそれに伴うデッキの組み直しである。
私のいるコミュニティは私の目線から見れば限りなくcEDHに近いものである。3~5キルが当たり前に存在する高速環境。件のお店という、不特定多数が訪れることを考慮したデッキを握らなくなったFの集団の本気、それに私は立ち向かっていきたい。それは私の意志である。故に単色EDHは崩す可能性が高いため、赤と緑については此処にリストだけ残しておく。
~赤単、アクームの怒り、モラウグ~
土地34
山23
Great Furnace
背骨岩の小山
虹色の眺望
進化する未開地
広漠なる変幻地
無限地帯
聖遺の塔
屍肉あさりの地
ならず者の道
作戦室
オラーヅカの拱門
マナ加速18
Lotus Bloom
永遠溢れの杯
太陽の指輪
秘儀の印鑑
緋色のダイアモンド
精神石
思考の器
連合の秘宝
磨滅したパワーストーン
スランの発電機
金粉の水連
かごの中の太陽
捨て身の儀式
猿人の指導霊
ジェスカの意志
煮えたぎる歌
アイレンクラッグの妙技
反逆の先導者、チャンドラ
妨害18
汚損破
削剥
ラトゥーラの指令
鋳隗かじり
By force
火山の流弾
焼け付く双陽
連鎖反応
破滅の刻
冒涜の行動
映し身人形
鋼のヘルカイト
隕石ゴーレム
赤霊破
余韻
二重詠唱の魔道士
月の大魔術師
破滅
統率者サポート11
オーガの戦駆り
焦熱の解放
統率者の板金鎧
影槍
エンバレスの宝剣
熱情
パーフォロスの槌
青銅血のパーフォロス
つややかな雄鹿
真面目な身代わり
ギラプールの宇宙儀
ビーター、フィニッシャー9
鍛冶で鍛えられしアナックス
深海艦隊の剣術屋
港を滅ぼす者
巣ごもりドラゴン
黄金架のドラゴン
原初の嵐、エターリ
炎の大口、ドラクセス
暴動
荒廃鋼の巨像
無限コンボ
ケッシグの罠師、アレイナ
威圧の杖
反復連射
※パワー5以上のクリーチャーが着地すると、アレイナから赤マナが5点以上でる。威圧の杖の能力で4マナ使いアレイナと杖をアンタップ、以下繰り返しで無限マナ、無限ドロー、この状態で反復連射がありクリーチャーが攻撃していたら以降唱えては墓地から回収して無限3点ダメージ
ドロー、サーチ6
ゴブリンの技師
安堵の再会
胸躍る可能性
ヴァラクートの覚醒
災難の輪
輪の大魔術師
~緑単、巨怪な略奪者、ヴォリンクレックス
土地33
森27
英雄の鍛錬所
無限地帯
カーンの拠点
聖遺の塔
オパールの宮殿
マナ加速23
太陽の指輪
連合の秘宝
東屋のエルフ
エルフの神秘家
ラノワールのエルフ
フィンドホーンのエルフ
ティタニアの僧侶
培養ドルイド
水蓮のコブラ
むら気な長剣歯
ファーティリド
楽園の拡散
繁茂
芽ぐみ
踏査
Nature´s Lore
三顧の礼
探検
Kodama´s Reach
耕作
スカイシュラウドの要求
豊穣の力線
野生語りのガラク
妨害8
Carpet of Flowers
貯め込み屋のアウフ
Lignify
クローサの掌握
再利用の賢者
Beast Within
活性の力
恭しき沈黙
ドロー、サーチ、リカバリー9
イトリモクの成長儀式
ガラクの蜂起
より良い品物
調和
戦闘マンモス
リシュカーの巧技
英雄的介入
永遠の証人
Nissa,Vital Force
カウンターを乗せるもの12
オゾリス
ナイレアの弓
狩りに喚ばれしレナータ
キヅタ小径の住人
発見の道
巨森の波動
忠実な守護者
Verdurous Gearhulk
世界を揺るがす者、ニッサ
群れの力
ゼンディカーの報復者
グレートヘンジ
カウンターが乗るもの6
マナ喰らいのハイドラ
舌長ハイドラ
全てを取り込むもの、スラーク
大食のハイドラ
頭巾被りのハイドラ
起源のハイドラ
カウンターを増やすもの2
空想小僧、ピール
Evolution Sage
ビーター、フィニッシャー6
巨大猿、コグラ
凶暴な見張り、ガーゴス
クローサの心胆、カマール
終末の祟りの先陣
頂点壊滅獣
起源の波
~終わりに~
今回上げた6名+αの内誰かから「この部分は公開を控えて欲しい」といわれたらその部分は削除する気でいる。此処から下の余白には改訂増補の記録を記入していくこととしよう。ストリクスヘイブンが発売された。また新たな環境を楽しみつつ、お互い良きmtgライフを。
とはいつまで言って良いものだろうか。先日中学校の同級生と偶然の再会をしてからそんなことを考えている。当時野球部で常に丸刈りだった彼の髪は少し伸びたが、その飄々とした口ぶりは私を十数年前にタイムスリップさせるには十分すぎる要素であった。ここから素敵な物語が始まることはない。そんなことを此処に記しにきたわけでは無いのだ。私は自分で作った階段を全て登りきった。
単色EDH5色コンプリート。私にしてはかなりの期間を費やして作成してきた。完成度は個人的にはかなり満足のいく、いや正確には満足をしていた出来で、最寄りのお店の交流会に持っていっても問題ない(=最低限戦えるor楽しめる)デッキではあると思う。
ただ、私はある1つの思い違いをしていたことに気づかされた。それは、私が主戦場としたいと思っている、件のお店で知り合ったFの集団(また呼名が変わったな)、そのコミュニティにおけるEDHの平均レベリング(最近規定された線引きだが、不特定多数が見るという点で使った方が理解しやすいと思うので使う)が、私が考えていたものよりも遥かに、いや若干高いのだ。というより、私のレベリング設定が甘めで、Fの集団のレベリングがきっちりかっちりしている、と思った方が良いだろう。もちろん、プレイングも含めて。そしてこんなことを書き連ねられることについては触れないで欲しい。
というわけで今回は構築戦もEDHも未熟者の私と、EDH大好き、Fの集団の方々との思考回路の違いを、未熟者視点から考察していきたい。ちなみにFの集団の方々には無許可である。今度なんかパックでも差し入れようかと思ってはいる。
~個々人の考察に入る前に~
あらかじめ書いておかないと余計な誤解を招く可能性があるので先に書いておくが、これから考察していく方々は全員
・私よりもmtgが上手で
・私よりもEDHが上手な
・私よりもカードやコンボへの造詣が深い
人たちである。つまり、私が現段階で(多分この人の思考回路はこうだろうな)と考えたことが、的を射ていないとんちんかんな考察の可能性がある、ということだ。小学校低学年の子が就職活動がなかなか終わらない大学4年生について、夏休みの自由研究で考えてみた、ぐらいのライトな目線で是非見て欲しい。
また、今回は「どうやったら彼らに勝てるのか?」を考えたりはしない。むしろ「彼らにあって私に足りないものはなんなのか」を注意深く探っていくこととする。
~未だ思考回路が全く読めない人たち~
此処では私がEDHで卓を囲んでいて(あ、これ解答全く分かんねぇ、どうしよ)と度々なる3名について考察していく。具体的な個人名は避けたいのであえて
①師範
②Kさん
③Tさん
とする。お三方については現段階の私では本当に思考回路が追いつかないことが多く、卓を囲んだらとりあえず要チェックをする。チェックといっても思考停止してトレパンし続けるわけではなく、
・どんなコンボや勝ち筋を決めに行くのか(カードに対する造詣を深めたりコンボのラッチを増やす)
・相手の驚異に対してどう対処するのか(どこまでを通してどこから対処するのか、プレイヤースキルの見本とする)
と言う意味でのチェックである。といいつつTさんに関しては思考停止してトレパンをしている。私がトレパンしてても上記2つが見られる可能性が高いからだ。
①師範:こちらがテンパイじゃないとワンチャンも無いのでは?
構築戦もEDHもそう思わせる位の 修羅
それが師範に対する私の印象である。ちなみに私が複数回戦ったことのある人でこう思うのは師範と先生と番長さんの3名だけである。他の方には申し訳ないが(ワンチャンいける!)と思ってたり、勝ち負けよりも(mtg楽しい!!)という気持ちを優先している場合が多い。
今は公式に封印されてしまったモダン親和を駆る彼の姿は正に鬼神であり、明確に、そして貪欲に勝利だけを追求するハンターである。
今回6名+αの考察を予定しているが、恐らくその中でもプレイヤースキルが1.2を争うくらい高い。こんなことを書くと他の方から批判ががっつりくるかもしれないが、きちんと理由がある。それは
・自分の勝利を追求しきれる(コンボを決めに行くと決めたら振り切れる)
・相手の脅威の芽をきっちり摘み取れる(盤面のケアやヘイト管理が上手い)
・デッキを選ばない(アグロ、コンボ、コントロールと一通り高水準で回せる)
・楽しさを共有できる
という四点すべてが揃っていることだ。修羅や鬼神と評した人間に対して楽しさを共有とはどういうことだ?という風に思うかもしれないが、EDHで最も虚無な時間は対戦相手が何かしらで度を超した長考に入ったときと私はしばしば感じる(あくまで個人の感想)。ただ、師範は長考が殆ど無い。カードゲームが上手いということが一目で分かるその所作一つ一つ、カードをサーチする手際の良さ、脅威に対する対応の早さで白飯が食える位には師範のプレイングは洗練されている(もちろんEDHでよくある政治的な話やフリートークの暴言も楽しい要素に含まれる)。お互いがストレスフリーにカードゲームを出来る状況を作り出すことで、師範は楽しさを共有させてくれる。背中で語る、に通ずるのかもしれない。
自分の勝利を追求しきれるというのは彼のスパイク性を示している。単純に勝率が25%のゲームで自分の勝利のみを追求することが出来る人間は意外と少ない(みんなそれぞれの勝利を目指してるんだけどね)。彼からよく発せられる「先に決める(オブラートに包んだ表現をさせて頂いてます)」という一言はまさしく【余計な妨害などを考えずに自分で何とかして勝つ】という彼の中にあるスイッチを入れる為の合い言葉なのだろう。事実そこからマジで決めにかかる。
相手の驚異の芽を摘み取る能力も高く、ヘイト管理が抜群に上手い、故にどんなデッキでも一通り高水準で回せるそのスペックの高さにカードゲーム女子も思わずキュンとしちゃうこと間違いないのだ。ただし付き合ったらマナベースの話で殴り合いのケンカになりそうな気もする。この人のプレイングは後ろで見ていたいと心から思える人の一人だ。
②Kさん:圧倒的知識量と学習能力の高さ
正直Kさんとは日取りが合わず、あまり卓を囲んだことがない(故に彼の考察については予想である~だろう、や~かもしれないという語尾が多くなる)のだが、それでもわかる、この人はEDHフリークだと。
おそらくだが知識量が他の方と比較して多く、そして知らないものに対して学習して次に活かす、という意欲が物凄く高いのだろう。そう感じるのは、私のデッキに入るようなマイナー寄りのカードに対しても「それなにするの?」と質問されるからだ。そして次に「なるほど、良いカードだね」という類の言葉を発する。
最初聞いたときは「あ、この人私の変なデッキに入ってる変なカード褒めてくれる!優しい!!」と思っていたのだが(事実彼は優しい。師範を修羅と評すなら彼はさながら弥勒菩薩といったところか、いつもニコニコされている。表面しか見ていないのでもしかしたら裏面は般若かもしれない)、彼の知識量と学習能力の高さを考慮に入れると、この一文の中には
(あ、そんな能力なんだ、ということはジェネラルAとは親和性があるな、○○に対しての応手としての価値もあるかもしれない)という彼の知識と紐付けをした上での「なるほど、良いカードだね」なのかもしれないだとしたら末恐ろしい。
Kさんのようなタイプの人はカードゲームに限らず一定数存在すると思っている。そして私が思うことは1つ、【この人の知識量に追いつくことはあっても追い抜くことはない】ということだ。
こんな未熟者PWの私でも、必死に食らいつけば彼の知識量に追いつく可能性はあるかもしれない。しかし、彼の紐付ける力、つまりは応用力や新たな情報をインプットする意欲を真似することは難しく、何よりその"必死に食らいつく"という過程にどれだけの時間と労力をかけなければならないのか、筆舌に尽くしがたい。
もちろん、彼の知識量と学習能力はそのままプレイングに反映されている。彼もまた師範と同じく大抵のデッキを一通り高水準で回せる人間なのだろう。言語化は難しいが、師範とは違った軸のコンボであったりシナジーを好む様に見えるのも、また面白い。
③Tさん:青はとりあえず殴っても問題ない、を教えてくれた人
全ての青を握るEDHプレイヤーに一言謝ることがあるとすれば、私は青かったらとりあえず殴ってみる、なぜなら青は「多少殴っても問題ない色」だと思ってしまっているからだ。そしてその原因の9割はこの人だと思っている。
TさんのTは某私に似ているPWからきている。彼の愛機、【時間の大魔道士、テフェリー】は私が初めて体感したcEDHであり、ある程度EDHにどっぷりつかっている人間ならTさんが何を狙って勝ちにいくのか分かってしまうだろう。私も既に分かっている。
しかし、それでも止められない。分かっていても止められない、ということがどれほどワンサイドゲームなことか想像に難くないだろう。
彼の素晴らしいところは自分との対話を完全に済ませていることだ。1つの相棒をひたすらに回し続ける、というのは習熟度の向上に直結する。
私はかつてギターの音作り(実はギターを弾いている。今や初心者に毛が生えた程度ではあるが昔はそれなりに色々出来た)の仕方を本気で聞かれた際に、先ず己との対話を済ませてからにして欲しい、と一度突き放すことをした。それに疑問を抱く人間も多かったが理由をちゃんと聞いてくれる人たちにはしっかり納得をさせてきた。ここからギターにおける持論を展開するがしっかりmtgに帰ってくるから安心して欲しい。
先ず自分のギターはどんなタイプなのか、形だけでもストラトキャスター(最も有名なギターの形で、エレキギターといわれて4割はこの形を連想すると思う。有名な使用者はジミヘン)、レスポール(こちらも有名、4割はこの形を連想する、有名な使用者は平沢唯、他のギターで残りの2割)テレキャスター(布袋、アベフトシ)、ジャズマスター(田淵ひさ子)、ジャガー(カートコバーン)、SG(ホリエアツシ)、セミホロウ(エルレの生方)等々、種類だけでも数十種類ある。更にそこに使用しているピックアップ(音を拾う装置)、ボディの木材、ネック(左手で握る弦張ってある棒)の木材、指板に使われる木材、張ってある弦の種類にそれを張ってからどれ位時間が経ったのか(弦は劣化する)、更に細かくしてくとキリが無いのだが、要はギター単体でもそこまで違いが出るのだ。そこに使用しているシールド(ギターからアンプ、もっと簡単に言えばスピーカーまでを繋げる線)はなんなのか、何個エフェクター(音に色々効果を付与する、歪ませたり、こだまさせたり色々ある)を繋ぐのか、使うアンプは何なのか、機材だけでもこれだけの要素があり、私が使っているものと同じものは何一つ無いのだ(市販されているものでも新品と使用したもので経年劣化をしたり、作られた年代で音が違う場合がある)。
ここに自分の技術というものを考慮しなければならなくなる。例えばだが、これからギターを始める中学生がプロギタリストの機材を使わせてもらったとして、プロギタリストと同じ音が出るのか?答えはノーだ。弦を弾く強弱や角度、押弦した指に加える力、何の気なしに(いい音だなー)と聴いている音源やライブの演奏から流れる一音一音に、その人の血のにじむ努力が宿っている。
つまり、自分が今持っている機材や技術(省いたが、演奏する環境も視野に入れる)を俯瞰して(こういう状態だ)ということを理解した上で○○のような音にしたい、○○のコピーをするから近い音を作りたい、ということを考え始めないと、そこに至るまでのプロセスをどこから始めるべきか分からないのだ。もっとどぎつい言い方をすれば、まずスタートラインにすら立てていない。初期のアジカンの音作りをするのに、レスポールとSSSのストラトでは始発点がそもそも違うし、ドラ○もんのとっても大好き○○えもんのイントロ(教則本にも載るくらい?いや載ってたか?兎に角有名な練習フレーズ)を弾けるようになるのにパワーコード(一番簡単な和音)しか弾けない人とインギーの曲が一通り弾ける人とでは必要な時間数が絶対違うのだ。
自分では変更できない(厳密に言えば出来るが基本その作業は練習や演奏しながらやるものではない)機材と常に変化する自分の技術、それぞれの現在地を確認出来てはじめて自分の思い描く音作りのスタートラインに立てると私は考えている。スタートラインに立てなのならば、やることは自ずと見えてくるはずだ。とここまでなんのこっちゃと思ってた方々お待たせしました。mtgに戻ります。
このクソ長い駄例はほぼそのままmtgに置き換えられる。自分が使うデッキは、統率者はなんなのか、入っているカードはどんな効果でどんな使い道があるのか、土地は、マナファクトは、ドローは、サーチは、妨害は、コンボは、勝ち筋はetc...試合中は変更できない60枚ないし100枚のカードの意義を完璧に理解した上で、手札にあるもの、ライブラリに眠っているもの、墓地にあるもの、そこから勝つためにはどうすれば良いのかという道筋をパターン化する努力、対戦相手からの驚異に対する考え方や妨害の乗り越え方。彼が青いデッキを回すとき、そういった修練が素人目にもはっきりと見える。淡々とプレイして無限コンボに繋げるその様は初見の時は(は?なにそれ?)と思ってしまったが、緑単信心を100回した今なら分かる。基本土地以外1枚しか入れられないEDHという環境でその対話を済ませた、という努力は最早芸術なのだ。
故に彼の件のデッキを回す姿はシャープ過ぎる、カジュアルでEDHを遊ぶプレイヤーには理解されないのかもしれない。しかし、だからこそ彼のプレイには一見の価値があるし、私はこれからも彼と卓を囲んだら真っ先に彼を殴るか妨害する。
ただ、彼は殴り系の統率者には非常に相性が悪く、本人も自覚があり基本握らないが、普段あれだけスタイリッシュにデッキを回す彼がモタモタしている様は思わず笑いがこぼれる位面白いのでこちらも一見の価値がある。
~何となく思考が読める人たち~
ここでは新たに3名について考察するが、先にあげた3名に劣っているかというと決してそういうわけではなく、どちらかといえば「思考回路が私自身と近い側面がある、だから何となく何考えてるかわかるし組みしやすい」といった方が正しい。此処でも便宜上
④S氏
⑤Gさん
⑥Rさん
と表記していく。S氏とは一体何者なのか、、、
④S氏:村は焼かせてもらう。慈悲は無い
S氏といえば村、村といえばS氏。それぐらいS氏といえば沢山村の住人を出してワラワラしているイメージだし、構築でもEDHでもコンボやシナジーが大好きな印象だ。また、mtgに対しても造詣が深く、技術的にもかなりハイスペックなことは間違いない。
彼の思考回路と自分とで通ずる部分は何か、それは予防線の張り方だ。勿論その予防線のクオリティはS氏の方が遥かに高いのだが。そしてその要素が先にあげた3名との決定的な違いとも言える(違いは決して優劣というわけではない)。
先にあげた3名は良くも悪くも勝負をキメに行くと決めたら最低限の妨害を視野に入れつつキメに行く所謂ストロングスタイルを地でいき、それを貫けるタイプなのに対して、S氏は予想されうる最大最多の妨害を考慮した上で動く、タイルを一面一面叩いてから慎重に前に進む超慎重派なのだ。道が安全と叩ききって完全に分かった上で「ワンチャン繋がるか?」とかいってコンボを見切り発車させるが、その成功率が高いのは他でもなく彼のその性格によって、しっかりと下地を敷いているからだ。彼がそれを自覚しているかは定かではない。
故に彼の構築メソッドやイマジネーションは常にレスラー気質だ。相手の動きを受けた上で自分の動きでそれを上回る、そういったタフガイな素質を非常に感じる。
そしてこれは最近知ったのだが、彼のサーチは相手の動きを全て読み切った上で行われている。四人対戦で三人の動きを予想するのは至難の業だが、それを彼はやってのける(というか後ろで見てて初めて知った)。今まで彼のサーチが非常に長いことをシガー休憩と勘違いしていたことを謝罪したい。
ただ、彼もまた一通り高水準で大抵のデッキを回せる一人だと思うが、高速コンボ系のデッキに関しては無意識のレベルで彼らより一手遅くなると考えられる。それは技術云々よりも上述した慎重な性格に起因しており、良く言えば見切り発車でも万全を期したい完璧主義なのだ。
ただ、それは決して悪いことではなく、むしろフィニッシュのテンポはオールインしてくる高速コンボより1つ2つ遅くなるが、器用に立ち回れる(その分器用貧乏に陥りやすい)デッキを回すのが得意な質実剛健なタイプとも言える。
⑤Gさん:青き童顔のダークホース
彼は常識人の皮を被った変態(褒め言葉)だとおもっていた。実際は変態の皮を被った常識人(変態の皮を被っている時点で常識人かどうかは甚だ怪しくはあるが)だった。彼が変態なのか常識人であるのかはさておき、今回考察する6人+αの中で最もツラの皮が厚い人間だ。普段羊のようにおとなしいが突然狼になるまさしくロールキャベツ系男子(もはや死語)な彼はある種思考回路が読めないのだが、それでも何となく読めてしまうのは一重にTさんの時に説明した【習熟度】と彼の好奇心によるところが大きい。
Gさんは無意識にコツコツ階段を登っていく人間だと思っている(私はよく1段抜かす)。トライ&エラーの繰り返しによって得た経験値、それが彼の強さの背骨になっている。
百聞は一見に如かず、とは良くいったものだ。基本的に死にゲーであるEDHと彼のこの性格はマッチしており、出されて良いもの、悪いものというのを肌で感じて次に活かす、ということを着実に実践していく。そして次はそれを抑えられるようにする。死んだ分だけ強くなるなんてどこかの少年誌の世界観のようだが、事実彼が長期間回しているデッキは(大きなテコ入れが入らない限り)かなりの勝率を誇っていることからも証明できるだろう。そして殴りもコンボも出来る。
彼は正直これから年を重ねるごとに私の思考回路では読めなくなってくるのだと思う。それくらい可能性の獣。鍛練を積んだ彼の青いイカは、彼の習熟度も含めて高速コンボに一矢報いる位の気概の溢れる一品だ。
ただ、彼は意外と「あれもしたいこれもしたい」な人でもある。発想力が豊かなことは彼の魅力でもあるが同時に私に思考を読ませてくれる良心とも言える。先にあげたように習熟度が高くなったものに対しては現段階の私ではつけいる隙が見当たらないのだが、そうでは無い場合彼は新たに作ったデッキで「死にゲー」を始める。彼はmtgでロックマンも出来る凄い人間なのだ。そしてその期間こそ私が彼の思考回路を盗む時間となる。彼が最近組んだレガシーの相手になりたいのは(9割5分mtgしたいからだが)、彼が手の付けられない化け物になる前に彼の思考回路を盗んでおきたいからだ。
⑥Rさん:「ぼくよくわかんなぁい!」こそ、彼がよく分かる一文
Rさんはこれまであげた5名とは根本的なスタンスが違うと考えている。良くも悪くも前述の彼らはEDHにおける【フェア】をやりたいはずなのだ。それに対して彼は【アンフェア】をやりたい、ように見える。
何が言いたいのか、彼は場荒らしの天才なのだ。彼はスマートでスタイリッシュなコンボ戦ではなく混戦乱戦を好むように感じる。しかもそれは「良くわかんねえけど自分負けそうだから抹消撃つわ」みたいなただゲームをグダらせる為のものではなく、混戦になった上で自分が勝ちにいく、という明確な意志があるものなのだ。ある種最も冷静で計算高く、全員茨道に強制連行して、自分だけ芝刈り機を持っていき、そして全員に「ぼくよくわかんなぁい!」とニヤニヤしながら吐き捨てる、そんな彼のやり口は実に素晴らしい。結果よりも過程を重んじる、ということも許されるべきなのだ。なぜなら、Commander is for funなのだから。
彼の素晴らしいところは割り切っているところだ。出来ないものに対してはとことん付き合わないし、それで負けるなら仕方ないと切り捨てる。未練たらしい私には到底出来ない(こんなくそ長い駄文書く辺り、面倒くさいって分かるでしょう?)のだ。
そして彼と私の思考回路の共通点は【場荒らし】である。EDHをこれまで、10個以上組んできてはっきりと分かったが、私は高速コンボより盤面をグチャグチャにするカードが大好きなのだ。故に相手が面倒くさそうに苦虫をかみつぶしたような顔を見るとゾクゾクする。これは病気でもなんでも無く、カードゲームをやる私の思考回路によるものなのだ。
だから彼のやりたいことは理解できるし、彼の構築は私にとって参考になる。ある種私が一番模範としなければならない人はこの人なのかもしれない。師範にあれだけこき下ろされてもニヘラと笑える心の広さも学びたい。
~私のこれからについて、に入る前に~
先に6名+αの考察をする、と述べていたが、その+αについて考察していく。何故7名としなかったのか、それは私と+αとが面識が殆ど無く、彼ら6名と同列に考えることが難しいことと、同時に彼ら6名が+αと同列に考察されることを決して良く思わないと既に知っているからである。そんな人物を何故考察しなければならないのか。それは別なコミュニティの人、つまりは知らない人と卓を囲んだときに(あ、こういう人もいるよな)と思えるようにするためである。要は「それ、ウチのシマじゃノーカンだから」なんてものは仲間内でしか通用しないものであり、公式のレギュレーションとルール、環境的なマナーを冒していなければ基本的に盤面上は何をしても良いのがカードゲームである。また、人づてに聞いた話というのはその人の主観が入る。いじめの被害者と加害者で起きた事象に対して見方が変わるのと同じだ。故に極力フラットに文章化しておきたい、という理由もある。故にこれまでの6人に対しては私の主観がありありと垣間見えたが、そういったことはせず、粛々と考察していきたい。また、+αとのコミュニケーションについては一切触れないものとする。
+αの本質はスパイクとジョニーの比率が1:1の割合で出来ている。自分の勝利のみを追求しつつ、自分の好む勝利の過程を選ぶ傾向が強い。故に彼の選択肢は常に自分が勝つためか、負けないためかの2択である。
この選択肢の狭さはEDHにおいては非常に危険と言える。なぜなら、【自分】が主語になっている時点で、どちらを取っても相対的に周りからのヘイトが上がるのだ。悪目立ちするというのはEDHでは自殺行為に等しい。
次に、場当たり的な場合が非常に多い。要は自分の動きしか考えていないため、盤面を予期していないケースが多いのだ。その結果何が起こるか、無計画なリセットである。
別にリセット、つまり全体除去や場荒らしについては否定はしないし、自分が勝つための選択肢として選ぶ分には何一つ問題ない。しかし、無計画、というのは自分の勝算を度外視している、ということである。+αとしては自分が負けないための選択を取ったに過ぎないのだが、此処でも相対的にヘイトを上げている。ここから何が起きるのか、リセットされても尚止まらないコンボでも無ければ、更地からの魔王戦である。
ここから何か学びを得たかといえば、ヘイト管理というものがいかに大切か、ということである。EDHを始めたての頃、師範が私に口を酸っぱくして説いてくれたことは、EDHをする上でとても重要なことであったのだ。
~私のこれからについて~
私がこれから何をしなくてはならないのか。それは私のいるコミュニティへの考え方のブラッシュアップ、そしてそれに伴うデッキの組み直しである。
私のいるコミュニティは私の目線から見れば限りなくcEDHに近いものである。3~5キルが当たり前に存在する高速環境。件のお店という、不特定多数が訪れることを考慮したデッキを握らなくなったFの集団の本気、それに私は立ち向かっていきたい。それは私の意志である。故に単色EDHは崩す可能性が高いため、赤と緑については此処にリストだけ残しておく。
~赤単、アクームの怒り、モラウグ~
土地34
山23
Great Furnace
背骨岩の小山
虹色の眺望
進化する未開地
広漠なる変幻地
無限地帯
聖遺の塔
屍肉あさりの地
ならず者の道
作戦室
オラーヅカの拱門
マナ加速18
Lotus Bloom
永遠溢れの杯
太陽の指輪
秘儀の印鑑
緋色のダイアモンド
精神石
思考の器
連合の秘宝
磨滅したパワーストーン
スランの発電機
金粉の水連
かごの中の太陽
捨て身の儀式
猿人の指導霊
ジェスカの意志
煮えたぎる歌
アイレンクラッグの妙技
反逆の先導者、チャンドラ
妨害18
汚損破
削剥
ラトゥーラの指令
鋳隗かじり
By force
火山の流弾
焼け付く双陽
連鎖反応
破滅の刻
冒涜の行動
映し身人形
鋼のヘルカイト
隕石ゴーレム
赤霊破
余韻
二重詠唱の魔道士
月の大魔術師
破滅
統率者サポート11
オーガの戦駆り
焦熱の解放
統率者の板金鎧
影槍
エンバレスの宝剣
熱情
パーフォロスの槌
青銅血のパーフォロス
つややかな雄鹿
真面目な身代わり
ギラプールの宇宙儀
ビーター、フィニッシャー9
鍛冶で鍛えられしアナックス
深海艦隊の剣術屋
港を滅ぼす者
巣ごもりドラゴン
黄金架のドラゴン
原初の嵐、エターリ
炎の大口、ドラクセス
暴動
荒廃鋼の巨像
無限コンボ
ケッシグの罠師、アレイナ
威圧の杖
反復連射
※パワー5以上のクリーチャーが着地すると、アレイナから赤マナが5点以上でる。威圧の杖の能力で4マナ使いアレイナと杖をアンタップ、以下繰り返しで無限マナ、無限ドロー、この状態で反復連射がありクリーチャーが攻撃していたら以降唱えては墓地から回収して無限3点ダメージ
ドロー、サーチ6
ゴブリンの技師
安堵の再会
胸躍る可能性
ヴァラクートの覚醒
災難の輪
輪の大魔術師
~緑単、巨怪な略奪者、ヴォリンクレックス
土地33
森27
英雄の鍛錬所
無限地帯
カーンの拠点
聖遺の塔
オパールの宮殿
マナ加速23
太陽の指輪
連合の秘宝
東屋のエルフ
エルフの神秘家
ラノワールのエルフ
フィンドホーンのエルフ
ティタニアの僧侶
培養ドルイド
水蓮のコブラ
むら気な長剣歯
ファーティリド
楽園の拡散
繁茂
芽ぐみ
踏査
Nature´s Lore
三顧の礼
探検
Kodama´s Reach
耕作
スカイシュラウドの要求
豊穣の力線
野生語りのガラク
妨害8
Carpet of Flowers
貯め込み屋のアウフ
Lignify
クローサの掌握
再利用の賢者
Beast Within
活性の力
恭しき沈黙
ドロー、サーチ、リカバリー9
イトリモクの成長儀式
ガラクの蜂起
より良い品物
調和
戦闘マンモス
リシュカーの巧技
英雄的介入
永遠の証人
Nissa,Vital Force
カウンターを乗せるもの12
オゾリス
ナイレアの弓
狩りに喚ばれしレナータ
キヅタ小径の住人
発見の道
巨森の波動
忠実な守護者
Verdurous Gearhulk
世界を揺るがす者、ニッサ
群れの力
ゼンディカーの報復者
グレートヘンジ
カウンターが乗るもの6
マナ喰らいのハイドラ
舌長ハイドラ
全てを取り込むもの、スラーク
大食のハイドラ
頭巾被りのハイドラ
起源のハイドラ
カウンターを増やすもの2
空想小僧、ピール
Evolution Sage
ビーター、フィニッシャー6
巨大猿、コグラ
凶暴な見張り、ガーゴス
クローサの心胆、カマール
終末の祟りの先陣
頂点壊滅獣
起源の波
~終わりに~
今回上げた6名+αの内誰かから「この部分は公開を控えて欲しい」といわれたらその部分は削除する気でいる。此処から下の余白には改訂増補の記録を記入していくこととしよう。ストリクスヘイブンが発売された。また新たな環境を楽しみつつ、お互い良きmtgライフを。
【モダン】年末特別企画~8rackの現在の在り方を考える~【あくまでメモ書き】
2020年12月24日~前書き:スパイクな私からの謝罪と言い訳~
誰に対しての謝罪なのか。答えは明白だ。8rackと件のお店の店長(正確に言えば元店長)にだ。私がmtgで最も使ったデッキは何か?1番苦楽を共にした相棒とはなんなのか?私のツイッターのアイコン、そして固定ツイートのデッキリストからも分かるだろう。8rackだ。これは件のお店でmtgを楽しんだ知人友人に質問してもほぼほぼ間違いないだろう。
では何故二周忌の記事で8rackではなくデス&タックスを取り扱ったのか。理由は大きく2つある。
1つは私自身の自己顕示欲の高さだ。外見上そんな風には見えてないのかもしれないが、私は記事投稿後の閲覧数の伸びなどをちょこちょこ気にしてしまう人間だ。引くかもしれないがメタ的な(カードゲームの記事書くのにこの単語使うのはホントどうかしてる)発言をすればこんな回りくどい文章を書くのも、私が投稿する記事のアイデンティティを作る一環としてそうしているだけであり、現実の私は一般的な挨拶、相づちと「やばい」「マジで」「すごい」「うん○」「○んこ」と適切な語尾だけで大抵の会話を成立させている人間だ。そんな私が普通に記事を作るならデッキリストと単純な動かし方(先手ノーマリガンのブン回り)だけ書いて終わる。それをあの手この手で引き延ばして引き延ばして、元から出がらしの紅茶くらいの内容をなんとかA3用紙いっぱいにまで広げてほんのり色付けて「どうですか?凄いでしょ?」とひらひらと見せびらかしているのだ。
それが有名な強豪プレイヤーやそのアーキタイプの草分け的存在の記事ならまだ見る価値はあるだろう。そのアーキタイプに対する自分の考え方を修正する機会となるし、新たな知見の獲得に繋がる。しかしだ、私は強豪プレイヤーでもなければ草分け的存在でもない。【あくまでメモ書き】なんて言葉でお茶を濁して、それっぽい言葉を並べて、なんとたちの悪い一般人だろう。といいながら今回も堂々とタイトルに入れている辺り、反省の余地は無いようだな。此処が司法の場なら貴様はこれから裁かれるぞ。
何が言いたいかというと、Seagal氏やヅダの人のDN閲覧数がとても羨ましく見えたので、私はこんな長ったらしい文章を何個も書いている。そしてそれを稼ぐために、比較して人気のあるデスタクの方を記事にしたのだ。なんと小ずるい奴だ。そして自身の自己顕示欲のせいと、のたまっておきながら他人の名前を出してなすりつけるのも本当にダメな奴だ。
気を取り直して、もう1つは、というかこれがもうほとんど全てなのだが、8rack自体が私にとって思い出になりつつあるのだ。件のお店で最も握ったこのデッキは、今の最寄りのカードショップではほとんど使っていない(恐らく最後に使ったのは暗殺者の戦利品が出たときなので実に二年以上の時が経ったことになる、一応新弾が出る度に使えそうなカードは一人回しなどでテストプレイを繰り返している)。
私がmtgを始めて2ヶ月ぐらいから握り始めたデッキでもあるため、最序盤の戦績も含めればトータルで負け越しているのだが、私の初めてのモダンは8rackであり、初めての全国規模のイベントに参加したのも8rackであり、mtgプレイヤーとして最も苦楽を共にしたデッキは8rackで間違いないのだ。こんな偏屈なデッキ(褒め言葉)ばかり握り倒す私を、温かく迎え入れてくれた件のお店のコミュニティには感謝しかない。私にとって黒単8rackとは件のお店での思い出が詰まったアルバムでもあるのだ。真剣に楽しく、ティミーに、ジョニーに、スパイクに過ごしたあの日々の1シーン1シーンが、半年ぶりに開いたこの緑のアルティメットガード製デッキケースから出てくる黒いカード達の回し方を今も教えてくれる。
ただ、いやだからこそ、私にとって8rackは良くも悪くもアルバムになってしまっている。運営サイドの舵切りの影響なのか、近頃のハンデスカードは基本3マナ、2マナピーピングハンデスなら何かしらのデメリット持ち、そんなものばかりで一向にリストが変わらない。それにあぐらをかいて、ほとんど当時のまま残している。そんな怠惰こそがこのデッキをデッキではない別の何かにしてしまっている。新弾が発売される度に環境は姿形を変えていくのに、何故私の8rackだけが形を変えていない?
地球が自転公転を繰り返し、日々全ての産業が日進月歩し、人間が生物として老いを避けられないからこそ、現状維持などこの世界にはない、退化と同義だ。他のデッキにうつつを抜かしている間に時代に取り残され化石になったこの8rackを、私はアップデートしなければならない。それは件のお店に通ってた頃私がほぼ毎日やってきた、そしてあの日から約二年、いつからか行うことのなくなった8rackの環境最適化というルーティンなのである。もはやルーティンと呼べなくなったこの行為を、今年の禊ぎとして行っていきたい。いや、行わなくてはならない。こんなニッチで取れ高が一切ない、所謂動画映えしない(YouTube全盛の時代に最もそぐわない)アーキタイプにどれほどの需要があるかなどたかが知れている。だからこそこのアーキタイプを愛した人間の一人として、どんな環境でも戦えるということを証明したい。
~本編への導入:8rackとは~
8rackという呼び名は現代ではやや古い、もしくは大枠のカテゴリーの中からさらに細分化されたアーキタイプとして捉えられることになるだろう。これは興味のない人からすれば赤緑ポンザとグルールムーンの違いを述べよといわれたときぐらい細かな違いになるのだろうが、その点も含めて簡単に紹介をしておこう。何故なら例示した赤緑ポンザやグルールムーンより明らかにTierが下だからだ。
より現代的な大枠のアーキタイプとしては【小悪疫】というカテゴリーに分類される。これはデッキに入るカードの名前をそのまま切り取っているだけなのだが、それだけ強力なカードであることだけ本項では覚えて貰えれば十分だ。追々説明せざるを得なくなる。
このカテゴリーの中にはさらに[白黒トークン]と[メガハンデス]という2種が存在する。[黒赤無駄省き]というかなり近い性能を持ったアーキタイプも存在するのだが、そちらとは戦い方の組み立て方が1から異なるため今回は割愛する(一応試してはいます)。
[白黒トークン]については何となく想像がつくかもしれない。その名の通りトークンを展開して戦うデッキである。苦花や未練ある魂といった所謂フェアデッキが苦手とするカードを多用して消耗戦に持ち込んで勝つというデッキだ。
一方で[メガハンデス]はトークンの代わりに、一定条件下でダメージ若しくはライフロスを誘発する置物(これらのことをrackと呼ぶ、語源は最初期からある置物の拷問台から)、若しくは恐血鬼のような墓地からの帰還能力に優れたクリーチャー等によって相手のライフを0にすることを目標としている。そして前者ではその条件である「相手の手札がX枚以下」の達成のため、後者では相手の応手を封じる為に、ハンデスカードを大量投入している。そしてその前者の方を[8rack]と称している。
3点お伝えしておくと、これらはどちらかが優れている劣っているというわけではなく、それぞれに得手不得手があることを忘れないで欲しい。そしてどちらもトロン系のデッキはとてつもなく苦手ということも忘れないで欲しい。また、これらはどちらかを成立させるために片方を犠牲にする必要がない、つまり両立させたハイブリッド型の構築も可能であることも覚えておいて欲しい。
今回アップデートしていくのは[8rack]である。ただ、これがまた非常にやっかいなのだが、このデッキはハンデスと除去によるボードコントロールデッキなのか、はたまた前述したrackによるバーン系デッキなのか、区別がつかないのだ。
否、厳密に言えば人によって答えが分かれる。握り手側がどう捉えているかで構築も変わるし、ゲーム中の考え方も変わる。故に某サイトのデッキリストを見て予想されうる動きと、別な方が投稿している考察記事(これでも一応著名な方が記事を執筆されていたりする)で書いてある動きがちぐはぐになったりする。どんなデッキであれ、適切なプレイングが出来なければ強くは無い。この2つの考え方の長短を理解しておかなければ、どうプレイするのが正しいのか判別できない。差異を明確にするために、それぞれの考え方を示しておこう。
~本編①:ボードコントロールとしての8rack~
前置きとして、ボードコントロール・rackによるバーン、どちらの考え方であっても、最終的な着地点は、「相手が満足に動けなくなった状態で、rackがチマチマとライフを削っていって勝つ」ということだ。そこまでのプロセスとして考えていく。
8rackをボードコントロールとして捉える場合、黒にかなり多くの比重をかけている点を考慮しても、最も大切だと思われる考え方は『タップアウト・コントロール』だ。対戦相手の出したクリーチャーに対して、自分のターン中に明確な回答を使って処理をする。インスタントタイミングがあるこのTCGにとって、ソーサリーというカードは1対多が取れるようなよほど強力なもの、または他では代替えの効かない性能、性質なものでなければ、使い勝手の面で敬遠されがちであるが、このアーキタイプでは構造上ソーサリータイミングで処理を行う場面が圧倒的に多い。なぜならこのアーキタイプではコントロールとしては他では考えられないくらい、多くのソーサリータイミングの呪文を搭載しなければならないからだ。
まずダメージソースとなるrack系についてだが、このアーキタイプとなっている2種を簡単な説明を含めて列挙する
拷問台:アーティファクト、1マナ、対戦相手のアップキープに3-相手の手札の枚数分ダメージ、0以下はダメージなし
金切り声の苦悶:エンチャント、黒マナ、各対戦相手のアップキープに手札が1枚以下なら3点ライフロス
これら2種、またはこれらの亜種やリリアナの愛撫など、カードを捨てることで能力を誘発させるカードについても、現時点で実用される全てのカードがソーサリータイミングの置物である。
次にこのアーキタイプの根幹となるパーツである手札破壊カードであるが、思考囲い、コジレックの審問といったピーピングハンデスは現時点で実用に耐えうる全てのカードがソーサリーである。また、墓地から回顧できるカラスの罪、2000年代のヒムこと精神ねじ切りといった、モダンではほぼこのデッキにしか入らなそうなハンデスカードもソーサリーである。
そしてこのカテゴリーの名前になっている小悪疫もソーサリー。また、全ての能力が噛み合う高額PWババア(褒め言葉)ことヴェールのリリアナもソーサリータイミングの置物。
お分かり頂けるだろうか、此処までに上げた8種類のカードを4枚投入すると既に32枚のスロットをソーサリータイミングのスペルに割いたことになる(後適当に1~2マナで打てる除去を4~8枚入れるだけでも十分成立するデッキだと補足しておく)。人によって細かな微調整はあるものの、この段階で大体3/4以上のカードがソーサリータイミングのスペルになる。悪い言い方をすればインスタントタイミングで動きたくても動けない場面が圧倒的に多いのだ。
それ故にパーミッションのように対戦相手の動きに即座に対応する能力はそこまで必要ない。出てきたものに対して適切に除去を当てていけば自ずと消耗戦の様相を呈していく。こちらが対応しにくいエンチャントやアーティファクト、PWといった生物以外の置物に対してはピーピングハンデスが活きてくるし、ピーピングハンデスの性質上、相手の手札を確認した上でこちらのゲームプランを組み立てていくことが出来る(重要)。勿論明確な欠点もあり、今引きのカードには対応しにくい、所謂トップ解決の芽だけは摘めない。それを極力押さえ込むためのカードとして、小悪疫というカードが光るのだ。
小悪疫の能力が分からない人のために説明すると
①お互い1点ライフロス
②お互い1枚カードを捨てる
③お互いクリーチャーを1体生け贄
④お互い土地を1つ生け贄
をこの順番で行っていく(重要)
小悪疫をこちらが使っているという性質上、基本的には2±α(使った小悪疫と土地+手札or盤面の生物)以上対Xの交換になるのだが、このXの値を自分の損失より大きくすることで相対的なアドバンテージとテンポロスを発生させる。特に土地を減らせることが有用で、後半起こりうるトップ解決の可能性を少なくすることが出来る。
また、自身の損失を±としたのは、小悪疫で捨てるor生け贄にするカードを、フラッシュバックや回顧、発掘やトロウケアの敷石など、損失が少ない、若しくは墓地でも利用できるカードにしておくことで対策できるからだ。
最終的には相手は手札を抱えておかないとダメージを貰うが盤面のカードではこちらのライフを詰めることが出来ない、という状況にするのが理想だ。この点も次項で説明する、rackによるバーンとして捉えた場合の理想像である。
~本編②:rackによるバーンとしての8rack~
こちらではrackによるバーンとしての側面を解説していくが、8rackが本家本元であるバーンと明確に違うのはクロックとハンデスの完全分業制になっているということである。rackは効率の良いダメージソースではあるが、それは一定条件下での話である。ボードコントロールとして捉えた場合は消耗戦にもつれ込ませることでその条件下に持ち込ませていたが、こちらではその条件をいかに速く成立させることを念頭に置いて淡々とハンデスをしていく。
そのために必要なのが1対2以上の交換になるカードの存在である。ハンデスカードは基本的に1対1の交換になるのだが、一枚で2枚以上の損失を与えるカードも一定数存在している。構築に採用実績のあるものをいくつか上げると、前述の小悪疫、アーティファクト以外のカードを二枚捨てさせる精神ねじ切り、そしてお互い3ディスカードというとち狂った性能をしている狂乱病のもつれ、等だ。多色を視野に入れるなら荒廃稲妻も該当するだろう。
バーンとして捉えたときに必要な考え方は『いかに素早く対戦相手のハンドをrackの条件下に置くか』である。カードを展開して勝負をするゲームである以上、対戦相手も手札がなければこちらを攻めることが出来ない。ゲームの最序盤から効率的に相手のハンドを空にすることを目標に動き、相手のゲームプランを根本から瓦解させる。お互い手札が空になったところでrackによってダメージを与え続けて勝利、といった流れだ。
この考え方を極限まで煮詰めると、除去を小悪疫とヴェールのリリアナに任せ、他はrackとハンデスカードという構築で成立させるのが理想的な形になる。相手のクロックに対応するだけの除去や、罠の橋といった攻撃制限の置物もノイズでしかない。キープ時点の土地枚数さえ間違えなければ、4ターン目に入る頃には自分も相手もハンドレスになっているだろう。対戦相手に「つまんねーよ」といわれてもそれがこの考え方の極地なのだからそれすらも愉しもう。
※とはいってもハンデスだけで勝てるほど単純なゲームは中々ないので、現実的には数枚の除去カードや罠の橋を採用することになるが、8rackがブン回りしたときに最も手札に腐るカードは除去や罠の橋といったクリーチャーをメタるカードである。
素早くゲームを決めるのが好きな人にはこちらの考え方が性に合っているかもしれないが、尖った構築になる分欠点も浮き彫りになる。それが
①rackを置けないとプレッシャーを与えられない
②終盤のハンデスカードは悉く腐る
という二点だ。明確なキープ基準を自分の中で設定しておくことが大切になる。8枚入ってるからその内引くだろうと安易に考えてはいけない。ドロースペルのない2-3ターンは気が遠くなるほど長く、カラスの罪が墓地に落ちなかったとき、rackが成立する条件の賞味期限は思ったより短い。
これらの考え方を踏まえた上で、双方に共通して気をつけなければならないことは、前回のデスタクとは異なりゲームプランの変更がほとんど効かない、という点だ。というのも、双方とも最序盤からやることがほとんど決まっており、後半の流れもほぼ決まっている。相手によって捨てさせるカードの優先順位が変わるだけで、ライフの詰め方さえ覚えれば一通り回せるようにはなる。前回と比べてやっていること自体は至極簡潔なのだ。その分取り回しが効かないカードが多く、プレイの優先順位には気をつける必要がある。大切なのは「自分より相手の方が苦しくなる」ようにカードをプレイしていくことだ。
~閑話休題:8rackは先手?後手?~
少し閑話休題になってしまうが、8rackには「後手の方が強い」という、高速化激しい下環境はおろか、スタンダードでも滅多に聞くことのない説が存在する。これについてはある程度mtgに触れてきており、カードゲームIQが高い人なら察することが出来るだろう。
8rackが勝つための第一目標は対戦相手のハンドをrackの条件下にすることである。そのために、ゲームは7対8の手札からスタートするより、8対6から始めた方が達成しやすい、という理論である。これについては理論として間違ってはおらず、非常に合理的と言える。
が、しかしそれは対戦相手に先手を与える。つまり1ターン分のテンポを与えている。先手後手の差で勝ち負けが変わるカードゲームで、理論のために貴重なテンポを割く必要があるのだろうか?
私の結論はこうだ。
①ボードコントロールがしたいなら先手、どっちにしろ消耗戦にしたいなら1ターンのテンポは欲しいしボードコントロール寄りの構築になると全体的に重めになるので、先に土地を伸ばしたい。罠の橋で盤面止めたいときも先手、意外と着地して2-3ターン機能しないときはある。
②精神ねじ切りや狂乱病のもつれ等、1対2、2対3以上のカードをゴリゴリにぶち込むなら先手でも後手でも良い
③兎に角rackで早期にダメージを与えたいなら後手。理論と共に突き抜けろ
④トップ解決されるのは諦めろ
である。これはどれが正しい正しくないではなく、個々人の性格やプレイスキルによって良い悪いを決めるべきだと思う。ちなみにカードゲーム初心者に8rackを薦めるという奇抜すぎるカルトがあるのなら、私は、間違いなく②を薦める。余計なことなど考えず、二枚ハンデスの快感やrack二枚貼りのゴリゴリライフが削れる様を見て脳汁が出るようになって欲しい。私は小悪疫で1対3交換すると脳汁が止まらない身体になってしまった。
お茶を濁したところで、ではこれから、現代のモダン環境でどの位立ち回れるのかを考えていこう。
~本編③:現代モダン環境での立ち位置~
モダン環境は日々目まぐるしく変わるフォーマットだ。今日のトップメタをメタったところで一週間後も同じ構成で勝てるとは限らない。それ故に予想されうる相手には立ち向かえる、若しくは負け試合と切ってしまう構成が重要となる。
それを理解した上でモダン環境での立ち位置を考えると、ボードコントロールとしても、バーンとしても
①コンボにめっぽう強く
②トロンにめっぼう弱く
③そのままだと墓地利用に弱く
④スカイクレイブの亡霊に弱く
⑤高速アグロや面展開に弱い
という感じである。こうして並べると欠点だらけのように見えるが、それぞれについて見直していこう。
①コンボにめっぽう強く
先攻1ショットキルでもされない限り後手で十分間に合う位にはコンボに対しては強い。神聖の力線というキラーカードをもたれていなければ、ストームにも、ヴァラクートにも、アドグレイスにも五分以上に戦える。
②トロンにめっぽう弱く
これに関しては仕方がない。消耗戦に持ち込む都合上どうしてもトロン完成は避けられないし、トップで解決されるパターンが圧倒的に多い。キャントリップやPigによるドローが豊富で、手札枚数があまり変わらないのも逆風。これに関してはよっぽどメタ上に多く存在しない限りは切っても良いかもしれない。
③そのままだと墓地利用に弱く
これも構造上仕方がない。対戦相手の手札を空にするのが目標なのだから、墓地の方が仕事するカードも落とさざるをえないのだ、特に厳しいのはウーロで、ライフゲインによる延命と1ドロー、ランパンとこちらのやって欲しくないことを淡々としてくる上に消耗戦になると帰ってくるからたちが悪い。ちなみに8rackが1番嫌いなクリーチャーは永遠の証人やキャントリップ持ちのような、場に出たのに手札が減らない打点である。ただし、これについてはこちらも織り込み済みのため、メインから墓地対策を採用するなど、ある程度構築の上で対策を立てれば問題ない。キープさえ間違ってなければ、対戦相手の墓地にカードがたまっていないことの方が稀なため、虚無の呪文爆弾のような何かしらおまけのついた墓地対策はメインでも採用価値があるだろう。
④スカイクレイブの亡霊に弱く
もう単体のカード名出してしまったが、コイツの採用が検討されるデッキへの耐性がグッと下がってしまった。理由は明確でメインから罠の橋を割りに来るから。罠の橋でなくとも、ダメージソースであるrackやヴェールのリリアナといったPWに対しても刺さるカードであり、要は相手にしてみれば腐る場面の少ない、今引きしたいカードになるのだ。バーンとして捉えた際の解説で2-3ターンが気が遠くなるほど長く感じると言ったが、まさしく我々の気を遠くさせるカードがコイツなのである。デスタクの時は使い倒すが相手どったときには(せめて返せよ、、)とひしひしと思っている。とはいえこちらも除去スペルを増やす、罠の橋を減量し全体除去を増やすことで応対可能ではある。コイツ自体も3マナであるため、初手にあるようなら邪魔にならない内にハンデスで抜いてしまうのも手だ。
⑤高速アグロや面展開に比較的弱い
これはアーキタイプ上仕方がないことであるが、高速アグロやバーンの展開の速さに対して、rackではダメージレースにならず、面展開は小悪疫やヴェールのリリアナの-2能力を弱くさせる。これは私が握る前からの課題であり、面展開への解答のために罠の橋を採用しているし、高速アグロに対しては非常に原始的ではあるがライフゲインによる対策カードを採用して対応している。
とそれぞれ、得手不得手を理解した上である程度対策を取っていたり諦めていたりする(トロンを、諦めるなよ!!)。では特に何を意識してアップデートしていかなければならないのか、それは③だ。
ここ数年の新弾は悉く下環境をメッタメタのギッタギタにしてきており、相棒のルール改変までにどれだけのmtgプレイヤーが足を洗っていったことか、想像出来る方は想像出来るだろう。そして誰のことをいっているかも分かるだろう。あなたですよウーロさん。
というわけで墓地利用にいかに対応出来るようにするかが焦点となる。
~本編④:相手の墓地利用を咎める~
前項で述べたとおり、8rackを回してて相手の墓地がたまらないなら、それはRIPやこちらの虚空の力線などが置かれているか、相手に神聖の力線を置かれているかである。
故に青黒LOのように、環境が墓地利用に染まってなくとも墓地対策を一定数(とはいっても1-2枚)積んでおくことが許される。勿論効かない相手には不要牌になる可能性があるが、別な能力も有る、もしくはそれを差し引いても利便性に富んでいるかが採用の基準となるだろう。以上のことを踏まえて採用されうる墓地対策カードを解説する前に、メインでは採用に値しないカードを紹介する
・安らかなる眠り
白を絡めた場合最強の墓地対策の一角と名乗って良いカードではあるが、こちらの墓地を追放するのがマイナスポイント高い。カラスの罪を回顧で唱えられることがこのアーキタイプの強みだからだ。
・虚空の力線
現代にホガークが帰還したら採用を検討しよう。サイドカードとしては最強の1つではあるが、圧倒的に腐る場面が多く、後引きで最も困るカードになってしまう。どうしても墓地利用デッキが許せないなら入れてみるのも良いだろう。保証はしない。
これらから分かることとして
①自分の墓地を追放しない
②今引きで有効に使える
という二点が採用に値するカードとなる。つまり、大祖始の遺産や屍肉あさりの地のような起動でお互いの墓地を追放するカードは採用に値しない。その点を踏まえつつ採用されうるカードはこれらだ。
1:ボジューカの沼
出たときに仕事をするタイプの墓地対策。墓地を追放する以外の仕事はしないのだが、土地のスロットに入れられることが強みで、具を少なくしたくない人にはオススメできる。タップインなのがテンポ的に少し痛いか。
2:トーモッドの墓所
言わずとしれた0マナ墓地対策。これもボジューカの沼同様墓地対策以外の使い道が無いのだが、圧倒的に軽いというメリットは無視できない。土地を20枚前後まで切り詰めてハンデス詰め込むのであればオススメできる。
3:虚無の呪文爆弾
やってることはトーモッドの墓所と同じだがこちらは唱えるのに1マナかかる。その代わり起動に黒を足すとドローに変換できる点が魅力。引き増しがやや苦手なアーキタイプでもあるので、その点は高く評価したい。元の起動がタップのみなので予期せぬ事態にも対応可能。再録もあってかなり安いので、これから8rack作りたいなら確実に推すのはこれ、サイドまで含めるとデッキを解体する日まで残ってる可能性が十分ある一枚。
4:魂標ランタン
ジェネリック大祖始ではないぞ。これが採用に値すのは
・出たときに最低限仕事をする
・タップのみで相手の墓地だけ追放できる
・1マナドローに変換できる
の三点が丁度良くかみ合ってるからだ。ウーロだけ追放したいとか、ドローしたいとか、意外と活躍の場は広い。虚無の呪文爆弾と違うのは、単体で墓地対策を2回行える点だろう。使い切りでない点を評価したい。
5:外科的摘出
雑にサイドボードに仕込まれるランキング上位のこちらもメイン採用候補。上記までと違う点は、コイツ自体がハンデスになる可能性を持ってること。手札に同名カードがだぶつくような、金太郎飴みたいなデッキにはめっぽう強い。あと壊れ能力のΦマナで打てるのも魅力。過信だけはしてはいけない。地味にトロン土地を追放して成立阻止させるという最も苦手な相手に対する解答でもあったりする。そんなことしたいならランデスを入れよう
6:根絶
やってることは外科的摘出と変わらないが、Φマナで打てなくなった代わりに呪文で打ち消されなくなった。その点は優秀だが普通にチャリスには引っかかるので過信だけはしてはいけない(二回目)。あと、確率論は個人的に好きではないのだが、キーカード四枚抜いたら相手が土地引き始めて結果的にトップ解決された、はこの手のカードあるあるなので悪しからず。
7:塵へのしがみつき
上記6種と比べて圧倒的に範囲が狭いのだが、追放するカードによって回復かドローか選べるのが他にはない魅力。状況に応じて適切なカードを追放するために使うのか、延命のために使うのか、ドローのために使うのか、少し頭は使う。そして脱出がついているので、消耗戦になったときに墓地からも唱えられるのは魅力的だ。間違ってカラスの罪やダクムーアの回収場まで追放しないようにしよう。
これら7種が、私が思い浮かぶメイン採用可能な墓地対策候補だ。どれも一長一短あるので、効果の気に入ったものを入れるで良いのかもしれないが、環境と、8rackの立ち位置を見て、墓地対策は全追放なのか、特定のカードを抜くべきなのか。
その人の地区によって差が出るため、断言は出来ないが、現環境なら墓地に落としたウーロを追放できたら御の字だろう。故に墓地は全追放しなくても特定のカードを追放できれば良いと思う。代わりに、アドバンテージの取れるカードが欲しいところだ。昨今のフェアデッキのアドの取り方はおぞましいものがある。こちらも相応にリソースを確保できるようにしておくべきだ。
で、結局貴様の答えは出たのか?とお思いの視聴者諸兄、メリークリスマス(執筆時12/24)。私の答えは一応出たので、此処にリストを公開することとする
~本編⑤:感謝のデッキリスト公開~
【土地 23枚】
4沼
3神なき祭殿
1血染めのぬかるみ
4汚染された三角洲
3トロウケアの敷石
3ヨーグモスの墳墓、アーボーグ
1ダクムーアの回収場
3ロークスワイン城
1幽霊街
【クリーチャー 0枚】
【その他呪文 37枚】
2拷問台
3金切り声の苦悶
2致命的な一押し
2血の長の渇き
2思考囲い
4コジレックの審問
3カラスの罪
1塵へのしがみつき
4小悪疫
1精神ねじ切り
1取り除き
4ヴェールのリリアナ
2はぐれ影魔道士、ダブリエル
3未練ある魂
3罠の橋
【サイドボード 15枚】
1真髄の針
2外科的摘出
3虚空の力線
1解呪
2苦花
2太陽のしずく
1漸増爆弾
1バントゥ最後の算段
2石成の荒廃
~後書き:結局のところ、貴様は何がしたかった?~
いやまて貴様、説明していないことが多すぎる、と思っている私のリアルフレンズ達よ。すまない。もう2020のクリスマスイブだ。このデッキリストから私がどんな思いで黒単8rackから手を引いたのかを察して欲しい。全ては現環境に立ち向かう為なのだ。
一応補足しておくと精神迷わせの秘本がメインのドローソースとして候補に挙がっていたのだが、思った以上に面展開に勝てない(それに腹が立った)ので罠の橋を多めに取り、塵へのしがみつきとロークスワイン城でアドを取ることにした。罠の橋を多く取ったのでクロック源を変わり谷等ミシュランからリンリンへ変更、rackも1マナの2種を減らしてPWのダブリエルを採用している。
そしてサイドボード、このアーキタイプで最も弱いハンデスの集団的蛮行から太陽のしずくへ変更、血の長の渇き、取り除きでPW耐性もやや向上したのでその枠を令和の海こと石成の荒廃に、ここはお試し枠なので微調整が入る。
初めてこのアーキタイプを作った時から早三年、当時のゴリゴリのアグロな8rackからよくもここまで大人しくなったものだ。大人しさと強いか弱いかは比例しないがな。いつか対戦する日があれば、あなたのその目で確かめて欲しい。
もういくつ寝るとお正月。来年は穏やかな年であって欲しいと切に祈る。それでは皆様、良いお年を
誰に対しての謝罪なのか。答えは明白だ。8rackと件のお店の店長(正確に言えば元店長)にだ。私がmtgで最も使ったデッキは何か?1番苦楽を共にした相棒とはなんなのか?私のツイッターのアイコン、そして固定ツイートのデッキリストからも分かるだろう。8rackだ。これは件のお店でmtgを楽しんだ知人友人に質問してもほぼほぼ間違いないだろう。
では何故二周忌の記事で8rackではなくデス&タックスを取り扱ったのか。理由は大きく2つある。
1つは私自身の自己顕示欲の高さだ。外見上そんな風には見えてないのかもしれないが、私は記事投稿後の閲覧数の伸びなどをちょこちょこ気にしてしまう人間だ。引くかもしれないがメタ的な(カードゲームの記事書くのにこの単語使うのはホントどうかしてる)発言をすればこんな回りくどい文章を書くのも、私が投稿する記事のアイデンティティを作る一環としてそうしているだけであり、現実の私は一般的な挨拶、相づちと「やばい」「マジで」「すごい」「うん○」「○んこ」と適切な語尾だけで大抵の会話を成立させている人間だ。そんな私が普通に記事を作るならデッキリストと単純な動かし方(先手ノーマリガンのブン回り)だけ書いて終わる。それをあの手この手で引き延ばして引き延ばして、元から出がらしの紅茶くらいの内容をなんとかA3用紙いっぱいにまで広げてほんのり色付けて「どうですか?凄いでしょ?」とひらひらと見せびらかしているのだ。
それが有名な強豪プレイヤーやそのアーキタイプの草分け的存在の記事ならまだ見る価値はあるだろう。そのアーキタイプに対する自分の考え方を修正する機会となるし、新たな知見の獲得に繋がる。しかしだ、私は強豪プレイヤーでもなければ草分け的存在でもない。【あくまでメモ書き】なんて言葉でお茶を濁して、それっぽい言葉を並べて、なんとたちの悪い一般人だろう。といいながら今回も堂々とタイトルに入れている辺り、反省の余地は無いようだな。此処が司法の場なら貴様はこれから裁かれるぞ。
何が言いたいかというと、Seagal氏やヅダの人のDN閲覧数がとても羨ましく見えたので、私はこんな長ったらしい文章を何個も書いている。そしてそれを稼ぐために、比較して人気のあるデスタクの方を記事にしたのだ。なんと小ずるい奴だ。そして自身の自己顕示欲のせいと、のたまっておきながら他人の名前を出してなすりつけるのも本当にダメな奴だ。
気を取り直して、もう1つは、というかこれがもうほとんど全てなのだが、8rack自体が私にとって思い出になりつつあるのだ。件のお店で最も握ったこのデッキは、今の最寄りのカードショップではほとんど使っていない(恐らく最後に使ったのは暗殺者の戦利品が出たときなので実に二年以上の時が経ったことになる、一応新弾が出る度に使えそうなカードは一人回しなどでテストプレイを繰り返している)。
私がmtgを始めて2ヶ月ぐらいから握り始めたデッキでもあるため、最序盤の戦績も含めればトータルで負け越しているのだが、私の初めてのモダンは8rackであり、初めての全国規模のイベントに参加したのも8rackであり、mtgプレイヤーとして最も苦楽を共にしたデッキは8rackで間違いないのだ。こんな偏屈なデッキ(褒め言葉)ばかり握り倒す私を、温かく迎え入れてくれた件のお店のコミュニティには感謝しかない。私にとって黒単8rackとは件のお店での思い出が詰まったアルバムでもあるのだ。真剣に楽しく、ティミーに、ジョニーに、スパイクに過ごしたあの日々の1シーン1シーンが、半年ぶりに開いたこの緑のアルティメットガード製デッキケースから出てくる黒いカード達の回し方を今も教えてくれる。
ただ、いやだからこそ、私にとって8rackは良くも悪くもアルバムになってしまっている。運営サイドの舵切りの影響なのか、近頃のハンデスカードは基本3マナ、2マナピーピングハンデスなら何かしらのデメリット持ち、そんなものばかりで一向にリストが変わらない。それにあぐらをかいて、ほとんど当時のまま残している。そんな怠惰こそがこのデッキをデッキではない別の何かにしてしまっている。新弾が発売される度に環境は姿形を変えていくのに、何故私の8rackだけが形を変えていない?
地球が自転公転を繰り返し、日々全ての産業が日進月歩し、人間が生物として老いを避けられないからこそ、現状維持などこの世界にはない、退化と同義だ。他のデッキにうつつを抜かしている間に時代に取り残され化石になったこの8rackを、私はアップデートしなければならない。それは件のお店に通ってた頃私がほぼ毎日やってきた、そしてあの日から約二年、いつからか行うことのなくなった8rackの環境最適化というルーティンなのである。もはやルーティンと呼べなくなったこの行為を、今年の禊ぎとして行っていきたい。いや、行わなくてはならない。こんなニッチで取れ高が一切ない、所謂動画映えしない(YouTube全盛の時代に最もそぐわない)アーキタイプにどれほどの需要があるかなどたかが知れている。だからこそこのアーキタイプを愛した人間の一人として、どんな環境でも戦えるということを証明したい。
~本編への導入:8rackとは~
8rackという呼び名は現代ではやや古い、もしくは大枠のカテゴリーの中からさらに細分化されたアーキタイプとして捉えられることになるだろう。これは興味のない人からすれば赤緑ポンザとグルールムーンの違いを述べよといわれたときぐらい細かな違いになるのだろうが、その点も含めて簡単に紹介をしておこう。何故なら例示した赤緑ポンザやグルールムーンより明らかにTierが下だからだ。
より現代的な大枠のアーキタイプとしては【小悪疫】というカテゴリーに分類される。これはデッキに入るカードの名前をそのまま切り取っているだけなのだが、それだけ強力なカードであることだけ本項では覚えて貰えれば十分だ。追々説明せざるを得なくなる。
このカテゴリーの中にはさらに[白黒トークン]と[メガハンデス]という2種が存在する。[黒赤無駄省き]というかなり近い性能を持ったアーキタイプも存在するのだが、そちらとは戦い方の組み立て方が1から異なるため今回は割愛する(一応試してはいます)。
[白黒トークン]については何となく想像がつくかもしれない。その名の通りトークンを展開して戦うデッキである。苦花や未練ある魂といった所謂フェアデッキが苦手とするカードを多用して消耗戦に持ち込んで勝つというデッキだ。
一方で[メガハンデス]はトークンの代わりに、一定条件下でダメージ若しくはライフロスを誘発する置物(これらのことをrackと呼ぶ、語源は最初期からある置物の拷問台から)、若しくは恐血鬼のような墓地からの帰還能力に優れたクリーチャー等によって相手のライフを0にすることを目標としている。そして前者ではその条件である「相手の手札がX枚以下」の達成のため、後者では相手の応手を封じる為に、ハンデスカードを大量投入している。そしてその前者の方を[8rack]と称している。
3点お伝えしておくと、これらはどちらかが優れている劣っているというわけではなく、それぞれに得手不得手があることを忘れないで欲しい。そしてどちらもトロン系のデッキはとてつもなく苦手ということも忘れないで欲しい。また、これらはどちらかを成立させるために片方を犠牲にする必要がない、つまり両立させたハイブリッド型の構築も可能であることも覚えておいて欲しい。
今回アップデートしていくのは[8rack]である。ただ、これがまた非常にやっかいなのだが、このデッキはハンデスと除去によるボードコントロールデッキなのか、はたまた前述したrackによるバーン系デッキなのか、区別がつかないのだ。
否、厳密に言えば人によって答えが分かれる。握り手側がどう捉えているかで構築も変わるし、ゲーム中の考え方も変わる。故に某サイトのデッキリストを見て予想されうる動きと、別な方が投稿している考察記事(これでも一応著名な方が記事を執筆されていたりする)で書いてある動きがちぐはぐになったりする。どんなデッキであれ、適切なプレイングが出来なければ強くは無い。この2つの考え方の長短を理解しておかなければ、どうプレイするのが正しいのか判別できない。差異を明確にするために、それぞれの考え方を示しておこう。
~本編①:ボードコントロールとしての8rack~
前置きとして、ボードコントロール・rackによるバーン、どちらの考え方であっても、最終的な着地点は、「相手が満足に動けなくなった状態で、rackがチマチマとライフを削っていって勝つ」ということだ。そこまでのプロセスとして考えていく。
8rackをボードコントロールとして捉える場合、黒にかなり多くの比重をかけている点を考慮しても、最も大切だと思われる考え方は『タップアウト・コントロール』だ。対戦相手の出したクリーチャーに対して、自分のターン中に明確な回答を使って処理をする。インスタントタイミングがあるこのTCGにとって、ソーサリーというカードは1対多が取れるようなよほど強力なもの、または他では代替えの効かない性能、性質なものでなければ、使い勝手の面で敬遠されがちであるが、このアーキタイプでは構造上ソーサリータイミングで処理を行う場面が圧倒的に多い。なぜならこのアーキタイプではコントロールとしては他では考えられないくらい、多くのソーサリータイミングの呪文を搭載しなければならないからだ。
まずダメージソースとなるrack系についてだが、このアーキタイプとなっている2種を簡単な説明を含めて列挙する
拷問台:アーティファクト、1マナ、対戦相手のアップキープに3-相手の手札の枚数分ダメージ、0以下はダメージなし
金切り声の苦悶:エンチャント、黒マナ、各対戦相手のアップキープに手札が1枚以下なら3点ライフロス
これら2種、またはこれらの亜種やリリアナの愛撫など、カードを捨てることで能力を誘発させるカードについても、現時点で実用される全てのカードがソーサリータイミングの置物である。
次にこのアーキタイプの根幹となるパーツである手札破壊カードであるが、思考囲い、コジレックの審問といったピーピングハンデスは現時点で実用に耐えうる全てのカードがソーサリーである。また、墓地から回顧できるカラスの罪、2000年代のヒムこと精神ねじ切りといった、モダンではほぼこのデッキにしか入らなそうなハンデスカードもソーサリーである。
そしてこのカテゴリーの名前になっている小悪疫もソーサリー。また、全ての能力が噛み合う高額PWババア(褒め言葉)ことヴェールのリリアナもソーサリータイミングの置物。
お分かり頂けるだろうか、此処までに上げた8種類のカードを4枚投入すると既に32枚のスロットをソーサリータイミングのスペルに割いたことになる(後適当に1~2マナで打てる除去を4~8枚入れるだけでも十分成立するデッキだと補足しておく)。人によって細かな微調整はあるものの、この段階で大体3/4以上のカードがソーサリータイミングのスペルになる。悪い言い方をすればインスタントタイミングで動きたくても動けない場面が圧倒的に多いのだ。
それ故にパーミッションのように対戦相手の動きに即座に対応する能力はそこまで必要ない。出てきたものに対して適切に除去を当てていけば自ずと消耗戦の様相を呈していく。こちらが対応しにくいエンチャントやアーティファクト、PWといった生物以外の置物に対してはピーピングハンデスが活きてくるし、ピーピングハンデスの性質上、相手の手札を確認した上でこちらのゲームプランを組み立てていくことが出来る(重要)。勿論明確な欠点もあり、今引きのカードには対応しにくい、所謂トップ解決の芽だけは摘めない。それを極力押さえ込むためのカードとして、小悪疫というカードが光るのだ。
小悪疫の能力が分からない人のために説明すると
①お互い1点ライフロス
②お互い1枚カードを捨てる
③お互いクリーチャーを1体生け贄
④お互い土地を1つ生け贄
をこの順番で行っていく(重要)
小悪疫をこちらが使っているという性質上、基本的には2±α(使った小悪疫と土地+手札or盤面の生物)以上対Xの交換になるのだが、このXの値を自分の損失より大きくすることで相対的なアドバンテージとテンポロスを発生させる。特に土地を減らせることが有用で、後半起こりうるトップ解決の可能性を少なくすることが出来る。
また、自身の損失を±としたのは、小悪疫で捨てるor生け贄にするカードを、フラッシュバックや回顧、発掘やトロウケアの敷石など、損失が少ない、若しくは墓地でも利用できるカードにしておくことで対策できるからだ。
最終的には相手は手札を抱えておかないとダメージを貰うが盤面のカードではこちらのライフを詰めることが出来ない、という状況にするのが理想だ。この点も次項で説明する、rackによるバーンとして捉えた場合の理想像である。
~本編②:rackによるバーンとしての8rack~
こちらではrackによるバーンとしての側面を解説していくが、8rackが本家本元であるバーンと明確に違うのはクロックとハンデスの完全分業制になっているということである。rackは効率の良いダメージソースではあるが、それは一定条件下での話である。ボードコントロールとして捉えた場合は消耗戦にもつれ込ませることでその条件下に持ち込ませていたが、こちらではその条件をいかに速く成立させることを念頭に置いて淡々とハンデスをしていく。
そのために必要なのが1対2以上の交換になるカードの存在である。ハンデスカードは基本的に1対1の交換になるのだが、一枚で2枚以上の損失を与えるカードも一定数存在している。構築に採用実績のあるものをいくつか上げると、前述の小悪疫、アーティファクト以外のカードを二枚捨てさせる精神ねじ切り、そしてお互い3ディスカードというとち狂った性能をしている狂乱病のもつれ、等だ。多色を視野に入れるなら荒廃稲妻も該当するだろう。
バーンとして捉えたときに必要な考え方は『いかに素早く対戦相手のハンドをrackの条件下に置くか』である。カードを展開して勝負をするゲームである以上、対戦相手も手札がなければこちらを攻めることが出来ない。ゲームの最序盤から効率的に相手のハンドを空にすることを目標に動き、相手のゲームプランを根本から瓦解させる。お互い手札が空になったところでrackによってダメージを与え続けて勝利、といった流れだ。
この考え方を極限まで煮詰めると、除去を小悪疫とヴェールのリリアナに任せ、他はrackとハンデスカードという構築で成立させるのが理想的な形になる。相手のクロックに対応するだけの除去や、罠の橋といった攻撃制限の置物もノイズでしかない。キープ時点の土地枚数さえ間違えなければ、4ターン目に入る頃には自分も相手もハンドレスになっているだろう。対戦相手に「つまんねーよ」といわれてもそれがこの考え方の極地なのだからそれすらも愉しもう。
※とはいってもハンデスだけで勝てるほど単純なゲームは中々ないので、現実的には数枚の除去カードや罠の橋を採用することになるが、8rackがブン回りしたときに最も手札に腐るカードは除去や罠の橋といったクリーチャーをメタるカードである。
素早くゲームを決めるのが好きな人にはこちらの考え方が性に合っているかもしれないが、尖った構築になる分欠点も浮き彫りになる。それが
①rackを置けないとプレッシャーを与えられない
②終盤のハンデスカードは悉く腐る
という二点だ。明確なキープ基準を自分の中で設定しておくことが大切になる。8枚入ってるからその内引くだろうと安易に考えてはいけない。ドロースペルのない2-3ターンは気が遠くなるほど長く、カラスの罪が墓地に落ちなかったとき、rackが成立する条件の賞味期限は思ったより短い。
これらの考え方を踏まえた上で、双方に共通して気をつけなければならないことは、前回のデスタクとは異なりゲームプランの変更がほとんど効かない、という点だ。というのも、双方とも最序盤からやることがほとんど決まっており、後半の流れもほぼ決まっている。相手によって捨てさせるカードの優先順位が変わるだけで、ライフの詰め方さえ覚えれば一通り回せるようにはなる。前回と比べてやっていること自体は至極簡潔なのだ。その分取り回しが効かないカードが多く、プレイの優先順位には気をつける必要がある。大切なのは「自分より相手の方が苦しくなる」ようにカードをプレイしていくことだ。
~閑話休題:8rackは先手?後手?~
少し閑話休題になってしまうが、8rackには「後手の方が強い」という、高速化激しい下環境はおろか、スタンダードでも滅多に聞くことのない説が存在する。これについてはある程度mtgに触れてきており、カードゲームIQが高い人なら察することが出来るだろう。
8rackが勝つための第一目標は対戦相手のハンドをrackの条件下にすることである。そのために、ゲームは7対8の手札からスタートするより、8対6から始めた方が達成しやすい、という理論である。これについては理論として間違ってはおらず、非常に合理的と言える。
が、しかしそれは対戦相手に先手を与える。つまり1ターン分のテンポを与えている。先手後手の差で勝ち負けが変わるカードゲームで、理論のために貴重なテンポを割く必要があるのだろうか?
私の結論はこうだ。
①ボードコントロールがしたいなら先手、どっちにしろ消耗戦にしたいなら1ターンのテンポは欲しいしボードコントロール寄りの構築になると全体的に重めになるので、先に土地を伸ばしたい。罠の橋で盤面止めたいときも先手、意外と着地して2-3ターン機能しないときはある。
②精神ねじ切りや狂乱病のもつれ等、1対2、2対3以上のカードをゴリゴリにぶち込むなら先手でも後手でも良い
③兎に角rackで早期にダメージを与えたいなら後手。理論と共に突き抜けろ
④トップ解決されるのは諦めろ
である。これはどれが正しい正しくないではなく、個々人の性格やプレイスキルによって良い悪いを決めるべきだと思う。ちなみにカードゲーム初心者に8rackを薦めるという奇抜すぎるカルトがあるのなら、私は、間違いなく②を薦める。余計なことなど考えず、二枚ハンデスの快感やrack二枚貼りのゴリゴリライフが削れる様を見て脳汁が出るようになって欲しい。私は小悪疫で1対3交換すると脳汁が止まらない身体になってしまった。
お茶を濁したところで、ではこれから、現代のモダン環境でどの位立ち回れるのかを考えていこう。
~本編③:現代モダン環境での立ち位置~
モダン環境は日々目まぐるしく変わるフォーマットだ。今日のトップメタをメタったところで一週間後も同じ構成で勝てるとは限らない。それ故に予想されうる相手には立ち向かえる、若しくは負け試合と切ってしまう構成が重要となる。
それを理解した上でモダン環境での立ち位置を考えると、ボードコントロールとしても、バーンとしても
①コンボにめっぽう強く
②トロンにめっぼう弱く
③そのままだと墓地利用に弱く
④スカイクレイブの亡霊に弱く
⑤高速アグロや面展開に弱い
という感じである。こうして並べると欠点だらけのように見えるが、それぞれについて見直していこう。
①コンボにめっぽう強く
先攻1ショットキルでもされない限り後手で十分間に合う位にはコンボに対しては強い。神聖の力線というキラーカードをもたれていなければ、ストームにも、ヴァラクートにも、アドグレイスにも五分以上に戦える。
②トロンにめっぽう弱く
これに関しては仕方がない。消耗戦に持ち込む都合上どうしてもトロン完成は避けられないし、トップで解決されるパターンが圧倒的に多い。キャントリップやPigによるドローが豊富で、手札枚数があまり変わらないのも逆風。これに関してはよっぽどメタ上に多く存在しない限りは切っても良いかもしれない。
③そのままだと墓地利用に弱く
これも構造上仕方がない。対戦相手の手札を空にするのが目標なのだから、墓地の方が仕事するカードも落とさざるをえないのだ、特に厳しいのはウーロで、ライフゲインによる延命と1ドロー、ランパンとこちらのやって欲しくないことを淡々としてくる上に消耗戦になると帰ってくるからたちが悪い。ちなみに8rackが1番嫌いなクリーチャーは永遠の証人やキャントリップ持ちのような、場に出たのに手札が減らない打点である。ただし、これについてはこちらも織り込み済みのため、メインから墓地対策を採用するなど、ある程度構築の上で対策を立てれば問題ない。キープさえ間違ってなければ、対戦相手の墓地にカードがたまっていないことの方が稀なため、虚無の呪文爆弾のような何かしらおまけのついた墓地対策はメインでも採用価値があるだろう。
④スカイクレイブの亡霊に弱く
もう単体のカード名出してしまったが、コイツの採用が検討されるデッキへの耐性がグッと下がってしまった。理由は明確でメインから罠の橋を割りに来るから。罠の橋でなくとも、ダメージソースであるrackやヴェールのリリアナといったPWに対しても刺さるカードであり、要は相手にしてみれば腐る場面の少ない、今引きしたいカードになるのだ。バーンとして捉えた際の解説で2-3ターンが気が遠くなるほど長く感じると言ったが、まさしく我々の気を遠くさせるカードがコイツなのである。デスタクの時は使い倒すが相手どったときには(せめて返せよ、、)とひしひしと思っている。とはいえこちらも除去スペルを増やす、罠の橋を減量し全体除去を増やすことで応対可能ではある。コイツ自体も3マナであるため、初手にあるようなら邪魔にならない内にハンデスで抜いてしまうのも手だ。
⑤高速アグロや面展開に比較的弱い
これはアーキタイプ上仕方がないことであるが、高速アグロやバーンの展開の速さに対して、rackではダメージレースにならず、面展開は小悪疫やヴェールのリリアナの-2能力を弱くさせる。これは私が握る前からの課題であり、面展開への解答のために罠の橋を採用しているし、高速アグロに対しては非常に原始的ではあるがライフゲインによる対策カードを採用して対応している。
とそれぞれ、得手不得手を理解した上である程度対策を取っていたり諦めていたりする(トロンを、諦めるなよ!!)。では特に何を意識してアップデートしていかなければならないのか、それは③だ。
ここ数年の新弾は悉く下環境をメッタメタのギッタギタにしてきており、相棒のルール改変までにどれだけのmtgプレイヤーが足を洗っていったことか、想像出来る方は想像出来るだろう。そして誰のことをいっているかも分かるだろう。あなたですよウーロさん。
というわけで墓地利用にいかに対応出来るようにするかが焦点となる。
~本編④:相手の墓地利用を咎める~
前項で述べたとおり、8rackを回してて相手の墓地がたまらないなら、それはRIPやこちらの虚空の力線などが置かれているか、相手に神聖の力線を置かれているかである。
故に青黒LOのように、環境が墓地利用に染まってなくとも墓地対策を一定数(とはいっても1-2枚)積んでおくことが許される。勿論効かない相手には不要牌になる可能性があるが、別な能力も有る、もしくはそれを差し引いても利便性に富んでいるかが採用の基準となるだろう。以上のことを踏まえて採用されうる墓地対策カードを解説する前に、メインでは採用に値しないカードを紹介する
・安らかなる眠り
白を絡めた場合最強の墓地対策の一角と名乗って良いカードではあるが、こちらの墓地を追放するのがマイナスポイント高い。カラスの罪を回顧で唱えられることがこのアーキタイプの強みだからだ。
・虚空の力線
現代にホガークが帰還したら採用を検討しよう。サイドカードとしては最強の1つではあるが、圧倒的に腐る場面が多く、後引きで最も困るカードになってしまう。どうしても墓地利用デッキが許せないなら入れてみるのも良いだろう。保証はしない。
これらから分かることとして
①自分の墓地を追放しない
②今引きで有効に使える
という二点が採用に値するカードとなる。つまり、大祖始の遺産や屍肉あさりの地のような起動でお互いの墓地を追放するカードは採用に値しない。その点を踏まえつつ採用されうるカードはこれらだ。
1:ボジューカの沼
出たときに仕事をするタイプの墓地対策。墓地を追放する以外の仕事はしないのだが、土地のスロットに入れられることが強みで、具を少なくしたくない人にはオススメできる。タップインなのがテンポ的に少し痛いか。
2:トーモッドの墓所
言わずとしれた0マナ墓地対策。これもボジューカの沼同様墓地対策以外の使い道が無いのだが、圧倒的に軽いというメリットは無視できない。土地を20枚前後まで切り詰めてハンデス詰め込むのであればオススメできる。
3:虚無の呪文爆弾
やってることはトーモッドの墓所と同じだがこちらは唱えるのに1マナかかる。その代わり起動に黒を足すとドローに変換できる点が魅力。引き増しがやや苦手なアーキタイプでもあるので、その点は高く評価したい。元の起動がタップのみなので予期せぬ事態にも対応可能。再録もあってかなり安いので、これから8rack作りたいなら確実に推すのはこれ、サイドまで含めるとデッキを解体する日まで残ってる可能性が十分ある一枚。
4:魂標ランタン
ジェネリック大祖始ではないぞ。これが採用に値すのは
・出たときに最低限仕事をする
・タップのみで相手の墓地だけ追放できる
・1マナドローに変換できる
の三点が丁度良くかみ合ってるからだ。ウーロだけ追放したいとか、ドローしたいとか、意外と活躍の場は広い。虚無の呪文爆弾と違うのは、単体で墓地対策を2回行える点だろう。使い切りでない点を評価したい。
5:外科的摘出
雑にサイドボードに仕込まれるランキング上位のこちらもメイン採用候補。上記までと違う点は、コイツ自体がハンデスになる可能性を持ってること。手札に同名カードがだぶつくような、金太郎飴みたいなデッキにはめっぽう強い。あと壊れ能力のΦマナで打てるのも魅力。過信だけはしてはいけない。地味にトロン土地を追放して成立阻止させるという最も苦手な相手に対する解答でもあったりする。そんなことしたいならランデスを入れよう
6:根絶
やってることは外科的摘出と変わらないが、Φマナで打てなくなった代わりに呪文で打ち消されなくなった。その点は優秀だが普通にチャリスには引っかかるので過信だけはしてはいけない(二回目)。あと、確率論は個人的に好きではないのだが、キーカード四枚抜いたら相手が土地引き始めて結果的にトップ解決された、はこの手のカードあるあるなので悪しからず。
7:塵へのしがみつき
上記6種と比べて圧倒的に範囲が狭いのだが、追放するカードによって回復かドローか選べるのが他にはない魅力。状況に応じて適切なカードを追放するために使うのか、延命のために使うのか、ドローのために使うのか、少し頭は使う。そして脱出がついているので、消耗戦になったときに墓地からも唱えられるのは魅力的だ。間違ってカラスの罪やダクムーアの回収場まで追放しないようにしよう。
これら7種が、私が思い浮かぶメイン採用可能な墓地対策候補だ。どれも一長一短あるので、効果の気に入ったものを入れるで良いのかもしれないが、環境と、8rackの立ち位置を見て、墓地対策は全追放なのか、特定のカードを抜くべきなのか。
その人の地区によって差が出るため、断言は出来ないが、現環境なら墓地に落としたウーロを追放できたら御の字だろう。故に墓地は全追放しなくても特定のカードを追放できれば良いと思う。代わりに、アドバンテージの取れるカードが欲しいところだ。昨今のフェアデッキのアドの取り方はおぞましいものがある。こちらも相応にリソースを確保できるようにしておくべきだ。
で、結局貴様の答えは出たのか?とお思いの視聴者諸兄、メリークリスマス(執筆時12/24)。私の答えは一応出たので、此処にリストを公開することとする
~本編⑤:感謝のデッキリスト公開~
【土地 23枚】
4沼
3神なき祭殿
1血染めのぬかるみ
4汚染された三角洲
3トロウケアの敷石
3ヨーグモスの墳墓、アーボーグ
1ダクムーアの回収場
3ロークスワイン城
1幽霊街
【クリーチャー 0枚】
【その他呪文 37枚】
2拷問台
3金切り声の苦悶
2致命的な一押し
2血の長の渇き
2思考囲い
4コジレックの審問
3カラスの罪
1塵へのしがみつき
4小悪疫
1精神ねじ切り
1取り除き
4ヴェールのリリアナ
2はぐれ影魔道士、ダブリエル
3未練ある魂
3罠の橋
【サイドボード 15枚】
1真髄の針
2外科的摘出
3虚空の力線
1解呪
2苦花
2太陽のしずく
1漸増爆弾
1バントゥ最後の算段
2石成の荒廃
~後書き:結局のところ、貴様は何がしたかった?~
いやまて貴様、説明していないことが多すぎる、と思っている私のリアルフレンズ達よ。すまない。もう2020のクリスマスイブだ。このデッキリストから私がどんな思いで黒単8rackから手を引いたのかを察して欲しい。全ては現環境に立ち向かう為なのだ。
一応補足しておくと精神迷わせの秘本がメインのドローソースとして候補に挙がっていたのだが、思った以上に面展開に勝てない(それに腹が立った)ので罠の橋を多めに取り、塵へのしがみつきとロークスワイン城でアドを取ることにした。罠の橋を多く取ったのでクロック源を変わり谷等ミシュランからリンリンへ変更、rackも1マナの2種を減らしてPWのダブリエルを採用している。
そしてサイドボード、このアーキタイプで最も弱いハンデスの集団的蛮行から太陽のしずくへ変更、血の長の渇き、取り除きでPW耐性もやや向上したのでその枠を令和の海こと石成の荒廃に、ここはお試し枠なので微調整が入る。
初めてこのアーキタイプを作った時から早三年、当時のゴリゴリのアグロな8rackからよくもここまで大人しくなったものだ。大人しさと強いか弱いかは比例しないがな。いつか対戦する日があれば、あなたのその目で確かめて欲しい。
もういくつ寝るとお正月。来年は穏やかな年であって欲しいと切に祈る。それでは皆様、良いお年を
【EDH作成記録】お帰り、私を虜にした"黒"【そして雑談】
2020年12月14日~ハロー、ブラザー、調子はどうだい?~
やあみんな、mtg最新セット、統率者レジェンズは剥いているかな?私は1box剥いて件のスイレンが出ずに泣きを見た内の一人だ。そんなことはどうだっていい、今日も熱き血潮をたぎらせて、EDHを作っていこう。
いや、ここに至る経緯とか前まで書いてたじゃないか、と思う方のために、あと察しの良い視聴者諸兄の疑問に答えるため、1つお伝えしたいことがある。
白単の月皇オドリックを作る段階で、私はこの計画を立案、実行している真っ最中なのだが、それは、
単色のEDH5種を、全て別の色で、なおかつ近いレベリングの中で作成していく。そしてそれを記事として書き連ねる
というものだ。どうだい?ネットワーク社会というものが確立された現代において、黒歴史となること間違いないだろう?
というのも、EDHはカジュアルフォーマット、競技を見据えた場合の構築戦(カジュアルな構築戦も勿論ある。楽しみ方は自由なのだ。あくまでmo競技リーグで5-0を目指す、だとか、某大手mtgショップにデッキリストを載せるとか、そういった意味での競技を見据えた構築戦と捉えて欲しい)とは異なり、卓を囲む人、地域、環境、店舗等、様々な事象によってカジュアルやガチの定義も変わってくる。例えば、成功確率が1/10000に満たなくても無限コンボを搭載したら公式のレベリングで7以上だ、という環境があるかもしれない(中高生だけのコミュニティで、お小遣いだけでやってるとかだったら、ありえそうではある。盤面のケアだけは怠らないで欲しいし、確率の低い無限コンボ入れてるってだけで、一人をボコボコにし始めるのはリアルファイト不可避になるのでナンセンスだぞ)し、反対に、cEDHの上位ジェネラル以下それの下位互換、つまりは使えないデッキだ、と思っている人がいてもおかしくない(カジュアルフォーマットの側面がある中、全く面識のない人の発言に対して、その発想に行きつくのは一般社会人として何かしら大切なものを捨てている可能性もある気はする)。
なので、私の書いている記事を見たときに「こんな高いカード集められるか!」や、反対に「なんで○○入れないの?」とか、「それは××の下位互換だ」「よわっ、紙束じゃん」と思っても、それはあなたと私とでEDHをする世界線が違ったと思って欲しい。私にとってカードゲームは友達と遊べる趣味の1つでしか無い。同じカードゲームを触っている以上、勝ちだけを追い求めるスパイクな方々とは、平行線を辿っているように見えても、必ずどこかでぶつかることになる。炎上は極力避けたい。
~ジェネラルの選定~
もうタイトルでお分かりかと思うが今回は黒だ。そして前回(一度構築考察記事を挟んだので前々回)のクリーチャーテフェリーの際に、ジェネラルはサーチ許さないオブかスキジリクスが良いな、なんてことを書いた気がする(そこは自分で覚えておけ、あんなクソ長い文章を視聴者諸兄に二度も読ませるな)。
ただ、今宵(ジェネラルを決めたのは1週間近く前)の私は卑屈の塊だ。そんなあからさまに私好みのジェネラルなんぞ選んでなにが楽しいのか。加えて今回の色、黒はクリーチャー除去の宝庫、当然私の思考回路としては上記の2種ならマスデスボードコントロール一択になる。ただ、それでは、私の手持ちEDHの中でも秀作、カジュアルで盤面デストロイヤーで馬鹿笑いするために作ったアスマディの完全下位互換になる(かなりデチューンしすぎたので上方修正するかもしれない)。それだけは阻止せねばならない(何度も過去記事で述べているが、過去に作り上げたものの焼き増しに興味はないのだ)。
それならば、紐解かねばなるまい。私にとっての黒とはなんなのかを
~該当部分は様々な事情でカットされました~
~続・ジェネラルの選定~
話を今に戻そう。黒の統率者のジェネラルを選んでいたはずだ。そして個人的に好みのサーチ赦さないオブやスキジリクスは使いたくないとだだをこねていたはずだな。なら、おあつらえ向きのカードがあるじゃないか。リリアナがいるじゃないか。
視聴者諸兄には一度私がmtgを始めてからの二年半をまとめた活動記録を記事にしているので、私とリリアナの関係についてはそちらを参照して欲しい。簡潔に言えばリリアナは私が初めて諭吉で買ったシングルカードである。ただ、そのリリアナはモダンデッキで全て使っているし、そもそも統率者として扱えない。それなら、使えるリリアナを統率者にしてしまえば良い。いるのだ。クリーチャーでもあるリリアナが。
「異端の癒し手、リリアナ」
1黒黒 2/3 伝説のクリーチャー 人間・クレリック
絆魂
あなたがコントロールする他のトークンでないクリーチャーが死亡したとき、「」を追放し、その後返信させた状態で場に戻す。2/2の黒のゾンビ・クリーチャートークンを1体生成する
『反抗する屍術師、リリアナ』
PW-リリアナ
初期忠誠度3
+2:各プレイヤー1ディスカード
-x:自分の墓地にある点数で見たマナコストがxの伝説でないクリーチャーを戦場に戻す
-8:「クリーチャーが死亡する度、次の終了ステップの開始時にあなたの場に戻す」の紋章を得る。
ざっくりと能力を解説するとこんな感じだ。EDHとして強いと言えば強いし、強くないと言えば強くない、といった能力だ。
だが、それでいい。むしろ、それが良い。前回のクリーチャーテフェリーは良くも悪くもコンボ色が強くなった。その点このリリアナは作成前から何かを考慮する必要がない。強いて言うならクリーチャーをサクれるとPWにしやすいぐらいか。その辺りを中心にシナジーを重視して組んでみよう。何気に、無限コンボ以外で墓地を活用していくデッキは初めてだったりする。構築でもリアニメイト系は余り扱ってこなかった類である。しかしマスデスはやりにくそうだ。そういった意味でもサーチ赦さないオブやスキジリクスでざっくりと考えていた構想とは別なものになるだろう。真っ白な所からデッキを作り始めるのはいつだって心踊るものだ。お帰り、私を虜にした"黒"-
丁度有志Seagal氏も新たなEDHデッキを作り始めたらしく、私が是非記事にして欲しいとお願いしたら、「いや、それワンダラーかアニマーかリクーで良くない?ってなるから、、、」なんて言っていたが、そんなことはどうだって良いと私は思う。何故ならジェネラルにしたいカードを見てワクワクしてデッキを組み始めるんだ。何かより弱いとか、何かの方が手っ取り早いとか、そういうことじゃないんだ。そのジェネラルでそのワクワクを体現するから面白いんだ。
なんて言ってはみたが、それはあくまで私のものさしであって、Seagal氏の価値観もあるから一概に正しいとは言えない。大人しく彼の動向を見守ることにする。
~墓地をイジり倒す為に~
異端の癒し手、リリアナ(以下オリジンリリアナ)をジェネラルにした以上、狙うは変身させて奥義、若しくはアド取りである。プラスもマイナスも上手に使うためには、ある程度墓地で仕事をするカードを突っ込んでいく必要がある。では考えよう、最も墓地にいることで仕事をするものはなんだ?
真っ先に思い浮かんだのは発掘だったが、私のストレージにその類のカードはない。なら他のカードは?直近のスタンにいた猫かまどだろうか、ありではあるが食物シナジーが薄すぎるし、99枚から二枚を探し当てるのは辛いものがある。幸いかまどは1ターン目におけるサクリ台ではあるので採用の余地はあるだろう。
まどろっこしいことはやめて結論から言おう、今宵の私は何かを失った気がする(執筆時戸田恵梨○さん結婚報道)。私のストレージから見つけた最も墓地で仕事をするカードは墓所這いだ。ゾンビがいれば何度でも唱え直せる。そしてオリジンリリアナが変身するとき出てくるトークンもゾンビだ。十分すぎる仕事をしてくれる。一通りゾンビシナジーで固めて作ってみよう。
、、、弱ぇ、、、
いや、動きとして悪くはない。それこそ回ったときはドチャクソするが、それは当たり前のこと、なにより、月皇オドリック、クリーチャーテフェリーの2つにレベルを合わせるとなると弱いと言わざるを得ない。シナジーを活かす方向性は残しつつ、ゾンビで固めるのを修正していこう。
、、、墓所這いよ、帰ってこい!!(エコーかかる)、、、
全くの妨害がない一人回しの段階で、墓所這いが帰ってこないのは流石に致命的すぎる。やはりゾンビに寄せて、いや、それではさっきの二の舞になる。どうすればいい、、、
リアニカード、入れれば良いじゃない
そうだ。わざわざ1/99を引きに行かなくても、墓地から唱えられなくても、吊り上げればモーマンタイだ。リアニカードをぶっ込んで、さっさと吊り上げればなんの問題もない。さあ、ここからが本番だ
、、、いや墓地に落ちないのかーい!!、、、
リアニカードが腐るとき、それは墓地にクリーチャーがいないときだ。どうやら墓地を肥やす必要があるのだが、そのためのカードが少なすぎる。許されるのならカニが欲しい。黒で刷って欲しい、、、
~墓地に落ちなくても強いを考える~
閑話休題だ。煮詰まった。何より、クリーチャーが墓地に落ちる要素を自身からしか考えていないことが間違いではないだろうか?戦闘があり、相手からの妨害があるのがTCGだ。一旦能動的に墓地へ落とす、墓地から吊り上げることを考慮せず、単体で強いカードを考えていこう。
単純に強いのはアスフォデルの灰色商人、墓所のタイタン、各種PWだ。何はなくとも必要最低限の仕事をしながら、フィニッシャーになってくれる。
次にコンボだ。とは言っても黒単色とはコンボから最も遠い色である。サーチが最も強い色だから仕方がないことと割り切っている。しかし、他の2種がコンボを内蔵している以上、入れるべきなのだろう。おにぎりウーズか、トリミケか、バントゥの碑コンボかブラットクランクか、、、
墓地を活用していくという方向性である限り、おにぎりウーズ辺りは絶対に入れるべきものであるのは間違いないのだが、正直入れたくない。というのもこれらのコンボ、つよわいのだ。成立が遅いし、何よりコンボパーツ自体がゲロ高い。万年金欠に拍車のかかっている私にとって、正直手がないというのが本音だ。その割にはやたらブースター剥いてるけどな。
ただ、レベリングを合わせるという観点からすれば、必要最低限のコンボは必要だ。何かないのか、、、、
スキジリクスだ。そして愛という憎悪だ!!
スキジリクスが、あるじゃないか。そして憎悪を、買ったじゃないか(ついでに再活性も買った)。6点のライフと引き換えに、対戦相手一人と差し違える狂気。そしてオリジンリリアナのクリーチャー面には絆魂がついているためこちらでもほぼノーリスクでワンショットキルが可能(私はこれを師範のカリタス理論と名付けている)。プレイヤー一人とはいえ、二枚で相手を片付けるコンボならこれも十分強力と言える。
今回のコンボは必要最低限のこの二枚に絞り、残りはシナジーを意識しながら、オリジンリリアナを活かす為の97枚としていこう。
流石に過去2回の土地のくだりは飽きたので割愛していく。そして毎度のこと10000字を超えてくるのもそろそろ私のメンタリティ的にキツいので次項でデッキリストを晒していく。
~血迷った末のデッキリスト~
【統率者】
異端の癒し手、リリアナ/反抗する屍術師、リリアナ
【土地 36枚】
沼21
魔女の小屋
愚蒙の記念像
ボジューカの沼
やせた原野
祖先の道
オパールの宮殿
灰のやせ地
進化する未開地
広漠なる変幻地
無限地帯
ウェストヴェイルの修道院/不敬の皇子、オーメンダール
出現領域
カーンの拠点
聖遺の塔
ザルファーの虚空
【マナ加速 17枚】
永遠溢れの杯
太陽の指輪
精神石
思考の器
炭色のダイアモンド
秘儀の印鑑
星のコンパス
不安定なオベリスク
統率者の宝球
紋章旗
かごの中の太陽
暗黒の儀式
弱者選別
凶兆艦隊の貯め込み屋
夕闇のグール
闇の領域のリリアナ
ニルカーナの亡霊
【コンボパーツ 2枚】
荒廃のドラゴン、スキジリクス
憎悪
【妨害 11枚】
無垢の血
虚無の呪文爆弾
墓所のネズミ
肉袋の匪賊
敵対工作員
食らいつくし
夜の騎兵
生ける屍
解き放たれし者、オブ・ニクシリス
隕石ゴーレム
ガラクの目覚め
【ドロー・サーチ 12枚】
頭蓋骨絞め
血の署名
悪魔の意図
不気味な腸卜師
地下世界の人脈
骨読み
ボーラスの信奉者
血の贈与の悪魔
闇の誓願
灯の再覚醒、オブ・ニクシリス
ルーン傷の悪魔
穢れた血、ラザケシュ
【リアニメイト・墓地回収 5枚】
再活性
ファイレクシア流再利用
縫合
犠牲
死の権威、リリアナ
【サクリ台・シナジー・ただ強 16枚】
臓物の予見者
屍肉喰らい
魔女のかまど
狂気の祭壇
墓所這い
大釜の使い魔
縫い師への供給者
ぬかるみのトリトン
ズーラポートの殺し屋
ロークスワインの元首、アヤーラ
冒涜する者、トーモッド
アスフォデルの灰色商人
厳格な者、コンラッド卿
オーガの貧王
墓地解放
墓所のタイタン
基本的な動きは、序盤はオリジンリリアナの変身を達成させるため、サクリ台とクリーチャーを場に出していく、そのためマナファクトは低コストなものを多く採用。マナカーブもコストが低いものが多いので土地を多めに取って、不要ならオリジンリリアナ変身後にディスカードしていく。
中盤は序盤使ったカード分ドローやリアニでアド取り、終盤になると盤面も固まってゾンビやらドレインやらぐるぐる回り出す。
最終的な勝ち筋は墓地解放orトーモッドによるゾンビ横並べで圧殺か奥義でcip使い倒しプラス相手の生物も取り込んで勝つ流れ。
これでも大分良くはなった気はするが、正直月皇オドリックやクリーチャーテフェリーと肩を並べるかと言ったらギリギリのラインである。もう少しコストの低い全除去があっても良いか。
~今回、雑じゃね?~
読んでいて(今回ペラッペラじゃね?)と思った諸兄も多いことだろう。そうだ。実は今回コンセプトを決めてから微調整は繰り返したものの大筋の構築が初日で固まってしまい、完成自体はかなり速かったのだ。悩むものも殆ど無かった。しかし、構築力が向上したとは思いたくはない。どこかに見落としがあるはずだし、現物のみ使用というカードプールそのものの限界がある以上、理論的な改良の余地は必ずあるのだ。
しかし、今回はこの辺でひとまずの完成とさせて頂く。ツイッターでカルマを晒した以上、こんな駄文を読んで頂ける視聴者諸兄の為に、クリスマスまでに仕上げなければならぬことが出来たからだ。そちらも気が向いたらご覧になって欲しい。それではまた次回、良きmtgライフを
やあみんな、mtg最新セット、統率者レジェンズは剥いているかな?私は1box剥いて件のスイレンが出ずに泣きを見た内の一人だ。そんなことはどうだっていい、今日も熱き血潮をたぎらせて、EDHを作っていこう。
いや、ここに至る経緯とか前まで書いてたじゃないか、と思う方のために、あと察しの良い視聴者諸兄の疑問に答えるため、1つお伝えしたいことがある。
白単の月皇オドリックを作る段階で、私はこの計画を立案、実行している真っ最中なのだが、それは、
単色のEDH5種を、全て別の色で、なおかつ近いレベリングの中で作成していく。そしてそれを記事として書き連ねる
というものだ。どうだい?ネットワーク社会というものが確立された現代において、黒歴史となること間違いないだろう?
というのも、EDHはカジュアルフォーマット、競技を見据えた場合の構築戦(カジュアルな構築戦も勿論ある。楽しみ方は自由なのだ。あくまでmo競技リーグで5-0を目指す、だとか、某大手mtgショップにデッキリストを載せるとか、そういった意味での競技を見据えた構築戦と捉えて欲しい)とは異なり、卓を囲む人、地域、環境、店舗等、様々な事象によってカジュアルやガチの定義も変わってくる。例えば、成功確率が1/10000に満たなくても無限コンボを搭載したら公式のレベリングで7以上だ、という環境があるかもしれない(中高生だけのコミュニティで、お小遣いだけでやってるとかだったら、ありえそうではある。盤面のケアだけは怠らないで欲しいし、確率の低い無限コンボ入れてるってだけで、一人をボコボコにし始めるのはリアルファイト不可避になるのでナンセンスだぞ)し、反対に、cEDHの上位ジェネラル以下それの下位互換、つまりは使えないデッキだ、と思っている人がいてもおかしくない(カジュアルフォーマットの側面がある中、全く面識のない人の発言に対して、その発想に行きつくのは一般社会人として何かしら大切なものを捨てている可能性もある気はする)。
なので、私の書いている記事を見たときに「こんな高いカード集められるか!」や、反対に「なんで○○入れないの?」とか、「それは××の下位互換だ」「よわっ、紙束じゃん」と思っても、それはあなたと私とでEDHをする世界線が違ったと思って欲しい。私にとってカードゲームは友達と遊べる趣味の1つでしか無い。同じカードゲームを触っている以上、勝ちだけを追い求めるスパイクな方々とは、平行線を辿っているように見えても、必ずどこかでぶつかることになる。炎上は極力避けたい。
~ジェネラルの選定~
もうタイトルでお分かりかと思うが今回は黒だ。そして前回(一度構築考察記事を挟んだので前々回)のクリーチャーテフェリーの際に、ジェネラルはサーチ許さないオブかスキジリクスが良いな、なんてことを書いた気がする(そこは自分で覚えておけ、あんなクソ長い文章を視聴者諸兄に二度も読ませるな)。
ただ、今宵(ジェネラルを決めたのは1週間近く前)の私は卑屈の塊だ。そんなあからさまに私好みのジェネラルなんぞ選んでなにが楽しいのか。加えて今回の色、黒はクリーチャー除去の宝庫、当然私の思考回路としては上記の2種ならマスデスボードコントロール一択になる。ただ、それでは、私の手持ちEDHの中でも秀作、カジュアルで盤面デストロイヤーで馬鹿笑いするために作ったアスマディの完全下位互換になる(かなりデチューンしすぎたので上方修正するかもしれない)。それだけは阻止せねばならない(何度も過去記事で述べているが、過去に作り上げたものの焼き増しに興味はないのだ)。
それならば、紐解かねばなるまい。私にとっての黒とはなんなのかを
~該当部分は様々な事情でカットされました~
~続・ジェネラルの選定~
話を今に戻そう。黒の統率者のジェネラルを選んでいたはずだ。そして個人的に好みのサーチ赦さないオブやスキジリクスは使いたくないとだだをこねていたはずだな。なら、おあつらえ向きのカードがあるじゃないか。リリアナがいるじゃないか。
視聴者諸兄には一度私がmtgを始めてからの二年半をまとめた活動記録を記事にしているので、私とリリアナの関係についてはそちらを参照して欲しい。簡潔に言えばリリアナは私が初めて諭吉で買ったシングルカードである。ただ、そのリリアナはモダンデッキで全て使っているし、そもそも統率者として扱えない。それなら、使えるリリアナを統率者にしてしまえば良い。いるのだ。クリーチャーでもあるリリアナが。
「異端の癒し手、リリアナ」
1黒黒 2/3 伝説のクリーチャー 人間・クレリック
絆魂
あなたがコントロールする他のトークンでないクリーチャーが死亡したとき、「」を追放し、その後返信させた状態で場に戻す。2/2の黒のゾンビ・クリーチャートークンを1体生成する
『反抗する屍術師、リリアナ』
PW-リリアナ
初期忠誠度3
+2:各プレイヤー1ディスカード
-x:自分の墓地にある点数で見たマナコストがxの伝説でないクリーチャーを戦場に戻す
-8:「クリーチャーが死亡する度、次の終了ステップの開始時にあなたの場に戻す」の紋章を得る。
ざっくりと能力を解説するとこんな感じだ。EDHとして強いと言えば強いし、強くないと言えば強くない、といった能力だ。
だが、それでいい。むしろ、それが良い。前回のクリーチャーテフェリーは良くも悪くもコンボ色が強くなった。その点このリリアナは作成前から何かを考慮する必要がない。強いて言うならクリーチャーをサクれるとPWにしやすいぐらいか。その辺りを中心にシナジーを重視して組んでみよう。何気に、無限コンボ以外で墓地を活用していくデッキは初めてだったりする。構築でもリアニメイト系は余り扱ってこなかった類である。しかしマスデスはやりにくそうだ。そういった意味でもサーチ赦さないオブやスキジリクスでざっくりと考えていた構想とは別なものになるだろう。真っ白な所からデッキを作り始めるのはいつだって心踊るものだ。お帰り、私を虜にした"黒"-
丁度有志Seagal氏も新たなEDHデッキを作り始めたらしく、私が是非記事にして欲しいとお願いしたら、「いや、それワンダラーかアニマーかリクーで良くない?ってなるから、、、」なんて言っていたが、そんなことはどうだって良いと私は思う。何故ならジェネラルにしたいカードを見てワクワクしてデッキを組み始めるんだ。何かより弱いとか、何かの方が手っ取り早いとか、そういうことじゃないんだ。そのジェネラルでそのワクワクを体現するから面白いんだ。
なんて言ってはみたが、それはあくまで私のものさしであって、Seagal氏の価値観もあるから一概に正しいとは言えない。大人しく彼の動向を見守ることにする。
~墓地をイジり倒す為に~
異端の癒し手、リリアナ(以下オリジンリリアナ)をジェネラルにした以上、狙うは変身させて奥義、若しくはアド取りである。プラスもマイナスも上手に使うためには、ある程度墓地で仕事をするカードを突っ込んでいく必要がある。では考えよう、最も墓地にいることで仕事をするものはなんだ?
真っ先に思い浮かんだのは発掘だったが、私のストレージにその類のカードはない。なら他のカードは?直近のスタンにいた猫かまどだろうか、ありではあるが食物シナジーが薄すぎるし、99枚から二枚を探し当てるのは辛いものがある。幸いかまどは1ターン目におけるサクリ台ではあるので採用の余地はあるだろう。
まどろっこしいことはやめて結論から言おう、今宵の私は何かを失った気がする(執筆時戸田恵梨○さん結婚報道)。私のストレージから見つけた最も墓地で仕事をするカードは墓所這いだ。ゾンビがいれば何度でも唱え直せる。そしてオリジンリリアナが変身するとき出てくるトークンもゾンビだ。十分すぎる仕事をしてくれる。一通りゾンビシナジーで固めて作ってみよう。
、、、弱ぇ、、、
いや、動きとして悪くはない。それこそ回ったときはドチャクソするが、それは当たり前のこと、なにより、月皇オドリック、クリーチャーテフェリーの2つにレベルを合わせるとなると弱いと言わざるを得ない。シナジーを活かす方向性は残しつつ、ゾンビで固めるのを修正していこう。
、、、墓所這いよ、帰ってこい!!(エコーかかる)、、、
全くの妨害がない一人回しの段階で、墓所這いが帰ってこないのは流石に致命的すぎる。やはりゾンビに寄せて、いや、それではさっきの二の舞になる。どうすればいい、、、
リアニカード、入れれば良いじゃない
そうだ。わざわざ1/99を引きに行かなくても、墓地から唱えられなくても、吊り上げればモーマンタイだ。リアニカードをぶっ込んで、さっさと吊り上げればなんの問題もない。さあ、ここからが本番だ
、、、いや墓地に落ちないのかーい!!、、、
リアニカードが腐るとき、それは墓地にクリーチャーがいないときだ。どうやら墓地を肥やす必要があるのだが、そのためのカードが少なすぎる。許されるのならカニが欲しい。黒で刷って欲しい、、、
~墓地に落ちなくても強いを考える~
閑話休題だ。煮詰まった。何より、クリーチャーが墓地に落ちる要素を自身からしか考えていないことが間違いではないだろうか?戦闘があり、相手からの妨害があるのがTCGだ。一旦能動的に墓地へ落とす、墓地から吊り上げることを考慮せず、単体で強いカードを考えていこう。
単純に強いのはアスフォデルの灰色商人、墓所のタイタン、各種PWだ。何はなくとも必要最低限の仕事をしながら、フィニッシャーになってくれる。
次にコンボだ。とは言っても黒単色とはコンボから最も遠い色である。サーチが最も強い色だから仕方がないことと割り切っている。しかし、他の2種がコンボを内蔵している以上、入れるべきなのだろう。おにぎりウーズか、トリミケか、バントゥの碑コンボかブラットクランクか、、、
墓地を活用していくという方向性である限り、おにぎりウーズ辺りは絶対に入れるべきものであるのは間違いないのだが、正直入れたくない。というのもこれらのコンボ、つよわいのだ。成立が遅いし、何よりコンボパーツ自体がゲロ高い。万年金欠に拍車のかかっている私にとって、正直手がないというのが本音だ。その割にはやたらブースター剥いてるけどな。
ただ、レベリングを合わせるという観点からすれば、必要最低限のコンボは必要だ。何かないのか、、、、
スキジリクスだ。そして愛という憎悪だ!!
スキジリクスが、あるじゃないか。そして憎悪を、買ったじゃないか(ついでに再活性も買った)。6点のライフと引き換えに、対戦相手一人と差し違える狂気。そしてオリジンリリアナのクリーチャー面には絆魂がついているためこちらでもほぼノーリスクでワンショットキルが可能(私はこれを師範のカリタス理論と名付けている)。プレイヤー一人とはいえ、二枚で相手を片付けるコンボならこれも十分強力と言える。
今回のコンボは必要最低限のこの二枚に絞り、残りはシナジーを意識しながら、オリジンリリアナを活かす為の97枚としていこう。
流石に過去2回の土地のくだりは飽きたので割愛していく。そして毎度のこと10000字を超えてくるのもそろそろ私のメンタリティ的にキツいので次項でデッキリストを晒していく。
~血迷った末のデッキリスト~
【統率者】
異端の癒し手、リリアナ/反抗する屍術師、リリアナ
【土地 36枚】
沼21
魔女の小屋
愚蒙の記念像
ボジューカの沼
やせた原野
祖先の道
オパールの宮殿
灰のやせ地
進化する未開地
広漠なる変幻地
無限地帯
ウェストヴェイルの修道院/不敬の皇子、オーメンダール
出現領域
カーンの拠点
聖遺の塔
ザルファーの虚空
【マナ加速 17枚】
永遠溢れの杯
太陽の指輪
精神石
思考の器
炭色のダイアモンド
秘儀の印鑑
星のコンパス
不安定なオベリスク
統率者の宝球
紋章旗
かごの中の太陽
暗黒の儀式
弱者選別
凶兆艦隊の貯め込み屋
夕闇のグール
闇の領域のリリアナ
ニルカーナの亡霊
【コンボパーツ 2枚】
荒廃のドラゴン、スキジリクス
憎悪
【妨害 11枚】
無垢の血
虚無の呪文爆弾
墓所のネズミ
肉袋の匪賊
敵対工作員
食らいつくし
夜の騎兵
生ける屍
解き放たれし者、オブ・ニクシリス
隕石ゴーレム
ガラクの目覚め
【ドロー・サーチ 12枚】
頭蓋骨絞め
血の署名
悪魔の意図
不気味な腸卜師
地下世界の人脈
骨読み
ボーラスの信奉者
血の贈与の悪魔
闇の誓願
灯の再覚醒、オブ・ニクシリス
ルーン傷の悪魔
穢れた血、ラザケシュ
【リアニメイト・墓地回収 5枚】
再活性
ファイレクシア流再利用
縫合
犠牲
死の権威、リリアナ
【サクリ台・シナジー・ただ強 16枚】
臓物の予見者
屍肉喰らい
魔女のかまど
狂気の祭壇
墓所這い
大釜の使い魔
縫い師への供給者
ぬかるみのトリトン
ズーラポートの殺し屋
ロークスワインの元首、アヤーラ
冒涜する者、トーモッド
アスフォデルの灰色商人
厳格な者、コンラッド卿
オーガの貧王
墓地解放
墓所のタイタン
基本的な動きは、序盤はオリジンリリアナの変身を達成させるため、サクリ台とクリーチャーを場に出していく、そのためマナファクトは低コストなものを多く採用。マナカーブもコストが低いものが多いので土地を多めに取って、不要ならオリジンリリアナ変身後にディスカードしていく。
中盤は序盤使ったカード分ドローやリアニでアド取り、終盤になると盤面も固まってゾンビやらドレインやらぐるぐる回り出す。
最終的な勝ち筋は墓地解放orトーモッドによるゾンビ横並べで圧殺か奥義でcip使い倒しプラス相手の生物も取り込んで勝つ流れ。
これでも大分良くはなった気はするが、正直月皇オドリックやクリーチャーテフェリーと肩を並べるかと言ったらギリギリのラインである。もう少しコストの低い全除去があっても良いか。
~今回、雑じゃね?~
読んでいて(今回ペラッペラじゃね?)と思った諸兄も多いことだろう。そうだ。実は今回コンセプトを決めてから微調整は繰り返したものの大筋の構築が初日で固まってしまい、完成自体はかなり速かったのだ。悩むものも殆ど無かった。しかし、構築力が向上したとは思いたくはない。どこかに見落としがあるはずだし、現物のみ使用というカードプールそのものの限界がある以上、理論的な改良の余地は必ずあるのだ。
しかし、今回はこの辺でひとまずの完成とさせて頂く。ツイッターでカルマを晒した以上、こんな駄文を読んで頂ける視聴者諸兄の為に、クリスマスまでに仕上げなければならぬことが出来たからだ。そちらも気が向いたらご覧になって欲しい。それではまた次回、良きmtgライフを
【モダン&レガシー】私にとっての"デス&タックス"とは【あくまでメモ書き】
2020年11月23日~今回は視聴者諸兄に残すものではない~
レガシーの中ではかなり安価に作成することが出来、高騰を続けるデュアルランドに触れる必要が無く、レガシーにおいて5番目に難しいとされる。それがデス&タックス、通称デスタクである。
私がこのデッキを握り始めて早二年半、mtgを始めてから通い詰めた、件のお店で手に入れた絵柄やエキスパンションシンボルの違うキーパーツ達は、劣化していく二重スリーブの外側を替えながら今日も私の一人回しを手伝ってくれている。
勿論新弾で手に入れた強力なカードや、メタゲームに合わせた調整を、今の最寄りのカードショップさんで適宜行いながら(ついでに日頃のストレスを発散するが如くパックを衝動買いしながら)日々微妙な変化を楽しんでいる。話題になるあの亡霊は早いところ値下がりが値上がりして欲しいものだ。今くらいの値段だと悪い癖が出る(無理矢理パックから当てようとする)。
ただ、ここ半年以上対人戦からは離れてしまっている。理由はもう書くまい。
スポーツ選手などが、ブランクや試合勘が鈍ることを嫌うように、私も事このアーキタイプに関しては試合勘が鈍ることをよく思わない。なぜなら、このデッキは回すことが難しい。そして、私の手持ちのモダン&レガシーデッキ達で唯一「楽しんで勝つ」ではなく「勝ちを楽しむ」デッキだからだ。
この状況下となり三ヶ月を過ぎた頃から、私は本記事を執筆しなければと密かに思っていた。記憶というものは常に曖昧で、良いことも悪いことも美化されていく(悪いことはトラウマにもなる)。しかし、動き一つ一つを言語化することの難解さから後回しになってしまっていた。
しかし気づけば11月。あの日からもう二年が経つ。今年度私はmtgで何かを成し遂げたか?自分の好きなことを楽しみはしたが、それだけだ。
よって今回は自分のメモ書きも兼ねて、未熟者のままの私が得てきたものを此処にお供えすることにする。なぜお供えなのかは私の昨年の記事を読んで欲しい。
注意として、私は半年以上対人戦からは離れてしまっている。若干知識が化石となっている点もあるかもしれないが、何卒ご容赦を。
~先ず己を知れ~
デッキリストなどは各自サイトや記事などで参考にして欲しい。必須パーツの名前や用語がガンガン飛び交うが、あくまで動かし方、考え方に特化したものとしたい(カード1枚1枚の考察やメタに合わせた採用基準なんて説明してたら年が明けてしまう)。
デスタクはアグロの皮を被ったボードコントロールデッキだ。キルターンの速度としては、
高速コンボ>アグロ・バーン>ミッドレンジ・トロン等ランプ≧デスタク≧コントロール・ロック
と言った具合だ。
これは最近手に入れた亡霊や執政官が入る前からの、私の認識であり見解である。最近このアーキタイプを熱心に考察されている方がいらっしゃり、その方とは考え方が違うのかもしれないが、私が握るデスタクは、間違いなく「アグロの皮を被ったボードコントロールデッキ」だ(熱心に考察されている方の記事は恐らく白単ヘイトベアーで検索すると出てきます。URLなどは載せません、勝手にすみません)。
訂正:執筆者様よりURL転記の許可が下りました。誠にありがとうございます。
https://gatheringbase.com/monowhite-hatebear-update/
バイアルが入ってるのに?除去少ないのに?クリーチャーデッキなのに?と疑問符が浮かぶ視聴者諸兄がいることだろう。疑問に対して疑問で返すのは失礼かもしれないが、デスタクと対峙したことがあるなら問いたい。
デスタクと対戦していて「やりにくさ」を感じたことはありますか?
非常に抽象的な表現なのだが、この「やりにくさ」というものを相手に押し付けるのがデスタクの強みであり、モダンやレガシーという各色、各エキスパンションの強豪が群雄割拠する中を駆け抜ける力なのだと思っている。またそれが、ランプデッキやコントロールデッキにおけるリセット呪文や、フェアデッキに入りうるカードでは太刀打ちが難しいフィニッシャーを採用せずに、コントロールデッキとして成立している理由でもある。
抽象的すぎるので疑問にもひとつずつ応えていこう。
~バイアルは己のためならず~
バイアルは部族デッキのキーパーツ、ここからロードが出てやたらデカい魚や人間に踏み潰されたPWも多いことだろう。
バイアルこと霊気の薬瓶はこのアーキタイプでも、キーカードである。このカードを再序盤に置けるか否かで後述のプランをどう選ぶかが決まる。
だが、主となる運用方法は他の部族デッキのように手札の高速展開や打点の向上ではない。むしろ対戦相手に合わせて使うことの方が多い。代表的なのはちらつき鬼火のちらつき能力だろう。相手の除去や能力に合わせて使うことで、それを無かったことに出来る。考え方としては後出しジャンケンに近い。自分で勝ち負けあいこをきめることが出来る。自分のゲームプランが優位に進むように、カードを使っていけば良い。
また、攻めに転じるときにも有用に使える。これは先に上げた部族デッキのような動きでもあるが、このアーキタイプにはロードはいない、代わりにヘイトベアー、システムクリーチャーと最強の2マナ、石鍛冶の神秘家がいる。それをインスタントタイミングで出していき、盤面を制圧する。
すまない語弊があった。盤面を制していく。制圧は出来ない。
ただ、この熊、システムクリーチャーと石鍛冶の神秘家を妨害兼打点として換算している点が、デッキのキルターンを大きく遅くしている点でもある。より攻撃的に寄せたいならセラの報復者やミラディンの十字軍など、純粋なビーターを多めに採用することをオススメする。
~除去はお守り~
モダンなら流刑への道、レガシーなら剣を鋤に。白が絡めば入れたくなる優良除去カードである。モダンならレオニンの裁き人とのシナジーで実質デメリット無しにもなる。
先にこのデッキは昔からボードコントロールと評しているが、ならば何故他の除去を入れないのか?昨今は亡霊のが追加の除去として入っているが、なにも除去をするだけがコントロールではない。
打ち消しを持たない色で?とさらなる疑問符が出ただろうが、要は、対戦相手の貴重な選択肢を無駄にさせれば良いのだ。それが相手の「やりにくさ」に繋がる。
例えば、1ターン目ルーンの母(モダンなら与え手と読み替えて貰って良い)を出したとき、相手は何を思うか、相手がフェアデッキで、稲妻やプッシュが手札にあるなら真っ先に使うだろう。何故ならサリアや石鍛冶等、もっとイヤな後続を除去できなくなるからだ。
デスタクを握り続けて一年ぐらいしてから、私が相手の思考回路を読むために念頭に置くことが1つできた。基礎的なことで、当たり前のことだが、
相手の初手はどれだけ多くても7枚で、入ってる除去もどれだけ多くても一種4枚まで
ということだ。
相手がフェアデッキだと仮定して、単体除去4土地3でキープしてくることは殆ど無い。相手が仮にそれで自信満々にキープしてきたら、自分のデッキがバレていただけだ。トロンに踏み潰されてしまえ。
対フェアデッキなら握っている除去はドローも含め多くて3枚と仮定している、その3枚を相手の打ちたくないところに打たせれば、おのずと後続が生きてくる。ルーンの母とサリアと石鍛冶を除去されても、その後に適当な生物と石鍛冶から拾ってきた装備品が安全に降りれば、まだゲームは優位に勧められる。何故なら相手は三枚を処理するために貴重な除去とターンを無駄にしたからだ。
相手に構えられたら?そのためにバイアルがある。前述のように基本は後出しジャンケンだ。相手の動きに付き合った方がフェアデッキなら組みしやすいことが多い。
でもバイアルが初手にある確率なんてそんなに無いだろ、わざわざ引きにいくのか?と思っている諸兄がいるだろう。私はそんなことはしない。
このアーキタイプにサイドを除いて入る1マナ圏は基本12枚、バイアル、ルーンの母、そして剣を鋤に。試合によって優劣があるものの、相手が分からない段階でこの3種が初手にあり、過不足無くプレイできるかどうかが、キープの大きな判断材料となる。
初動バイアルはこのアーキタイプのブン回り、ルーンの母は除去の強要であることは、このまでの説明で何となく理解して頂けただろうか、では剣を鋤にはどんな役割か。わかりきった説明をすれば相手の驚異への対処だ。
モダン&レガシーなら序盤に降りた化け物がそのままゲームをきめることはザラである。バイアルは化け物を置く猶予を与えた上でも、自由にクリーチャーを出せる能力はそれ以上の価値がある。ルーンの母は飛行や威迫、トランプルといった回避能力を持たない化け物を悠々と止めてくれる。相手もそれが分かっているから、化け物を下ろすターンを遅らせてでも除去を切ってくれる。つまり残れば絶大なボードアドバンテージ、除去を切らせればこちらのテンポアドバンテージという、相手としてはイヤな2択を産んでくれる。そして剣を鋤には、優良除去の名に恥じず、化け物を平地1つひねるだけで農場に送ってくれる。
そしてこのアーキタイプの構造上、2マナより重いカードは相手に何かしらの対応を迫るカードのオンパレードだ。インスタントタイミングで相手の驚異を捌いて、自分の脅威を叩きつける。相手へ対応を迫っている間にこちらは盤面を整えていく。
フェアデッキの基本的な立ち回り方かもしれないが、個々人の打点が低い連中が多い以上、この動き方は他のアーキタイプよりも重要になってくる。読み違えや相手に打たされて負ける、なんていうこともしばしばあるため、確実性は他2つより劣り、自分のプレイスキルにも左右されるが、貴重なお守りとして4枚採用されている。
そんな当たり前のことをつらつらと並べるな、コントロールと銘打つならもっと除去を詰め、と諸兄と共に相手の盤面デストロイヤーな私からもツッコミが現在進行形で入っているのだが、それは致しかねる。何故ならクリーチャーデッキだからだ。
~クリーチャーデッキなのに?クリーチャーデッキだからだ~
バニラよりは何かしらの能力がついてる方が良い。
強烈なマナレシオを誇るクリーチャーを除けば、多くのmtgプレイヤーはそう思うだろう。ドラフトの選考理由もメリット能力持ちの方がバニラより点数は高くなる。
しかし構築となればどうだろう、例えば、所有しているかどうかは置いておいて、赤単色のデッキでメインボードに採用するなら、血染めの月と月の大魔術師、どちらの方が採用したくなる?
多くのプレイヤーは血染めの月を採用するだろう、五枚目が欲しければ月の大魔術師を入れる選択肢もあるかも知れないが、同じ能力なのに何故採用に優劣がつくか、それは月の大魔術師がクリーチャーだからだ。
クリーチャーは恐らくパーマネントの中で最も処理されやすい。戦闘で負けたら場を離れるし、多くのアーキタイプで採用される「除去」とは大抵はクリーチャーを除去するものを差す。相手に戦闘ダメージを与えられるというメリットはあるが、それ以上に相手に対処されやすいという欠点が目立ってしまう。
話をデスタクに戻そう。デスタクはクリーチャーデッキである。ほとんどの人間がどのリストを見ても大方そう思うだろう。
しかしこのデッキはコントロールデッキだ。トンチンカンなことをいってるように聞こえるがコントロールデッキだ。先に述べているがこのデッキの強みとは対戦相手に「やりにくさ」を与えることだ。血染めの月のような特定のデッキに絶望を与える一枚は必要ない。むしろ、クリーチャーであることを最大限活かして相手をコントロールしていくのだ。
ルーンの母の強みを説明した際に、場に残ればボードアドバンテージ、除去を切らせればテンポアドバンテージ、と述べた。これはデスタクに採用される全てのクリーチャーに、対戦相手によって差は生まれるが当てはまる(ルーンの母はその中でも絶大なボードアドバンテージを産む)。
スレイベンの守護者、サリアは相手の非生物呪文を徹底的にマークし続け、ちらつき鬼火は出た時点で八面六臂の活躍をした上で飛行3点クロックという無視できないダメージソースとなり、石鍛冶の神秘家が引っ張ってくる三種の神器は2ターン仕事をすればゲームを終わらせるのに十分なカードパワーだ。
レガシーならここにほぼ全てのクリーチャーを引っ張ってきて、明確なキラーカードへアクセスする護衛募集員、チャリスおばさんことコンボ殺しとフィニッシャー封じと自軍の守りも固められる聖域の僧院長、指定【オーコ】、指定【神J】、指定【騙し討ち】と相手のフィニッシュムーブを押さえ込むファイレクシアの破棄者が脇を固める。
モダンなら「探す」行為に2マナという軽くない制約を与えるレオニンの裁き人、ビーターとしても優秀、基本で無い土地はタップインさせ、呪文を各ターン1枚までしか唱えられなくするエメリアのアルコン、(マナさえあれば)何度でもちらつき鬼火こと変位エルドラージなどが強固な布陣を築く。
どれも相手に強烈な制約や、計算を狂わせるカード達である。やっぱりビートダウンじゃないか!!と思っているかもしれないが、いずれもクリーチャーなのである。流刑への道が打たれればすぐに場を離れる。だが、それで良いのだ。すぐに墜ちるスタッツであること、そして、すぐにゲームをきめられないことが、このデッキをクリーチャーデッキでありコントロールデッキたらしめている。
すぐにゲームをきめられないということは、相手に何かしらの選択肢を残すということだ。そして、mtgというカードゲームは99%近くのカードが、唱えることにマナを必要とする。どぎつい制約や強力な妨害能力を持つカードに目がいきがちだが、このデッキの根幹となっているのは、相手のやりたい動きに対して、相手が使えるマナを減らす、という考え方であり、それがこのデッキにおけるコントロール要素なのである。盤面を掌握するのでは無く、相手の計算を狂わせて、相対的に優位な盤面を築いていく。
例えば、スレイベンの守護者、サリアの能力はアメジストのとげという置物アーティファクトと全く同じである。サリアの能力自体を可能な限り運用し続けたいのならば、サリアよりアメジストのとげの方が(少なくともメインボードでは)有用である。何故ならサリアは稲妻で焼かれるし、剣を鋤にで農場に送られるし、プッシュで蹴落とされるからだ。おまけに伝説のクリーチャーであるため並べることも出来ない(アメジストのとげは一応並べられる)。
ただ、サリアはあくまで序盤の嫌がらせ(褒め言葉)である。他のヘイトベアー達にも言えるが、デスタク側からすれば「どうぞ、焼いて下さい」と出すカードである。このカードを焼くために稲妻を2マナで唱えるなら、相手はそのターン他の行動が取れなくなる。しかし、焼かなければ後続のPWの着地が遅くなったり、意志の力に1マナという強烈に重い(ピッチスペルが強いのは0マナで打てるからであって、マナを支払った途端弱くなる。対価となるコストも支払っているからだ)コストを追加する。1ターンの貴重なテンポと、1対1交換を強要する。
mtgをある程度やっている人は感覚的に「相手に除去を打たされた」という経験をお持ちではないだろうか。その除去はゲーム中強かったか弱かったか考えたとき、恐らく弱かったはずだ。何故ならこのカードゲームで相手に除去を打たされた、というのは、自分はしたい動きが出来ず、相手の動きを何とか食い止めようとした、つまりは後手に回らざるを得なかった時の動きだからだ。殴り合いを制するプランを取っているアーキタイプであればあるほど、これほど屈辱的なことはない。
このように常に相手に選択肢を与える脅威を叩きつけることで、相手のしたい動きをさせない、相手の応手がなくなったところで、こちらは着実に、相対的に優位な盤面を整えていく。何故相対的か、相手の応手がなくなる、ということは相手は自分のやりたい動きを展開していく以外の選択肢がないからだ。そして、それを完全に止めることはこのアーキタイプでは不可能だ。何故なら相手を妨害していたのは置物ではなくクリーチャー。つまりこちらの勝ち筋に繋がる打点要員でもあるからだ。仮に完全に止める、という選択肢をとりたいのなら、青白系のコントロールかランタンコンを握った方が良い。
私のつたない文章力でどこまでお答え出来たか不安ではあるが、最初に出てきた疑問に答えたところで、このデッキの勝ちまでの道のり、ゲームプランニングを考察していく。
~基本のプランABCとその優先順位~
先に申し上げておくが、このアーキタイプに追加のドローはほぼない。かろうじて火と氷の剣が仕事したときとあいてが自分より遅いコントロールで、宮殿の看守が出たときぐらいだ。前者はほぼ勝ちに等しく、後者は1/60を引き当てねばならない。モダンでも、石鍛冶の神秘家解禁により、引き増しのカードの必要性は減った(解禁前はスレイベンの検査官か前兆の壁を投入して、引き増しすることで息切れを防いでいた。入れても良いと思う。それこそこれからデスタク作りたいけど石鍛冶まで手が伸びない、なんて人がいたらは是非オススメする。普通に安くて強い。バイアルだけは頑張って)。
ということは、このアーキタイプにおけるゲームプランニングとはほぼ初手で決まっていると言っても過言ではない。もし取ったプランで何も出来なかったら諦めよう。それは読み違えた自分が悪い。そのため、各フォーマットで仮想敵(ここは個々人の通うお店やmtgをやる環境、その時その時のメタゲームによる)に対して、このプランでこういう風にしていけば6:4で勝てる、と初手で軽くシミュレーションすることが大切だ。6:4なのは何故か、前述のように引き増しはない。5ターン連続で土地を引く(これでも少なく見積もってる)、某尊師のような引きをすればどれだけ初手が良くても負けるからだ。
では、どんなゲームプランを考えるのか。基本はA.B.Cの3種、後はCからの派生になるかも知れないが(なんか面白そうだからやってみっぺ)と思ったクソキープ(そんなときに限って右手がシャイ○ングフィンガーするのだ。だから貴様は人並みにmtg経歴が伸びてきたのに成長せんのだこの阿呆が)である。それぞれ簡略に説明すると
A:バイアルがあって、相手の動きに合わせて動く
B:バイアルがあって、こちらから攻めていく
C:バイアルはないが、こちらから攻めていける
クソ:例1.え、石鍛冶3枚もきてんじゃん、1枚ぐらい通るっしょ!(尚通らず)
例2.不毛4枚?よっしゃ相手のポスト根絶やしにしたれ!(尚1ゲーム目の初手、相手青白奇跡で絶望)
例3.ルーンの母、トミク、平地、カラカス二枚、リシャーダの港。よし、デプスなら勝ったな!!(尚相手エルポスで撃沈)
レガシーならアルファベット振ったとおりにA>B>Cの順に強い、というかレガシーのデスタクはAの動きを前提にデッキが構築されている。
ただ、モダンではB>A>Cとなることに留意して欲しい。レガシー以上に多様なアーキタイプが並び、基本的にパワーカードを叩きつけた方が早いし強い環境であるのも理由の1つとしてはあるが、それ以上の理由がある。そしておそらく、熱心に研究されている方と私とで認識が異なる理由でもある(まとめサイトにも掲載されているので是非見て欲しい、全く面識ありませんがおめでとうございます!)。
それは、「リシャーダの港」と「不毛の大地」が使えるかどうか、ということである。
ここまで散々クリーチャーデッキだうんぬんかんぬんいってきたもう少しで生物学的にも中年が、今更土地のあるなしなんて、ほざくな!と言いたい諸兄も多いことだろう。しかし、これに関しては、上記二枚がモダンリーガルにならない限り、最早議論の余地がないのだ。モダンホライゾンで収録されることを祈って欲しい(多分ない)。
レガシー算入されていないPW達に上記二枚を軽く説明をすると
リシャーダの港:1Tで相手の土地を一枚タップできる。
不毛の大地:Tサクリで基本でない土地割る。
リシャーダの港については、使った、使われた人にしか分からない面倒くささなのだが、不毛の大地については、基本土地割れなくなった代わりに、相手に代わりの基本土地を与えない幽霊街と認識して貰って良い。
単にカードの説明されただけでは分からないだろう。これらのあるなしでプランの優先順位がかわるのは、2ターン以内にこちらから相手の土地を縛るor割ることが構造上出来るor出来ない、という所に繋がる為である。
モダンのデスタク(もしくは白単ヘイトベアー)で、相手の土地を割るのは、ヴァラクートやトロンなどを除いてどれだけ早くても3ターン目からになる。何故なら、モダンのデスタクで幽霊街が最も強いのは、レオニンの裁き人が出ている状態で、かつ相手が制約に支払うマナが足りない状況で起動した時だからだ。2ターン目からそれをやりたい!!といって猿人の指導霊を突っ込むくらい気合いの入っているランデス狂でもない限り、多くの人はレオニンの裁き人がいる状態で幽霊街の起動を目指すはずだ。そしてレオニンの裁き人→幽霊街のコンボは、どれだけ早くても3ターン目なのである。
一方でリシャーダの港は追加の土地1枚、不毛の大地に至っては相手に特殊地形があれば何時でも土地を縛るor割ることが出来る。レオニンの裁き人を初手に持ってるor引いてくる(引き増しは出来ないことは前述しているな?)確率や、そもそも土地一枚でキープをするのか?といったことを考慮すれば、視聴者諸兄に聞く必要はないだろう。そう、レガシーデスタクはモダンと比べて序盤から対戦相手の土地に干渉する機会が多いのだ。しかもそれを継続して行う。
リシャーダの港が幽霊街や廃墟の地、不毛の大地など、多くの土地を割る土地と違うのは、単体で繰り返し使えるという点である。
リシャーダの港と土地一枚立たせておけば、相手のアップキープに起動するだけで、毎ターンソーサリータイミングの呪文に使えるマナを1つ減らせる。そしてこちらはバイアルからクリーチャーを展開できる。レガシーデスタクにおけるプランAとは正に相手の動きを阻害しながら展開して、さらに妨害していく攻防一体の動きなのである。相手のマナ減らした上で、サリアでコスト追加するって、エグいよね(ゲス顔)。相手がまともに動けるようになった頃には、こちらの脅威が既に相手のキャパシティを超えている、というのが理想的な動きである。レガシーデスタク握ってる人は多分これが一番脳から汁が出るのだと思う。私はジョバジョバ出る。
ただ、毎試合毎試合そんな良いハンドが来ることはない。そうは問屋が卸さないってものである。リシャーダの港がなくて相手の土地を継続して縛れないことはよくあるし、モダンはリーガルじゃないから当たり前だ。そんなときこそプランBなのである。
もしも石鍛冶に「瞬速」と「打ち消されない」の二文がついていたら、レガシーからも追放されていた可能性があるだろう。そんなアホが考えた「最強クリーチャー」を生産できるのがバイアルである。蓄積カウンターの数と点数で見たマナコストが合致している場合に限られるが、ルールの向こう側にぶっ飛ぶこのカードの強みはなんと言ってもこの2つなのだ。そしてピッチスペルの強みについて余談の中で簡単に述べたが、土地を使わずにクリーチャーを展開できることは、手札があれば相手に常に「クリーチャー?除去?ブラフ?」の3択を突きつける。
プランBではクリーチャーデッキである点を最大限活かしていく。こちらから攻めることで、相手に対応を迫るのだ。ルーンの母はバイアルから相手のエンド前に出せば即対応を迫ることになるし、サリアを敢えて土地から出して、除去を切らせたところで相手のメイン前にバイアルからもう一回サリアorエンド前に石鍛冶、といった動きで相手の動きを力技で妨害していく。そんなんで大丈夫なの?と思われるかも知れないが、意外と何とかなる。多くのデッキには引き増しをするためのカードが入っている。得てしてそれは単体で見れば強くは無い。渦巻く知識や思案はこちらの動きに対する解答を引きにいくカードではあるが、明確な解答そのものではないのだ。そしてそれらを唱えるということは、解決に使うためのマナを消費した、つまりそのターン中に応手を打てる確率を減らしたことになる。
結果として相手がドロースペルを使って解決を引けたとして、それをまた別な妨害で対策していく。例えば、サリアを嫌がる相手が除去を探した。ならカラカスを出す。手札のオーコを出したいから先出しした指定【オーコ】の破棄者を何とかしたい、と睨んだら、除去されたときのために亡霊を手札に控えておくか、相手に除去を打った後使えるマナが足りないのならちらつき鬼火でちらつかせても良いだろう。
プランBは兎に角相手のやりたいことをなるべくさせない事が大切だ。そのために、相手が今何をもっていて、なにをしたくて、なにをされたくないのか、それを予測していくことが重要である。読み、という不確定な情報は、1つ間違えると簡単にひっくり返される危険性もある。しかし、前述しているが、相手の手札も有限、完璧な完全解答をもたれていることの方が少ない。それを理解しつつも、相手の100点の動きをいかに70点にして、こちらがどうすれば80点の動きになるのかを考えていく。そこらの細かな解説は他の有識者に任せる。頭で考えていることをそのままだすと、せっかく形式張って書いている本記事がいきなり(ぴょーん)とか(ズバババー)とかよく分からない擬音のオンパレードになりそうだ。
そしてプランCについて。基本的にはプランBと同じなのだが、違う点がいくつかある。それは、
・バイアルがないから基本的にソーサリータイミングの動きになる
・リシャーダの港を後から引いてもしばらく使えない
・ルーンの母を1ターン目に出せるor除去を構えられる
という点だ。プランCはバイアルがなくて、ルーンの母か除去を持っていると安心感が段違いだ。次点で石鍛冶になる。サリアだけでは弱い。
バイアルがないことでさらに読み、予測が重要になってくる。バイアルなくてもデスタク上手に使えるプレイヤーがデスタク上手い説まである(私はバイアルあっても下手だからゴミムシだ)。お近くにレガシーデスタク上手な人がいたら是非対戦をチラ見して欲しい。特にバイアル無いとき。
クソキープについては割愛する。
~プランはあくまでプラン~
前項でプランニングを説明したが、対戦は流動的な生もの、攻守はあまり変わらないときもあれば、目まぐるしく変わるときもある。
常に考えておいて損がないこととして、プランニングの切り替えである。例えば、相手に合わせて動くAのプランで望んだが、相手のハンドが想定外に悪い、と判断したらプランBへ切り替えて一気に攻めに転じる。
反対に、相手の展開が思ったより早いときは、プランBからプランAに切り替えて息切れするまで捌く。
これもまたクリーチャーデッキだからこそ出来る柔軟な動きである。ヘイトベアーは妨害であり打点要員、そして、時には自分のライフを守る壁になる。
一方でバイアルをカウンターや対策カードで止められ、プランCを余儀なくされるときもある。が、バイアルをカウンターされた時のプランCは往々にして強い。何故なら、先手1ターン目のバイアルを止めるカウンターは2種類、どちらも手札を二枚使って一枚を打ち消す。相手も渋々このカードを止めた、ということを理解すればするほど、プランCは遂行しやすくなる。
対策カードで処理された場合も、相手のハンドはあまり良くない、と思ってしまうべきだ。相手が対策カード込みで完璧なハンドなら、それはもう自分の引きの悪さを呪うしかない。今日は自分の日じゃなかった、それだけのことだ。
なんかいきなりトレパン脳になったな?と思われたかもしれないが、事実トレパンになることは大切だ。勝ちどきを見失うと、打点の低さ的にもダラダラと泥仕合を続けることになる。攻めると決めたら攻めるのだ。
また、このアーキタイプは引き増しが出来ないと伝えてあるが、だからこそ1ドローの価値が高い。例えば、初手ではリシャーダの港が無いからプランBを想定していたが、2、3ターン目にリシャーダの港を引いてこれたら、プランAにシフトしてあたかも最初からこれを狙っていたかのように澄まし顔しておく、石鍛冶の神秘家で梅澤の十手をサーチしておいたが、殴打頭蓋が手札にきたので、どちらも出せるように一度構える、護衛募集員で聖域の僧院長をサーチして、指定1で出すつもりでいたが、どうやら2マナの除去もありそうで蓋が出来るか解らない、ドローでちらつき鬼火を引いたため、魂の洞窟から僧院長を出して2マナ除去を使わせ、バイアルからちらつき鬼火を出してすかす、等々本当に対戦は生ものなので完全な文章化は難しいが、ドロー1枚で選択肢が無限に思えるほど広がることを忘れてはいけない。勿論それが平地だったとしてもだ。
~これ以上の文章化は私には出来ない。あとは実際に握って回してみよう~
今月も一万字を超える文章を展開してしまった。これでストーリーを作る力があれば、フェス帰りっぽいお兄さんの要望通り、ケータイ小説的な何かを書くことが出来たかもしれない。
だが今の私の興味はギルティギアだ。前記事で出てきた友人がこよなく愛する作品を、やってみたいと思いやり始めたが、私が購入した作品はシリーズ全体で見るとやや駄作のようだ。そして思った以上に修羅の国でやばい(こういうところの語彙力よ)。ちなみに私の所有しているゲーム機はPS2と64とゲームキューブだ。実に10年以上前のゲームをリサイクルショップで購入して楽しめる辺り、まだまだ見た目おっさん中身子どものままのようだ。
他の人からするとかつての思い出になるのだろうが、初見というものは常に新しい。私にとっては新鮮なことばかりだ。今月で件のお店が閉店して二年、あそこで真剣に取り組み、又笑い合った日々もすでにかつての思い出なのだが、あそこで手に入れた有形、無形のもの達が、私に新たな知見を与えてくれている、ということを嬉しく思う。
願わくば本記事も誰かの新しい知見になれば、とは思わない。あくまで私が私に解るように、私の心をエモーショナルにさせるように書いた。読みにくい文章を今回も読んで頂き、ありがとうございます。
今度はSeagal氏とEDHの出会いとか、なぜSeagal氏が自分のエルフを焼かれることに快感を覚えるようになったか(快感を覚えてなかったかもしれない)、とか、そんな記事、読んでみてぇなぁ、、、
~増補~
誤字脱字の修正をせねばせねばと思っている間に、あれよあれよと再生数が伸びてしまったが(投稿から数日で200件近い閲覧ありがとうございます)、熱心に研究されている方、くま様からURL転記承諾を得たこともあり、修正の他にこちらへ補足事項を記載していくことにする。具体的な点としては、視聴者諸兄が気になったであろう点として、
①なんで初手でそこまでゲームプラン練るの?
②モダンの説明少なすぎじゃね?
③そんなことより亡霊の評価教えろよ
の3点を補足していく。
①なんで初手でそこまでゲームプラン練るの?
これはデスタクの様々な要素が絡んでくるのだが、大きく2点説明していく。
1)リシャーダの港も不毛の大地も幽霊街も万能では無い
確かに強いカードなのだが、どれも自分の動きを捨てて使うものであることを忘れてはいけない。
不毛の大地は分かりやすいだろう。自分の不毛の大地と相手の基本でない土地の1対1交換をする。自分が使える土地も1つ少なくしているのだ。
バイアルがあるときは剣を鋤にを構えられる程度(つまり平地一枚)あれば最低限問題は無いのだが、バイアルがなかったときはどうか。
1ターン目ルーンの母、2ターン目不毛起動で土地破壊、3ターン目土地置いて2マナで何も出来ず。不毛で土地破壊したけど、その後なんの圧もかけられていない。それでは不毛を使った意味が薄いのだ(勿論相手の虎の子のボルカを割ったのなら値千金なのだが)。
リシャーダの港についても同じことが言える。使用したことのない人がよく思う、「実質2マナで1マナ縛るって、弱くね?」という感想だ。バイアルがあるなら2ターン目からこれでもかというほど起動する能力であるが、バイアル無しなら起動するのは最低でも3ターン目からだ(ルーンの母、サリアと繋げた上で両方とも生き残っていた場合)。レガシーなら2ターンでゲームをきめるデッキが環境にある以上、遅すぎるのだ。
上記のように、起動をためらうような状況や、起動するまでに時間がかかる手札の場合、途端にこれらのカードは無色しか出さない弱い土地になる。正直プランCは平地が1番強いとひしひしと思う。
2)バイアルも万能では無い
バイアルは、ルールの向こう側にぶっ飛ぶカードだが、こちらも決して万能では無い。蓄積カウンターの増加を待たなければならないからだ。本格的に仕事をし始めるのは3ターン目、2マナのクリーチャーを出せるようになってようやくなのだ。
環境的にモダンでよくあるのだが、バーンやアグロに踏み潰されて負ける、というのはデスタク負けパターンあるあるだ。だからこそブレンタンの炉の世話人がサイドの候補に挙がる。兎に角苦手。特に紛争ズー辺りに先手取られたら生きてる気がしないのだ。
この2点から察しの良い視聴者諸兄はお気付きだろう。序盤から攻め立てられると弱いのがデスタクだ。流石にバイアルのカウンターが3つ乗って一進一退なら大抵の相手に有利は間違いないが、そこまでに押し切られると弱い。その点を加味して1番仮想敵にやられたくないのは、全つっぱの最速ビートダウンプランを取られることだ。そしてそこに追いつけるように初手のゲームプランを基本に考えていくように私はしている。
②モダンの説明少なすぎじゃね?
認めよう。そして1つお伝えしたい。血染めの月が環境的に幅をきかせてないのなら、エルドラージ&タックスにする方が私は好みだ。
理由としては
・先手2ターン目の選択肢が増える
の一言に尽きる。
仮に白単でモダンデスタクの2ターン目の動きは何か考えたとき、サリアを「焼いて下さい」と差し出すか、ルーンの与え手がいる状態で石鍛冶を安全に下ろすか、除去を構えるか、の3択になる。レオニンの裁き人は前述の通り、3ターン目幽霊街とのコンボに使いたいからヴァラクートやトロン以外で選択肢に入ることは少ない。ぶっちゃけ少ないのだ。3ターン目以降はこちらの強みを活かせる場面が増えるので、そこまでに強い動きが出来れば、ゲームを掌握するのが容易になる。特に難題の予見者を2ターン目に出すのはいささか反則くさいし、プランBを主軸に戦う上で、強力なクロック源にもなってくれる上記の難題と変位エルドラージを使える(しかも両方とも2ターン目着地が可能)点で白単よりも軍配が上がると思う。何よりレガシーよりも強いカードを叩きつけた方が早くて強い環境だ(二回目)。血染めの月がお近くの環境に多くいるのなら聞き流して欲しい。ただ、モダンならエルドラージ&タックスの方が白単よりも良い感触だった、というのは後述する亡霊を手に入れた後でも変わらなかった(メタゲームに乗らないから間違っているのかもしれない。当然安定性は落ちるからな)。
③そんなことより亡霊の評価教えろよ
強いよ。そんなわかりきってる説明じゃダメか。何が強いか
1:3マナであること
基本にバイアルのカウンターは3で打ち止めだ。そこから出せる選択肢として存在している点が先ず高評価だ。
2:土地以外なんでも触れること
土地に干渉することをコンセプトの1つにしているアーキタイプで土地以外に干渉できるカードが弱いわけがない。他のアーキタイプでも弱いわけがない。正直スペルを止める、カードを引くのを咎める能力以外のカードが下環境でコイツと比較され続けることが可哀想になるくらいだ。なにより、特定のアーキタイプに120点、他で50点のカードを入れるより、ほぼ全てのアーキタイプに80点で対応できるコイツを入れた方が裏目が少ない。特定のアーキタイプに120点のカードをサイドボードに押し込むことが出来るくらい強い。
3:返さない
この手の能力は場を離れると返してしまうのが常だったのだが、返さないのは流石に強い。オーコが鹿に変えにくい(鹿にするとスピリット貰えないから)し、そのオーコを処理できてしまう。ついでに(一時代を築いたカードに使って良い言葉ではない)神Jまで処理できる。そしてコイツが聞かない相手に対してはサイド後真っ先に抜けるカードなので、サイドボーディングがしやすい。異常だぞ。
これくらいで良いだろうか。それでは皆様、素敵なMTGライフを楽しんで下さい。
レガシーの中ではかなり安価に作成することが出来、高騰を続けるデュアルランドに触れる必要が無く、レガシーにおいて5番目に難しいとされる。それがデス&タックス、通称デスタクである。
私がこのデッキを握り始めて早二年半、mtgを始めてから通い詰めた、件のお店で手に入れた絵柄やエキスパンションシンボルの違うキーパーツ達は、劣化していく二重スリーブの外側を替えながら今日も私の一人回しを手伝ってくれている。
勿論新弾で手に入れた強力なカードや、メタゲームに合わせた調整を、今の最寄りのカードショップさんで適宜行いながら(ついでに日頃のストレスを発散するが如くパックを衝動買いしながら)日々微妙な変化を楽しんでいる。話題になるあの亡霊は早いところ値下がりが値上がりして欲しいものだ。今くらいの値段だと悪い癖が出る(無理矢理パックから当てようとする)。
ただ、ここ半年以上対人戦からは離れてしまっている。理由はもう書くまい。
スポーツ選手などが、ブランクや試合勘が鈍ることを嫌うように、私も事このアーキタイプに関しては試合勘が鈍ることをよく思わない。なぜなら、このデッキは回すことが難しい。そして、私の手持ちのモダン&レガシーデッキ達で唯一「楽しんで勝つ」ではなく「勝ちを楽しむ」デッキだからだ。
この状況下となり三ヶ月を過ぎた頃から、私は本記事を執筆しなければと密かに思っていた。記憶というものは常に曖昧で、良いことも悪いことも美化されていく(悪いことはトラウマにもなる)。しかし、動き一つ一つを言語化することの難解さから後回しになってしまっていた。
しかし気づけば11月。あの日からもう二年が経つ。今年度私はmtgで何かを成し遂げたか?自分の好きなことを楽しみはしたが、それだけだ。
よって今回は自分のメモ書きも兼ねて、未熟者のままの私が得てきたものを此処にお供えすることにする。なぜお供えなのかは私の昨年の記事を読んで欲しい。
注意として、私は半年以上対人戦からは離れてしまっている。若干知識が化石となっている点もあるかもしれないが、何卒ご容赦を。
~先ず己を知れ~
デッキリストなどは各自サイトや記事などで参考にして欲しい。必須パーツの名前や用語がガンガン飛び交うが、あくまで動かし方、考え方に特化したものとしたい(カード1枚1枚の考察やメタに合わせた採用基準なんて説明してたら年が明けてしまう)。
デスタクはアグロの皮を被ったボードコントロールデッキだ。キルターンの速度としては、
高速コンボ>アグロ・バーン>ミッドレンジ・トロン等ランプ≧デスタク≧コントロール・ロック
と言った具合だ。
これは最近手に入れた亡霊や執政官が入る前からの、私の認識であり見解である。最近このアーキタイプを熱心に考察されている方がいらっしゃり、その方とは考え方が違うのかもしれないが、私が握るデスタクは、間違いなく「アグロの皮を被ったボードコントロールデッキ」だ(熱心に考察されている方の記事は恐らく白単ヘイトベアーで検索すると出てきます。URLなどは載せません、勝手にすみません)。
訂正:執筆者様よりURL転記の許可が下りました。誠にありがとうございます。
https://gatheringbase.com/monowhite-hatebear-update/
バイアルが入ってるのに?除去少ないのに?クリーチャーデッキなのに?と疑問符が浮かぶ視聴者諸兄がいることだろう。疑問に対して疑問で返すのは失礼かもしれないが、デスタクと対峙したことがあるなら問いたい。
デスタクと対戦していて「やりにくさ」を感じたことはありますか?
非常に抽象的な表現なのだが、この「やりにくさ」というものを相手に押し付けるのがデスタクの強みであり、モダンやレガシーという各色、各エキスパンションの強豪が群雄割拠する中を駆け抜ける力なのだと思っている。またそれが、ランプデッキやコントロールデッキにおけるリセット呪文や、フェアデッキに入りうるカードでは太刀打ちが難しいフィニッシャーを採用せずに、コントロールデッキとして成立している理由でもある。
抽象的すぎるので疑問にもひとつずつ応えていこう。
~バイアルは己のためならず~
バイアルは部族デッキのキーパーツ、ここからロードが出てやたらデカい魚や人間に踏み潰されたPWも多いことだろう。
バイアルこと霊気の薬瓶はこのアーキタイプでも、キーカードである。このカードを再序盤に置けるか否かで後述のプランをどう選ぶかが決まる。
だが、主となる運用方法は他の部族デッキのように手札の高速展開や打点の向上ではない。むしろ対戦相手に合わせて使うことの方が多い。代表的なのはちらつき鬼火のちらつき能力だろう。相手の除去や能力に合わせて使うことで、それを無かったことに出来る。考え方としては後出しジャンケンに近い。自分で勝ち負けあいこをきめることが出来る。自分のゲームプランが優位に進むように、カードを使っていけば良い。
また、攻めに転じるときにも有用に使える。これは先に上げた部族デッキのような動きでもあるが、このアーキタイプにはロードはいない、代わりにヘイトベアー、システムクリーチャーと最強の2マナ、石鍛冶の神秘家がいる。それをインスタントタイミングで出していき、盤面を制圧する。
すまない語弊があった。盤面を制していく。制圧は出来ない。
ただ、この熊、システムクリーチャーと石鍛冶の神秘家を妨害兼打点として換算している点が、デッキのキルターンを大きく遅くしている点でもある。より攻撃的に寄せたいならセラの報復者やミラディンの十字軍など、純粋なビーターを多めに採用することをオススメする。
~除去はお守り~
モダンなら流刑への道、レガシーなら剣を鋤に。白が絡めば入れたくなる優良除去カードである。モダンならレオニンの裁き人とのシナジーで実質デメリット無しにもなる。
先にこのデッキは昔からボードコントロールと評しているが、ならば何故他の除去を入れないのか?昨今は亡霊のが追加の除去として入っているが、なにも除去をするだけがコントロールではない。
打ち消しを持たない色で?とさらなる疑問符が出ただろうが、要は、対戦相手の貴重な選択肢を無駄にさせれば良いのだ。それが相手の「やりにくさ」に繋がる。
例えば、1ターン目ルーンの母(モダンなら与え手と読み替えて貰って良い)を出したとき、相手は何を思うか、相手がフェアデッキで、稲妻やプッシュが手札にあるなら真っ先に使うだろう。何故ならサリアや石鍛冶等、もっとイヤな後続を除去できなくなるからだ。
デスタクを握り続けて一年ぐらいしてから、私が相手の思考回路を読むために念頭に置くことが1つできた。基礎的なことで、当たり前のことだが、
相手の初手はどれだけ多くても7枚で、入ってる除去もどれだけ多くても一種4枚まで
ということだ。
相手がフェアデッキだと仮定して、単体除去4土地3でキープしてくることは殆ど無い。相手が仮にそれで自信満々にキープしてきたら、自分のデッキがバレていただけだ。トロンに踏み潰されてしまえ。
対フェアデッキなら握っている除去はドローも含め多くて3枚と仮定している、その3枚を相手の打ちたくないところに打たせれば、おのずと後続が生きてくる。ルーンの母とサリアと石鍛冶を除去されても、その後に適当な生物と石鍛冶から拾ってきた装備品が安全に降りれば、まだゲームは優位に勧められる。何故なら相手は三枚を処理するために貴重な除去とターンを無駄にしたからだ。
相手に構えられたら?そのためにバイアルがある。前述のように基本は後出しジャンケンだ。相手の動きに付き合った方がフェアデッキなら組みしやすいことが多い。
でもバイアルが初手にある確率なんてそんなに無いだろ、わざわざ引きにいくのか?と思っている諸兄がいるだろう。私はそんなことはしない。
このアーキタイプにサイドを除いて入る1マナ圏は基本12枚、バイアル、ルーンの母、そして剣を鋤に。試合によって優劣があるものの、相手が分からない段階でこの3種が初手にあり、過不足無くプレイできるかどうかが、キープの大きな判断材料となる。
初動バイアルはこのアーキタイプのブン回り、ルーンの母は除去の強要であることは、このまでの説明で何となく理解して頂けただろうか、では剣を鋤にはどんな役割か。わかりきった説明をすれば相手の驚異への対処だ。
モダン&レガシーなら序盤に降りた化け物がそのままゲームをきめることはザラである。バイアルは化け物を置く猶予を与えた上でも、自由にクリーチャーを出せる能力はそれ以上の価値がある。ルーンの母は飛行や威迫、トランプルといった回避能力を持たない化け物を悠々と止めてくれる。相手もそれが分かっているから、化け物を下ろすターンを遅らせてでも除去を切ってくれる。つまり残れば絶大なボードアドバンテージ、除去を切らせればこちらのテンポアドバンテージという、相手としてはイヤな2択を産んでくれる。そして剣を鋤には、優良除去の名に恥じず、化け物を平地1つひねるだけで農場に送ってくれる。
そしてこのアーキタイプの構造上、2マナより重いカードは相手に何かしらの対応を迫るカードのオンパレードだ。インスタントタイミングで相手の驚異を捌いて、自分の脅威を叩きつける。相手へ対応を迫っている間にこちらは盤面を整えていく。
フェアデッキの基本的な立ち回り方かもしれないが、個々人の打点が低い連中が多い以上、この動き方は他のアーキタイプよりも重要になってくる。読み違えや相手に打たされて負ける、なんていうこともしばしばあるため、確実性は他2つより劣り、自分のプレイスキルにも左右されるが、貴重なお守りとして4枚採用されている。
そんな当たり前のことをつらつらと並べるな、コントロールと銘打つならもっと除去を詰め、と諸兄と共に相手の盤面デストロイヤーな私からもツッコミが現在進行形で入っているのだが、それは致しかねる。何故ならクリーチャーデッキだからだ。
~クリーチャーデッキなのに?クリーチャーデッキだからだ~
バニラよりは何かしらの能力がついてる方が良い。
強烈なマナレシオを誇るクリーチャーを除けば、多くのmtgプレイヤーはそう思うだろう。ドラフトの選考理由もメリット能力持ちの方がバニラより点数は高くなる。
しかし構築となればどうだろう、例えば、所有しているかどうかは置いておいて、赤単色のデッキでメインボードに採用するなら、血染めの月と月の大魔術師、どちらの方が採用したくなる?
多くのプレイヤーは血染めの月を採用するだろう、五枚目が欲しければ月の大魔術師を入れる選択肢もあるかも知れないが、同じ能力なのに何故採用に優劣がつくか、それは月の大魔術師がクリーチャーだからだ。
クリーチャーは恐らくパーマネントの中で最も処理されやすい。戦闘で負けたら場を離れるし、多くのアーキタイプで採用される「除去」とは大抵はクリーチャーを除去するものを差す。相手に戦闘ダメージを与えられるというメリットはあるが、それ以上に相手に対処されやすいという欠点が目立ってしまう。
話をデスタクに戻そう。デスタクはクリーチャーデッキである。ほとんどの人間がどのリストを見ても大方そう思うだろう。
しかしこのデッキはコントロールデッキだ。トンチンカンなことをいってるように聞こえるがコントロールデッキだ。先に述べているがこのデッキの強みとは対戦相手に「やりにくさ」を与えることだ。血染めの月のような特定のデッキに絶望を与える一枚は必要ない。むしろ、クリーチャーであることを最大限活かして相手をコントロールしていくのだ。
ルーンの母の強みを説明した際に、場に残ればボードアドバンテージ、除去を切らせればテンポアドバンテージ、と述べた。これはデスタクに採用される全てのクリーチャーに、対戦相手によって差は生まれるが当てはまる(ルーンの母はその中でも絶大なボードアドバンテージを産む)。
スレイベンの守護者、サリアは相手の非生物呪文を徹底的にマークし続け、ちらつき鬼火は出た時点で八面六臂の活躍をした上で飛行3点クロックという無視できないダメージソースとなり、石鍛冶の神秘家が引っ張ってくる三種の神器は2ターン仕事をすればゲームを終わらせるのに十分なカードパワーだ。
レガシーならここにほぼ全てのクリーチャーを引っ張ってきて、明確なキラーカードへアクセスする護衛募集員、チャリスおばさんことコンボ殺しとフィニッシャー封じと自軍の守りも固められる聖域の僧院長、指定【オーコ】、指定【神J】、指定【騙し討ち】と相手のフィニッシュムーブを押さえ込むファイレクシアの破棄者が脇を固める。
モダンなら「探す」行為に2マナという軽くない制約を与えるレオニンの裁き人、ビーターとしても優秀、基本で無い土地はタップインさせ、呪文を各ターン1枚までしか唱えられなくするエメリアのアルコン、(マナさえあれば)何度でもちらつき鬼火こと変位エルドラージなどが強固な布陣を築く。
どれも相手に強烈な制約や、計算を狂わせるカード達である。やっぱりビートダウンじゃないか!!と思っているかもしれないが、いずれもクリーチャーなのである。流刑への道が打たれればすぐに場を離れる。だが、それで良いのだ。すぐに墜ちるスタッツであること、そして、すぐにゲームをきめられないことが、このデッキをクリーチャーデッキでありコントロールデッキたらしめている。
すぐにゲームをきめられないということは、相手に何かしらの選択肢を残すということだ。そして、mtgというカードゲームは99%近くのカードが、唱えることにマナを必要とする。どぎつい制約や強力な妨害能力を持つカードに目がいきがちだが、このデッキの根幹となっているのは、相手のやりたい動きに対して、相手が使えるマナを減らす、という考え方であり、それがこのデッキにおけるコントロール要素なのである。盤面を掌握するのでは無く、相手の計算を狂わせて、相対的に優位な盤面を築いていく。
例えば、スレイベンの守護者、サリアの能力はアメジストのとげという置物アーティファクトと全く同じである。サリアの能力自体を可能な限り運用し続けたいのならば、サリアよりアメジストのとげの方が(少なくともメインボードでは)有用である。何故ならサリアは稲妻で焼かれるし、剣を鋤にで農場に送られるし、プッシュで蹴落とされるからだ。おまけに伝説のクリーチャーであるため並べることも出来ない(アメジストのとげは一応並べられる)。
ただ、サリアはあくまで序盤の嫌がらせ(褒め言葉)である。他のヘイトベアー達にも言えるが、デスタク側からすれば「どうぞ、焼いて下さい」と出すカードである。このカードを焼くために稲妻を2マナで唱えるなら、相手はそのターン他の行動が取れなくなる。しかし、焼かなければ後続のPWの着地が遅くなったり、意志の力に1マナという強烈に重い(ピッチスペルが強いのは0マナで打てるからであって、マナを支払った途端弱くなる。対価となるコストも支払っているからだ)コストを追加する。1ターンの貴重なテンポと、1対1交換を強要する。
mtgをある程度やっている人は感覚的に「相手に除去を打たされた」という経験をお持ちではないだろうか。その除去はゲーム中強かったか弱かったか考えたとき、恐らく弱かったはずだ。何故ならこのカードゲームで相手に除去を打たされた、というのは、自分はしたい動きが出来ず、相手の動きを何とか食い止めようとした、つまりは後手に回らざるを得なかった時の動きだからだ。殴り合いを制するプランを取っているアーキタイプであればあるほど、これほど屈辱的なことはない。
このように常に相手に選択肢を与える脅威を叩きつけることで、相手のしたい動きをさせない、相手の応手がなくなったところで、こちらは着実に、相対的に優位な盤面を整えていく。何故相対的か、相手の応手がなくなる、ということは相手は自分のやりたい動きを展開していく以外の選択肢がないからだ。そして、それを完全に止めることはこのアーキタイプでは不可能だ。何故なら相手を妨害していたのは置物ではなくクリーチャー。つまりこちらの勝ち筋に繋がる打点要員でもあるからだ。仮に完全に止める、という選択肢をとりたいのなら、青白系のコントロールかランタンコンを握った方が良い。
私のつたない文章力でどこまでお答え出来たか不安ではあるが、最初に出てきた疑問に答えたところで、このデッキの勝ちまでの道のり、ゲームプランニングを考察していく。
~基本のプランABCとその優先順位~
先に申し上げておくが、このアーキタイプに追加のドローはほぼない。かろうじて火と氷の剣が仕事したときとあいてが自分より遅いコントロールで、宮殿の看守が出たときぐらいだ。前者はほぼ勝ちに等しく、後者は1/60を引き当てねばならない。モダンでも、石鍛冶の神秘家解禁により、引き増しのカードの必要性は減った(解禁前はスレイベンの検査官か前兆の壁を投入して、引き増しすることで息切れを防いでいた。入れても良いと思う。それこそこれからデスタク作りたいけど石鍛冶まで手が伸びない、なんて人がいたらは是非オススメする。普通に安くて強い。バイアルだけは頑張って)。
ということは、このアーキタイプにおけるゲームプランニングとはほぼ初手で決まっていると言っても過言ではない。もし取ったプランで何も出来なかったら諦めよう。それは読み違えた自分が悪い。そのため、各フォーマットで仮想敵(ここは個々人の通うお店やmtgをやる環境、その時その時のメタゲームによる)に対して、このプランでこういう風にしていけば6:4で勝てる、と初手で軽くシミュレーションすることが大切だ。6:4なのは何故か、前述のように引き増しはない。5ターン連続で土地を引く(これでも少なく見積もってる)、某尊師のような引きをすればどれだけ初手が良くても負けるからだ。
では、どんなゲームプランを考えるのか。基本はA.B.Cの3種、後はCからの派生になるかも知れないが(なんか面白そうだからやってみっぺ)と思ったクソキープ(そんなときに限って右手がシャイ○ングフィンガーするのだ。だから貴様は人並みにmtg経歴が伸びてきたのに成長せんのだこの阿呆が)である。それぞれ簡略に説明すると
A:バイアルがあって、相手の動きに合わせて動く
B:バイアルがあって、こちらから攻めていく
C:バイアルはないが、こちらから攻めていける
クソ:例1.え、石鍛冶3枚もきてんじゃん、1枚ぐらい通るっしょ!(尚通らず)
例2.不毛4枚?よっしゃ相手のポスト根絶やしにしたれ!(尚1ゲーム目の初手、相手青白奇跡で絶望)
例3.ルーンの母、トミク、平地、カラカス二枚、リシャーダの港。よし、デプスなら勝ったな!!(尚相手エルポスで撃沈)
レガシーならアルファベット振ったとおりにA>B>Cの順に強い、というかレガシーのデスタクはAの動きを前提にデッキが構築されている。
ただ、モダンではB>A>Cとなることに留意して欲しい。レガシー以上に多様なアーキタイプが並び、基本的にパワーカードを叩きつけた方が早いし強い環境であるのも理由の1つとしてはあるが、それ以上の理由がある。そしておそらく、熱心に研究されている方と私とで認識が異なる理由でもある(まとめサイトにも掲載されているので是非見て欲しい、全く面識ありませんがおめでとうございます!)。
それは、「リシャーダの港」と「不毛の大地」が使えるかどうか、ということである。
ここまで散々クリーチャーデッキだうんぬんかんぬんいってきたもう少しで生物学的にも中年が、今更土地のあるなしなんて、ほざくな!と言いたい諸兄も多いことだろう。しかし、これに関しては、上記二枚がモダンリーガルにならない限り、最早議論の余地がないのだ。モダンホライゾンで収録されることを祈って欲しい(多分ない)。
レガシー算入されていないPW達に上記二枚を軽く説明をすると
リシャーダの港:1Tで相手の土地を一枚タップできる。
不毛の大地:Tサクリで基本でない土地割る。
リシャーダの港については、使った、使われた人にしか分からない面倒くささなのだが、不毛の大地については、基本土地割れなくなった代わりに、相手に代わりの基本土地を与えない幽霊街と認識して貰って良い。
単にカードの説明されただけでは分からないだろう。これらのあるなしでプランの優先順位がかわるのは、2ターン以内にこちらから相手の土地を縛るor割ることが構造上出来るor出来ない、という所に繋がる為である。
モダンのデスタク(もしくは白単ヘイトベアー)で、相手の土地を割るのは、ヴァラクートやトロンなどを除いてどれだけ早くても3ターン目からになる。何故なら、モダンのデスタクで幽霊街が最も強いのは、レオニンの裁き人が出ている状態で、かつ相手が制約に支払うマナが足りない状況で起動した時だからだ。2ターン目からそれをやりたい!!といって猿人の指導霊を突っ込むくらい気合いの入っているランデス狂でもない限り、多くの人はレオニンの裁き人がいる状態で幽霊街の起動を目指すはずだ。そしてレオニンの裁き人→幽霊街のコンボは、どれだけ早くても3ターン目なのである。
一方でリシャーダの港は追加の土地1枚、不毛の大地に至っては相手に特殊地形があれば何時でも土地を縛るor割ることが出来る。レオニンの裁き人を初手に持ってるor引いてくる(引き増しは出来ないことは前述しているな?)確率や、そもそも土地一枚でキープをするのか?といったことを考慮すれば、視聴者諸兄に聞く必要はないだろう。そう、レガシーデスタクはモダンと比べて序盤から対戦相手の土地に干渉する機会が多いのだ。しかもそれを継続して行う。
リシャーダの港が幽霊街や廃墟の地、不毛の大地など、多くの土地を割る土地と違うのは、単体で繰り返し使えるという点である。
リシャーダの港と土地一枚立たせておけば、相手のアップキープに起動するだけで、毎ターンソーサリータイミングの呪文に使えるマナを1つ減らせる。そしてこちらはバイアルからクリーチャーを展開できる。レガシーデスタクにおけるプランAとは正に相手の動きを阻害しながら展開して、さらに妨害していく攻防一体の動きなのである。相手のマナ減らした上で、サリアでコスト追加するって、エグいよね(ゲス顔)。相手がまともに動けるようになった頃には、こちらの脅威が既に相手のキャパシティを超えている、というのが理想的な動きである。レガシーデスタク握ってる人は多分これが一番脳から汁が出るのだと思う。私はジョバジョバ出る。
ただ、毎試合毎試合そんな良いハンドが来ることはない。そうは問屋が卸さないってものである。リシャーダの港がなくて相手の土地を継続して縛れないことはよくあるし、モダンはリーガルじゃないから当たり前だ。そんなときこそプランBなのである。
もしも石鍛冶に「瞬速」と「打ち消されない」の二文がついていたら、レガシーからも追放されていた可能性があるだろう。そんなアホが考えた「最強クリーチャー」を生産できるのがバイアルである。蓄積カウンターの数と点数で見たマナコストが合致している場合に限られるが、ルールの向こう側にぶっ飛ぶこのカードの強みはなんと言ってもこの2つなのだ。そしてピッチスペルの強みについて余談の中で簡単に述べたが、土地を使わずにクリーチャーを展開できることは、手札があれば相手に常に「クリーチャー?除去?ブラフ?」の3択を突きつける。
プランBではクリーチャーデッキである点を最大限活かしていく。こちらから攻めることで、相手に対応を迫るのだ。ルーンの母はバイアルから相手のエンド前に出せば即対応を迫ることになるし、サリアを敢えて土地から出して、除去を切らせたところで相手のメイン前にバイアルからもう一回サリアorエンド前に石鍛冶、といった動きで相手の動きを力技で妨害していく。そんなんで大丈夫なの?と思われるかも知れないが、意外と何とかなる。多くのデッキには引き増しをするためのカードが入っている。得てしてそれは単体で見れば強くは無い。渦巻く知識や思案はこちらの動きに対する解答を引きにいくカードではあるが、明確な解答そのものではないのだ。そしてそれらを唱えるということは、解決に使うためのマナを消費した、つまりそのターン中に応手を打てる確率を減らしたことになる。
結果として相手がドロースペルを使って解決を引けたとして、それをまた別な妨害で対策していく。例えば、サリアを嫌がる相手が除去を探した。ならカラカスを出す。手札のオーコを出したいから先出しした指定【オーコ】の破棄者を何とかしたい、と睨んだら、除去されたときのために亡霊を手札に控えておくか、相手に除去を打った後使えるマナが足りないのならちらつき鬼火でちらつかせても良いだろう。
プランBは兎に角相手のやりたいことをなるべくさせない事が大切だ。そのために、相手が今何をもっていて、なにをしたくて、なにをされたくないのか、それを予測していくことが重要である。読み、という不確定な情報は、1つ間違えると簡単にひっくり返される危険性もある。しかし、前述しているが、相手の手札も有限、完璧な完全解答をもたれていることの方が少ない。それを理解しつつも、相手の100点の動きをいかに70点にして、こちらがどうすれば80点の動きになるのかを考えていく。そこらの細かな解説は他の有識者に任せる。頭で考えていることをそのままだすと、せっかく形式張って書いている本記事がいきなり(ぴょーん)とか(ズバババー)とかよく分からない擬音のオンパレードになりそうだ。
そしてプランCについて。基本的にはプランBと同じなのだが、違う点がいくつかある。それは、
・バイアルがないから基本的にソーサリータイミングの動きになる
・リシャーダの港を後から引いてもしばらく使えない
・ルーンの母を1ターン目に出せるor除去を構えられる
という点だ。プランCはバイアルがなくて、ルーンの母か除去を持っていると安心感が段違いだ。次点で石鍛冶になる。サリアだけでは弱い。
バイアルがないことでさらに読み、予測が重要になってくる。バイアルなくてもデスタク上手に使えるプレイヤーがデスタク上手い説まである(私はバイアルあっても下手だからゴミムシだ)。お近くにレガシーデスタク上手な人がいたら是非対戦をチラ見して欲しい。特にバイアル無いとき。
クソキープについては割愛する。
~プランはあくまでプラン~
前項でプランニングを説明したが、対戦は流動的な生もの、攻守はあまり変わらないときもあれば、目まぐるしく変わるときもある。
常に考えておいて損がないこととして、プランニングの切り替えである。例えば、相手に合わせて動くAのプランで望んだが、相手のハンドが想定外に悪い、と判断したらプランBへ切り替えて一気に攻めに転じる。
反対に、相手の展開が思ったより早いときは、プランBからプランAに切り替えて息切れするまで捌く。
これもまたクリーチャーデッキだからこそ出来る柔軟な動きである。ヘイトベアーは妨害であり打点要員、そして、時には自分のライフを守る壁になる。
一方でバイアルをカウンターや対策カードで止められ、プランCを余儀なくされるときもある。が、バイアルをカウンターされた時のプランCは往々にして強い。何故なら、先手1ターン目のバイアルを止めるカウンターは2種類、どちらも手札を二枚使って一枚を打ち消す。相手も渋々このカードを止めた、ということを理解すればするほど、プランCは遂行しやすくなる。
対策カードで処理された場合も、相手のハンドはあまり良くない、と思ってしまうべきだ。相手が対策カード込みで完璧なハンドなら、それはもう自分の引きの悪さを呪うしかない。今日は自分の日じゃなかった、それだけのことだ。
なんかいきなりトレパン脳になったな?と思われたかもしれないが、事実トレパンになることは大切だ。勝ちどきを見失うと、打点の低さ的にもダラダラと泥仕合を続けることになる。攻めると決めたら攻めるのだ。
また、このアーキタイプは引き増しが出来ないと伝えてあるが、だからこそ1ドローの価値が高い。例えば、初手ではリシャーダの港が無いからプランBを想定していたが、2、3ターン目にリシャーダの港を引いてこれたら、プランAにシフトしてあたかも最初からこれを狙っていたかのように澄まし顔しておく、石鍛冶の神秘家で梅澤の十手をサーチしておいたが、殴打頭蓋が手札にきたので、どちらも出せるように一度構える、護衛募集員で聖域の僧院長をサーチして、指定1で出すつもりでいたが、どうやら2マナの除去もありそうで蓋が出来るか解らない、ドローでちらつき鬼火を引いたため、魂の洞窟から僧院長を出して2マナ除去を使わせ、バイアルからちらつき鬼火を出してすかす、等々本当に対戦は生ものなので完全な文章化は難しいが、ドロー1枚で選択肢が無限に思えるほど広がることを忘れてはいけない。勿論それが平地だったとしてもだ。
~これ以上の文章化は私には出来ない。あとは実際に握って回してみよう~
今月も一万字を超える文章を展開してしまった。これでストーリーを作る力があれば、フェス帰りっぽいお兄さんの要望通り、ケータイ小説的な何かを書くことが出来たかもしれない。
だが今の私の興味はギルティギアだ。前記事で出てきた友人がこよなく愛する作品を、やってみたいと思いやり始めたが、私が購入した作品はシリーズ全体で見るとやや駄作のようだ。そして思った以上に修羅の国でやばい(こういうところの語彙力よ)。ちなみに私の所有しているゲーム機はPS2と64とゲームキューブだ。実に10年以上前のゲームをリサイクルショップで購入して楽しめる辺り、まだまだ見た目おっさん中身子どものままのようだ。
他の人からするとかつての思い出になるのだろうが、初見というものは常に新しい。私にとっては新鮮なことばかりだ。今月で件のお店が閉店して二年、あそこで真剣に取り組み、又笑い合った日々もすでにかつての思い出なのだが、あそこで手に入れた有形、無形のもの達が、私に新たな知見を与えてくれている、ということを嬉しく思う。
願わくば本記事も誰かの新しい知見になれば、とは思わない。あくまで私が私に解るように、私の心をエモーショナルにさせるように書いた。読みにくい文章を今回も読んで頂き、ありがとうございます。
今度はSeagal氏とEDHの出会いとか、なぜSeagal氏が自分のエルフを焼かれることに快感を覚えるようになったか(快感を覚えてなかったかもしれない)、とか、そんな記事、読んでみてぇなぁ、、、
~増補~
誤字脱字の修正をせねばせねばと思っている間に、あれよあれよと再生数が伸びてしまったが(投稿から数日で200件近い閲覧ありがとうございます)、熱心に研究されている方、くま様からURL転記承諾を得たこともあり、修正の他にこちらへ補足事項を記載していくことにする。具体的な点としては、視聴者諸兄が気になったであろう点として、
①なんで初手でそこまでゲームプラン練るの?
②モダンの説明少なすぎじゃね?
③そんなことより亡霊の評価教えろよ
の3点を補足していく。
①なんで初手でそこまでゲームプラン練るの?
これはデスタクの様々な要素が絡んでくるのだが、大きく2点説明していく。
1)リシャーダの港も不毛の大地も幽霊街も万能では無い
確かに強いカードなのだが、どれも自分の動きを捨てて使うものであることを忘れてはいけない。
不毛の大地は分かりやすいだろう。自分の不毛の大地と相手の基本でない土地の1対1交換をする。自分が使える土地も1つ少なくしているのだ。
バイアルがあるときは剣を鋤にを構えられる程度(つまり平地一枚)あれば最低限問題は無いのだが、バイアルがなかったときはどうか。
1ターン目ルーンの母、2ターン目不毛起動で土地破壊、3ターン目土地置いて2マナで何も出来ず。不毛で土地破壊したけど、その後なんの圧もかけられていない。それでは不毛を使った意味が薄いのだ(勿論相手の虎の子のボルカを割ったのなら値千金なのだが)。
リシャーダの港についても同じことが言える。使用したことのない人がよく思う、「実質2マナで1マナ縛るって、弱くね?」という感想だ。バイアルがあるなら2ターン目からこれでもかというほど起動する能力であるが、バイアル無しなら起動するのは最低でも3ターン目からだ(ルーンの母、サリアと繋げた上で両方とも生き残っていた場合)。レガシーなら2ターンでゲームをきめるデッキが環境にある以上、遅すぎるのだ。
上記のように、起動をためらうような状況や、起動するまでに時間がかかる手札の場合、途端にこれらのカードは無色しか出さない弱い土地になる。正直プランCは平地が1番強いとひしひしと思う。
2)バイアルも万能では無い
バイアルは、ルールの向こう側にぶっ飛ぶカードだが、こちらも決して万能では無い。蓄積カウンターの増加を待たなければならないからだ。本格的に仕事をし始めるのは3ターン目、2マナのクリーチャーを出せるようになってようやくなのだ。
環境的にモダンでよくあるのだが、バーンやアグロに踏み潰されて負ける、というのはデスタク負けパターンあるあるだ。だからこそブレンタンの炉の世話人がサイドの候補に挙がる。兎に角苦手。特に紛争ズー辺りに先手取られたら生きてる気がしないのだ。
この2点から察しの良い視聴者諸兄はお気付きだろう。序盤から攻め立てられると弱いのがデスタクだ。流石にバイアルのカウンターが3つ乗って一進一退なら大抵の相手に有利は間違いないが、そこまでに押し切られると弱い。その点を加味して1番仮想敵にやられたくないのは、全つっぱの最速ビートダウンプランを取られることだ。そしてそこに追いつけるように初手のゲームプランを基本に考えていくように私はしている。
②モダンの説明少なすぎじゃね?
認めよう。そして1つお伝えしたい。血染めの月が環境的に幅をきかせてないのなら、エルドラージ&タックスにする方が私は好みだ。
理由としては
・先手2ターン目の選択肢が増える
の一言に尽きる。
仮に白単でモダンデスタクの2ターン目の動きは何か考えたとき、サリアを「焼いて下さい」と差し出すか、ルーンの与え手がいる状態で石鍛冶を安全に下ろすか、除去を構えるか、の3択になる。レオニンの裁き人は前述の通り、3ターン目幽霊街とのコンボに使いたいからヴァラクートやトロン以外で選択肢に入ることは少ない。ぶっちゃけ少ないのだ。3ターン目以降はこちらの強みを活かせる場面が増えるので、そこまでに強い動きが出来れば、ゲームを掌握するのが容易になる。特に難題の予見者を2ターン目に出すのはいささか反則くさいし、プランBを主軸に戦う上で、強力なクロック源にもなってくれる上記の難題と変位エルドラージを使える(しかも両方とも2ターン目着地が可能)点で白単よりも軍配が上がると思う。何よりレガシーよりも強いカードを叩きつけた方が早くて強い環境だ(二回目)。血染めの月がお近くの環境に多くいるのなら聞き流して欲しい。ただ、モダンならエルドラージ&タックスの方が白単よりも良い感触だった、というのは後述する亡霊を手に入れた後でも変わらなかった(メタゲームに乗らないから間違っているのかもしれない。当然安定性は落ちるからな)。
③そんなことより亡霊の評価教えろよ
強いよ。そんなわかりきってる説明じゃダメか。何が強いか
1:3マナであること
基本にバイアルのカウンターは3で打ち止めだ。そこから出せる選択肢として存在している点が先ず高評価だ。
2:土地以外なんでも触れること
土地に干渉することをコンセプトの1つにしているアーキタイプで土地以外に干渉できるカードが弱いわけがない。他のアーキタイプでも弱いわけがない。正直スペルを止める、カードを引くのを咎める能力以外のカードが下環境でコイツと比較され続けることが可哀想になるくらいだ。なにより、特定のアーキタイプに120点、他で50点のカードを入れるより、ほぼ全てのアーキタイプに80点で対応できるコイツを入れた方が裏目が少ない。特定のアーキタイプに120点のカードをサイドボードに押し込むことが出来るくらい強い。
3:返さない
この手の能力は場を離れると返してしまうのが常だったのだが、返さないのは流石に強い。オーコが鹿に変えにくい(鹿にするとスピリット貰えないから)し、そのオーコを処理できてしまう。ついでに(一時代を築いたカードに使って良い言葉ではない)神Jまで処理できる。そしてコイツが聞かない相手に対してはサイド後真っ先に抜けるカードなので、サイドボーディングがしやすい。異常だぞ。
これくらいで良いだろうか。それでは皆様、素敵なMTGライフを楽しんで下さい。
【EDH作成記録】これはまごう事なき"青"から私への挑戦状【そして雑談】
2020年11月2日~作成過程での私の嘆き集~
(順不同)
①ゲームに参加できねぇなこれ
②フェッチランドがゴミのようだ
③マナよ、頼むから増え続けてくれ、、、
④だから!!一番最初に!!15マナに到達しても!!エムラクールは出ないんだよぉ!!(n回目)
⑤蓋してないんだよなぁ、、、
⑥なんでこんな弱いカード入れてるんだ?(渦巻く知識や精神を刻むもの、ジェイスを見ながら)
⑦ウギンが強いだけ
⑧コイツを3パンジェネラルにするという選択肢があれば、、、
⑨もう勝ち筋が見えない、、、
⑩あっ(無限からの勝ち筋を自分で消していることに気がつく)
タイトルでお察しの方もいると思うが、青を握るのが下手な人間(つまりは私)が青いカードを触るとこうなる。
~ここに至る経緯-人は常に強欲だ-~
一体このゲームを何周したのだろう。それでも尚カンストした機体は1体だけ、周回プレイを強要されることで、100%コンプリートが難しいと言われるこのゲームをコンプリートしてから早3周目。小学生の時に遊んでいた記憶と大学の時に狂ったように遊んだ記憶を合わせれば既に15周はクリアしている。隠しキャラクターの出し方も、分岐シナリオによるキャラクターの出現方法も熟知して、最早約束された終末を任意で選べるようになった。
SDガンダム G-GENERATION NEO
GジェネシリーズにおけるPS2初作品の本作は、完全オリジナルストーリー(2話からエゥーゴとリガ・ミリティアと第4小隊が共同戦線を張るとんでもシナリオ)と周回プレイ制の導入、リミットブロックシステム(平たく言えばキャラクターのステータスによって一回の攻撃に使える武装の数が変わる)の起用など、色んな意味で賛否両論別れる名作である(私は少なくとも名作と思っている。ちなみに周回プレイしていく内にV2アサルトバスターとマスターガンダム、以下それらの下位互換となることだけは明記しておきたい。)
私がガンダムを好きになった理由のこのゲームを暇つぶしにプレイしながら、私は常々こう思う。
(あー、マジックしてぇ、、、)
先月掲載した月皇の司令官、オドリックの制作により、私のmtg欲はひとまず満たされていると言って良いだろう。私の過去作と比較してもそれほど不利なわけではない(むしろルーリクサー辺りには何もさせずに勝つことすらある)
しかし、人は常に強欲だ。白が出来たなら他の色も欲しい。だだをこねる子どものようだが、子どもの頃出来なかった、あんなことやこんなことを叶えてくれる位のドラ〇もんにならねば、アラサー独身男性はやってられぬ。
そして私が山積みにしているストレージの中には、私が(これはEDHなら面白そうだ)と思い残している1000枚束にしてようやくリサイクルショップで100円に換金出来るような、通常の構築では日の目も見ないカードがごろごろ入っている。安心してくれ、私はスポイラーを見て強いカードを見誤る位にはカードを見る目がない。解呪におまけがついてたら、コストも見ずにとりあえず強そうと思う感性だ。そんな掃きだめの中から可能性の獣が手招きしていると、私のワクワクは時に狂気を帯びてくる。
よし、EDHを作ろう。
~色の選定-カードゲームとは美学だ-~
前回白単色でデッキを組んだ手前、今回は白を除いた4色からデッキを組もうと試みる。そうなると当然出てくるのは単色か、多色か、と言う悩みだ。
敢えて言わせて頂こう。低予算を理念で上げるなら2色~3色の統率者を選ぶ事をオススメする。
何故か。答えは様々だが、一つは印鑑とタリスマンという比較的安価で強力な2マナアーティファクトの採用が可能だからだ。単色の場合タップインのダイヤモンドサイクルすら採用に値する中、アンタップインで容易に2色のマナを提供するカードはどう考えても強い。何より、統率者の代名詞であり、構築済みデッキに必ず入る、太陽の指輪から即座に出せるという強みが、2マナと3マナのマナファクトとして、埋めることが出来ない「差」なのである。
しかしこれは、あくまでマナファクトに焦点を置いたときの話だ。土地に目を向ければそこはほぼ全てのカードが使える環境、青天井となる。フェッチ、デュアラン、ワークショップ、ショックランド、、下環境を彩る土地基盤の数々が環境の高速化、ストレスのないゲーミングを彩る(勿論これは公式のレベリングにおいて、ある程度高い次元の話だ。タップインランドと基本土地でもEDHは十二分に楽しいものであることを忘れないで欲しい)。
もう一つは、単純だが複数の色が使える、ということだ。それだけで選択肢は大いに広がるし、単色で出来ることは多色でも出来るが、多色だから出来ることは単色では出来ない(似たようなことは出来るかもしれないが、最適解でなかったり、現実的に難しい所謂ロマンという形に収まることが多い)。
ただ、今回は、いや、今回も敢えて単色にこだわらせて頂く。これは少ない私の語彙力では表現に難儀するが、「美学」という言葉に近いだろう。
そう、私は単色であることに美しさを感じる。
デッキの美しさとは何か、構築なら土地以外の全てのカードが4積みである美しさ、フルフォイルやフルアート、サインドといった視覚的な美しさ、敢えて全ての絵柄を別にする(もちろん自分が気に入ったイラストで)、なんて言うのも美しさになるのだろう。そんな中で私がデッキに感じる美しさは「一色だけ」という、多色化が容易な昨今のトレンドにあるまじき、非常に原始的で、しかし確実に一定数の需要を掴んで離さない(少なくとも私がいるのだから0にはならない)、人を魅了するに値するものである。
ともかく今回も単色で鬼畜な構築を始める、私のマゾヒストな一面をお見せしたところで、こよなく愛する白を除外した四色から選ぶことにした。
順当にいくなら黒だろう。私が2番目に好きな色であり、初めてのモダンデッキ、8rackの基幹色でもある。他の理由を述べると長くなりそうだが、全く抵抗なく、そしてそれなりに強いものが作れるという根拠のない自信が持てる。
構築の容易さを視野に入れるなら緑だ。マナを伸ばすこと自体が他の環境より大きなアドバンテージを産むEDHにとって、最も初歩的だが確実な土地加速のしやすさはたの追随を許さない。安価にまとめられることも魅力の一つだ。
赤は?お前はクレンコを握っているだろう?と言いたいところだが、正直私のクレンコは既にカジュアルの域を超えてしまっている。cEDH(日本語ならガチ)にきわめて近い。入っていないのは「波止場の恐喝者」とみんな手札捨てて7枚引くあいつぐらいだ。クレンコが降りて2回順目が回れば最低一人は墜ちるし、最近の頭の良いゴブリンのせいでジェネラルを絡めないコンボルートが増えすぎている。そういった意味でカジュアルな統率者を組むのも悪くはない。
ドベの青はそもそも(私の持っている他のデッキとレベルを合わせる上で)必須パーツを持っておらず、それが軒並み高い。下環境を駆け巡るスナップキャスターメイジ、最強の打ち消したるフォースオブウィルとその親戚。そしてもう一つの最強の打ち消し、マナドレイン。。。最も人気のある色とはいえ、値段を見たらいかにドラえ〇んになったつもりの私でも、道楽につぎ込める代物ではないと財布のひもが勝手に締まる。
加えて以前の記事で少し触れたが、私のコミュニティで青と言えば「ヅダの人」、卓の全員から圧倒的なヘイトを稼ぎながらあざ笑うように3キルしてくるPWテフェリーを見れば、EDHにおいて、いやmtgにおいて青がいかに強く、狡猾で、利己的なものなのか(いや多分mtgやってる人間のほとんどが、それが良いから青が好きなんだけど)理解するのにさほど時間はいらないだろう。なんてったって四人卓が5分しないうちに三人卓になっているのだから。
とにもかくにも、青という私が最も嫌いな(訂正:苦手な)色につぎ込める予算は、諸事情で手当が減り手取りが少なくなった今も、毎月頑張って一定額を貯蓄をしている私にはない。ジャンドカラーの中から一色を選ぶことにしよう。よし黒だ。ジェネラルはサーチ許さないオブ様かスキジリクス辺りだな、コンラッド卿も楽しそうだ、夢が膨らむぞ
-果たしてそれで良いのだろうか?
頭の中を一瞬よぎったその問いかけに、私は立ち止まってしまった。
-嫌いだから、苦手だからそれを使わない?
楽しみ方は自由なのだからそれはそれでありだろう。
-ヘイトが高いから使わない?
それがどうした?別に青だけがヘイトの高さを証明するものではない。プローシュやセルヴァラ辺りは良い例だ。
-強いカードが高額だから手が出ない?
それはそうだろう。いつ崩すかも分からないデッキのためにひょいと数万円出せる資金繰りは今の私には出来ない。
-違う、それもまた、「逃げ」だ。
その結論を頭の中で打ち出したときに、言い訳する私はぐうの音も出なかった。
-これはまごう事なき"青"から私への挑戦状-
mtgとは(商品を購入する以上ある程度費用はかかるが)自分の生活を逼迫させるほど切り詰めなくても、楽しめる娯楽である。そしてそれはEDHでも同様に当てはまる。
しかし、自分がやりたいと思ったことを思案していく内に、現実的なのか、周りと足並みを揃えて、同じスタートラインに立てるのか、リアリストな私が公正で厳重な審査をしていく(ある程度勝ちを意識する構築をする場合、こいつがフィルターをかけるせいで、時になんの面白みもないが強いものが作られる。そして面白くなくて崩す。ドミナリアのPWテフェリーがでたすぐ後に、私がチンコンを崩して4cタトヨヴァ緑単ストンピィコントロール、後のダーク♂チンコンを作った理由はまさしくそれだ)。
ただそこに、私の諦めにも似た達観を入れることもまた、私のデッキビルダーとしての「美学」に反するのだ。高くて強いカードがなんだ。ウィルも瞬唱も入らない、高額なマナファクトも使わない、それでいて尚"強い"を青で証明してやろうじゃないか。
ここまできたら(マゾヒスト的な側面から見ても、田舎のヤンキー的な側面から見ても)もう引き返せない、今回の苦行は白単とは比較にならないかもしれない。しかし、mtgにおける最強、そしてEDHで最も雑にヘイトを稼ぐ、青を今回の色に選定する。
~統率者の選定-構築で選ばなかった"キミ"~
青と決めたからには青だ。私の手持ちから青の伝説のクリーチャーを探す、、、という事には今回ならない。既にこのカードが私を呼んでいるからだ。
ザルファーの魔道士、テフェリー
ここ数年のスタンダードを触っている人たちにはPWとしてカード化されているものがお馴染みだろう。旧世紀からmtg界に顔を出し、とあるブロックでは主役として描かれている、mtgの過去と現在を紡ぐ数少ないキャラクターの一人だ。既に10年以上前のカードであるため、能力をさらっとおさらいすると、
(1)自分のクリーチャー・呪文は瞬速持つ
(2)対戦相手はソーサリータイミングでしか呪文を唱えられない
P/Tは3/4
(2)の能力は近代マジックをお楽しみの方々もお馴染みだろう。あの憎き3マナのテフェリーが持つ常在型能力はこのカードを元にしている。
5マナとやや重くはあるが、構築で採用実績まである由緒正しきヘイトベアー(コスト的にもP/T的にも熊ではないが)である。ただ、このカードはとあるカードと二枚コンボを決められる数少ない伝説のクリーチャーでもある。
それが「知識層」だ。何するカードかというと、ややこしい挙動なので端折るが
「知識層」がある間、手札から呪文を唱えると追放され、代わりに知識層で追放された他の呪文を唱えられる
という代物である(これでもまだややこしいだろう)。
これで何故コンボが成立するか、流れはこうだ。
①呪文Aを唱える
②知識層が誘発して、呪文Aが追放される
③知識層で追放されていた呪文Bを(まだ②がスタックに乗っている状態、つまりインスタントタイミングで)唱えようとする
④ザルファーの魔道士、テフェリーが場に出ているので、(ソーサリータイミングでしか呪文を唱えられない、と書いてあるから)対戦相手は呪文Bを唱えられない
という感じだ。あくまで手札からの呪文を制限するだけなのだが、手札からの脅威を全てシャットアウトすることで相手の盤面は大体止まる、しかもテフェリー側は何不自由なく(知識層の制約は被るのだが)呪文を唱えてくるので、やられた側からするとたまったもんじゃない。
また、3マナテフェリーがモダンのアドグレイスなどで採用されるように、このザルファーの魔道士、テフェリー(以下クリーチャーテフェリー)は相手の妨害を未然に防ぐ役割をこなす。ループコンボなどを干渉無く遂行できる。
同時に、このカードは前回ノーン様を語った際に述べた、「目に見えるヘイトカード」の一種でもある(そりゃヘイトベアーだし)。特に有志Seagal氏がEDHでこよなく愛する(ガチ用と貸し出し用で2種類作ってるぐらいだ)、大渦の放浪者に代表される続唱(ライブラリーめくってドチャクソするやつ)デッキをポンコツに仕立て上げる。放浪者が好きな人から見たらクソカードと言わざるを得ない強さを持っている。いかに「俺のエルフを見たらすぐに焼け、そのために稲妻を入れるスペースを作ることは、この環境なら正解だ」と豪語する(言ってなかったかもしれない。いつだって過去は美化されるものだ)Seagal氏も流石に無感情アンフェアアタックをかましてくるだろう。
勿論悪い点もある。3/4回避能力なしというスタッツはライフ20点のプレイヤー一人をゆっくりと始末すれば勝てる構築戦なら脅威だが、7回殴らないと統率者ダメージで勝てない統率者は、正直盤面にさっと出ても、邪魔に感じたプレイヤーが丁度良いタイミングで除去するぐらいの置物でしかない。
自ずとフィニッシャーは無限コンボか別途でビーターを登用せざるを得ないわけだが、そうなると今度はEDHでは弱いとされるカウンター(ウィルやマナドレインがそれでも強いとされるのは、コストにマナがかからなかったり、リターンが大きいからだ)をコンボを通す為に多用しなければならない。いかに1枚で強力なコンボを含有しているカードではあるといっても、どちらかと言えば統率者よりも、デッキの中に入れておきたい能力を持つカードだ。
ただ、青で3パンを狙える統率者というと限られてくる。出会ったことのある構築で素晴らしいと思ったのは、有志「髭の濃い童顔の人」のトロモクラティスだ(彼の名誉のために一つ言っておこう。私よりは髭は濃くない)。
私の手持ちから選定するなら原初の潮流、ネザールになるだろうが、それでは彼の下位互換になる(彼のトロモクラティスにはウィルもマナドレインも入っている)。何よりノータイムで他人の焼き増しをすることに私は面白みを感じない。自分で試行錯誤した上で面白いと思ったことが、誰かと被ることに不平不満はない。そういった意味で、今回のクリーチャーテフェリーは面白いと私は思っている。
、、、と、実用面でこのカードの良いところ、悪いところを上げたが、採用理由は別にある。
先にドミナリアのPWテフェリーの登場で、デッキを崩したことを述べたが、私は「テフェリー」のいるスタンダード構築で「テフェリー」を握らないことを選んできた人間だ。髪型も相まって日焼けするとそっくりだし(お店に飾られるのれんみたいなやつの購入を勧められたほどに似ているらしい)、ドミナリアのPWテフェリーに関しては6枚近く引き当てている(内5枚は換金している)。
それでも尚、ただ強い事が書いてある「テフェリー」に私は面白みを感じられなかった。ある種私はマゾヒストな一面を持つ、スパイクになりきれないティミーやジョニーなのだろう。
このキャラクターを統率者に選ぶ、それは私にとって「和平交渉」でもある。彼を活かしきれるのか、私にその覚悟があるのか、彼との共闘により、私の中に新たなPWの灯が灯ることを祈りつつ、ストレージ中に飛び散った入りそうなカードを集め始めよう。
~カードを集め、広げ、ふと思う~
これでも三年半近くmtgを嗜んできた、そしてEDHワンチャンという言葉で部屋にかさばる荷物を残してきた身だ。ウィルや瞬唱は無いが1枚だけならそこそこに良いカードが揃っている。謎めいた命令や、精霊龍、ウギン、往年の最強4マナPW、神Jこと精神を刻むもの、ジェイスなんかは何故モダンで使わない?と疑問を持たれても仕方ない所だ。雑に強い。
そしてEDHならワンチャンというカードがことごとく構想から外れていく。本当に申し訳ないが時間的な余裕が出来たら仕分けをしていこう。
そうしてある程度カードの精査を終えた後、いくつか予期せぬ事柄に気がつく。
・狙い澄ましの航海士がない
・青の太陽の頂点がない
・潮吹きの暴君がない
狙い澄ましの航海士は、流浪のドレイク(5マナ2/2飛行、出たとき土地五枚をアンタップ)と合わせることで簡単に無限マナを生み出せるやべーやつだ。青単色でワンコインで出来る無限マナで、航海士+詐欺師の総督+金粉の水連でも同様の動きが出来る。
青の太陽の頂点はマナの注ぎ先だ。繰り返し使える青い猛火は、その異名通りX=100の値で対戦相手が一人いなくなる。
潮吹きの暴君は色々なコンボに悪用されるパーツだ。何よりコイツの能力でループコンボが始まり、コイツの能力がそのままフィニッシャーになる。
現行のセットからは出ないこれらのカードを手に入れるために、私は車で小一時間かかる最寄りのカードショップに行って、件の三枚と今回の構築で欲しいカードを1000円ほど買い物をした(前回で触れている通り、極力人との接触を避けるため、平日の午後一番にカードショップに行く。私が電話予約をする際「おつかれさまです。フルちんです(原文そのまま)」と文面だけ見たら下ネタ露出野郎な一文をノーリアクションで「おつかれさまですーどうも」と返してくれる店長さんには頭が上がらない。そして多分本名言っても伝わらない)。財布から諭吉がごっそり消えていたのは多分気のせいだ。やたらミステリーブースターのレアカードが増えた気もするがきっと気のせいだ。
さあ、ここからが交渉開始だ。
、、、前回はマナ基盤からひとつずつ紹介していったが、今回はそうしない。何故ならここから私の阿鼻叫喚飛び交う地獄の一人回しをお送りするからだ。
(ここからは童心に返ってカードをむしゃぶりながらデッキビルディングする私と、それを私が卓を囲む友人との環境を鑑みながらリアルにぶった切っていくリアリストな私のせめぎ合いになり、大いに矛盾や前言撤回が飛び交い散文となることをご了承願いたい。)
~まずはゲームに参加しなさい~
例に違わず今回も55枚論から構築を始める。そして前回と違うのは、私のEDH汎用マナファクトのカードプールが狭まっている、と言うことだ。私は億万長者でもなんでも無い、例えば、前回当然のように採用した連合の秘宝辺りは、複数枚持ってはいるが既に既存のEDHに奪われている。これもまた私の「美学」に当たるのだが、差し替えやプロキシといった、現物でないものを、自分が使うことに対して、非常に嫌悪する(他人がそれを行うことに対しては全く否定しない。むしろ合理的かつ効率的だろう)。理由は非常にエゴイズム溢れるが、私のカードゲームとは、常に現物至上主義なのだ。
とはいえ流石にドミナリアやアイコニックマスターズをこれでもかと剥いてきた。ダイナモや金粉の水連に困ることはない。
また、EDHで青を全く触ってきていないわけでもない。ラフ・キャパシェンから始まり、メリーキ・リ、ベリット、記事にもしているエトラータ、そしてつい先日までラヴィニアを組んでいたのだ。ある程度のイロハをわきまえた上で、デッキを一度組み上げて回す。
、、、ゲームに参加できねぇなこれ
童心の私よ、流石にこれは、デッキではなく紙束だと分かるだろう。唐突に小学生時代の友人が、デュエルマスターズで火文明のVR、SRだけでデッキを組んで、「これが俺の最強デッキだ」と豪語していたのを思い出した(その時6弾ぐらいまでしか出てなかったので、必然的にドラゴンデッキだった。初動がボルシャックドラゴンで、出した次のターンに負けて泣いてた)。
流石にそんな陳腐なミス(友人よ、すまない)は犯してはいないが、土地とマナファクト、無限コンボのパーツ、汎用のドローサーチや打ち消し、あとただ強いカードが数枚、それしか入ってない。それがデッキなんじゃない?コンボデッキならそれはありなのでは?と思うかもしれないが、リアリストな私が、明らかに違うと断じる根拠が2つある。1つは、それがデッキとして成立するのは、あくまで完全にブラッシュアップされたものだけで成立した場合、ということだ。例えば、摩滅したパワーストーンがマナクリプトやマナボルトだったり、神秘の合流点が意志の力だったり、選択が商人の巻物だったりした場合なのだ(注意:私が友人と遊ぶことを前提にしているからこの結論に至っている。他のコミュニティでは違うかもしれない)。
2つ目が、というかこれが元凶といって過言ではないが、明らかに99枚の使い方がおかしいのだ。マナ基盤55枚、無限を含むコンボパーツ(フィニッシャー込み)25枚、その他19枚。
初稿の段階で、青単色で出来る無限コンボをあるだけ入れていた。それ自体が大きな間違いである。無限コンボのパーツとは、からくりが分かっている人間からすればヘイトの高いカードであるため、先置きしておくことが難しい。そして私の卓を囲む環境は基本的に著名なコンボパーツが先置きされた時点で誰かしらが動く(我関せずのヅダの人や、「僕よくわかんなぁい!」でお馴染みのあの人が対処しやすそうなのに動かないから、大体Seagal氏がヒィヒィ言いながら対処している。流石です、、、)。
そして無限コンボのパーツ25枚の内、組み合わせが2通り以上になるカードは、狙い澄ましの航海士と潮吹きの暴君だけなのである。そして、青単色EDHで出てきたら真っ先に処理されるカードが上記二種でもある。要は同一ターンに出さなければいけないカードが25枚(=13組、ここに統率者のクリーチャーテフェリー+知識層のコンボも含んでいる)も入っていることになる。しかもそれぞれそれなりに重く、組み合わせが1なのだから、相方を待たなければならない。さらに自らコンボパーツにたどり着くためのドローサーチを、別なコンボパーツの入れたお陰で割いている。コンボを始めるのが初動になるとしたら、このデッキがゲームに参加するのはどれだけ早くて8ターン目ぐらいだ。それだけ順目が回っていれば、他が魔王かイビルジョーになっていない限り、ノーガードなら間違いなく青単色の統率者は既に負けてゲームを終えているし、魔王やイビルジョーになってる相手を咎めるための妨害も同様の理由で明らかに少ない。
狙いたいコンボを厳選しよう。知識層、狙い澄ましの航海士、潮吹きの暴君をコンボの主軸に置き、他のコンボパーツを追加のドローサーチに置き換えて仕切り直しだ。
、、、一応は回る、しかし私よ、マグロがそんなに好きか?
何度も同じことを言ってしまうが、いち早く15マナに到達してもエムラ姫は空から舞い降りることはない。そんなラピュタ的展開がお望みなら、梓を握るかスタジオジ〇リのDVDを借りてくることをオススメする。これでは先程と対して変わらない。
それから、「コンボに振りきる」という、ヅダの人のPWテフェリーのような動きは望まないと割り切るべきだ。テンパイの手札が来て、4ターン目に知識層を置けるパターンも100回に1回ぐらいはあるが、手札が完璧だったら、の話だ。知識層のロックが盤面を止めるとは言え、最短から少しでも遅くなれば置けても(蓋してないんだよなぁ)と思いながら三人からボコボコにされるマトになってしまう。3/4のEDHではヘナチョコスタッツのクリーチャーテフェリーで、それなりに生物が並んだ盤面を制圧出来はしない。
方向性を変えて、多少ドローを切ってでも、盤面に干渉して場に残るグッドスタッフ兼ビーターを入れるべきだ。後、どうしても3マナのマナファクトが挙動をもっさりとさせる。特に3マナ使って1マナ増えるタイプのものだ。そこら辺も切っていこう。
~島はmtgにて最強~
、、、マナよ、頼むから増え続けてくれ(フラッド)、、、
、、、フェッチランドがゴミのようだ(スクリュー)、、、
マナ基盤の調節はもう視聴者も飽き飽きしている頃だから以降(やってると私の文書作成最長記録を更新し続ける可能性がある)は割愛する。覚えておいて欲しいのは、本記事で作成しているデッキに関しては、何かを調整する度に、こんなクソみたいな試行錯誤を繰り返して、降臨叶わぬエムラ姫の帰還を祈る儀式を、意図せず行っている輩がいる、ということだ。
回していて(この段階で200は紙束をぐるぐると回している)気がついたことは、下手な特殊地形で後のアドバンテージを稼ぐよりも、島というカードを置き続けることの方が何億倍も強いと言うことだ。アンタップインの土地がいかに強く、仮に手札に何もなくとも、島が立っていることが相手に精神的な圧をかけることが出来る。今回の構築なら、多分フェッチランドよりも島の方が強い場面が多い。これがマグロ・ブルーを握ってパーミッションを練習した古のmtgプレイヤー達の感覚か、なんて感動を覚えたところであることに気がつく。
なんでこんな弱いカードを入れてるんだ?
レガシー御用達の強力なスペル陣にこの言葉をかけることになるとは思わなかったが、サーチ呪文とフェッチランドがないとき(フェッチランドは全て抜いた。スクリューがつまらないからだ)の渦巻く知識と精神を刻むもの、ジェイスの弱さよ。ジェイスに関しては場に残るし他の能力で最低限仕事もするのだが、トップをリフレッシュ出来ないとき、渦巻く知識の弱さ(思い描くような強さでないからこう表記している、三枚カードを引くことは全く弱くはない)が露呈する。構築のように10枚以上フェッチランドを入れられるわけでもない(金銭的にも)。抜くか迷ったが、とあるビーターとの親和性を考慮して残すことにした。
~これはウギンが強いだけ~
今やスタンダードから下環境まで、ランプデッキなら入れておいて損のないカード。精霊龍、ウギン。事実今回のEDH構築をしなかったら地味に取りかかっていた青単トロン製作にあてがわれていた1枚だろう(唐突なカミングアウトと同時に、このデッキが対人戦まで保つか分からないことをご了承願いたい)。
回している段階で、このデッキの勝ち筋が、無限で勝つか、ウギンで勝つかの2択になっていることに当初は疑問を持たなかったが、どうやら無限で勝つよりウギンで勝つ方が多い。そしてウギンを引けなかったら、もう勝ち筋が見えない、、、
まて、ならこのデッキの価値とはなんだ?
童心の私よ、そこに疑問符を叩きつけるか。しかし、前述したようにコンボに振りきれるほど潤沢なカードプールを持たない私にとって、別な勝ち筋を用意することは必要悪である。
違う、そうじゃない。ウギンに頼りすぎだと言っている。
ふざけたことを言うなバカタレが。貴様が8rack対Gトロンやデス&タックス対エルドラージポストで、トラウマを植え付けられた1枚だぞ。頼って何が悪い。今回は貴様の好きな色ではない、カードプール的にも、それだけ強いカードを入れなければ他と釣り合いが取れんのだ。
なら、俺の持ってるカード達は弱いのか?
、、、
、、、
、、、良かろう。ならばビーターに関しては全身全霊を持って、厳正に審査していこうじゃないか。
先ず前回のオドリックに採用した、フェリダーの君主枠として入れているアテムシスについてだが、はっきり言おう、このデッキなら使えない一枚だ。もっとマシなカードを探そう。
上昇底流、スリン・ヴォーダもディスシナジーが酷い、クリーチャーテフェリー戻してロック外すのはナンセンスだ、もっと違うカードを選べ。
ウスーンのスフィンクスを入れるならもっと墓地を触れ、ファクト・オア・フィクションを十二分に使えるように構築を練り直せないなら、グラコロでもぶち込んで感染で一人なぎ倒す位が貴様の思考回路なら丁度良いだろう。
ああ、コイツを3パンジェネラルにする選択肢があれば、、、
再誕の黒き剣じゃダメなのか?
、、、レジェンダリー減らしておいて、貴様の学習能力はニワトリなのか?クリーチャーテフェリーが降り立つのは、こちらが勝ちを狙いにいくときか、Seagal氏の放浪者が珍しく調子こきそうな時だけだ。
~ようやくの、デッキリスト公開~
後述の理由から、まだ微調整の余地はあるのだが、一旦ここで完成とし、デッキリスト公開を行う。
統率者
ザルファーの魔道士、テフェリー
土地【33】
島27
神秘の聖域
協議会の座席
イプヌの細流
ザルファーの虚空
聖遺の塔
無限地帯
マナ加速関連【20】
エーテリウムの彫刻家
名高い武器職人
大建築家
睡蓮の花
永遠溢れの杯
太陽の指輪
通電式キー
多用途の鍵
友なる石
秘儀の印鑑
空色のダイアモンド
星のコンパス
虹色のレンズ
精神石
摩滅したパワーストーン
玄武岩のモノリス
スランの発電機
金粉の水連
見捨てられた碑
人知を超えるもの、ウギン
ドロー、サーチ【13】
思案
渦巻く知識
神秘の教示者
衝動
粗石の魔道士
知識の渇望
意外な授かり物
加工
嘘か誠か
熟考漂い
永劫のこだま
宝船の巡航
発明品の唸り
コンボカード【7】
覚醒の兜
研究室の偏執狂
流浪のドレイク
狙い澄ましの航海士
知識層
潮吹きの暴君
青の太陽の頂点
妨害【12】
対抗呪文
遅延
秘儀の否定
サイクロンの裂け目
当惑させる難題
覆いを割く者、ナーセット
基本に帰れ
プロパガンダ
リスティックの研究
謎めいた命令
神秘の合流点
涙の氾濫
ビーター、他グッドスタッフ【14】
改良式鋳造所
賢いなりすまし
精神を刻むもの、ジェイス
精神の病を這うもの
破片撒きのスフィンクス
飛行機械の組立工
水の帳の分離
船団の災い魔
原初の潮流、ネザール
裏切りの工作員
運命のきずな
精霊龍、ウギン
荒廃鋼の巨像
ちなみに知識層を置いてから青の太陽の頂点が何もしないカードとなり、(あっ)となったことは伝えておく。
こうしてリスト化すると墓地対策が全く積まれていないことに気がついた。何か良きものが手に入れば、差し替えることにしよう。 そう、このデッキはまだ未完成なのだから
本来は完成したものを晒すべきなのに、何故本記事の掲載を早めたか、について、余談ではあるが最後にお伝えしたい。
~該当部分は恥ずかしさ故カットされました~
(順不同)
①ゲームに参加できねぇなこれ
②フェッチランドがゴミのようだ
③マナよ、頼むから増え続けてくれ、、、
④だから!!一番最初に!!15マナに到達しても!!エムラクールは出ないんだよぉ!!(n回目)
⑤蓋してないんだよなぁ、、、
⑥なんでこんな弱いカード入れてるんだ?(渦巻く知識や精神を刻むもの、ジェイスを見ながら)
⑦ウギンが強いだけ
⑧コイツを3パンジェネラルにするという選択肢があれば、、、
⑨もう勝ち筋が見えない、、、
⑩あっ(無限からの勝ち筋を自分で消していることに気がつく)
タイトルでお察しの方もいると思うが、青を握るのが下手な人間(つまりは私)が青いカードを触るとこうなる。
~ここに至る経緯-人は常に強欲だ-~
一体このゲームを何周したのだろう。それでも尚カンストした機体は1体だけ、周回プレイを強要されることで、100%コンプリートが難しいと言われるこのゲームをコンプリートしてから早3周目。小学生の時に遊んでいた記憶と大学の時に狂ったように遊んだ記憶を合わせれば既に15周はクリアしている。隠しキャラクターの出し方も、分岐シナリオによるキャラクターの出現方法も熟知して、最早約束された終末を任意で選べるようになった。
SDガンダム G-GENERATION NEO
GジェネシリーズにおけるPS2初作品の本作は、完全オリジナルストーリー(2話からエゥーゴとリガ・ミリティアと第4小隊が共同戦線を張るとんでもシナリオ)と周回プレイ制の導入、リミットブロックシステム(平たく言えばキャラクターのステータスによって一回の攻撃に使える武装の数が変わる)の起用など、色んな意味で賛否両論別れる名作である(私は少なくとも名作と思っている。ちなみに周回プレイしていく内にV2アサルトバスターとマスターガンダム、以下それらの下位互換となることだけは明記しておきたい。)
私がガンダムを好きになった理由のこのゲームを暇つぶしにプレイしながら、私は常々こう思う。
(あー、マジックしてぇ、、、)
先月掲載した月皇の司令官、オドリックの制作により、私のmtg欲はひとまず満たされていると言って良いだろう。私の過去作と比較してもそれほど不利なわけではない(むしろルーリクサー辺りには何もさせずに勝つことすらある)
しかし、人は常に強欲だ。白が出来たなら他の色も欲しい。だだをこねる子どものようだが、子どもの頃出来なかった、あんなことやこんなことを叶えてくれる位のドラ〇もんにならねば、アラサー独身男性はやってられぬ。
そして私が山積みにしているストレージの中には、私が(これはEDHなら面白そうだ)と思い残している1000枚束にしてようやくリサイクルショップで100円に換金出来るような、通常の構築では日の目も見ないカードがごろごろ入っている。安心してくれ、私はスポイラーを見て強いカードを見誤る位にはカードを見る目がない。解呪におまけがついてたら、コストも見ずにとりあえず強そうと思う感性だ。そんな掃きだめの中から可能性の獣が手招きしていると、私のワクワクは時に狂気を帯びてくる。
よし、EDHを作ろう。
~色の選定-カードゲームとは美学だ-~
前回白単色でデッキを組んだ手前、今回は白を除いた4色からデッキを組もうと試みる。そうなると当然出てくるのは単色か、多色か、と言う悩みだ。
敢えて言わせて頂こう。低予算を理念で上げるなら2色~3色の統率者を選ぶ事をオススメする。
何故か。答えは様々だが、一つは印鑑とタリスマンという比較的安価で強力な2マナアーティファクトの採用が可能だからだ。単色の場合タップインのダイヤモンドサイクルすら採用に値する中、アンタップインで容易に2色のマナを提供するカードはどう考えても強い。何より、統率者の代名詞であり、構築済みデッキに必ず入る、太陽の指輪から即座に出せるという強みが、2マナと3マナのマナファクトとして、埋めることが出来ない「差」なのである。
しかしこれは、あくまでマナファクトに焦点を置いたときの話だ。土地に目を向ければそこはほぼ全てのカードが使える環境、青天井となる。フェッチ、デュアラン、ワークショップ、ショックランド、、下環境を彩る土地基盤の数々が環境の高速化、ストレスのないゲーミングを彩る(勿論これは公式のレベリングにおいて、ある程度高い次元の話だ。タップインランドと基本土地でもEDHは十二分に楽しいものであることを忘れないで欲しい)。
もう一つは、単純だが複数の色が使える、ということだ。それだけで選択肢は大いに広がるし、単色で出来ることは多色でも出来るが、多色だから出来ることは単色では出来ない(似たようなことは出来るかもしれないが、最適解でなかったり、現実的に難しい所謂ロマンという形に収まることが多い)。
ただ、今回は、いや、今回も敢えて単色にこだわらせて頂く。これは少ない私の語彙力では表現に難儀するが、「美学」という言葉に近いだろう。
そう、私は単色であることに美しさを感じる。
デッキの美しさとは何か、構築なら土地以外の全てのカードが4積みである美しさ、フルフォイルやフルアート、サインドといった視覚的な美しさ、敢えて全ての絵柄を別にする(もちろん自分が気に入ったイラストで)、なんて言うのも美しさになるのだろう。そんな中で私がデッキに感じる美しさは「一色だけ」という、多色化が容易な昨今のトレンドにあるまじき、非常に原始的で、しかし確実に一定数の需要を掴んで離さない(少なくとも私がいるのだから0にはならない)、人を魅了するに値するものである。
ともかく今回も単色で鬼畜な構築を始める、私のマゾヒストな一面をお見せしたところで、こよなく愛する白を除外した四色から選ぶことにした。
順当にいくなら黒だろう。私が2番目に好きな色であり、初めてのモダンデッキ、8rackの基幹色でもある。他の理由を述べると長くなりそうだが、全く抵抗なく、そしてそれなりに強いものが作れるという根拠のない自信が持てる。
構築の容易さを視野に入れるなら緑だ。マナを伸ばすこと自体が他の環境より大きなアドバンテージを産むEDHにとって、最も初歩的だが確実な土地加速のしやすさはたの追随を許さない。安価にまとめられることも魅力の一つだ。
赤は?お前はクレンコを握っているだろう?と言いたいところだが、正直私のクレンコは既にカジュアルの域を超えてしまっている。cEDH(日本語ならガチ)にきわめて近い。入っていないのは「波止場の恐喝者」とみんな手札捨てて7枚引くあいつぐらいだ。クレンコが降りて2回順目が回れば最低一人は墜ちるし、最近の頭の良いゴブリンのせいでジェネラルを絡めないコンボルートが増えすぎている。そういった意味でカジュアルな統率者を組むのも悪くはない。
ドベの青はそもそも(私の持っている他のデッキとレベルを合わせる上で)必須パーツを持っておらず、それが軒並み高い。下環境を駆け巡るスナップキャスターメイジ、最強の打ち消したるフォースオブウィルとその親戚。そしてもう一つの最強の打ち消し、マナドレイン。。。最も人気のある色とはいえ、値段を見たらいかにドラえ〇んになったつもりの私でも、道楽につぎ込める代物ではないと財布のひもが勝手に締まる。
加えて以前の記事で少し触れたが、私のコミュニティで青と言えば「ヅダの人」、卓の全員から圧倒的なヘイトを稼ぎながらあざ笑うように3キルしてくるPWテフェリーを見れば、EDHにおいて、いやmtgにおいて青がいかに強く、狡猾で、利己的なものなのか(いや多分mtgやってる人間のほとんどが、それが良いから青が好きなんだけど)理解するのにさほど時間はいらないだろう。なんてったって四人卓が5分しないうちに三人卓になっているのだから。
とにもかくにも、青という私が最も嫌いな(訂正:苦手な)色につぎ込める予算は、諸事情で手当が減り手取りが少なくなった今も、毎月頑張って一定額を貯蓄をしている私にはない。ジャンドカラーの中から一色を選ぶことにしよう。よし黒だ。ジェネラルはサーチ許さないオブ様かスキジリクス辺りだな、コンラッド卿も楽しそうだ、夢が膨らむぞ
-果たしてそれで良いのだろうか?
頭の中を一瞬よぎったその問いかけに、私は立ち止まってしまった。
-嫌いだから、苦手だからそれを使わない?
楽しみ方は自由なのだからそれはそれでありだろう。
-ヘイトが高いから使わない?
それがどうした?別に青だけがヘイトの高さを証明するものではない。プローシュやセルヴァラ辺りは良い例だ。
-強いカードが高額だから手が出ない?
それはそうだろう。いつ崩すかも分からないデッキのためにひょいと数万円出せる資金繰りは今の私には出来ない。
-違う、それもまた、「逃げ」だ。
その結論を頭の中で打ち出したときに、言い訳する私はぐうの音も出なかった。
-これはまごう事なき"青"から私への挑戦状-
mtgとは(商品を購入する以上ある程度費用はかかるが)自分の生活を逼迫させるほど切り詰めなくても、楽しめる娯楽である。そしてそれはEDHでも同様に当てはまる。
しかし、自分がやりたいと思ったことを思案していく内に、現実的なのか、周りと足並みを揃えて、同じスタートラインに立てるのか、リアリストな私が公正で厳重な審査をしていく(ある程度勝ちを意識する構築をする場合、こいつがフィルターをかけるせいで、時になんの面白みもないが強いものが作られる。そして面白くなくて崩す。ドミナリアのPWテフェリーがでたすぐ後に、私がチンコンを崩して4cタトヨヴァ緑単ストンピィコントロール、後のダーク♂チンコンを作った理由はまさしくそれだ)。
ただそこに、私の諦めにも似た達観を入れることもまた、私のデッキビルダーとしての「美学」に反するのだ。高くて強いカードがなんだ。ウィルも瞬唱も入らない、高額なマナファクトも使わない、それでいて尚"強い"を青で証明してやろうじゃないか。
ここまできたら(マゾヒスト的な側面から見ても、田舎のヤンキー的な側面から見ても)もう引き返せない、今回の苦行は白単とは比較にならないかもしれない。しかし、mtgにおける最強、そしてEDHで最も雑にヘイトを稼ぐ、青を今回の色に選定する。
~統率者の選定-構築で選ばなかった"キミ"~
青と決めたからには青だ。私の手持ちから青の伝説のクリーチャーを探す、、、という事には今回ならない。既にこのカードが私を呼んでいるからだ。
ザルファーの魔道士、テフェリー
ここ数年のスタンダードを触っている人たちにはPWとしてカード化されているものがお馴染みだろう。旧世紀からmtg界に顔を出し、とあるブロックでは主役として描かれている、mtgの過去と現在を紡ぐ数少ないキャラクターの一人だ。既に10年以上前のカードであるため、能力をさらっとおさらいすると、
(1)自分のクリーチャー・呪文は瞬速持つ
(2)対戦相手はソーサリータイミングでしか呪文を唱えられない
P/Tは3/4
(2)の能力は近代マジックをお楽しみの方々もお馴染みだろう。あの憎き3マナのテフェリーが持つ常在型能力はこのカードを元にしている。
5マナとやや重くはあるが、構築で採用実績まである由緒正しきヘイトベアー(コスト的にもP/T的にも熊ではないが)である。ただ、このカードはとあるカードと二枚コンボを決められる数少ない伝説のクリーチャーでもある。
それが「知識層」だ。何するカードかというと、ややこしい挙動なので端折るが
「知識層」がある間、手札から呪文を唱えると追放され、代わりに知識層で追放された他の呪文を唱えられる
という代物である(これでもまだややこしいだろう)。
これで何故コンボが成立するか、流れはこうだ。
①呪文Aを唱える
②知識層が誘発して、呪文Aが追放される
③知識層で追放されていた呪文Bを(まだ②がスタックに乗っている状態、つまりインスタントタイミングで)唱えようとする
④ザルファーの魔道士、テフェリーが場に出ているので、(ソーサリータイミングでしか呪文を唱えられない、と書いてあるから)対戦相手は呪文Bを唱えられない
という感じだ。あくまで手札からの呪文を制限するだけなのだが、手札からの脅威を全てシャットアウトすることで相手の盤面は大体止まる、しかもテフェリー側は何不自由なく(知識層の制約は被るのだが)呪文を唱えてくるので、やられた側からするとたまったもんじゃない。
また、3マナテフェリーがモダンのアドグレイスなどで採用されるように、このザルファーの魔道士、テフェリー(以下クリーチャーテフェリー)は相手の妨害を未然に防ぐ役割をこなす。ループコンボなどを干渉無く遂行できる。
同時に、このカードは前回ノーン様を語った際に述べた、「目に見えるヘイトカード」の一種でもある(そりゃヘイトベアーだし)。特に有志Seagal氏がEDHでこよなく愛する(ガチ用と貸し出し用で2種類作ってるぐらいだ)、大渦の放浪者に代表される続唱(ライブラリーめくってドチャクソするやつ)デッキをポンコツに仕立て上げる。放浪者が好きな人から見たらクソカードと言わざるを得ない強さを持っている。いかに「俺のエルフを見たらすぐに焼け、そのために稲妻を入れるスペースを作ることは、この環境なら正解だ」と豪語する(言ってなかったかもしれない。いつだって過去は美化されるものだ)Seagal氏も流石に無感情アンフェアアタックをかましてくるだろう。
勿論悪い点もある。3/4回避能力なしというスタッツはライフ20点のプレイヤー一人をゆっくりと始末すれば勝てる構築戦なら脅威だが、7回殴らないと統率者ダメージで勝てない統率者は、正直盤面にさっと出ても、邪魔に感じたプレイヤーが丁度良いタイミングで除去するぐらいの置物でしかない。
自ずとフィニッシャーは無限コンボか別途でビーターを登用せざるを得ないわけだが、そうなると今度はEDHでは弱いとされるカウンター(ウィルやマナドレインがそれでも強いとされるのは、コストにマナがかからなかったり、リターンが大きいからだ)をコンボを通す為に多用しなければならない。いかに1枚で強力なコンボを含有しているカードではあるといっても、どちらかと言えば統率者よりも、デッキの中に入れておきたい能力を持つカードだ。
ただ、青で3パンを狙える統率者というと限られてくる。出会ったことのある構築で素晴らしいと思ったのは、有志「髭の濃い童顔の人」のトロモクラティスだ(彼の名誉のために一つ言っておこう。私よりは髭は濃くない)。
私の手持ちから選定するなら原初の潮流、ネザールになるだろうが、それでは彼の下位互換になる(彼のトロモクラティスにはウィルもマナドレインも入っている)。何よりノータイムで他人の焼き増しをすることに私は面白みを感じない。自分で試行錯誤した上で面白いと思ったことが、誰かと被ることに不平不満はない。そういった意味で、今回のクリーチャーテフェリーは面白いと私は思っている。
、、、と、実用面でこのカードの良いところ、悪いところを上げたが、採用理由は別にある。
先にドミナリアのPWテフェリーの登場で、デッキを崩したことを述べたが、私は「テフェリー」のいるスタンダード構築で「テフェリー」を握らないことを選んできた人間だ。髪型も相まって日焼けするとそっくりだし(お店に飾られるのれんみたいなやつの購入を勧められたほどに似ているらしい)、ドミナリアのPWテフェリーに関しては6枚近く引き当てている(内5枚は換金している)。
それでも尚、ただ強い事が書いてある「テフェリー」に私は面白みを感じられなかった。ある種私はマゾヒストな一面を持つ、スパイクになりきれないティミーやジョニーなのだろう。
このキャラクターを統率者に選ぶ、それは私にとって「和平交渉」でもある。彼を活かしきれるのか、私にその覚悟があるのか、彼との共闘により、私の中に新たなPWの灯が灯ることを祈りつつ、ストレージ中に飛び散った入りそうなカードを集め始めよう。
~カードを集め、広げ、ふと思う~
これでも三年半近くmtgを嗜んできた、そしてEDHワンチャンという言葉で部屋にかさばる荷物を残してきた身だ。ウィルや瞬唱は無いが1枚だけならそこそこに良いカードが揃っている。謎めいた命令や、精霊龍、ウギン、往年の最強4マナPW、神Jこと精神を刻むもの、ジェイスなんかは何故モダンで使わない?と疑問を持たれても仕方ない所だ。雑に強い。
そしてEDHならワンチャンというカードがことごとく構想から外れていく。本当に申し訳ないが時間的な余裕が出来たら仕分けをしていこう。
そうしてある程度カードの精査を終えた後、いくつか予期せぬ事柄に気がつく。
・狙い澄ましの航海士がない
・青の太陽の頂点がない
・潮吹きの暴君がない
狙い澄ましの航海士は、流浪のドレイク(5マナ2/2飛行、出たとき土地五枚をアンタップ)と合わせることで簡単に無限マナを生み出せるやべーやつだ。青単色でワンコインで出来る無限マナで、航海士+詐欺師の総督+金粉の水連でも同様の動きが出来る。
青の太陽の頂点はマナの注ぎ先だ。繰り返し使える青い猛火は、その異名通りX=100の値で対戦相手が一人いなくなる。
潮吹きの暴君は色々なコンボに悪用されるパーツだ。何よりコイツの能力でループコンボが始まり、コイツの能力がそのままフィニッシャーになる。
現行のセットからは出ないこれらのカードを手に入れるために、私は車で小一時間かかる最寄りのカードショップに行って、件の三枚と今回の構築で欲しいカードを1000円ほど買い物をした(前回で触れている通り、極力人との接触を避けるため、平日の午後一番にカードショップに行く。私が電話予約をする際「おつかれさまです。フルちんです(原文そのまま)」と文面だけ見たら下ネタ露出野郎な一文をノーリアクションで「おつかれさまですーどうも」と返してくれる店長さんには頭が上がらない。そして多分本名言っても伝わらない)。財布から諭吉がごっそり消えていたのは多分気のせいだ。やたらミステリーブースターのレアカードが増えた気もするがきっと気のせいだ。
さあ、ここからが交渉開始だ。
、、、前回はマナ基盤からひとつずつ紹介していったが、今回はそうしない。何故ならここから私の阿鼻叫喚飛び交う地獄の一人回しをお送りするからだ。
(ここからは童心に返ってカードをむしゃぶりながらデッキビルディングする私と、それを私が卓を囲む友人との環境を鑑みながらリアルにぶった切っていくリアリストな私のせめぎ合いになり、大いに矛盾や前言撤回が飛び交い散文となることをご了承願いたい。)
~まずはゲームに参加しなさい~
例に違わず今回も55枚論から構築を始める。そして前回と違うのは、私のEDH汎用マナファクトのカードプールが狭まっている、と言うことだ。私は億万長者でもなんでも無い、例えば、前回当然のように採用した連合の秘宝辺りは、複数枚持ってはいるが既に既存のEDHに奪われている。これもまた私の「美学」に当たるのだが、差し替えやプロキシといった、現物でないものを、自分が使うことに対して、非常に嫌悪する(他人がそれを行うことに対しては全く否定しない。むしろ合理的かつ効率的だろう)。理由は非常にエゴイズム溢れるが、私のカードゲームとは、常に現物至上主義なのだ。
とはいえ流石にドミナリアやアイコニックマスターズをこれでもかと剥いてきた。ダイナモや金粉の水連に困ることはない。
また、EDHで青を全く触ってきていないわけでもない。ラフ・キャパシェンから始まり、メリーキ・リ、ベリット、記事にもしているエトラータ、そしてつい先日までラヴィニアを組んでいたのだ。ある程度のイロハをわきまえた上で、デッキを一度組み上げて回す。
、、、ゲームに参加できねぇなこれ
童心の私よ、流石にこれは、デッキではなく紙束だと分かるだろう。唐突に小学生時代の友人が、デュエルマスターズで火文明のVR、SRだけでデッキを組んで、「これが俺の最強デッキだ」と豪語していたのを思い出した(その時6弾ぐらいまでしか出てなかったので、必然的にドラゴンデッキだった。初動がボルシャックドラゴンで、出した次のターンに負けて泣いてた)。
流石にそんな陳腐なミス(友人よ、すまない)は犯してはいないが、土地とマナファクト、無限コンボのパーツ、汎用のドローサーチや打ち消し、あとただ強いカードが数枚、それしか入ってない。それがデッキなんじゃない?コンボデッキならそれはありなのでは?と思うかもしれないが、リアリストな私が、明らかに違うと断じる根拠が2つある。1つは、それがデッキとして成立するのは、あくまで完全にブラッシュアップされたものだけで成立した場合、ということだ。例えば、摩滅したパワーストーンがマナクリプトやマナボルトだったり、神秘の合流点が意志の力だったり、選択が商人の巻物だったりした場合なのだ(注意:私が友人と遊ぶことを前提にしているからこの結論に至っている。他のコミュニティでは違うかもしれない)。
2つ目が、というかこれが元凶といって過言ではないが、明らかに99枚の使い方がおかしいのだ。マナ基盤55枚、無限を含むコンボパーツ(フィニッシャー込み)25枚、その他19枚。
初稿の段階で、青単色で出来る無限コンボをあるだけ入れていた。それ自体が大きな間違いである。無限コンボのパーツとは、からくりが分かっている人間からすればヘイトの高いカードであるため、先置きしておくことが難しい。そして私の卓を囲む環境は基本的に著名なコンボパーツが先置きされた時点で誰かしらが動く(我関せずのヅダの人や、「僕よくわかんなぁい!」でお馴染みのあの人が対処しやすそうなのに動かないから、大体Seagal氏がヒィヒィ言いながら対処している。流石です、、、)。
そして無限コンボのパーツ25枚の内、組み合わせが2通り以上になるカードは、狙い澄ましの航海士と潮吹きの暴君だけなのである。そして、青単色EDHで出てきたら真っ先に処理されるカードが上記二種でもある。要は同一ターンに出さなければいけないカードが25枚(=13組、ここに統率者のクリーチャーテフェリー+知識層のコンボも含んでいる)も入っていることになる。しかもそれぞれそれなりに重く、組み合わせが1なのだから、相方を待たなければならない。さらに自らコンボパーツにたどり着くためのドローサーチを、別なコンボパーツの入れたお陰で割いている。コンボを始めるのが初動になるとしたら、このデッキがゲームに参加するのはどれだけ早くて8ターン目ぐらいだ。それだけ順目が回っていれば、他が魔王かイビルジョーになっていない限り、ノーガードなら間違いなく青単色の統率者は既に負けてゲームを終えているし、魔王やイビルジョーになってる相手を咎めるための妨害も同様の理由で明らかに少ない。
狙いたいコンボを厳選しよう。知識層、狙い澄ましの航海士、潮吹きの暴君をコンボの主軸に置き、他のコンボパーツを追加のドローサーチに置き換えて仕切り直しだ。
、、、一応は回る、しかし私よ、マグロがそんなに好きか?
何度も同じことを言ってしまうが、いち早く15マナに到達してもエムラ姫は空から舞い降りることはない。そんなラピュタ的展開がお望みなら、梓を握るかスタジオジ〇リのDVDを借りてくることをオススメする。これでは先程と対して変わらない。
それから、「コンボに振りきる」という、ヅダの人のPWテフェリーのような動きは望まないと割り切るべきだ。テンパイの手札が来て、4ターン目に知識層を置けるパターンも100回に1回ぐらいはあるが、手札が完璧だったら、の話だ。知識層のロックが盤面を止めるとは言え、最短から少しでも遅くなれば置けても(蓋してないんだよなぁ)と思いながら三人からボコボコにされるマトになってしまう。3/4のEDHではヘナチョコスタッツのクリーチャーテフェリーで、それなりに生物が並んだ盤面を制圧出来はしない。
方向性を変えて、多少ドローを切ってでも、盤面に干渉して場に残るグッドスタッフ兼ビーターを入れるべきだ。後、どうしても3マナのマナファクトが挙動をもっさりとさせる。特に3マナ使って1マナ増えるタイプのものだ。そこら辺も切っていこう。
~島はmtgにて最強~
、、、マナよ、頼むから増え続けてくれ(フラッド)、、、
、、、フェッチランドがゴミのようだ(スクリュー)、、、
マナ基盤の調節はもう視聴者も飽き飽きしている頃だから以降(やってると私の文書作成最長記録を更新し続ける可能性がある)は割愛する。覚えておいて欲しいのは、本記事で作成しているデッキに関しては、何かを調整する度に、こんなクソみたいな試行錯誤を繰り返して、降臨叶わぬエムラ姫の帰還を祈る儀式を、意図せず行っている輩がいる、ということだ。
回していて(この段階で200は紙束をぐるぐると回している)気がついたことは、下手な特殊地形で後のアドバンテージを稼ぐよりも、島というカードを置き続けることの方が何億倍も強いと言うことだ。アンタップインの土地がいかに強く、仮に手札に何もなくとも、島が立っていることが相手に精神的な圧をかけることが出来る。今回の構築なら、多分フェッチランドよりも島の方が強い場面が多い。これがマグロ・ブルーを握ってパーミッションを練習した古のmtgプレイヤー達の感覚か、なんて感動を覚えたところであることに気がつく。
なんでこんな弱いカードを入れてるんだ?
レガシー御用達の強力なスペル陣にこの言葉をかけることになるとは思わなかったが、サーチ呪文とフェッチランドがないとき(フェッチランドは全て抜いた。スクリューがつまらないからだ)の渦巻く知識と精神を刻むもの、ジェイスの弱さよ。ジェイスに関しては場に残るし他の能力で最低限仕事もするのだが、トップをリフレッシュ出来ないとき、渦巻く知識の弱さ(思い描くような強さでないからこう表記している、三枚カードを引くことは全く弱くはない)が露呈する。構築のように10枚以上フェッチランドを入れられるわけでもない(金銭的にも)。抜くか迷ったが、とあるビーターとの親和性を考慮して残すことにした。
~これはウギンが強いだけ~
今やスタンダードから下環境まで、ランプデッキなら入れておいて損のないカード。精霊龍、ウギン。事実今回のEDH構築をしなかったら地味に取りかかっていた青単トロン製作にあてがわれていた1枚だろう(唐突なカミングアウトと同時に、このデッキが対人戦まで保つか分からないことをご了承願いたい)。
回している段階で、このデッキの勝ち筋が、無限で勝つか、ウギンで勝つかの2択になっていることに当初は疑問を持たなかったが、どうやら無限で勝つよりウギンで勝つ方が多い。そしてウギンを引けなかったら、もう勝ち筋が見えない、、、
まて、ならこのデッキの価値とはなんだ?
童心の私よ、そこに疑問符を叩きつけるか。しかし、前述したようにコンボに振りきれるほど潤沢なカードプールを持たない私にとって、別な勝ち筋を用意することは必要悪である。
違う、そうじゃない。ウギンに頼りすぎだと言っている。
ふざけたことを言うなバカタレが。貴様が8rack対Gトロンやデス&タックス対エルドラージポストで、トラウマを植え付けられた1枚だぞ。頼って何が悪い。今回は貴様の好きな色ではない、カードプール的にも、それだけ強いカードを入れなければ他と釣り合いが取れんのだ。
なら、俺の持ってるカード達は弱いのか?
、、、
、、、
、、、良かろう。ならばビーターに関しては全身全霊を持って、厳正に審査していこうじゃないか。
先ず前回のオドリックに採用した、フェリダーの君主枠として入れているアテムシスについてだが、はっきり言おう、このデッキなら使えない一枚だ。もっとマシなカードを探そう。
上昇底流、スリン・ヴォーダもディスシナジーが酷い、クリーチャーテフェリー戻してロック外すのはナンセンスだ、もっと違うカードを選べ。
ウスーンのスフィンクスを入れるならもっと墓地を触れ、ファクト・オア・フィクションを十二分に使えるように構築を練り直せないなら、グラコロでもぶち込んで感染で一人なぎ倒す位が貴様の思考回路なら丁度良いだろう。
ああ、コイツを3パンジェネラルにする選択肢があれば、、、
再誕の黒き剣じゃダメなのか?
、、、レジェンダリー減らしておいて、貴様の学習能力はニワトリなのか?クリーチャーテフェリーが降り立つのは、こちらが勝ちを狙いにいくときか、Seagal氏の放浪者が珍しく調子こきそうな時だけだ。
~ようやくの、デッキリスト公開~
後述の理由から、まだ微調整の余地はあるのだが、一旦ここで完成とし、デッキリスト公開を行う。
統率者
ザルファーの魔道士、テフェリー
土地【33】
島27
神秘の聖域
協議会の座席
イプヌの細流
ザルファーの虚空
聖遺の塔
無限地帯
マナ加速関連【20】
エーテリウムの彫刻家
名高い武器職人
大建築家
睡蓮の花
永遠溢れの杯
太陽の指輪
通電式キー
多用途の鍵
友なる石
秘儀の印鑑
空色のダイアモンド
星のコンパス
虹色のレンズ
精神石
摩滅したパワーストーン
玄武岩のモノリス
スランの発電機
金粉の水連
見捨てられた碑
人知を超えるもの、ウギン
ドロー、サーチ【13】
思案
渦巻く知識
神秘の教示者
衝動
粗石の魔道士
知識の渇望
意外な授かり物
加工
嘘か誠か
熟考漂い
永劫のこだま
宝船の巡航
発明品の唸り
コンボカード【7】
覚醒の兜
研究室の偏執狂
流浪のドレイク
狙い澄ましの航海士
知識層
潮吹きの暴君
青の太陽の頂点
妨害【12】
対抗呪文
遅延
秘儀の否定
サイクロンの裂け目
当惑させる難題
覆いを割く者、ナーセット
基本に帰れ
プロパガンダ
リスティックの研究
謎めいた命令
神秘の合流点
涙の氾濫
ビーター、他グッドスタッフ【14】
改良式鋳造所
賢いなりすまし
精神を刻むもの、ジェイス
精神の病を這うもの
破片撒きのスフィンクス
飛行機械の組立工
水の帳の分離
船団の災い魔
原初の潮流、ネザール
裏切りの工作員
運命のきずな
精霊龍、ウギン
荒廃鋼の巨像
ちなみに知識層を置いてから青の太陽の頂点が何もしないカードとなり、(あっ)となったことは伝えておく。
こうしてリスト化すると墓地対策が全く積まれていないことに気がついた。何か良きものが手に入れば、差し替えることにしよう。 そう、このデッキはまだ未完成なのだから
本来は完成したものを晒すべきなのに、何故本記事の掲載を早めたか、について、余談ではあるが最後にお伝えしたい。
~該当部分は恥ずかしさ故カットされました~
【EDH作成記録】それでも私は、純然たる"白"が良い【そして雑談】
2020年9月30日~ここに至る経緯~
いつからだろう、毎日カードに触らなくなったのは。いつからだろう、最新弾の情報に疎くなったのは。いつからだろう、メタの動向に関心を寄せなくなったのは…
何が悪いのか、いや正確には何が自分のこれまでを変えたのか。一言で言えばコロナだ。
私は今勤務している会社の性質上、現実世界で対戦型カードゲームをすることは、(私の解釈ではあるが)控えてほしいと推奨されている。
以前の雑談(無駄に長い私の二年半について)で、コミュニティとは脆いものであると書いたが、この状況下でまだmtgで知り合った友人と繋がりを保てているのは、素晴らしいことだと感動を覚えつつ、その要員は、SNSの普及が大きなウェイトを占めているとも思っている。連絡網の時代ならたぶんこうはなってないだろう(事実私の小学校の頃の友人と連絡を取ったりするのは、たまたま最寄りのコンビニで会ったときぐらいだ。)
ともかく、今現時点で私は「対戦型トレーディングカードで対戦することを趣味にしている、対人戦を極力自粛している人間」という扱いになる。これは私にとって些細なフラストレーションなのだが、時折そのフラストレーションは肥大していく。そう、新弾は定期的に販売されるし、ことごとく強くなるカードプールと加速するメタ・ゲーム、それに反比例するように(PCのスペック上の問題で)挙動が重くなるMTGアリーナ…
このフラストレーションを押さえるように私は定期的にパックを衝動的に購入している。剥く度に出てきたカードに使える可能性を示唆してはそれを披露する場を拘留されているというもどかしさを感じながら、このコロナ下で始めたプラモデル作成を無心で行う、というのが今の私の休日だ。
だが、それにも飽きてきた。いや、飽きたと言うよりは私の職場環境の変化(夏に転勤した。人付き合いが決して得意とは言えない私にとって、対人環境の変化に順応することは大きな労力を割くことになる)によって手がつかなくなってきたという方が正しい。休日の殆どをひたすらプラスチックにヤスリを当てる作業を苦行と捉えてしまうと食指が進まなくなる。
今自分に最も適している余暇活動は何か、考えたときに思いついたのはオリジナルデッキの作成であった。環境を終えなくなった弱小PWである私でも出来ること、それは純粋に【こんなことが出来たらきっと面白い、これは楽しいゲームになる】とカードを眺めながら思案することだ。そしてこれは私が本格的にTCGにのめり込む遙か昔、小学生の頃お小遣いで集めたカードプールからデッキを作っていくワクワクした気持ち、あの感覚に似ている。
どんな形でも良い。カードゲームを楽しみたい。他人と戦う機会を失っている今、デッキを作ることがカードゲームを最も楽しめる唯一の瞬間なのである。それがたとえどんなに弱いものであっても。
思い返せばいつだってそうだったじゃないか。私のスタンダードで構築してきた様々なデッキは、マスター・フルチン・コントロールを筆頭にその殆どが自身の好奇心によって生み出された異形の数々だ。それを今度は、スタンダード以外のカードプールから選定すれば良い。では何で作る?決まっているだろう。
私は手持ちのカードプールからEDHのデッキを作り始めた。
~色の選定~
mtgには5色(無色を色と定義するなら6色)あるが、私が好みで順番をつけるなら白、黒、緑、赤、そしてドベは間違いなく青だ。カードを引くというカードゲームにおける最強の挙動、呪文を打ち消すというmtgにしかない醍醐味、EDHと切っても切れない関係にあるアーティファクトとの親和性、、、それらを加味しても私が全てのフォーマットにおいて、デッキを作る際に最後に手に取る色、それが青なのだ。
そもそもパーミッションという考え方自体、性に合わないのだ。コントロールという守備範囲の中なら、目の前の脅威をことごとく粉砕していく、ボードコントロールに私の好奇心は振り切っている。
お店に定期的に通っていたときは自身の研鑽のためや、スタンダードにおける強い色として青を組み込んでデッキを作ったこともあったが(単色は未だ無い)、わざわざそんな事をこの状況下で行う必要は無い。青を引いて残りの4色から選ぶことにする。
ここで私の手元に残っているEDHのデッキを見ると
・群衆の親分、クレンコ(赤単色)
・自由なるもの、ルーリクサー(赤緑)
・暴虐の龍、アスマディ(黒赤緑)
・アゾリウスの造反者、ラヴィニア(白青)
、、、おもむろに私はラヴィニアを崩した。
というのも、このデッキは対戦相手がいて始めて楽しい(相手からすれば楽しくない)のだ。苦虫をかみつぶしたような顔をする相手を、ゲラゲラ笑いながら魔王になることを楽しむデッキではあるが、一人で遊ぶ分にはここまでつまらないデッキはない(ルーリクサーも似たような方向性だが、あちらは単体でも殴りジェネラルとして強いという側面がある)。何より1-2回他人と回したら飽きがきてしまった。
崩した上で残りの三つを見ると、ジャンドカラーに偏る。白が好きでは無かったのか自分は?
いや違う。これは「逃げ」だ。EDHという魔境に巣くう、定説
EDHにおける最弱は白単色
マルチェッサ女王(既に崩したEDH記事)にも書いたが、白はEDHというフォーマットの性質と自身のカラーパイが絶妙にミスマッチする色なのである。
生物は小型クリーチャーの中では優秀なものが多いが、対戦相手のライフ40点を削るには少し心許ない。それが複数人いるのだから何かしらのテコ入れか大型クリーチャーの投入が必要だろう。ただし、デッキの枚数は統率者含め100枚、そのバランス調整には難儀する。
良い点として、出たものへの対応力という意味では右に出る色はない。しかし、EDHはものが出てしまったらゲームが終わる可能性が高いのだ。
加え、カードの引き増しが非常に難しい色でもある。良くてキャントリップ程度の性能である。サーチも限定的であるものが多く、他の4色と比べると見劣りするものが多い。
何より、マナを伸ばす能力が低いのである。アーティファクトとの親和性の高い青はマナファクトから、土地加速は緑のお家芸、一時的なマナ加速を持つ黒と赤、他4色が2-3ターン先の行動をしてくるのに対して自分はターン相応、良くて1ターン先の動きしか出来ない(中盤になれば解消できなくもないが、そこまでに何かしらの脅威や事件が起きているのが私の周辺のEDH環境である)。
ただ、白は前述したように対応のスペシャリストである。白を含む多色のデッキは、他4色の苦手な部分を補い、その対応力の高さから隙が無くなる。さらにカードプールが広がる(=選択肢が広がる)ことによる恩恵は大きい。
では白単色では勝てないのか、そうではない。この数年で私の中には、ある確信めいた理論が存在する。
ちゃんと回ったらどんなデッキも強い
作成者が意図している動きができれば、弱いなんてことは先ず無いのだ(意図した動きが無策でフェイジをリアニメイトする、なら話は別なのだが)。
それがどれ位安定して繰り出せるのか、環境の他のデッキのブン回りに応手として応えられるのか、それがメタゲームを作り出しているだけの話で、意図した動きを100%出せたら基本どんなデッキも強いのだ。
そして私が初めて作ったEDHデッキ、それは「大修道士、エリシュ・ノーン」である。白単色のEDHは私のEDH製作の原点でもあるのだ。そして見てみたい、今の私が作る白単色のEDHがどれほどのものなのか。
ならばやるしかあるまい。たとえ他の色でデッキを組み、それがどんな苦行であるか理解した上でも。
それでも私は、純然たる"白"が良い。
これがmtgをプロフェシーのテーマデッキ「急変(mtgwikiで調べてね)」からmtgにふれ、「白黒ゾンビ」でmtgに復帰し、今現在レガシーで「デス&タックス」を駆る私の、白への愛だ。
~統率者の選定~
前述したように私の初めての統率者は「大修道士、エリシュ・ノーン」だ。私は今回の作成最初期段階では、このノーン様を統率者として枠に収めることにしていた。
しかし、それではつまらない。というより、私の構築技術と思考回路では、過去のデッキの焼き増しや改良は、得てして改悪や原状復帰になってしまう。
そしてEDHを始めて約三年、理解したことの一つに
【目に見える脅威はヘイトを稼ぐ】
ということだ。私をEDHの沼に引きずり込んだ(訂正:自分から沼にハマりにいった)原因たるSeagal組合長始めとするオーブEDH組合(名称無いため今回はこのように表記する)の一員、ヅダの人がPWテフェリーを駆れば、統率者公開の時点で即座にヘイトが向くように、強い統率者を選べば選ぶほどヘイトを稼ぐのだ。
ではノーン様は強い統率者なのか?答えは形容しがたい。白単色で強い統率者は今なら「太陽冠のヘリオッド」か「希望の天使、アヴァシン」あたりが順当な所だろう。前者は自身がコンボパーツである高速コンボ内蔵の殴りも強い統率者、後者は通った後にはペンペン草も残さない「セラマゲドン」の系譜を組むマスデスボードコントロールだ。
かなりコンボに寄っていると言えば、「上級建設官、スラム」は白単色ではかなり尖っているが面白いデッキである。EDH最弱といわれる白単色に的を絞っても、この3種よりは確実にTierとしては下になる。
しかし、ノーン様自体はヘイトがかなり高いカードである(事実、コンボに振りきっていない白含む多色のデッキでは多く採用されている)。自軍に+2/+2修正をする能力は勿論脅威だが、それ以上に対戦相手全体に-2/-2修正をかけるほうが脅威となる。所謂「アンセム」系のカードを置いていない限り、タフネス2以下の統率者は場に出せないと同義になるし、同様になんの修正もない無限1/1トークンなどは咎めることが出来る。そういった統率者や勝ち筋を辿るデッキを握る対戦相手の視点から見れば、こちらの勝ち筋を潰してくる害悪なやつ、ということになりヘイトが上がるのだ。
それならば、ノーン様も活躍できる白単色の統率者を他で見つけよう、という結論に至った。
※一応、先に述べた3種の統率者は候補から外している。なぜなら、それらもまたタネが広くバレているヘイトの高い統率者であることに変わりはないからだ。
一通りストレージと先程崩したラヴィニアの残骸から、統率者になり得るカードを探していき、6枚の伝説のクリーチャーが候補に挙がった。
・スレイベンの守護者、サリア(非生物呪文は+1コスト増)
・異端聖戦士、サリア(クリーチャーと基本でない土地はタップイン)
・熟練の戦術家、オドリック(自分と他に三体以上で攻撃するとブロックするか、どうブロックするか選べる)
・月皇の司令官、オドリック(各戦闘の開始時に、自軍全員がそれぞれの持っている果敢、瞬速以外の常磐木能力を共有)
・永遠神オケチラ(クリーチャー呪文唱えると4/4警戒がおまけでついてくる)
・原初の夜明け、ゼタルパ(飛行警戒トランプル破壊不能二段攻撃の3パンチンパン)
単純に強いのはゼタルパ、オケチラだろう。特にゼタルパは単体でも3回殴れば統率者ダメージで一人倒せる。オケチラの繰り出す4/4トークンはEDHでもごついサイズである。一点突破か、面展開か、どちらも大味なデッキに仕上がりそうだ。
反対に嫁二人(サリア)は相手がどんなデッキか予想させづらいというメリットはあり、ヘイトベアーのグッドスタッフとして細かな立ち回りをするデッキになりそうだ。地味なヘイトを買うことは了承せざるを得ない。
オドリック二人はどちらも可能性はあるが、熟練の方はどちらかというとデッキに眠っていて欲しいカードだ。クリーチャー同士の膠着状態を打破出来ることは、クリーチャーに頼らないデッキに対しては無力だ。
月皇の方は能力の性質上、白単色というよりは多色化して、様々な能力を共有出来た方が面白そうだ。
最終的にゼタルパかオケチラかで悩んでいるときに、ゼタルパの常磐木能力をもう一度見返した。
飛行、警戒、トランプル、破壊不能、二段攻撃、、、?
一度ストレージに戻したカードを見返し、そして小学生の時のあのワクワクが帰ってきた。
決めた。統率者は【月皇の司令官、オドリック】だ。
意図せずだが、このカードは私がmtgに復帰してから始めて勝ちを実感したデッキ、白単ライフゲイン馬におしゃれ差ししていたカードでもある。これもまた運命か。
~天地がひっくり返っても入れたいカードの選定~
選定に入る前に、私が思ったワクワクを説明しなければならない。といっても大方分かっているのではないだろうか
ゼタルパの常磐木能力を全員が共有したら最強じゃね?
という安直な発想だ。それなら「ならゼタルパを統率者に据えて月皇オドリックの方をデッキに入れておけば?」という考えを持つ方もいるだろう。
私の考えとしては、それはナンセンスだった。ゼタルパを統率者にするなら、攻撃はゼタルパが攻撃を通せれば良いから、ブロッカーをなぎ払う全体除去を多く組み込んだ、「希望の天使、アヴァシン」の構成に近い方が良いという結論に至った。
話のベクトルを戻して、天地がひっくり返っても入れたいカード、とは、太陽の指輪などのマナファクトや、一瞬でゲームを終わらせる無限コンボ(これについては後述する)ではない。
私が、(自分の好奇心や思い入れや、精神的な安らぎの為に)どうしても入れておきたいカードである。たとえそれがデッキの方向性に合って無くても、なんの親和性が無くても、どれだけデッキの構成を歪めても、だ。
とは言っても今回は全て親和性の高いカードにまとまった。
・大修道士、エリシュ・ノーン
・原初の夜明け、ゼタルパ
・結晶の巨人(自分の戦闘開始時に何かしらの常磐木能力か+1/+1カウンターを付与)
・運命の天使(最新弾、ゼンディカーの夜明けの神話レア、ややこしく書いてはあるが、要は終了ステップに自分がライフ55点以上なら、このターンコイツに殴られたプレイヤーはゲームに負けたことになる。)
ノーン様は精神的な安らぎの為にも入れているが、単純に月皇オドリック3/3なのでアンセムとしても一役買っていただく。
ゼタルパについては割愛、このデッキ構築の入り口だ。
結晶の巨人は単純に面白そうと思った。ランダムではあるが、白単色ではつけにくい接死、トランプル、威迫辺りを付けられるのは偉い。
運命の天使についてだが、最新弾のカードは入れたくなるものだ。違うか?いつだってワクワクは最新セットから送られてくるじゃないか。オムナスが色々悪さしているようだが、プロフェシー目線で見ればちょっと使えそうなアンコモンなんて、当時ならトップレアクラスだからなな!!とカタが付けられそうだ(当時はメタ等気にしていなかったがな。昔の自分のデッキに、リスティックの円が4積みされていたけど何メタだったのだろう。)。
とはいえ流石神話レア。スペックとしてはなかなかで飛行、二段攻撃がついているので月皇オドリックとの親和性はばっちりだ。
統率者を含めたこれら5枚を引いた95枚を選んでいくことにする。
~土地基盤の選定~
ここからは話が前後することも多くなる。というのもこのデッキのマナ基盤はそれまでの私のEDHのマナ基盤作りとは違うからだ。
初めは私が勝手にセオリーとしている、55枚論からスタートした。
55枚論とは土地とマナ加速、若しくは土地基盤を安定させるカードを55枚以上採用して、そこから残った枠に入れたいカードを厳選して入れていく、という手法だ。その後、何回か回して、やりたいことが出来ているか、テンポは悪くないか、伸ばしてからの動きは相応に強いか、と言った観点から増減させていく(減らすことが常ではある。)。とりあえず金粉の水連やスランの発電機など、重めのマナ加速まで一通り搭載した上で回してみた。
、、、いち早く15マナに到達したらエムラクールのトークンでも出せるのか、、、?
そんなローカルルールはこの片田舎でも存在しない。とりあえず4マナ域以降のマナ加速は邪魔なだけだと分かった。それらのカードを抜きサイド回していく(と言ってもこの段階でまだ50枚以上入っている)
、、、なんだこのもっさりムーブは、、、
どうやら3マナ域のマナファクトですら、このデッキには厳選に厳選を重ねたものしか入れないらしい。数を減らし、50枚のマナ基盤で再度回す。
、、、どうやらそういうことではないらしい、、、
スクリュー、スクリュー、動いたときはもっさり、どうやら単にマナ基盤を減らせば良いものではないらしい。何よりマナファクト自体がこのデッキではそこまで強くない。マナカーブ的にも、X呪文を搭載していない、と言う観点からも。
このデッキなら序盤にマナを増やすのではなく、序盤に土地を置きながら、相手の動きを妨害して相対的にテンポアドバンテージを稼ぐ方が有用、という結論に至った。マナ加速から2行動3行動、ではなく、毎ターン土地を置きながら行動、相手を妨害して2行動以上を取りにくくさせる。そのために2マナファクトまで厳選し、土地を増やした。その後微調整し、結果的にこの49枚に落ち着いた。以降のカードは気に入ってるもの以外特別説明はしないので、知らないカードは調べて欲しい。
【土地33枚】
冠雪の平地9
平地13(揃えていないのは私がイラストにさして興味が無いからだ)
虹色の眺望
祖先の道
灰のやせ地
無限地帯
風立ての高地
アーデンベイル城
シェフェトの砂丘
屍肉あさりの地
オラーズカの拱門
発明博覧会
英雄の鍛錬所
【マナ加速16枚】
金属モックス
土地税
軍団の上陸
太陽の指輪
探検の地図
オレスコスの探検者
白蘭の騎士
冷徹の心臓
秘儀の印鑑
真珠の大メダル
精神石
境界のレインジャー(統率者2020の新カード)
連合の秘宝
紋章旗
オケチラの碑
真面目な身代わり
真面目な身代わりは正直合ってもなくても良いが、変えるとしたら基本土地になると思う
~妨害カードの選定~
白単色にするのであれば、ここが一番の楽しみ(個人差があります)だろう。最初はありったけの妨害カードを入れてみたが、それではただダラダラとゲームが長引くだけなので、最終的に18枚まで絞った
【妨害 18枚】
ルーンの母(妨害?と言われると微妙だが攻めに守りに使えるのでここに収まりました)
スレイベンの守護者、サリア
悔恨する僧侶
縫合の僧侶(個人的なお気に入り、自軍が増えると1点回復、相手が増えると1点ライフロス)
封じ込める僧侶
エーテル宣誓会の法学者
ドラニスの判事(出すと怒られるやつ)
静寂をもたらすもの
異端聖戦士、サリア
エイヴンの思考検閲者
弁論の言霊
上位の狐、呪之尾/呪之尾の本質
別館の大長
耳の痛い静寂
盲従(一見入れられなそうだが、注釈文に入ってるマナシンボルはノーカンらしい。それ自体が「ウチのシマじゃノーカンだから!」とSeagal氏に言われたら大人しく、領事の権限入れます)
安らかなる眠り
沈黙のオーラ
息詰まる徴税(相手に選択肢のあるマナ加速なので妨害としている)
~強いカードの選定①クリーチャー、PW編~
強いカードとは、EDHなら主に二つある
①単純にカードパワーの高いカード
②その統率者との親和性が著しく高いカード
今回で言えば、例えば、太陽の勇者、エルズペスは①に該当するし、前述した結晶の巨人あたりは②に該当するラインだろう。ゼタルパは①と②両方に該当するカードだ。そんな中で選ばれたのはこの8枚だ。
【強いカード 8枚】
セラの高位僧①②
熟練の戦術家、オドリック②
信義の神オケチラ②
永遠神オケチラ①②
テューンの大天使①②
希望の天使アヴァシン①②
黒き剣のギデオン①②
太陽の勇者、エルズペス①
ここまでで統率者にしようとしていた全ての伝説のクリーチャーが出てきた事に気がついた。結局みんな大好きなんだ。
~強いカードの選定②除去、強化、サーチ編~
次に除去やアンセムなどの置物、数少ないサーチ呪文だ。殴りにいくことを最優先したため、除去はかなり少ない。気合いで乗り越えろと言うことか
【強いカードその2 13枚】
剣を鋤に
流刑への道
ダークスティールの突然変異
神の怒り
影槍
速足のブーツ
火と氷の剣(ダブマスで当てた)
ナザーンの槌
ヘリオッドの槍
美徳の力
完璧な策略(統率者2020の新カード)
悟りの教示者
ウェザーライトへの乗艦(牧歌的な教示者と悩んだが、無理して持ってきたいエンチャントがなかったこと、以外と歴史的なカードが多いことからこちらを採用)
アンセムで全体強化よりも、誰かに装備品を付けて全員が強化される方が面白いと思った為アンセムは少なめになった。
~強いカードの選定③瞬殺コンボ編~
無限コンボが飛び交い、それに睨みをきかせることはEDHの他のフォーマットにはない側面だろう。それを良しとするかは別として。
公式がレベリングに簡単な説明を入れているとおり、一瞬でゲームを終わらせられるコンボの搭載はそのデッキのレベルを大きく上げることになる。それが天文学的な確率で起きること(意図しているなら大抵のプレイヤーの構築したデッキはそんな数字にはならない)だとしても。
私はこのデッキの構築段階では無限コンボ、瞬殺コンボは採用していなかった。なぜなら、それを目指すデッキになってしまうからである。それは私の感性としては、とてもつまらないことであった(ループコンボ自体が嫌いなわけではない。他人のループコンボを初見はワクワクしながら見ている)。
月皇の司令官、オドリックは先に考察しているとおり、単体で脅威となる存在ではないし、デッキの中身としても、コンボパーツの先置きによってヘイトが上がった場合、序盤から魔王になることは出来ないカードパワーなのである。
それでも、今回採用に踏み切ったのは一重に、今の私が白単色のEDHを作ったらどうなるか、それを知りたかったからに他ならない。今回は2種のループコンボと1枚の特殊勝利カードをこの枠に入れた。特殊勝利カードをここに入れたのは、オドリックの能力で条件達成が容易だと感じたからだ。
【強いカードその3 コンボ類 7枚】
フェリダーの君主(ライフ40点以上なら勝利)
太陽のタイタン
悪鬼の狩人
狂気の祭壇
(悪鬼の狩人でタイタンを追放、狂気の祭壇で生け贄、戻ってきたタイタンで悪鬼の狩人を場に戻す。これで無限LO)
太陽冠のヘリオッド
呪術師のワンド
飢えた聖騎士
(飢えた聖騎士に呪術師のワンドを装備、ヘリオッドで絆魂付与、無限ダメージ&無限ライフゲイン、オドリック+絆魂生物でも可能)
ここまでで統率者込みで100枚、レベリングとしては6-7辺りに該当するだろうか。
~明確な改良点~
ここからは作り上げてから自分から自分への問いかけである。
・リストを一通り見た有識者ならおわかり頂けるだろうが、ヘリオッドコンボを入れた時点で、勝ちをより意識するならヘリオッドを統率者にして歩行バリスタを積むべきだ。
・マナ基盤はより強いものを入れる余地がある、魔力の墓所や櫃、モックス・ダイヤモンド辺りは採用圏内だろう。
そんなことは分かっている。事実墓所も櫃もバリスタも所有している、しかし入れていない。プロキシも用いない。それは私の美学に反する(相手がフリプで使うのは問題ない)。なにより今回の構築はそもそも、小学生の時のようなワクワクを大切にしている。わざわざクレンコから上記3枚を引っ張って、強いデッキに仕上げる事が目的では無い。
そう、これでいいのだ。
~総括~
作り上げ、回して、十分に戦えるものだと確信した。これは交流会に持っていっても問題無さそうだ。一人で部屋でほくそ笑む自分をすっと律した。
一通り仕上げたので次は対人戦だ。しばらくは1v1を私対私で楽しむことにする。
いつまで続くかコロナ期間。来月からは仕事の他に研修も入ってきててんてこまいだ。明日も早い。今日は寝よう。
いつからだろう、毎日カードに触らなくなったのは。いつからだろう、最新弾の情報に疎くなったのは。いつからだろう、メタの動向に関心を寄せなくなったのは…
何が悪いのか、いや正確には何が自分のこれまでを変えたのか。一言で言えばコロナだ。
私は今勤務している会社の性質上、現実世界で対戦型カードゲームをすることは、(私の解釈ではあるが)控えてほしいと推奨されている。
以前の雑談(無駄に長い私の二年半について)で、コミュニティとは脆いものであると書いたが、この状況下でまだmtgで知り合った友人と繋がりを保てているのは、素晴らしいことだと感動を覚えつつ、その要員は、SNSの普及が大きなウェイトを占めているとも思っている。連絡網の時代ならたぶんこうはなってないだろう(事実私の小学校の頃の友人と連絡を取ったりするのは、たまたま最寄りのコンビニで会ったときぐらいだ。)
ともかく、今現時点で私は「対戦型トレーディングカードで対戦することを趣味にしている、対人戦を極力自粛している人間」という扱いになる。これは私にとって些細なフラストレーションなのだが、時折そのフラストレーションは肥大していく。そう、新弾は定期的に販売されるし、ことごとく強くなるカードプールと加速するメタ・ゲーム、それに反比例するように(PCのスペック上の問題で)挙動が重くなるMTGアリーナ…
このフラストレーションを押さえるように私は定期的にパックを衝動的に購入している。剥く度に出てきたカードに使える可能性を示唆してはそれを披露する場を拘留されているというもどかしさを感じながら、このコロナ下で始めたプラモデル作成を無心で行う、というのが今の私の休日だ。
だが、それにも飽きてきた。いや、飽きたと言うよりは私の職場環境の変化(夏に転勤した。人付き合いが決して得意とは言えない私にとって、対人環境の変化に順応することは大きな労力を割くことになる)によって手がつかなくなってきたという方が正しい。休日の殆どをひたすらプラスチックにヤスリを当てる作業を苦行と捉えてしまうと食指が進まなくなる。
今自分に最も適している余暇活動は何か、考えたときに思いついたのはオリジナルデッキの作成であった。環境を終えなくなった弱小PWである私でも出来ること、それは純粋に【こんなことが出来たらきっと面白い、これは楽しいゲームになる】とカードを眺めながら思案することだ。そしてこれは私が本格的にTCGにのめり込む遙か昔、小学生の頃お小遣いで集めたカードプールからデッキを作っていくワクワクした気持ち、あの感覚に似ている。
どんな形でも良い。カードゲームを楽しみたい。他人と戦う機会を失っている今、デッキを作ることがカードゲームを最も楽しめる唯一の瞬間なのである。それがたとえどんなに弱いものであっても。
思い返せばいつだってそうだったじゃないか。私のスタンダードで構築してきた様々なデッキは、マスター・フルチン・コントロールを筆頭にその殆どが自身の好奇心によって生み出された異形の数々だ。それを今度は、スタンダード以外のカードプールから選定すれば良い。では何で作る?決まっているだろう。
私は手持ちのカードプールからEDHのデッキを作り始めた。
~色の選定~
mtgには5色(無色を色と定義するなら6色)あるが、私が好みで順番をつけるなら白、黒、緑、赤、そしてドベは間違いなく青だ。カードを引くというカードゲームにおける最強の挙動、呪文を打ち消すというmtgにしかない醍醐味、EDHと切っても切れない関係にあるアーティファクトとの親和性、、、それらを加味しても私が全てのフォーマットにおいて、デッキを作る際に最後に手に取る色、それが青なのだ。
そもそもパーミッションという考え方自体、性に合わないのだ。コントロールという守備範囲の中なら、目の前の脅威をことごとく粉砕していく、ボードコントロールに私の好奇心は振り切っている。
お店に定期的に通っていたときは自身の研鑽のためや、スタンダードにおける強い色として青を組み込んでデッキを作ったこともあったが(単色は未だ無い)、わざわざそんな事をこの状況下で行う必要は無い。青を引いて残りの4色から選ぶことにする。
ここで私の手元に残っているEDHのデッキを見ると
・群衆の親分、クレンコ(赤単色)
・自由なるもの、ルーリクサー(赤緑)
・暴虐の龍、アスマディ(黒赤緑)
・アゾリウスの造反者、ラヴィニア(白青)
、、、おもむろに私はラヴィニアを崩した。
というのも、このデッキは対戦相手がいて始めて楽しい(相手からすれば楽しくない)のだ。苦虫をかみつぶしたような顔をする相手を、ゲラゲラ笑いながら魔王になることを楽しむデッキではあるが、一人で遊ぶ分にはここまでつまらないデッキはない(ルーリクサーも似たような方向性だが、あちらは単体でも殴りジェネラルとして強いという側面がある)。何より1-2回他人と回したら飽きがきてしまった。
崩した上で残りの三つを見ると、ジャンドカラーに偏る。白が好きでは無かったのか自分は?
いや違う。これは「逃げ」だ。EDHという魔境に巣くう、定説
EDHにおける最弱は白単色
マルチェッサ女王(既に崩したEDH記事)にも書いたが、白はEDHというフォーマットの性質と自身のカラーパイが絶妙にミスマッチする色なのである。
生物は小型クリーチャーの中では優秀なものが多いが、対戦相手のライフ40点を削るには少し心許ない。それが複数人いるのだから何かしらのテコ入れか大型クリーチャーの投入が必要だろう。ただし、デッキの枚数は統率者含め100枚、そのバランス調整には難儀する。
良い点として、出たものへの対応力という意味では右に出る色はない。しかし、EDHはものが出てしまったらゲームが終わる可能性が高いのだ。
加え、カードの引き増しが非常に難しい色でもある。良くてキャントリップ程度の性能である。サーチも限定的であるものが多く、他の4色と比べると見劣りするものが多い。
何より、マナを伸ばす能力が低いのである。アーティファクトとの親和性の高い青はマナファクトから、土地加速は緑のお家芸、一時的なマナ加速を持つ黒と赤、他4色が2-3ターン先の行動をしてくるのに対して自分はターン相応、良くて1ターン先の動きしか出来ない(中盤になれば解消できなくもないが、そこまでに何かしらの脅威や事件が起きているのが私の周辺のEDH環境である)。
ただ、白は前述したように対応のスペシャリストである。白を含む多色のデッキは、他4色の苦手な部分を補い、その対応力の高さから隙が無くなる。さらにカードプールが広がる(=選択肢が広がる)ことによる恩恵は大きい。
では白単色では勝てないのか、そうではない。この数年で私の中には、ある確信めいた理論が存在する。
ちゃんと回ったらどんなデッキも強い
作成者が意図している動きができれば、弱いなんてことは先ず無いのだ(意図した動きが無策でフェイジをリアニメイトする、なら話は別なのだが)。
それがどれ位安定して繰り出せるのか、環境の他のデッキのブン回りに応手として応えられるのか、それがメタゲームを作り出しているだけの話で、意図した動きを100%出せたら基本どんなデッキも強いのだ。
そして私が初めて作ったEDHデッキ、それは「大修道士、エリシュ・ノーン」である。白単色のEDHは私のEDH製作の原点でもあるのだ。そして見てみたい、今の私が作る白単色のEDHがどれほどのものなのか。
ならばやるしかあるまい。たとえ他の色でデッキを組み、それがどんな苦行であるか理解した上でも。
それでも私は、純然たる"白"が良い。
これがmtgをプロフェシーのテーマデッキ「急変(mtgwikiで調べてね)」からmtgにふれ、「白黒ゾンビ」でmtgに復帰し、今現在レガシーで「デス&タックス」を駆る私の、白への愛だ。
~統率者の選定~
前述したように私の初めての統率者は「大修道士、エリシュ・ノーン」だ。私は今回の作成最初期段階では、このノーン様を統率者として枠に収めることにしていた。
しかし、それではつまらない。というより、私の構築技術と思考回路では、過去のデッキの焼き増しや改良は、得てして改悪や原状復帰になってしまう。
そしてEDHを始めて約三年、理解したことの一つに
【目に見える脅威はヘイトを稼ぐ】
ということだ。私をEDHの沼に引きずり込んだ(訂正:自分から沼にハマりにいった)原因たるSeagal組合長始めとするオーブEDH組合(名称無いため今回はこのように表記する)の一員、ヅダの人がPWテフェリーを駆れば、統率者公開の時点で即座にヘイトが向くように、強い統率者を選べば選ぶほどヘイトを稼ぐのだ。
ではノーン様は強い統率者なのか?答えは形容しがたい。白単色で強い統率者は今なら「太陽冠のヘリオッド」か「希望の天使、アヴァシン」あたりが順当な所だろう。前者は自身がコンボパーツである高速コンボ内蔵の殴りも強い統率者、後者は通った後にはペンペン草も残さない「セラマゲドン」の系譜を組むマスデスボードコントロールだ。
かなりコンボに寄っていると言えば、「上級建設官、スラム」は白単色ではかなり尖っているが面白いデッキである。EDH最弱といわれる白単色に的を絞っても、この3種よりは確実にTierとしては下になる。
しかし、ノーン様自体はヘイトがかなり高いカードである(事実、コンボに振りきっていない白含む多色のデッキでは多く採用されている)。自軍に+2/+2修正をする能力は勿論脅威だが、それ以上に対戦相手全体に-2/-2修正をかけるほうが脅威となる。所謂「アンセム」系のカードを置いていない限り、タフネス2以下の統率者は場に出せないと同義になるし、同様になんの修正もない無限1/1トークンなどは咎めることが出来る。そういった統率者や勝ち筋を辿るデッキを握る対戦相手の視点から見れば、こちらの勝ち筋を潰してくる害悪なやつ、ということになりヘイトが上がるのだ。
それならば、ノーン様も活躍できる白単色の統率者を他で見つけよう、という結論に至った。
※一応、先に述べた3種の統率者は候補から外している。なぜなら、それらもまたタネが広くバレているヘイトの高い統率者であることに変わりはないからだ。
一通りストレージと先程崩したラヴィニアの残骸から、統率者になり得るカードを探していき、6枚の伝説のクリーチャーが候補に挙がった。
・スレイベンの守護者、サリア(非生物呪文は+1コスト増)
・異端聖戦士、サリア(クリーチャーと基本でない土地はタップイン)
・熟練の戦術家、オドリック(自分と他に三体以上で攻撃するとブロックするか、どうブロックするか選べる)
・月皇の司令官、オドリック(各戦闘の開始時に、自軍全員がそれぞれの持っている果敢、瞬速以外の常磐木能力を共有)
・永遠神オケチラ(クリーチャー呪文唱えると4/4警戒がおまけでついてくる)
・原初の夜明け、ゼタルパ(飛行警戒トランプル破壊不能二段攻撃の3パンチンパン)
単純に強いのはゼタルパ、オケチラだろう。特にゼタルパは単体でも3回殴れば統率者ダメージで一人倒せる。オケチラの繰り出す4/4トークンはEDHでもごついサイズである。一点突破か、面展開か、どちらも大味なデッキに仕上がりそうだ。
反対に嫁二人(サリア)は相手がどんなデッキか予想させづらいというメリットはあり、ヘイトベアーのグッドスタッフとして細かな立ち回りをするデッキになりそうだ。地味なヘイトを買うことは了承せざるを得ない。
オドリック二人はどちらも可能性はあるが、熟練の方はどちらかというとデッキに眠っていて欲しいカードだ。クリーチャー同士の膠着状態を打破出来ることは、クリーチャーに頼らないデッキに対しては無力だ。
月皇の方は能力の性質上、白単色というよりは多色化して、様々な能力を共有出来た方が面白そうだ。
最終的にゼタルパかオケチラかで悩んでいるときに、ゼタルパの常磐木能力をもう一度見返した。
飛行、警戒、トランプル、破壊不能、二段攻撃、、、?
一度ストレージに戻したカードを見返し、そして小学生の時のあのワクワクが帰ってきた。
決めた。統率者は【月皇の司令官、オドリック】だ。
意図せずだが、このカードは私がmtgに復帰してから始めて勝ちを実感したデッキ、白単ライフゲイン馬におしゃれ差ししていたカードでもある。これもまた運命か。
~天地がひっくり返っても入れたいカードの選定~
選定に入る前に、私が思ったワクワクを説明しなければならない。といっても大方分かっているのではないだろうか
ゼタルパの常磐木能力を全員が共有したら最強じゃね?
という安直な発想だ。それなら「ならゼタルパを統率者に据えて月皇オドリックの方をデッキに入れておけば?」という考えを持つ方もいるだろう。
私の考えとしては、それはナンセンスだった。ゼタルパを統率者にするなら、攻撃はゼタルパが攻撃を通せれば良いから、ブロッカーをなぎ払う全体除去を多く組み込んだ、「希望の天使、アヴァシン」の構成に近い方が良いという結論に至った。
話のベクトルを戻して、天地がひっくり返っても入れたいカード、とは、太陽の指輪などのマナファクトや、一瞬でゲームを終わらせる無限コンボ(これについては後述する)ではない。
私が、(自分の好奇心や思い入れや、精神的な安らぎの為に)どうしても入れておきたいカードである。たとえそれがデッキの方向性に合って無くても、なんの親和性が無くても、どれだけデッキの構成を歪めても、だ。
とは言っても今回は全て親和性の高いカードにまとまった。
・大修道士、エリシュ・ノーン
・原初の夜明け、ゼタルパ
・結晶の巨人(自分の戦闘開始時に何かしらの常磐木能力か+1/+1カウンターを付与)
・運命の天使(最新弾、ゼンディカーの夜明けの神話レア、ややこしく書いてはあるが、要は終了ステップに自分がライフ55点以上なら、このターンコイツに殴られたプレイヤーはゲームに負けたことになる。)
ノーン様は精神的な安らぎの為にも入れているが、単純に月皇オドリック3/3なのでアンセムとしても一役買っていただく。
ゼタルパについては割愛、このデッキ構築の入り口だ。
結晶の巨人は単純に面白そうと思った。ランダムではあるが、白単色ではつけにくい接死、トランプル、威迫辺りを付けられるのは偉い。
運命の天使についてだが、最新弾のカードは入れたくなるものだ。違うか?いつだってワクワクは最新セットから送られてくるじゃないか。オムナスが色々悪さしているようだが、プロフェシー目線で見ればちょっと使えそうなアンコモンなんて、当時ならトップレアクラスだからなな!!とカタが付けられそうだ(当時はメタ等気にしていなかったがな。昔の自分のデッキに、リスティックの円が4積みされていたけど何メタだったのだろう。)。
とはいえ流石神話レア。スペックとしてはなかなかで飛行、二段攻撃がついているので月皇オドリックとの親和性はばっちりだ。
統率者を含めたこれら5枚を引いた95枚を選んでいくことにする。
~土地基盤の選定~
ここからは話が前後することも多くなる。というのもこのデッキのマナ基盤はそれまでの私のEDHのマナ基盤作りとは違うからだ。
初めは私が勝手にセオリーとしている、55枚論からスタートした。
55枚論とは土地とマナ加速、若しくは土地基盤を安定させるカードを55枚以上採用して、そこから残った枠に入れたいカードを厳選して入れていく、という手法だ。その後、何回か回して、やりたいことが出来ているか、テンポは悪くないか、伸ばしてからの動きは相応に強いか、と言った観点から増減させていく(減らすことが常ではある。)。とりあえず金粉の水連やスランの発電機など、重めのマナ加速まで一通り搭載した上で回してみた。
、、、いち早く15マナに到達したらエムラクールのトークンでも出せるのか、、、?
そんなローカルルールはこの片田舎でも存在しない。とりあえず4マナ域以降のマナ加速は邪魔なだけだと分かった。それらのカードを抜きサイド回していく(と言ってもこの段階でまだ50枚以上入っている)
、、、なんだこのもっさりムーブは、、、
どうやら3マナ域のマナファクトですら、このデッキには厳選に厳選を重ねたものしか入れないらしい。数を減らし、50枚のマナ基盤で再度回す。
、、、どうやらそういうことではないらしい、、、
スクリュー、スクリュー、動いたときはもっさり、どうやら単にマナ基盤を減らせば良いものではないらしい。何よりマナファクト自体がこのデッキではそこまで強くない。マナカーブ的にも、X呪文を搭載していない、と言う観点からも。
このデッキなら序盤にマナを増やすのではなく、序盤に土地を置きながら、相手の動きを妨害して相対的にテンポアドバンテージを稼ぐ方が有用、という結論に至った。マナ加速から2行動3行動、ではなく、毎ターン土地を置きながら行動、相手を妨害して2行動以上を取りにくくさせる。そのために2マナファクトまで厳選し、土地を増やした。その後微調整し、結果的にこの49枚に落ち着いた。以降のカードは気に入ってるもの以外特別説明はしないので、知らないカードは調べて欲しい。
【土地33枚】
冠雪の平地9
平地13(揃えていないのは私がイラストにさして興味が無いからだ)
虹色の眺望
祖先の道
灰のやせ地
無限地帯
風立ての高地
アーデンベイル城
シェフェトの砂丘
屍肉あさりの地
オラーズカの拱門
発明博覧会
英雄の鍛錬所
【マナ加速16枚】
金属モックス
土地税
軍団の上陸
太陽の指輪
探検の地図
オレスコスの探検者
白蘭の騎士
冷徹の心臓
秘儀の印鑑
真珠の大メダル
精神石
境界のレインジャー(統率者2020の新カード)
連合の秘宝
紋章旗
オケチラの碑
真面目な身代わり
真面目な身代わりは正直合ってもなくても良いが、変えるとしたら基本土地になると思う
~妨害カードの選定~
白単色にするのであれば、ここが一番の楽しみ(個人差があります)だろう。最初はありったけの妨害カードを入れてみたが、それではただダラダラとゲームが長引くだけなので、最終的に18枚まで絞った
【妨害 18枚】
ルーンの母(妨害?と言われると微妙だが攻めに守りに使えるのでここに収まりました)
スレイベンの守護者、サリア
悔恨する僧侶
縫合の僧侶(個人的なお気に入り、自軍が増えると1点回復、相手が増えると1点ライフロス)
封じ込める僧侶
エーテル宣誓会の法学者
ドラニスの判事(出すと怒られるやつ)
静寂をもたらすもの
異端聖戦士、サリア
エイヴンの思考検閲者
弁論の言霊
上位の狐、呪之尾/呪之尾の本質
別館の大長
耳の痛い静寂
盲従(一見入れられなそうだが、注釈文に入ってるマナシンボルはノーカンらしい。それ自体が「ウチのシマじゃノーカンだから!」とSeagal氏に言われたら大人しく、領事の権限入れます)
安らかなる眠り
沈黙のオーラ
息詰まる徴税(相手に選択肢のあるマナ加速なので妨害としている)
~強いカードの選定①クリーチャー、PW編~
強いカードとは、EDHなら主に二つある
①単純にカードパワーの高いカード
②その統率者との親和性が著しく高いカード
今回で言えば、例えば、太陽の勇者、エルズペスは①に該当するし、前述した結晶の巨人あたりは②に該当するラインだろう。ゼタルパは①と②両方に該当するカードだ。そんな中で選ばれたのはこの8枚だ。
【強いカード 8枚】
セラの高位僧①②
熟練の戦術家、オドリック②
信義の神オケチラ②
永遠神オケチラ①②
テューンの大天使①②
希望の天使アヴァシン①②
黒き剣のギデオン①②
太陽の勇者、エルズペス①
ここまでで統率者にしようとしていた全ての伝説のクリーチャーが出てきた事に気がついた。結局みんな大好きなんだ。
~強いカードの選定②除去、強化、サーチ編~
次に除去やアンセムなどの置物、数少ないサーチ呪文だ。殴りにいくことを最優先したため、除去はかなり少ない。気合いで乗り越えろと言うことか
【強いカードその2 13枚】
剣を鋤に
流刑への道
ダークスティールの突然変異
神の怒り
影槍
速足のブーツ
火と氷の剣(ダブマスで当てた)
ナザーンの槌
ヘリオッドの槍
美徳の力
完璧な策略(統率者2020の新カード)
悟りの教示者
ウェザーライトへの乗艦(牧歌的な教示者と悩んだが、無理して持ってきたいエンチャントがなかったこと、以外と歴史的なカードが多いことからこちらを採用)
アンセムで全体強化よりも、誰かに装備品を付けて全員が強化される方が面白いと思った為アンセムは少なめになった。
~強いカードの選定③瞬殺コンボ編~
無限コンボが飛び交い、それに睨みをきかせることはEDHの他のフォーマットにはない側面だろう。それを良しとするかは別として。
公式がレベリングに簡単な説明を入れているとおり、一瞬でゲームを終わらせられるコンボの搭載はそのデッキのレベルを大きく上げることになる。それが天文学的な確率で起きること(意図しているなら大抵のプレイヤーの構築したデッキはそんな数字にはならない)だとしても。
私はこのデッキの構築段階では無限コンボ、瞬殺コンボは採用していなかった。なぜなら、それを目指すデッキになってしまうからである。それは私の感性としては、とてもつまらないことであった(ループコンボ自体が嫌いなわけではない。他人のループコンボを初見はワクワクしながら見ている)。
月皇の司令官、オドリックは先に考察しているとおり、単体で脅威となる存在ではないし、デッキの中身としても、コンボパーツの先置きによってヘイトが上がった場合、序盤から魔王になることは出来ないカードパワーなのである。
それでも、今回採用に踏み切ったのは一重に、今の私が白単色のEDHを作ったらどうなるか、それを知りたかったからに他ならない。今回は2種のループコンボと1枚の特殊勝利カードをこの枠に入れた。特殊勝利カードをここに入れたのは、オドリックの能力で条件達成が容易だと感じたからだ。
【強いカードその3 コンボ類 7枚】
フェリダーの君主(ライフ40点以上なら勝利)
太陽のタイタン
悪鬼の狩人
狂気の祭壇
(悪鬼の狩人でタイタンを追放、狂気の祭壇で生け贄、戻ってきたタイタンで悪鬼の狩人を場に戻す。これで無限LO)
太陽冠のヘリオッド
呪術師のワンド
飢えた聖騎士
(飢えた聖騎士に呪術師のワンドを装備、ヘリオッドで絆魂付与、無限ダメージ&無限ライフゲイン、オドリック+絆魂生物でも可能)
ここまでで統率者込みで100枚、レベリングとしては6-7辺りに該当するだろうか。
~明確な改良点~
ここからは作り上げてから自分から自分への問いかけである。
・リストを一通り見た有識者ならおわかり頂けるだろうが、ヘリオッドコンボを入れた時点で、勝ちをより意識するならヘリオッドを統率者にして歩行バリスタを積むべきだ。
・マナ基盤はより強いものを入れる余地がある、魔力の墓所や櫃、モックス・ダイヤモンド辺りは採用圏内だろう。
そんなことは分かっている。事実墓所も櫃もバリスタも所有している、しかし入れていない。プロキシも用いない。それは私の美学に反する(相手がフリプで使うのは問題ない)。なにより今回の構築はそもそも、小学生の時のようなワクワクを大切にしている。わざわざクレンコから上記3枚を引っ張って、強いデッキに仕上げる事が目的では無い。
そう、これでいいのだ。
~総括~
作り上げ、回して、十分に戦えるものだと確信した。これは交流会に持っていっても問題無さそうだ。一人で部屋でほくそ笑む自分をすっと律した。
一通り仕上げたので次は対人戦だ。しばらくは1v1を私対私で楽しむことにする。
いつまで続くかコロナ期間。来月からは仕事の他に研修も入ってきててんてこまいだ。明日も早い。今日は寝よう。
緑白呪禁オーラ【パイオニア】【未熟者解説付き】
2020年2月28日みなさんお久しぶりです。ゴールデンボールに謎の呪いがかかりました。フルちんです。今日は私の日記では初となるパイオニアのデッキ紹介、そして初の試みとなる解説をしていきたいと思います。
紹介するのは、緑白呪禁オーラ。最近だと白黒のスラムオーラが主流だったりしますが、私はあえての(というか、白黒ショックランドは違うデッキに使いたかった)緑白型で組んでおります。パイオニア成立初期には結構な結果を残していましたが最近は下火ですね。理由は回してて何となく察したので後述します。何気に先日の店舗大会でそこそこの成績だったので(それが理由で記事にしてます。イキリですすいません)その時感じたことや改善点なども書いていきます。それでは、大会に持っていったリストの紹介です。
【土地 20枚】
森3
平地3
要塞化した村4(シャドウランド)
寺院の庭4(ショックランド)
陽花弁の木立ち4(チェックランド)
豊潤の神殿2(スクライランド)
【クリーチャー 12枚】
緑:林間隠れの斥候4(1/1、呪禁)
緑緑:バサーラ塔の弓兵4(2/1、呪禁、到達)
1白:上級建設官、スラム3(2/2、オーラor装備品呪文唱える度1ドロー)
1緑白:ピレアス号の艦長、シオーナ1(2/1、出たとき山札の上から7枚見てオーラ1枚手札に加える。オーラが自身のクリーチャーに付く度、1/1の人間、兵士・トークン生成)
【その他呪文 28枚】
1:神々の兜2(自身のエンチャントの数分+1/+1修正、アーティファクト・装備品)
白:天上の鎧4(上記の修正+先制攻撃付与、オーラ)
1白:きらきらするすべて4(自身のアーティファクトとエンチャントの数分+1/+1修正、オーラ)
白:グリフの加護3(+1/+0修正+飛行付与、3白で墓地からクリーチャーに付けられる、オーラ)
白:歩哨の目3(+1/+1修正+警戒付与、白と墓地にある他のカード2枚追放で墓地から唱えられる、オーラ)
白:結束のカルトーシュ2(+1/+1修正+先制攻撃付与、出たときに1/1警戒の戦士・トークン生成、オーラ)
緑:第六感4(エンチャントされているクリーチャーがプレイヤーに戦闘ダメージを与えるとカードを1枚引いても良い、オーラ)
1緑白:ひるまぬ勇気4(+2/+2修正+トランプル+絆魂付与、オーラ)
1[白/黒][白/黒]:オルゾヴァの贈り物1(+1/+1修正+飛行+絆魂付与、オーラ)
2緑:活力のカルトーシュ1(+1/+1修正+トランプル付与、出たときに対戦相手のコントロールするクリーチャー1体と、エンチャントされているクリーチャーが格闘してもよい、オーラ)
【サイドボード 15枚】
1:墓掘りの檻2(墓地やライブラリーからクリーチャーを戦場に出せない、墓地やライブラリーから呪文を唱えられない、アーティファクト)
白:沈黙3(あなたの対戦相手は沈黙が解決したターン中、呪文を唱えられない、インスタント)
1緑:自然への回帰1(アーティファクト1つ破壊orエンチャント1つ破壊or墓地のカード1枚追放、インスタント)
2白:払拭の光2(出たとき、対戦相手のコントロールする土地で無いパーマネントを、払拭の光が場を離れるまで追放する、エンチャント)
2白:厳粛1(プレイヤーはカウンターを得られず、PW以外のパーマネントの上にカウンターをおくことはできない、エンチャント)
1緑緑:魔女跡追い2(呪禁、対戦相手があなたのターンに青か黒の呪文を唱える度、+1/+1カウンターを魔女跡追いの上に1個置く、クリーチャー)
2白白:神聖の力線4(あなたは呪禁を得る、ゲームの開始時に手札にあった場合、場に出ている状態でゲームを始めてもよい、エンチャント)
これからガバガバな解説をするためにガイドライン引きまくったせいでよく分かんねぇなこれ状態ですが、早い話が
クリーチャーが、オーラででっかくなって、相手を物凄い一撃で、ぶん殴り続ける。
爽快感の塊の様なデッキで、最近の「mtgはよく分かんないときはトレパン(とりあえずパンチ)が鉄板だよね!!」を楽しんでいる私好みのデッキになりました!幼少期、ゴリラの酋長にアルマジロの外套付けてぶん殴っていたときの、少年のような興奮が堪りません。
パイオニアの中ではかなり安く組める{恐らくメインボードで最も高いのが寺院の庭(最寄りのカードショップで1100円くらい)、次点で上級建設官、スラム(500円くらい)、他は100円いくかいかないか程度、サイドボードも神聖の力線(600円くらい)、墓掘りの檻(400円くらい)以外は低価格、0から集めると10000~13000位、思考囲い4枚よりは安そう}上に、クリーチャー出す!オーラ付ける!殴る!で成立しているデッキなので、手っ取り早く大会に出てみたいなんて人(大学生以上の、ある程度身の回りの金銭の管理を任されている人、中高生は多分だけど、諭吉が絡むから流石に親の援助無しじゃ厳しい感じがする、お年玉を紙に使える人なら)向けかもしれません。それでは未熟者の私、後の考察は頼みました。
※ここからは未熟者mtgプレイヤーの私がみなさんに贈る、経験値不足丸出しのガバガバな解説になります。読みたい人だけ読んでいって下さい。
~そもそも~
緑白呪禁オーラとはパイオニア発祥のデッキでは無い。モダンに存在する【ボーグルズ(呪禁オーラ)】というアーキタイプが、数種類のキーパーツが使用可能だったため、パイオニアへ落とし込むことに成功した、言い方は悪いかもしれないがデチューンである。そういったデッキが嫌いな人は作ることをおすすめしない。
それこそ、回ったときの爆発力はモダンのそれに匹敵する。しかしながら、本家本元であるモダンのこのボーグルズですら
①事故率が高い
②噛み合わせが悪いと何も出来ない
と、しばしば評される。
本家本元でこうなのだから、デチューンされたこのデッキに上記二点が当てはまらないわけが無く、むしろ悪化までしていると言って良いだろう。
このデッキは前述した様に、
クリーチャーに、オーラを付けて、殴る
という非常に愚直なビートダウンデッキである。より正確に伝えるのなら、
呪禁という対戦相手からの妨害を非常に受けにくいクリーチャーに、大量のオーラを付けてダメージレースをさせないくらいの打点を作り、殴る
という酔狂の極みみたいなビートダウンデッキなのである。
ここまで書けば(というか不特定多数が読む事を前提に書いているため、こんな前書きをがつがつと書いているが、読みに来たmtgプレイヤーの多数は既知の事実であろう。しかし、あえて、これからmtgに飛び込む未来のPWのために書かせて欲しい、ちなみに注釈の入る入らないで理解されているかもしれないが、この文章の最低ターゲット層は「現行スタンダードからmtgを始めてパイオニアをこれから始めたい」、「キーワード能力や基本的なルーリングをざっくりと、ある程度把握したプレイヤー」である)おわかりかと思うが、このデッキは呪禁と書かれたクリーチャーが初手にあることが大前提としてあり、そしてその呪禁クリーチャーをパンプアップするためのオーラが初手にあることも前提としてあり、それらの呪文を唱えるための土地基盤が揃っていなければならない、という通常のマリガンチェック基準を通らなければキープが出来ないという、初手の厳選からゲームが始まるコンボ要素の強いビートダウンデッキである。
その上で、私の今回のデッキリストを紐解くことから始めよう。
~クリーチャー編~
今回のデッキには呪禁クリーチャーがメイン8、サイド2積まれている。先ずはその三種から紐解く。
①林間隠れの斥候
モダンのボーグルズでも4枚投入される、所謂パイオニアにこのアーキタイプを落とし込んだ内の一枚。当然初手に最もあって欲しいカードであり、このカードから高速展開することがこのデッキの理想であり最もエキサイティングになる部分で間違いない。
②バサーラ塔の弓兵
コイツが非常にやっかいな存在である。
というのもパイオニアではボーグルズのその名を冠する「ぬめるボーグル」という[緑/青]1/1呪禁のクリーチャーを使えない。そしてカードプール上で最も「ぬめるボーグル」に(上述の林間隠れの斥候を除いた上で)近いカードがこの緑緑2/1呪禁、到達のこのクリーチャーなのだ。ただし、あくまで、最も近いだけであって、使い勝手には雲泥の差が出る。理由は下記の通りだ。
1:緑緑が絶望的に重い。
詳しいことは後述するが、このデッキにおいて2ターン目に緑緑が出ると言う状態は
・初手の土地として95~100点である
か
・土地が森2枚だけか
の2択であり、その内後者は100%事故なのだ。
2:テンポロスが著しい
これはあくまで「ぬめるボーグル」との比較になるため、当たり前ではあるのだが、このデッキにおいては致命的な欠陥であり、伴って(特に対ビートダウン戦で)必要牌が増えるのである。
握っていて分かるのが、対ビートダウン戦、特に火力を内蔵した赤主軸のデッキには「バサーラ塔の弓兵でキープした場合、先手なら2ターン、後手なら次のターンの内に絆魂が付かないと負ける」ということだ。単純にテンポが悪すぎて、相手の瞬間的な打点に回復量が追いつかないのだ。
これだけ避難が殺到してもこのカードを4枚入れているのは、一重にこのデッキが自身考案のオリジナルデッキではなく、既に存在していたデッキリストをほぼそのまま流用しているためだ。また、呪禁クリーチャーとしてパイオニアの緑白カードプールで2番目に軽いことに偽りはない。そして一度大会に出た今この次点での私の感想としては
他のカードを試す価値がある
である。具体的な検討先はアダントの先兵が最有力である。
アダントの先兵
1白 1/1
攻撃時+2/+0修正
4点のライフを支払うと自身に破壊不能付与
これも後述するが、このデッキが今喉から手が出るほど欲しいのが、破壊不能を付与するもの、付与できるものである。破壊不能を付与できる上にこのカードなら白マナのみでのキープも可能となる。今後の私のTwitterの動向でどうだったかは察して欲しい。
兎にも角にもこのデッキにおいて90~100点の回りは1ターン目林間隠れの斥候スタートなのだが、次点の最も強い動きが2ターン目バサーラ塔の弓兵スタートで、それでもデッキの回り方としてはどれだけ良くても75点に満たない印象である。
③魔女跡追い
申し訳ないが、私はこのカードがサイドボードに採用された理由を解明することが出来なかった。もっと良い選択肢があったはずである(もちろん、メインボードには入らない)。
前述のバサーラ塔の弓兵の考察で分かって頂けたかもしれないが、3マナ3/3呪禁は私が思うに、このデッキにおいて強くもなんともない。テンポがさらに悪いバサーラ塔の弓兵とほぼ同義なのである。そんなカードに貴重なサイドボードを割くより、今の私なら無私の霊魂(1白 2/1飛行 自身生け贄でターン中自クリーチャーに破壊不能付与)2にしたいところだ。
ここまでが呪禁クリーチャーであり、以降のクリーチャーは呪禁は付いていないがオーラと親和性の強いカード2種である。
④上級建設官、スラム
オーラか装備品呪文を唱えれば1ドローできる、モダンにおける「コーの精霊の踊り手(大体同じ効果の0/2非伝説クリーチャー)」のデチューンにあたる。
下記はあくまで私のキープ基準なので、好きに批判して貰って構わない。
G1の最初のマリガンチェックは、絶対にコイツでキープしない。
理由は様々だが、最も大きな理由は、呪禁でないことだろう。このカードは対戦相手のや火力や除去に対して耐性が殆ど無いのだ。ショック1枚でゲームプランが瓦解するハンドを選ぶくらいなら、私は呪禁クリーチャーのある6枚ないし5枚を選びに行く。
ではこのカードのメインでの立ち回りとは何なのか、それは
・1マリガン以降のキープ基準を水増しするもの
・実質3マナのキャントリップ
である。
上記の通り、このデッキは非常に初手を厳選しなければゲームを進められないデッキである。60枚中8枚のカードを1枚初手に持ってこなければならない、というのは酷というものである。そのため、このカードが1マリガン以降オーラをつけられる生物として登用される事となる。一応+1/+1修正のオーラ2枚をつけられれば火力1枚では落ちなそうなP/Tには育ってくれる。
それよりも重要視すべきはこのカードを実質3マナのキャントリップとして使用する場合だ。このデッキでカードを追加で引く事が出来るのはこのスラムの他に戦闘ダメージを介する第六感しかないこと、そして土地20枚で構成されるこのデッキにおいて土地3枚並ぶことは、これ以上土地を引かなくても最低限デッキが機能するということだ。有効牌を引く確率を無理矢理このカードで増やす、という感覚でこのカードを使用した方が良い。無論、場に残れば莫大なアドバンテージを産むドローエンジンと化す。一方で喪心(伝説でないクリーチャー1体破壊)以外の除去耐性の無いこのカードでキープすることは、対戦相手の分からないG1において非常にリスキーであると考えている。反対に、クリーチャー除去が薄くなるG2以降は、除去される確率が低くなるため、1回目のマリガンチェックからこのカードでキープしても良い、という判断に切り替える。
⑤ピレアス号の艦長、シオーナ
このカードは(執筆時)私独自のチューンであり、このデッキにおける、時を超えた探索、であると私はとらえている。出たときに山札の上から7枚見てオーラを1枚サーチと、効果としては時を超えた探索よりも少ないが、オーラが1つ付けば1/1トークン生成と、実質1マナの呪文相当と換算できるためだ。スラム同様、場に残れば以降のオーラが急報(1/1トークン2体生成)や飛行が付かない幽体の行列(1/1トークン3体生成)相当に化ける。たかだか1/1ではあるが、このデッキに今まで出来なかった「チャンプブロック」を可能にしてくれる。
ただし、このカード自体は3マナと、着地まで時間がかかるため、クリーチャーではあるもののこのカードでのキープをすることはない。それを鑑みても、このカードはスラムと枠を競合しても良いカードである。
~オーラ編~
次はオーラになる。というかクリーチャー、オーラ以外の呪文がメインボードだと「神々の兜」のみなので最後にそちらも解説していく。
①天上の鎧
モダンをやられている方なら説明不要ではあると思うが、林間隠れの斥候同様、呪文オーラをパイオニアに落とし込んだ張本人と言っても良い。
自身のコントロールするエンチャントの数分+1/+1という能力は、呪禁クリーチャーにオーラを連打する、このアーキタイプの回し方を定義づけている。基本的にメイン、サイド共にずっと4積みである。地味に先制攻撃が付くのが偉い。
②きらきらするすべて
2マナで天上の鎧から先制攻撃付与を抜いたもの、とこのデッキではとらえて貰って構わない。しかし、それでも尚強い。むしろ天上の鎧を複数枚引くと打点が化け物じみてくるので、引く確率、複数枚貼れる確率を増やせるのは願ったり叶ったリなのだ。こちらも基本的にメイン、サイド共にずっと4積みである。
③結束のカルトーシュ
基本的には+1/+1修正+先制攻撃付与と、天上の鎧と重複する常磐木能力を付与するのだが、出たときに1/1警戒のトークンを生成するのが偉い。これがそのままチャンプブロッカーになったり白や黒の布告除去に耐性を持たせる点で非常に有用。今回はシオーナや後述の歩哨の目を登用したことで枚数を2まで減らしているが、メタに応じて枚数調整をかけたいカードでもある。今回は2なのでメイン、サイド共に抜くことはない。
④歩哨の目
新弾(執筆時)から出てきたコモンお化けオーラ。そもそも+1/+1修正が付く1マナのオーラというのは珍しく、加えて警戒によって相手の殴り返しを抑制出来るという側面もあるため、対アグロにおいて非常に有用に働く。反対に、青白、青黒系のコントロールに対してはあまり機能しない為、サイド後若干枚数を減らす。しかし、0にはしない。
というのも、歩哨の目には脱出という条件付きではあるが墓地から「唱えられる」能力が付いており、全体除去や布告除去された後のリカバリーに一役買ってくれる。それでも減らすのはこの能力が「唱える」となっているから。
-つまり、打ち消されるからだ。
⑤グリフの加護
+1/+0修正と飛行付与という、このデッキに置けるフィニッシャーになり得る1枚。
飛行付与によってすれ違いのダメージレースに持ち込んだり、相手のチャンプブロッカーをやり過ごす際に非常に役立つ。特に青白コントロールなどが時間稼ぎとして、1/1トークンを生成して戦闘をやり過ごそうとする戦法に非常に効く。
加えて3白とコストは少し重いが、墓地から直接場のクリーチャーに付けることが出来る能力は非常に対コントロールに対して有利に働く。このカードがあるから歩哨の目をサイド後若干枚数を減らして、サイドカードへアクセスできる。勿論どのアーキタイプに対しても減らすことは無い。
思考停止して4枚投入しても良いカードだが、今回はあえて採用枚数を3にして、後述のあるオーラと分けて登用した。
⑥ひるまぬ勇気
ビートダウン系に絶望を与えるカード。+2/+2修正とトランプル+絆魂という、相手にダメージレースをさせないという強い意志を感じるカードであり、マスクス~インベイジョンブロックで幼少期遊んでいた私としては「アルマジロの外套」を彷彿とさせる、まさしくドゥリーム(巻き舌)感満載のカードである。
単純な修正値の大きさとチャンプブロックを許さない常磐木能力のため、殆ど抜くことは無いが、ノンクリーチャーのコントロールに対してはコストの重さがテンポに影響したり、能力の有効性が薄い為、枚数を減らす。
⑦オルゾヴァの贈り物
グリフの加護と枠を分けた1枚。+1/+1修正と飛行+絆魂付与でこちらもビートダウンの息の根を止める1枚。
これは完全に地域メタではあるのだが、恐らくだが私の住んでいる地域ではコントロールよりもビートダウン系のデッキが比較的多いと感じている。そして、通常のリストでは絆魂能力は前述のひるまぬ勇気からしか供給できない。要は絆魂能力の水増しとして登用したわけだ。結果としてこれは功を奏した(先日出た大会では、ビートダウン:コントロール:コンボは10:3:1位の比率だったはずだ)。
コントロールやコンボが多いメタであれば当然グリフの加護のように軽くて小回りの効くカードに軍配が上がるため、今後のメタに合わせて調節していきたい。
⑧活力のカルトーシュ
メインボード唯一の除去枠。出たときにエンチャントされたクリーチャーと対戦相手のクリーチャーを格闘させることが出来る。+1/+1修正とトランプル付与と採用されるオーラとしては重いが、トランプル付与なので及第点と言ったところだ。格闘で除去して本体へのダメージを通しやすくして、相手の計算を狂わせることが出来るため、見かけ以上に汎用性は高い。コントロール戦では抜くことにはなるが、貴重な除去枠としてお守りとして差しておきたい。
⑨第六感
純粋なオーラとしてはこれが最後となるが、率直に申し上げてこのカードは
つよわい
そう、「強いんだけどこれじゃ無い」の典型例なのである。
TCGにおいて最も汎用的に強いのは相手よりも多くのカードを引くことだ。相手よりも行動の選択肢の幅を広げた方が、より有利に立ち回れる。それは間違いない。
そしてこのカードはそれを可能にする、戦闘ダメージを与えるたび1枚カードを引けるのだ。強いことには違いない。しかし、しかしだ。
P/Tの修正が一切かからない
これが最大の問題なのである。よくよく考えてみよう。このデッキでこのカードをつけるクリーチャーは基本的に1/1か2/1の呪禁という除去呪文に耐性のあるクリーチャーだ。単体では「さまようもの(みんな大好き1/1バニラ、パイオニアだと使えないぞ!)」にすら純粋な戦闘で相打ちになるのだ。
つまり、このカードはこれまで解説した他のオーラと違い、「他のオーラが付いてある程度強化されたクリーチャー」に付いて始めて機能し始めるものなのだ。純粋な強化では無いため、このオーラのみでキープすることは出来ない(実際オーラがこれ2枚のハンドをキープして白マナが引けず負けた。それは白が出ないハンドをキープした私が悪い)。
しかし適正なタイミングでつければそれは強いカードであり、特に飛行やトランプルと組み合わさるといよいよ阿修羅のごとき働きをしてくれる。が、1枚引ければ良いカードで、むしろ回していて2枚目以降を引きたくないカードのため、サイド後必ず1-2枚減らしていた。今後間違いなく3枚以下になるだろう。1-2マナで二段攻撃を付与できるオーラが印刷されれば別である。
そして最後にオーラではないが
1:神々の兜
これははっきりと申し上げたい。「理論値で強いカード(実際に強いとは言ってない)」
能力としては真っ先に上げた、天上の鎧やきらきらするすべてと同様の、エンチャントの数分+1/+1修正なのだが、このカードはエンチャントでは無く装備品である。つまりこれは第六感と同じようにオーラが付いたクリーチャーが存在しないとまず機能しないカードなのである。加えて、このカードからはエンチャントとシナジーを形成するが、このカードに対してシナジーを形成するのはスラムかきらきらするすべてしかないのだ。第六感や魔女跡追い以上にこのカードには価値を見いだせなかった。適正な場で効果を発揮するカードなのは認めるが、それを自分で作り出せないカードは必要なく、サイド後ことごとく抜けていった。恐らく今後の調整で真っ先に抜くだろう。
~土地編~
長い。そう思っている諸兄の何と多いことか。安心してくれ、あとサイドボード編と有利不利編と私の大会後の調整編まで有るぞ。疲れたときはパンツレスリングして一回休もう。
ここは正直読み飛ばしても構わない。というのも
・チェックランドとシャドウランドが使いにくい
位しか言うことが無いのだ。友好色の土地基盤の弱さが目立つ。
①森・平地
基本土地は安心する。このデッキなら両方とも初手にあれば最高だ。片方だけなら他の土地と相談だ。森1枚でのキープだけはするな。何一つ面白くないぞ。
②寺院の庭
良いよ、来いよ。他の土地がなんであれお前がいれば最強だ。緑も白も出る上2点のライフと引き替えにアンタップイン出来るなんて最高だ。
このデッキは土地1でもキープできるなんて言われるが、それはこれがあるからだ。次から罵詈雑言が飛び交うぞ。
③陽花弁の木立ち
なぜ土地タイプが付いていない?なぜ2枚目以降もタップインしなければならないのか、教えてくれ。
このデッキは土地20枚で構成されておりその内土地タイプを持つ土地は10枚。なぜそんなに少ないかはこのカードに土地タイプが付いてないからだ(横暴)
ガチレスすれば基本的にタップインと考えるのが無難。テンポロスは寛大な心で許容しよう。アンタップインしたらなんか良いことありそう、それくらいで良い。それくらいのために4枚入れている。
④要塞化した村
もうお前なんなん?(初手に2枚きてきれそう)。さっきの陽花弁の木立はある程度許容できたのだが、コイツがアンタップイン出来ないとなぜかむしゃくしゃする。土地が弱くテンポが悪いことがバレるからだ。しかし、これよりマシなアンタップインできる2色土地が無いため4投入を避けられない。
⑤豊潤の神殿
あったけぇ、、、と思えるくらい占術1が五臓六腑に染みる。確定タップインであるため採用は2枚だが、確定な分割り切れるものでもあり、そこまで悪い印象はない。
以下、今回採用されなかった2色土地
⑥梢の眺望
緑白バトルランド、基本土地が2枚並ぶことはケースとしてはかなり少ない事象なので論外。
⑦まばらな木立ち
サイクリングランド、正直入れたい。というのも、バサーラ塔の弓兵を使っている都合上、【2ターン目に緑緑が出せる上で緑白、白白も】出る土地基盤が優秀なのだ。
加えて、土地タイプを持っていることも優秀であり、要塞化した村、陽花弁の木立ちをアンタップインさせることに一役買ってくれる。入れるとすれば上記2種の安定化を図るために豊潤の神殿と入れ替えるか、バサーラ塔の弓兵そのものの扱いやすさを向上させるために基本土地から何枚か入れ替える事になるだろう。この辺りは検討の余地がある。
~サイドボード編~
ここからはサイドボードの解説に入る。上記の通りこのデッキはかなり直線的で、所謂尖ったデッキである。そのため、メインボードで有利の付くデッキには殆ど入れ替えることは無い(劇的に刺さるカードは除く)が、逆に不利がつくデッキには、オーラを抜いて、多少打点を下げてでも対策する必要がある。魔女跡追いについては先に述べたとおりなので残りの13枚について解説する。
①墓掘りの檻(墓地対策)
主にロータスストームコンボに対して登用する。また、「ドレッジ系」の様な、墓地からクリーチャーを展開するデッキに刺さるカードでもある。こちらから引っかかるカードは歩哨の目のみであり、コストの低さもあり非常に使いやすいが、「トーモッドの墓所(0マナ、タップで対象の墓地をすべて追放する)」とは枠を競合しても良さそうだ。ちなみに、コストが重いことと、グリフの加護を強く使えなくなるため、「安らかなる眠り(1白、出たときにすべての墓地を追放、これ以降墓地に置かれるカードは代わりに追放される)」は今回採用を見送った。
②沈黙(スペルコンボ対策)
対戦相手がターン中に呪文を唱えられなくなるカード。ロータスストームコンボ対策、またインスタントタイミングで動くデッキ対策である。今回は当たることが無かったため、詳しい解説はできなんだ。すまない。
③自然への回帰(アーティファクト、エンチャント除去)
帰化に墓地対策のおまけが付いたカード。墓地対策は本当におまけ程度で、メインの対策はハサミ親和や同型、スラムオーラに対してだろう。安定感のあるサイドカードだ。以上。
④払拭の光(置物、PW対策兼万能除去)
なんでも追放しておけるエンチャント。なんでも追放しておけるので、メインでは触れないPW対策やヘリオッドバリスタ系デッキに、またハサミやスラムオーラなど、1対2以上が見込めるデッキに入る。
4マナで瞬速が付いた「排斥」という同型カードがあるが、4マナを構える暇があったらオーラをつけて殴るのでこちらを採用
⑤厳粛(ヘリオッドバリスタ、エネルギー系、エンソウル系対策)
主にヘリオッドバリスタ対策だろう。カウンターが乗らないのは大きい。また、ティムール霊気池や石とぐろの海蛇、搭載飛行機械擁するエンソウル系にも刺さる。
⑥神聖の力線(ハンデス、火力対策)
先にこれから組もうと思っている人へ一言、何が何でも4枚揃えて欲しい。
というのもこのデッキは(繰り返しになるがそれほど重要だ)初手に呪禁クリーチャーがいて始めて成立する。相手からすれば、初手に呪禁クリーチャーがいなければ何も怖くないデッキなのである。
特に黒系のデッキは思考囲い4積みがデフォルトの環境なので、何が何でも初手に欲しい1枚になる。
また、火力で詰めに来る赤単や青赤ウィザードに対して、こちらが整う前に瞬間火力で押し切るゲームプランを取らせないという意味で重要な1枚となる。
~有利不利編~
ここからはメタ上のデッキとの相性を比較していく。尚、対戦した実数が少ない、もしくは全くないものも存在するため、リストを見ながら考察したものとなる
VS「死の国からの脱出」コンボ
メインは3:7で不利、サイド後4:6で微不利
互いに干渉を行わないマッチアップのため、基本的にメイン戦はこちらは理論値に近い打点で攻めに行かなくてはならない。3-4ターンの内に決まれば勝ちの目は十分にあるが、先に上げたとおり、バサーラ塔の弓兵でのキープでは恐らく間に合わないだろう。また、相手の森の占術から爆発域を持ってこられてもアウトと結構厳しいマッチアップである。
サイド後についても墓掘りの檻、沈黙のヘイトカードをいかに置けるか、握っていられるかが重要なマッチアップのため、引き続きやや厳しいか。
VSディミーアインバーター
メインは先手で7:3、後手で2:8
サイドは先手で7:3、後手で4:6
兎にも角にも先手ゲー。というか、先手林間隠れの斥候に対して向こうの対処手段がほぼ無いため、先手の勝率は6:4より高いだろう。7:3位か?反対に後手の場合は不要牌になっても構わないので、少なくとも2体の生物を初手に確保せざるを得ない。
サイド後は無論相手もハンデスでキープしてくるし、こちらは力線を置くことを前提にキープを探すマッチアップになるが、こちらのキープ基準の方が厳しいため少し辛い状況になりやすい。
VSヘリオッドバリスタ
メインサイド共に2:8で不利
ダメージレースを許さないデッキ同士であり、加えて相手が面展開する分不利な上、即死コンボ搭載とエアプながら勝てるビジョンが見つからない。速攻で殴り倒せるか。
サイド後は力線で即死コンボを止められるものの、相手は汎用除去が豊富な白単であり完全に押さえ込むことが難しく、厳しい展開が続くだろう。
VS5cニヴ
メインサイドともに7:3で有利か
テンポで押し切れてしまいそうなデッキ。総じて全除去を引き込まれるかどうかが焦点。
VSハサミ親和
メインサイド共に7:3で有利
向こうの打点を超える事が出来るため、絆魂エンチャントと歩哨の目を引き込めばほぼ負けない。火力の詰めさえケアできれば負けないだろう。
サイドカードも刺さるものが多く、対応に追われる印象はない。
VS赤単、白単
メインは共に6:4で微有利、赤単はサイド7:3有利、白単は変わらず6:4微有利
テンポで負けているため、相手の打点をいかに絆魂、警戒で相殺できるか。共に面展開のデッキのため、すりぬけた打点との勝負になる。
赤単は火力を力線で無駄牌に出来る分組みしやすくなる。
VS黒単
先手なら6:4、サイド7:3有利
後手なら3:7、サイド5:5五分
思考囲いとの戦いになる。打たれなければほぼ勝ち、打たれたらほぼ負けである。
万が一のリリアナの勝利をケアして結束のカルトーシュや、追加のクロックを置いておきたいところ。
VS青白コン
メインサイド共に2:8不利
相手の4ターン目至高の評決をどう乗り切るか(違う、乗り切れないので不利なのだ)、若しくはそれまでに決められるか、下手にPWをケアとか言ってる場合では無い。
サイド後は神聖な協力でさらに状況が悪化するが、相手も単体除去を減らすため、スラムやシオーナを置きやすくなる、まあ至高の評決でゲームエンドだけどな!
VSスラムオーラ
恐らくだが4:6で微不利
相手の方が安定性で勝る上、面展開されるとジリ貧になる。基本的にこちらはクリーチャー除去が無いため、スラムのドローから良いようにやられてしまうだろう。
VSその他ビートダウン
アグロなら6:4、ミッドレンジなら7:3で有利
ダメージレースさせないので、基本的にひるまぬ勇気で一気に有利が取れる。テンポで押されるアグロにやや弱いか
VSその他コントロール
基本2:8不利
どんな方であれハンデスにせよ全除去にせよキラーカードなので厳しいマッチアップになる。
VS魂剥ぎ
0:10でド不利
究極生命体をどう足掻いても乗り越えられない、接死と二段攻撃が付いた次点でアウト。
~私の大会後の調整編~
ここまでよく読んでくれた。ありがとう。そして大会後、一通り回してみた私の感想をどうぞ
怨恨(緑、+2/+0修正+トランプル付与、エンチャントされたクリーチャーが死亡すると手札に戻る)欲しい。
族霊鎧(常磐木能力、エンチャントされたクリーチャーが死亡するとき、代わりに族霊鎧を持つオーラを破壊することでクリーチャーを場に残す)欲しい。
夜明けの宝冠(白白、オーラの付いているクリーチャーにのみ付けられるオーラ、+3/+3修正+先制攻撃+警戒+絆魂付与)欲しい。
流刑への道(白、クリーチャーを追放して代わりに基本土地をサーチさせるインスタント)欲しい
緑白ファストランド(既に置かれている土地が3枚以下ならアンタップイン)欲しい。
いやそれよりも何よりも
ぬめるボーグルが欲しい
、、、それただのモダンやん(我に返る)
無い物ねだりをしても仕方ないので個々までの考察を考慮して考えていく。
・神々の兜がいらない
解説の段階で既にぼろくそに言ってはいるが、このカードに枠を割くくらいなら別なオーラにした方が良い。特にこのデッキは2マナで土地が止まることもあるため、そうなったとき相手にダメージを通すためのカードがもっと欲しい。そこで現在はこのカードと入れ替えている。
セテッサ式訓練(1緑、+1/+0修正+トランプル付与、出たとき1ドロー)
入れて軽く一人回ししてみた印象は、何故これを入れなかったのか、というくらい強い。これは怨恨だわいやマジで。
・第六感は4枚もいらない
こちらもボロクソに言っていた通り、1ゲームに1枚もあれば十分なため、1枚何かと入れ替えることとした。セテッサ式訓練をもう1枚足しても良かったが、ビートダウン系、特に後手の時の相性改善のためこのカードを挿した。
歩哨の印(1白、+1/+2修正と警戒付与、瞬速、自分のメインフェイズ中に唱えるとターン終了時まで絆魂付与)
こちらも回してみてかなり好感触、基本的に自分のターンにしか動かないため、1ターンの延命として、そして殴り返しのケアとして有用である。1ターン延命出来れば、次のひるまぬ勇気やオルゾヴァの贈り物で巻き返しを図れる。
・サイクリングランド、入れてみる?
とりあえず基本土地を1枚ずつ抜き、2枚採用しているが、ここら辺は対人戦を介さないと評価し辛い。
・魔女跡追いよ、さようなら
私のカード資産の中に無私の霊魂が無いのでかろうじてスリーブに治まってはいるが、恐らく交換となるだろう。だから族霊鎧が欲しいんだよ(切実)
~最後に~
すっかりtier3位のメタ外デッキになってしまったが、キープさえ間違えなければビートダウンにはかなり有利に立ち回れるデッキに変わりは無いので、今後もパイオニアはこのデッキを主軸に回していくつもりである。日の浅いフォーマットということもあってかなり熱量の高い人たちが集まっている(気がする)ので今後の動向にも目が離せないが、ロードも、ディミーアインバーターも誰かテコ入れしてくれ、、、(辛いのだ)
紹介するのは、緑白呪禁オーラ。最近だと白黒のスラムオーラが主流だったりしますが、私はあえての(というか、白黒ショックランドは違うデッキに使いたかった)緑白型で組んでおります。パイオニア成立初期には結構な結果を残していましたが最近は下火ですね。理由は回してて何となく察したので後述します。何気に先日の店舗大会でそこそこの成績だったので(それが理由で記事にしてます。イキリですすいません)その時感じたことや改善点なども書いていきます。それでは、大会に持っていったリストの紹介です。
【土地 20枚】
森3
平地3
要塞化した村4(シャドウランド)
寺院の庭4(ショックランド)
陽花弁の木立ち4(チェックランド)
豊潤の神殿2(スクライランド)
【クリーチャー 12枚】
緑:林間隠れの斥候4(1/1、呪禁)
緑緑:バサーラ塔の弓兵4(2/1、呪禁、到達)
1白:上級建設官、スラム3(2/2、オーラor装備品呪文唱える度1ドロー)
1緑白:ピレアス号の艦長、シオーナ1(2/1、出たとき山札の上から7枚見てオーラ1枚手札に加える。オーラが自身のクリーチャーに付く度、1/1の人間、兵士・トークン生成)
【その他呪文 28枚】
1:神々の兜2(自身のエンチャントの数分+1/+1修正、アーティファクト・装備品)
白:天上の鎧4(上記の修正+先制攻撃付与、オーラ)
1白:きらきらするすべて4(自身のアーティファクトとエンチャントの数分+1/+1修正、オーラ)
白:グリフの加護3(+1/+0修正+飛行付与、3白で墓地からクリーチャーに付けられる、オーラ)
白:歩哨の目3(+1/+1修正+警戒付与、白と墓地にある他のカード2枚追放で墓地から唱えられる、オーラ)
白:結束のカルトーシュ2(+1/+1修正+先制攻撃付与、出たときに1/1警戒の戦士・トークン生成、オーラ)
緑:第六感4(エンチャントされているクリーチャーがプレイヤーに戦闘ダメージを与えるとカードを1枚引いても良い、オーラ)
1緑白:ひるまぬ勇気4(+2/+2修正+トランプル+絆魂付与、オーラ)
1[白/黒][白/黒]:オルゾヴァの贈り物1(+1/+1修正+飛行+絆魂付与、オーラ)
2緑:活力のカルトーシュ1(+1/+1修正+トランプル付与、出たときに対戦相手のコントロールするクリーチャー1体と、エンチャントされているクリーチャーが格闘してもよい、オーラ)
【サイドボード 15枚】
1:墓掘りの檻2(墓地やライブラリーからクリーチャーを戦場に出せない、墓地やライブラリーから呪文を唱えられない、アーティファクト)
白:沈黙3(あなたの対戦相手は沈黙が解決したターン中、呪文を唱えられない、インスタント)
1緑:自然への回帰1(アーティファクト1つ破壊orエンチャント1つ破壊or墓地のカード1枚追放、インスタント)
2白:払拭の光2(出たとき、対戦相手のコントロールする土地で無いパーマネントを、払拭の光が場を離れるまで追放する、エンチャント)
2白:厳粛1(プレイヤーはカウンターを得られず、PW以外のパーマネントの上にカウンターをおくことはできない、エンチャント)
1緑緑:魔女跡追い2(呪禁、対戦相手があなたのターンに青か黒の呪文を唱える度、+1/+1カウンターを魔女跡追いの上に1個置く、クリーチャー)
2白白:神聖の力線4(あなたは呪禁を得る、ゲームの開始時に手札にあった場合、場に出ている状態でゲームを始めてもよい、エンチャント)
これからガバガバな解説をするためにガイドライン引きまくったせいでよく分かんねぇなこれ状態ですが、早い話が
クリーチャーが、オーラででっかくなって、相手を物凄い一撃で、ぶん殴り続ける。
爽快感の塊の様なデッキで、最近の「mtgはよく分かんないときはトレパン(とりあえずパンチ)が鉄板だよね!!」を楽しんでいる私好みのデッキになりました!幼少期、ゴリラの酋長にアルマジロの外套付けてぶん殴っていたときの、少年のような興奮が堪りません。
パイオニアの中ではかなり安く組める{恐らくメインボードで最も高いのが寺院の庭(最寄りのカードショップで1100円くらい)、次点で上級建設官、スラム(500円くらい)、他は100円いくかいかないか程度、サイドボードも神聖の力線(600円くらい)、墓掘りの檻(400円くらい)以外は低価格、0から集めると10000~13000位、思考囲い4枚よりは安そう}上に、クリーチャー出す!オーラ付ける!殴る!で成立しているデッキなので、手っ取り早く大会に出てみたいなんて人(大学生以上の、ある程度身の回りの金銭の管理を任されている人、中高生は多分だけど、諭吉が絡むから流石に親の援助無しじゃ厳しい感じがする、お年玉を紙に使える人なら)向けかもしれません。それでは未熟者の私、後の考察は頼みました。
※ここからは未熟者mtgプレイヤーの私がみなさんに贈る、経験値不足丸出しのガバガバな解説になります。読みたい人だけ読んでいって下さい。
~そもそも~
緑白呪禁オーラとはパイオニア発祥のデッキでは無い。モダンに存在する【ボーグルズ(呪禁オーラ)】というアーキタイプが、数種類のキーパーツが使用可能だったため、パイオニアへ落とし込むことに成功した、言い方は悪いかもしれないがデチューンである。そういったデッキが嫌いな人は作ることをおすすめしない。
それこそ、回ったときの爆発力はモダンのそれに匹敵する。しかしながら、本家本元であるモダンのこのボーグルズですら
①事故率が高い
②噛み合わせが悪いと何も出来ない
と、しばしば評される。
本家本元でこうなのだから、デチューンされたこのデッキに上記二点が当てはまらないわけが無く、むしろ悪化までしていると言って良いだろう。
このデッキは前述した様に、
クリーチャーに、オーラを付けて、殴る
という非常に愚直なビートダウンデッキである。より正確に伝えるのなら、
呪禁という対戦相手からの妨害を非常に受けにくいクリーチャーに、大量のオーラを付けてダメージレースをさせないくらいの打点を作り、殴る
という酔狂の極みみたいなビートダウンデッキなのである。
ここまで書けば(というか不特定多数が読む事を前提に書いているため、こんな前書きをがつがつと書いているが、読みに来たmtgプレイヤーの多数は既知の事実であろう。しかし、あえて、これからmtgに飛び込む未来のPWのために書かせて欲しい、ちなみに注釈の入る入らないで理解されているかもしれないが、この文章の最低ターゲット層は「現行スタンダードからmtgを始めてパイオニアをこれから始めたい」、「キーワード能力や基本的なルーリングをざっくりと、ある程度把握したプレイヤー」である)おわかりかと思うが、このデッキは呪禁と書かれたクリーチャーが初手にあることが大前提としてあり、そしてその呪禁クリーチャーをパンプアップするためのオーラが初手にあることも前提としてあり、それらの呪文を唱えるための土地基盤が揃っていなければならない、という通常のマリガンチェック基準を通らなければキープが出来ないという、初手の厳選からゲームが始まるコンボ要素の強いビートダウンデッキである。
その上で、私の今回のデッキリストを紐解くことから始めよう。
~クリーチャー編~
今回のデッキには呪禁クリーチャーがメイン8、サイド2積まれている。先ずはその三種から紐解く。
①林間隠れの斥候
モダンのボーグルズでも4枚投入される、所謂パイオニアにこのアーキタイプを落とし込んだ内の一枚。当然初手に最もあって欲しいカードであり、このカードから高速展開することがこのデッキの理想であり最もエキサイティングになる部分で間違いない。
②バサーラ塔の弓兵
コイツが非常にやっかいな存在である。
というのもパイオニアではボーグルズのその名を冠する「ぬめるボーグル」という[緑/青]1/1呪禁のクリーチャーを使えない。そしてカードプール上で最も「ぬめるボーグル」に(上述の林間隠れの斥候を除いた上で)近いカードがこの緑緑2/1呪禁、到達のこのクリーチャーなのだ。ただし、あくまで、最も近いだけであって、使い勝手には雲泥の差が出る。理由は下記の通りだ。
1:緑緑が絶望的に重い。
詳しいことは後述するが、このデッキにおいて2ターン目に緑緑が出ると言う状態は
・初手の土地として95~100点である
か
・土地が森2枚だけか
の2択であり、その内後者は100%事故なのだ。
2:テンポロスが著しい
これはあくまで「ぬめるボーグル」との比較になるため、当たり前ではあるのだが、このデッキにおいては致命的な欠陥であり、伴って(特に対ビートダウン戦で)必要牌が増えるのである。
握っていて分かるのが、対ビートダウン戦、特に火力を内蔵した赤主軸のデッキには「バサーラ塔の弓兵でキープした場合、先手なら2ターン、後手なら次のターンの内に絆魂が付かないと負ける」ということだ。単純にテンポが悪すぎて、相手の瞬間的な打点に回復量が追いつかないのだ。
これだけ避難が殺到してもこのカードを4枚入れているのは、一重にこのデッキが自身考案のオリジナルデッキではなく、既に存在していたデッキリストをほぼそのまま流用しているためだ。また、呪禁クリーチャーとしてパイオニアの緑白カードプールで2番目に軽いことに偽りはない。そして一度大会に出た今この次点での私の感想としては
他のカードを試す価値がある
である。具体的な検討先はアダントの先兵が最有力である。
アダントの先兵
1白 1/1
攻撃時+2/+0修正
4点のライフを支払うと自身に破壊不能付与
これも後述するが、このデッキが今喉から手が出るほど欲しいのが、破壊不能を付与するもの、付与できるものである。破壊不能を付与できる上にこのカードなら白マナのみでのキープも可能となる。今後の私のTwitterの動向でどうだったかは察して欲しい。
兎にも角にもこのデッキにおいて90~100点の回りは1ターン目林間隠れの斥候スタートなのだが、次点の最も強い動きが2ターン目バサーラ塔の弓兵スタートで、それでもデッキの回り方としてはどれだけ良くても75点に満たない印象である。
③魔女跡追い
申し訳ないが、私はこのカードがサイドボードに採用された理由を解明することが出来なかった。もっと良い選択肢があったはずである(もちろん、メインボードには入らない)。
前述のバサーラ塔の弓兵の考察で分かって頂けたかもしれないが、3マナ3/3呪禁は私が思うに、このデッキにおいて強くもなんともない。テンポがさらに悪いバサーラ塔の弓兵とほぼ同義なのである。そんなカードに貴重なサイドボードを割くより、今の私なら無私の霊魂(1白 2/1飛行 自身生け贄でターン中自クリーチャーに破壊不能付与)2にしたいところだ。
ここまでが呪禁クリーチャーであり、以降のクリーチャーは呪禁は付いていないがオーラと親和性の強いカード2種である。
④上級建設官、スラム
オーラか装備品呪文を唱えれば1ドローできる、モダンにおける「コーの精霊の踊り手(大体同じ効果の0/2非伝説クリーチャー)」のデチューンにあたる。
下記はあくまで私のキープ基準なので、好きに批判して貰って構わない。
G1の最初のマリガンチェックは、絶対にコイツでキープしない。
理由は様々だが、最も大きな理由は、呪禁でないことだろう。このカードは対戦相手のや火力や除去に対して耐性が殆ど無いのだ。ショック1枚でゲームプランが瓦解するハンドを選ぶくらいなら、私は呪禁クリーチャーのある6枚ないし5枚を選びに行く。
ではこのカードのメインでの立ち回りとは何なのか、それは
・1マリガン以降のキープ基準を水増しするもの
・実質3マナのキャントリップ
である。
上記の通り、このデッキは非常に初手を厳選しなければゲームを進められないデッキである。60枚中8枚のカードを1枚初手に持ってこなければならない、というのは酷というものである。そのため、このカードが1マリガン以降オーラをつけられる生物として登用される事となる。一応+1/+1修正のオーラ2枚をつけられれば火力1枚では落ちなそうなP/Tには育ってくれる。
それよりも重要視すべきはこのカードを実質3マナのキャントリップとして使用する場合だ。このデッキでカードを追加で引く事が出来るのはこのスラムの他に戦闘ダメージを介する第六感しかないこと、そして土地20枚で構成されるこのデッキにおいて土地3枚並ぶことは、これ以上土地を引かなくても最低限デッキが機能するということだ。有効牌を引く確率を無理矢理このカードで増やす、という感覚でこのカードを使用した方が良い。無論、場に残れば莫大なアドバンテージを産むドローエンジンと化す。一方で喪心(伝説でないクリーチャー1体破壊)以外の除去耐性の無いこのカードでキープすることは、対戦相手の分からないG1において非常にリスキーであると考えている。反対に、クリーチャー除去が薄くなるG2以降は、除去される確率が低くなるため、1回目のマリガンチェックからこのカードでキープしても良い、という判断に切り替える。
⑤ピレアス号の艦長、シオーナ
このカードは(執筆時)私独自のチューンであり、このデッキにおける、時を超えた探索、であると私はとらえている。出たときに山札の上から7枚見てオーラを1枚サーチと、効果としては時を超えた探索よりも少ないが、オーラが1つ付けば1/1トークン生成と、実質1マナの呪文相当と換算できるためだ。スラム同様、場に残れば以降のオーラが急報(1/1トークン2体生成)や飛行が付かない幽体の行列(1/1トークン3体生成)相当に化ける。たかだか1/1ではあるが、このデッキに今まで出来なかった「チャンプブロック」を可能にしてくれる。
ただし、このカード自体は3マナと、着地まで時間がかかるため、クリーチャーではあるもののこのカードでのキープをすることはない。それを鑑みても、このカードはスラムと枠を競合しても良いカードである。
~オーラ編~
次はオーラになる。というかクリーチャー、オーラ以外の呪文がメインボードだと「神々の兜」のみなので最後にそちらも解説していく。
①天上の鎧
モダンをやられている方なら説明不要ではあると思うが、林間隠れの斥候同様、呪文オーラをパイオニアに落とし込んだ張本人と言っても良い。
自身のコントロールするエンチャントの数分+1/+1という能力は、呪禁クリーチャーにオーラを連打する、このアーキタイプの回し方を定義づけている。基本的にメイン、サイド共にずっと4積みである。地味に先制攻撃が付くのが偉い。
②きらきらするすべて
2マナで天上の鎧から先制攻撃付与を抜いたもの、とこのデッキではとらえて貰って構わない。しかし、それでも尚強い。むしろ天上の鎧を複数枚引くと打点が化け物じみてくるので、引く確率、複数枚貼れる確率を増やせるのは願ったり叶ったリなのだ。こちらも基本的にメイン、サイド共にずっと4積みである。
③結束のカルトーシュ
基本的には+1/+1修正+先制攻撃付与と、天上の鎧と重複する常磐木能力を付与するのだが、出たときに1/1警戒のトークンを生成するのが偉い。これがそのままチャンプブロッカーになったり白や黒の布告除去に耐性を持たせる点で非常に有用。今回はシオーナや後述の歩哨の目を登用したことで枚数を2まで減らしているが、メタに応じて枚数調整をかけたいカードでもある。今回は2なのでメイン、サイド共に抜くことはない。
④歩哨の目
新弾(執筆時)から出てきたコモンお化けオーラ。そもそも+1/+1修正が付く1マナのオーラというのは珍しく、加えて警戒によって相手の殴り返しを抑制出来るという側面もあるため、対アグロにおいて非常に有用に働く。反対に、青白、青黒系のコントロールに対してはあまり機能しない為、サイド後若干枚数を減らす。しかし、0にはしない。
というのも、歩哨の目には脱出という条件付きではあるが墓地から「唱えられる」能力が付いており、全体除去や布告除去された後のリカバリーに一役買ってくれる。それでも減らすのはこの能力が「唱える」となっているから。
-つまり、打ち消されるからだ。
⑤グリフの加護
+1/+0修正と飛行付与という、このデッキに置けるフィニッシャーになり得る1枚。
飛行付与によってすれ違いのダメージレースに持ち込んだり、相手のチャンプブロッカーをやり過ごす際に非常に役立つ。特に青白コントロールなどが時間稼ぎとして、1/1トークンを生成して戦闘をやり過ごそうとする戦法に非常に効く。
加えて3白とコストは少し重いが、墓地から直接場のクリーチャーに付けることが出来る能力は非常に対コントロールに対して有利に働く。このカードがあるから歩哨の目をサイド後若干枚数を減らして、サイドカードへアクセスできる。勿論どのアーキタイプに対しても減らすことは無い。
思考停止して4枚投入しても良いカードだが、今回はあえて採用枚数を3にして、後述のあるオーラと分けて登用した。
⑥ひるまぬ勇気
ビートダウン系に絶望を与えるカード。+2/+2修正とトランプル+絆魂という、相手にダメージレースをさせないという強い意志を感じるカードであり、マスクス~インベイジョンブロックで幼少期遊んでいた私としては「アルマジロの外套」を彷彿とさせる、まさしくドゥリーム(巻き舌)感満載のカードである。
単純な修正値の大きさとチャンプブロックを許さない常磐木能力のため、殆ど抜くことは無いが、ノンクリーチャーのコントロールに対してはコストの重さがテンポに影響したり、能力の有効性が薄い為、枚数を減らす。
⑦オルゾヴァの贈り物
グリフの加護と枠を分けた1枚。+1/+1修正と飛行+絆魂付与でこちらもビートダウンの息の根を止める1枚。
これは完全に地域メタではあるのだが、恐らくだが私の住んでいる地域ではコントロールよりもビートダウン系のデッキが比較的多いと感じている。そして、通常のリストでは絆魂能力は前述のひるまぬ勇気からしか供給できない。要は絆魂能力の水増しとして登用したわけだ。結果としてこれは功を奏した(先日出た大会では、ビートダウン:コントロール:コンボは10:3:1位の比率だったはずだ)。
コントロールやコンボが多いメタであれば当然グリフの加護のように軽くて小回りの効くカードに軍配が上がるため、今後のメタに合わせて調節していきたい。
⑧活力のカルトーシュ
メインボード唯一の除去枠。出たときにエンチャントされたクリーチャーと対戦相手のクリーチャーを格闘させることが出来る。+1/+1修正とトランプル付与と採用されるオーラとしては重いが、トランプル付与なので及第点と言ったところだ。格闘で除去して本体へのダメージを通しやすくして、相手の計算を狂わせることが出来るため、見かけ以上に汎用性は高い。コントロール戦では抜くことにはなるが、貴重な除去枠としてお守りとして差しておきたい。
⑨第六感
純粋なオーラとしてはこれが最後となるが、率直に申し上げてこのカードは
つよわい
そう、「強いんだけどこれじゃ無い」の典型例なのである。
TCGにおいて最も汎用的に強いのは相手よりも多くのカードを引くことだ。相手よりも行動の選択肢の幅を広げた方が、より有利に立ち回れる。それは間違いない。
そしてこのカードはそれを可能にする、戦闘ダメージを与えるたび1枚カードを引けるのだ。強いことには違いない。しかし、しかしだ。
P/Tの修正が一切かからない
これが最大の問題なのである。よくよく考えてみよう。このデッキでこのカードをつけるクリーチャーは基本的に1/1か2/1の呪禁という除去呪文に耐性のあるクリーチャーだ。単体では「さまようもの(みんな大好き1/1バニラ、パイオニアだと使えないぞ!)」にすら純粋な戦闘で相打ちになるのだ。
つまり、このカードはこれまで解説した他のオーラと違い、「他のオーラが付いてある程度強化されたクリーチャー」に付いて始めて機能し始めるものなのだ。純粋な強化では無いため、このオーラのみでキープすることは出来ない(実際オーラがこれ2枚のハンドをキープして白マナが引けず負けた。それは白が出ないハンドをキープした私が悪い)。
しかし適正なタイミングでつければそれは強いカードであり、特に飛行やトランプルと組み合わさるといよいよ阿修羅のごとき働きをしてくれる。が、1枚引ければ良いカードで、むしろ回していて2枚目以降を引きたくないカードのため、サイド後必ず1-2枚減らしていた。今後間違いなく3枚以下になるだろう。1-2マナで二段攻撃を付与できるオーラが印刷されれば別である。
そして最後にオーラではないが
1:神々の兜
これははっきりと申し上げたい。「理論値で強いカード(実際に強いとは言ってない)」
能力としては真っ先に上げた、天上の鎧やきらきらするすべてと同様の、エンチャントの数分+1/+1修正なのだが、このカードはエンチャントでは無く装備品である。つまりこれは第六感と同じようにオーラが付いたクリーチャーが存在しないとまず機能しないカードなのである。加えて、このカードからはエンチャントとシナジーを形成するが、このカードに対してシナジーを形成するのはスラムかきらきらするすべてしかないのだ。第六感や魔女跡追い以上にこのカードには価値を見いだせなかった。適正な場で効果を発揮するカードなのは認めるが、それを自分で作り出せないカードは必要なく、サイド後ことごとく抜けていった。恐らく今後の調整で真っ先に抜くだろう。
~土地編~
長い。そう思っている諸兄の何と多いことか。安心してくれ、あとサイドボード編と有利不利編と私の大会後の調整編まで有るぞ。疲れたときはパンツレスリングして一回休もう。
ここは正直読み飛ばしても構わない。というのも
・チェックランドとシャドウランドが使いにくい
位しか言うことが無いのだ。友好色の土地基盤の弱さが目立つ。
①森・平地
基本土地は安心する。このデッキなら両方とも初手にあれば最高だ。片方だけなら他の土地と相談だ。森1枚でのキープだけはするな。何一つ面白くないぞ。
②寺院の庭
良いよ、来いよ。他の土地がなんであれお前がいれば最強だ。緑も白も出る上2点のライフと引き替えにアンタップイン出来るなんて最高だ。
このデッキは土地1でもキープできるなんて言われるが、それはこれがあるからだ。次から罵詈雑言が飛び交うぞ。
③陽花弁の木立ち
なぜ土地タイプが付いていない?なぜ2枚目以降もタップインしなければならないのか、教えてくれ。
このデッキは土地20枚で構成されておりその内土地タイプを持つ土地は10枚。なぜそんなに少ないかはこのカードに土地タイプが付いてないからだ(横暴)
ガチレスすれば基本的にタップインと考えるのが無難。テンポロスは寛大な心で許容しよう。アンタップインしたらなんか良いことありそう、それくらいで良い。それくらいのために4枚入れている。
④要塞化した村
もうお前なんなん?(初手に2枚きてきれそう)。さっきの陽花弁の木立はある程度許容できたのだが、コイツがアンタップイン出来ないとなぜかむしゃくしゃする。土地が弱くテンポが悪いことがバレるからだ。しかし、これよりマシなアンタップインできる2色土地が無いため4投入を避けられない。
⑤豊潤の神殿
あったけぇ、、、と思えるくらい占術1が五臓六腑に染みる。確定タップインであるため採用は2枚だが、確定な分割り切れるものでもあり、そこまで悪い印象はない。
以下、今回採用されなかった2色土地
⑥梢の眺望
緑白バトルランド、基本土地が2枚並ぶことはケースとしてはかなり少ない事象なので論外。
⑦まばらな木立ち
サイクリングランド、正直入れたい。というのも、バサーラ塔の弓兵を使っている都合上、【2ターン目に緑緑が出せる上で緑白、白白も】出る土地基盤が優秀なのだ。
加えて、土地タイプを持っていることも優秀であり、要塞化した村、陽花弁の木立ちをアンタップインさせることに一役買ってくれる。入れるとすれば上記2種の安定化を図るために豊潤の神殿と入れ替えるか、バサーラ塔の弓兵そのものの扱いやすさを向上させるために基本土地から何枚か入れ替える事になるだろう。この辺りは検討の余地がある。
~サイドボード編~
ここからはサイドボードの解説に入る。上記の通りこのデッキはかなり直線的で、所謂尖ったデッキである。そのため、メインボードで有利の付くデッキには殆ど入れ替えることは無い(劇的に刺さるカードは除く)が、逆に不利がつくデッキには、オーラを抜いて、多少打点を下げてでも対策する必要がある。魔女跡追いについては先に述べたとおりなので残りの13枚について解説する。
①墓掘りの檻(墓地対策)
主にロータスストームコンボに対して登用する。また、「ドレッジ系」の様な、墓地からクリーチャーを展開するデッキに刺さるカードでもある。こちらから引っかかるカードは歩哨の目のみであり、コストの低さもあり非常に使いやすいが、「トーモッドの墓所(0マナ、タップで対象の墓地をすべて追放する)」とは枠を競合しても良さそうだ。ちなみに、コストが重いことと、グリフの加護を強く使えなくなるため、「安らかなる眠り(1白、出たときにすべての墓地を追放、これ以降墓地に置かれるカードは代わりに追放される)」は今回採用を見送った。
②沈黙(スペルコンボ対策)
対戦相手がターン中に呪文を唱えられなくなるカード。ロータスストームコンボ対策、またインスタントタイミングで動くデッキ対策である。今回は当たることが無かったため、詳しい解説はできなんだ。すまない。
③自然への回帰(アーティファクト、エンチャント除去)
帰化に墓地対策のおまけが付いたカード。墓地対策は本当におまけ程度で、メインの対策はハサミ親和や同型、スラムオーラに対してだろう。安定感のあるサイドカードだ。以上。
④払拭の光(置物、PW対策兼万能除去)
なんでも追放しておけるエンチャント。なんでも追放しておけるので、メインでは触れないPW対策やヘリオッドバリスタ系デッキに、またハサミやスラムオーラなど、1対2以上が見込めるデッキに入る。
4マナで瞬速が付いた「排斥」という同型カードがあるが、4マナを構える暇があったらオーラをつけて殴るのでこちらを採用
⑤厳粛(ヘリオッドバリスタ、エネルギー系、エンソウル系対策)
主にヘリオッドバリスタ対策だろう。カウンターが乗らないのは大きい。また、ティムール霊気池や石とぐろの海蛇、搭載飛行機械擁するエンソウル系にも刺さる。
⑥神聖の力線(ハンデス、火力対策)
先にこれから組もうと思っている人へ一言、何が何でも4枚揃えて欲しい。
というのもこのデッキは(繰り返しになるがそれほど重要だ)初手に呪禁クリーチャーがいて始めて成立する。相手からすれば、初手に呪禁クリーチャーがいなければ何も怖くないデッキなのである。
特に黒系のデッキは思考囲い4積みがデフォルトの環境なので、何が何でも初手に欲しい1枚になる。
また、火力で詰めに来る赤単や青赤ウィザードに対して、こちらが整う前に瞬間火力で押し切るゲームプランを取らせないという意味で重要な1枚となる。
~有利不利編~
ここからはメタ上のデッキとの相性を比較していく。尚、対戦した実数が少ない、もしくは全くないものも存在するため、リストを見ながら考察したものとなる
VS「死の国からの脱出」コンボ
メインは3:7で不利、サイド後4:6で微不利
互いに干渉を行わないマッチアップのため、基本的にメイン戦はこちらは理論値に近い打点で攻めに行かなくてはならない。3-4ターンの内に決まれば勝ちの目は十分にあるが、先に上げたとおり、バサーラ塔の弓兵でのキープでは恐らく間に合わないだろう。また、相手の森の占術から爆発域を持ってこられてもアウトと結構厳しいマッチアップである。
サイド後についても墓掘りの檻、沈黙のヘイトカードをいかに置けるか、握っていられるかが重要なマッチアップのため、引き続きやや厳しいか。
VSディミーアインバーター
メインは先手で7:3、後手で2:8
サイドは先手で7:3、後手で4:6
兎にも角にも先手ゲー。というか、先手林間隠れの斥候に対して向こうの対処手段がほぼ無いため、先手の勝率は6:4より高いだろう。7:3位か?反対に後手の場合は不要牌になっても構わないので、少なくとも2体の生物を初手に確保せざるを得ない。
サイド後は無論相手もハンデスでキープしてくるし、こちらは力線を置くことを前提にキープを探すマッチアップになるが、こちらのキープ基準の方が厳しいため少し辛い状況になりやすい。
VSヘリオッドバリスタ
メインサイド共に2:8で不利
ダメージレースを許さないデッキ同士であり、加えて相手が面展開する分不利な上、即死コンボ搭載とエアプながら勝てるビジョンが見つからない。速攻で殴り倒せるか。
サイド後は力線で即死コンボを止められるものの、相手は汎用除去が豊富な白単であり完全に押さえ込むことが難しく、厳しい展開が続くだろう。
VS5cニヴ
メインサイドともに7:3で有利か
テンポで押し切れてしまいそうなデッキ。総じて全除去を引き込まれるかどうかが焦点。
VSハサミ親和
メインサイド共に7:3で有利
向こうの打点を超える事が出来るため、絆魂エンチャントと歩哨の目を引き込めばほぼ負けない。火力の詰めさえケアできれば負けないだろう。
サイドカードも刺さるものが多く、対応に追われる印象はない。
VS赤単、白単
メインは共に6:4で微有利、赤単はサイド7:3有利、白単は変わらず6:4微有利
テンポで負けているため、相手の打点をいかに絆魂、警戒で相殺できるか。共に面展開のデッキのため、すりぬけた打点との勝負になる。
赤単は火力を力線で無駄牌に出来る分組みしやすくなる。
VS黒単
先手なら6:4、サイド7:3有利
後手なら3:7、サイド5:5五分
思考囲いとの戦いになる。打たれなければほぼ勝ち、打たれたらほぼ負けである。
万が一のリリアナの勝利をケアして結束のカルトーシュや、追加のクロックを置いておきたいところ。
VS青白コン
メインサイド共に2:8不利
相手の4ターン目至高の評決をどう乗り切るか(違う、乗り切れないので不利なのだ)、若しくはそれまでに決められるか、下手にPWをケアとか言ってる場合では無い。
サイド後は神聖な協力でさらに状況が悪化するが、相手も単体除去を減らすため、スラムやシオーナを置きやすくなる、まあ至高の評決でゲームエンドだけどな!
VSスラムオーラ
恐らくだが4:6で微不利
相手の方が安定性で勝る上、面展開されるとジリ貧になる。基本的にこちらはクリーチャー除去が無いため、スラムのドローから良いようにやられてしまうだろう。
VSその他ビートダウン
アグロなら6:4、ミッドレンジなら7:3で有利
ダメージレースさせないので、基本的にひるまぬ勇気で一気に有利が取れる。テンポで押されるアグロにやや弱いか
VSその他コントロール
基本2:8不利
どんな方であれハンデスにせよ全除去にせよキラーカードなので厳しいマッチアップになる。
VS魂剥ぎ
0:10でド不利
究極生命体をどう足掻いても乗り越えられない、接死と二段攻撃が付いた次点でアウト。
~私の大会後の調整編~
ここまでよく読んでくれた。ありがとう。そして大会後、一通り回してみた私の感想をどうぞ
怨恨(緑、+2/+0修正+トランプル付与、エンチャントされたクリーチャーが死亡すると手札に戻る)欲しい。
族霊鎧(常磐木能力、エンチャントされたクリーチャーが死亡するとき、代わりに族霊鎧を持つオーラを破壊することでクリーチャーを場に残す)欲しい。
夜明けの宝冠(白白、オーラの付いているクリーチャーにのみ付けられるオーラ、+3/+3修正+先制攻撃+警戒+絆魂付与)欲しい。
流刑への道(白、クリーチャーを追放して代わりに基本土地をサーチさせるインスタント)欲しい
緑白ファストランド(既に置かれている土地が3枚以下ならアンタップイン)欲しい。
いやそれよりも何よりも
ぬめるボーグルが欲しい
、、、それただのモダンやん(我に返る)
無い物ねだりをしても仕方ないので個々までの考察を考慮して考えていく。
・神々の兜がいらない
解説の段階で既にぼろくそに言ってはいるが、このカードに枠を割くくらいなら別なオーラにした方が良い。特にこのデッキは2マナで土地が止まることもあるため、そうなったとき相手にダメージを通すためのカードがもっと欲しい。そこで現在はこのカードと入れ替えている。
セテッサ式訓練(1緑、+1/+0修正+トランプル付与、出たとき1ドロー)
入れて軽く一人回ししてみた印象は、何故これを入れなかったのか、というくらい強い。これは怨恨だわいやマジで。
・第六感は4枚もいらない
こちらもボロクソに言っていた通り、1ゲームに1枚もあれば十分なため、1枚何かと入れ替えることとした。セテッサ式訓練をもう1枚足しても良かったが、ビートダウン系、特に後手の時の相性改善のためこのカードを挿した。
歩哨の印(1白、+1/+2修正と警戒付与、瞬速、自分のメインフェイズ中に唱えるとターン終了時まで絆魂付与)
こちらも回してみてかなり好感触、基本的に自分のターンにしか動かないため、1ターンの延命として、そして殴り返しのケアとして有用である。1ターン延命出来れば、次のひるまぬ勇気やオルゾヴァの贈り物で巻き返しを図れる。
・サイクリングランド、入れてみる?
とりあえず基本土地を1枚ずつ抜き、2枚採用しているが、ここら辺は対人戦を介さないと評価し辛い。
・魔女跡追いよ、さようなら
私のカード資産の中に無私の霊魂が無いのでかろうじてスリーブに治まってはいるが、恐らく交換となるだろう。だから族霊鎧が欲しいんだよ(切実)
~最後に~
すっかりtier3位のメタ外デッキになってしまったが、キープさえ間違えなければビートダウンにはかなり有利に立ち回れるデッキに変わりは無いので、今後もパイオニアはこのデッキを主軸に回していくつもりである。日の浅いフォーマットということもあってかなり熱量の高い人たちが集まっている(気がする)ので今後の動向にも目が離せないが、ロードも、ディミーアインバーターも誰かテコ入れしてくれ、、、(辛いのだ)
緑単デュアルオーロラウェーブt青赤(緑単信心)【モダン】
2019年12月2日どうもみなさんお久しぶりです。車が壊れ新しい車がくるまで窓にサランラップを巻いて生活しております。フルちんです。
先日の日記にも書いたとおり、我が家にも新しいモダンデッキが加わったので、その記事を書いていきます。ちなみに、パイオニアという新たな環境が出来たため、高額になってしまったカードが増えてしまいましたが、モダンデッキの中では格安と言われ、私がモダンを初めて人前で回したときに皆が口々に予想した緑単信心を組み上げました。
作った理由としては、8rackでコントロール、魔改造シスターズでウィニー、エルドラージタックスでミッドレンジと三種揃っていて、禁止改訂で解体した赤単リビングホロウがコンボ寄りのビートダウンであったため、同様にコンボ寄りのビートダウンを捜したからです。え?ウルザフード?そんなものは我が家の禁止改訂で既にバンされてますよ?
それでは、この間の交流会を経て少し調整した現在のリストがこちら
土地20
冠雪の森8
樹木茂る山麓2
吹きさらしの荒野1
踏みならされる地2
繁殖池2
冠水樹林帯1
ニクスの祭殿、ニクソス3
ケッシグの狼の地1
クリーチャー22
東屋のエルフ4
旅するサテュロス3
炎樹族の使者3
悲しげなセルキー3
クルフィックスの狩猟者2
永遠の証人2
原始のタイタン1
龍王アタルカ1
女王スズメバチ1
孔蹄のビヒモス1
ハイドロイド混成体1
その他呪文18
召喚士の契約1
楽園の拡散4
ニッサの誓い1
はびこり2
野生語りのガラク4
世界を揺るがす者、ニッサ2
原初の命令2
起源の波2
サイドボード15
トーモッドの墓所2
夏の帳3
嵐の乗り切り2
血染めの月2
内にいる獣2
再利用の賢者1
酸のスライム1
大食のハイドラ2
最近はパイオニアで大暴れし、禁止を食らった豊穣の力線をメインに据えたタイプの緑単信心も、モダンで結果を残してきていますが、私の持っているものは東屋のエルフから楽園の拡散などでマナ加速をする、所謂従来型の緑単信心になります。起源の波をビッグマナで打つと必殺技みたいになることから、技名の考案を提案され、初代プリキュアをあやかりデュアルオーロラウェーブと名付けてます。
少し話してしまいましたが、このデッキは所謂ランプ、ビッグマナ系のデッキで、爆発力や展開力で言えばモダンでも上位に位置すると思います。3ターン目にマウントを取ったり、4ターンキルも狙え、高速コンボとしても十分な性能を持っており、パワーとしては同じランプ、ビッグマナ系のトロンやヴァラクートにも引けを取らないと思います。
ちゃんと回れば、ね?(ここから私の初心者未熟者なりの解説が入ります。)
先程上げたトロンやヴァラクートは、健全な環境であればモダンで常に上位に位置する強アーキタイプ、それと【回ったときの強さだけ見たら】肩を並べるランプ系デッキがなぜマイナーデッキとして位置付けられているか、これを読まれているハイセンスなモダンプレイヤー達ならおわかり頂けるだろう。このデッキには上記2タイプとは違う、構造的に脆い部分が非常に多いのだ。下記にまとめておくと
①マナクリーチャー依存
「マナクリは見たら焼け」「エルフの森は焼き尽くせ」というマジックおきまりのセオリー通り、マナクリーチャーは生き残った際のリターンは大きいが、非常に風当たりが強いのである。上記2タイプがマナクリに依存しない構築であるのに対し、緑単信心は1ターン目東屋のエルフがベストムーブであり、それ以外のムーブはモダン環境ではかなり弱く、他のデッキと比べどうしても見劣りしてしまうのだ。
加えて東屋のエルフ4枚を初手に引き込めている確率は約4割程度、楽園の拡散まで初手にある、1-2枚のドローでガラクまで引き当てる確率はさらに低いだろう。土地と多数積まれているランプ呪文でキープできるヴァラクートやドロー、サーチが多量に積まれているトロンよりも安定性が劣るのは目に見えている。
②噛み合わせと、それに伴うキープの難しさ
これはどのランプ系デッキでも言えることだが、マナ加速カードと強力なフィニッシャー、これを3-4ターンで初手と引いてきたカードから順番に探し当てていかなければならない。その特性がこのデッキは上記2タイプより顕著であり、【2ターン目までにマナクリやランプをして3ターン目以降から盤面を覆す】というセオリーを突き通さなければならない。ヴァラクートのように後半も土地の価値が下がらない(むしろ上がる)ことはあり得ないし、トロンのように山札からベストカードを探す作業も、このデッキではテンポ的な意味で非常にリスキーなのだ。
この日記を書くにあたり、実際にこのデッキを100回一人回しをして(すべて先攻、メインボードのみ、妨害を加味しない)、統計を取ったものを下記に記載する。
合否は
良(3ターン目までにフィニッシャーのキャストや、どう見ても有利を取れるレベルで展開できた場合)
可(4ターン目までに盤面を捲ることが可能なフィニッシャーや、フェアデッキとも渡り合える盤面を形成することが出来た場合)
不可(展開がもたついたり、明らかに負けが見える場合)
とすると
良:可:不可=28:48:24
マリガンした試合:29
フィニッシャー着地orフィニッシュターン
2T:3T:4T:5Tor高速展開=1:19:30:36
マナフラッド&マナスクリュー:8
決まり手
龍王アタルカ:10
孔蹄のビヒモス:4
起源の波:8
ハイドロイド混成体:8
世界を揺るがす者、ニッサor野生語りのガラク:6
原始のタイタン:10
女王スズメバチ:6
妨害無しの状態でコンボ成立確率が約3割、マリガンや事故の確率も同程度、ミッドレンジとして機能している展開がほぼ半分と、どちらかと言えばコンボを内蔵したミッドレンジという方がこのデッキの立ち位置としては正しい。その意味で言えば、このデッキはヴァラクートやトロンとは毛色の違うデッキである。
ただ、重めのフェアデッキとしてみたときに、比較対象として上がってくるジャンドや青白石鍛冶、同じくコンボを内蔵した死の影系デッキとは安定性に雲泥の差が生じる。爽快感はあるものの、やはり立ち位置として中途半端と言わざるを得ない。
ただ、100回の一人回しをして、自分の中でいくつか理解をしたことがある
①孔蹄のビヒモスによるフィニッシュの安定性
もはやEDHや有志Seagal氏のレガシーエルフの見すぎによる所が大きいのだが(八つ当たり)、孔蹄のビヒモスのETB能力は、ゲームを決めるのに非常に有用である。人によってはオーバースペックとも言われるが、マナクリが複数展開されるこのデッキでは+4/+4修正は当たり前のように起きるため、マナクリや炎樹族の使者、悲しげなせるキーを高速展開した後即座に出してゲームを決めることが出来る。
②女王スズメバチが強い
7マナ6/6相当の飛行持ちが弱いはずがないのだが、3ターン目までにコイツを出している場合は殆ど野生語りのガラクも存在している。出して次のターン奥義で20点近い打点を繰り出せる。コンボのフィニッシャーとして十分なスペックなのだ。
③起源の波の使い方
オーバースペックとも見て取れるこの呪文だが、別にXを6以上にする必要はない。むしろ4-5で打つことで盤面を構築し、ガラクやニッサから再展開を狙うことも出来る柔軟性のあるカードである。一か八かの時のために手札に抱える必要はない。打てるときに打つのがベストなカードだ。
④原初の命令
5マナと少し重たいのだが、相手の脅威を退けつつ、こちらのフィニッシャーを持ってくる動きは弱いわけがない。タイムラグのあるサーチとしてもっぱら使うが、そのタイムラグを自身の能力で相殺している、非常に使い勝手の良いカードだ。
以上、未熟者からの解説でした。
マナクリからの高速展開で最速2ターン目に原始のタイタンや女王スズメバチを出し、素早くゲームエンドへ持ち込める、初心者にもお勧めされる理由の分かるデッキです。
先日の日記にも書いたとおり、我が家にも新しいモダンデッキが加わったので、その記事を書いていきます。ちなみに、パイオニアという新たな環境が出来たため、高額になってしまったカードが増えてしまいましたが、モダンデッキの中では格安と言われ、私がモダンを初めて人前で回したときに皆が口々に予想した緑単信心を組み上げました。
作った理由としては、8rackでコントロール、魔改造シスターズでウィニー、エルドラージタックスでミッドレンジと三種揃っていて、禁止改訂で解体した赤単リビングホロウがコンボ寄りのビートダウンであったため、同様にコンボ寄りのビートダウンを捜したからです。え?ウルザフード?そんなものは我が家の禁止改訂で既にバンされてますよ?
それでは、この間の交流会を経て少し調整した現在のリストがこちら
土地20
冠雪の森8
樹木茂る山麓2
吹きさらしの荒野1
踏みならされる地2
繁殖池2
冠水樹林帯1
ニクスの祭殿、ニクソス3
ケッシグの狼の地1
クリーチャー22
東屋のエルフ4
旅するサテュロス3
炎樹族の使者3
悲しげなセルキー3
クルフィックスの狩猟者2
永遠の証人2
原始のタイタン1
龍王アタルカ1
女王スズメバチ1
孔蹄のビヒモス1
ハイドロイド混成体1
その他呪文18
召喚士の契約1
楽園の拡散4
ニッサの誓い1
はびこり2
野生語りのガラク4
世界を揺るがす者、ニッサ2
原初の命令2
起源の波2
サイドボード15
トーモッドの墓所2
夏の帳3
嵐の乗り切り2
血染めの月2
内にいる獣2
再利用の賢者1
酸のスライム1
大食のハイドラ2
最近はパイオニアで大暴れし、禁止を食らった豊穣の力線をメインに据えたタイプの緑単信心も、モダンで結果を残してきていますが、私の持っているものは東屋のエルフから楽園の拡散などでマナ加速をする、所謂従来型の緑単信心になります。起源の波をビッグマナで打つと必殺技みたいになることから、技名の考案を提案され、初代プリキュアをあやかりデュアルオーロラウェーブと名付けてます。
少し話してしまいましたが、このデッキは所謂ランプ、ビッグマナ系のデッキで、爆発力や展開力で言えばモダンでも上位に位置すると思います。3ターン目にマウントを取ったり、4ターンキルも狙え、高速コンボとしても十分な性能を持っており、パワーとしては同じランプ、ビッグマナ系のトロンやヴァラクートにも引けを取らないと思います。
ちゃんと回れば、ね?(ここから私の
先程上げたトロンやヴァラクートは、健全な環境であればモダンで常に上位に位置する強アーキタイプ、それと【回ったときの強さだけ見たら】肩を並べるランプ系デッキがなぜマイナーデッキとして位置付けられているか、これを読まれているハイセンスなモダンプレイヤー達ならおわかり頂けるだろう。このデッキには上記2タイプとは違う、構造的に脆い部分が非常に多いのだ。下記にまとめておくと
①マナクリーチャー依存
「マナクリは見たら焼け」「エルフの森は焼き尽くせ」というマジックおきまりのセオリー通り、マナクリーチャーは生き残った際のリターンは大きいが、非常に風当たりが強いのである。上記2タイプがマナクリに依存しない構築であるのに対し、緑単信心は1ターン目東屋のエルフがベストムーブであり、それ以外のムーブはモダン環境ではかなり弱く、他のデッキと比べどうしても見劣りしてしまうのだ。
加えて東屋のエルフ4枚を初手に引き込めている確率は約4割程度、楽園の拡散まで初手にある、1-2枚のドローでガラクまで引き当てる確率はさらに低いだろう。土地と多数積まれているランプ呪文でキープできるヴァラクートやドロー、サーチが多量に積まれているトロンよりも安定性が劣るのは目に見えている。
②噛み合わせと、それに伴うキープの難しさ
これはどのランプ系デッキでも言えることだが、マナ加速カードと強力なフィニッシャー、これを3-4ターンで初手と引いてきたカードから順番に探し当てていかなければならない。その特性がこのデッキは上記2タイプより顕著であり、【2ターン目までにマナクリやランプをして3ターン目以降から盤面を覆す】というセオリーを突き通さなければならない。ヴァラクートのように後半も土地の価値が下がらない(むしろ上がる)ことはあり得ないし、トロンのように山札からベストカードを探す作業も、このデッキではテンポ的な意味で非常にリスキーなのだ。
この日記を書くにあたり、実際にこのデッキを100回一人回しをして(すべて先攻、メインボードのみ、妨害を加味しない)、統計を取ったものを下記に記載する。
合否は
良(3ターン目までにフィニッシャーのキャストや、どう見ても有利を取れるレベルで展開できた場合)
可(4ターン目までに盤面を捲ることが可能なフィニッシャーや、フェアデッキとも渡り合える盤面を形成することが出来た場合)
不可(展開がもたついたり、明らかに負けが見える場合)
とすると
良:可:不可=28:48:24
マリガンした試合:29
フィニッシャー着地orフィニッシュターン
2T:3T:4T:5Tor高速展開=1:19:30:36
マナフラッド&マナスクリュー:8
決まり手
龍王アタルカ:10
孔蹄のビヒモス:4
起源の波:8
ハイドロイド混成体:8
世界を揺るがす者、ニッサor野生語りのガラク:6
原始のタイタン:10
女王スズメバチ:6
妨害無しの状態でコンボ成立確率が約3割、マリガンや事故の確率も同程度、ミッドレンジとして機能している展開がほぼ半分と、どちらかと言えばコンボを内蔵したミッドレンジという方がこのデッキの立ち位置としては正しい。その意味で言えば、このデッキはヴァラクートやトロンとは毛色の違うデッキである。
ただ、重めのフェアデッキとしてみたときに、比較対象として上がってくるジャンドや青白石鍛冶、同じくコンボを内蔵した死の影系デッキとは安定性に雲泥の差が生じる。爽快感はあるものの、やはり立ち位置として中途半端と言わざるを得ない。
ただ、100回の一人回しをして、自分の中でいくつか理解をしたことがある
①孔蹄のビヒモスによるフィニッシュの安定性
もはやEDHや有志Seagal氏のレガシーエルフの見すぎによる所が大きいのだが(八つ当たり)、孔蹄のビヒモスのETB能力は、ゲームを決めるのに非常に有用である。人によってはオーバースペックとも言われるが、マナクリが複数展開されるこのデッキでは+4/+4修正は当たり前のように起きるため、マナクリや炎樹族の使者、悲しげなせるキーを高速展開した後即座に出してゲームを決めることが出来る。
②女王スズメバチが強い
7マナ6/6相当の飛行持ちが弱いはずがないのだが、3ターン目までにコイツを出している場合は殆ど野生語りのガラクも存在している。出して次のターン奥義で20点近い打点を繰り出せる。コンボのフィニッシャーとして十分なスペックなのだ。
③起源の波の使い方
オーバースペックとも見て取れるこの呪文だが、別にXを6以上にする必要はない。むしろ4-5で打つことで盤面を構築し、ガラクやニッサから再展開を狙うことも出来る柔軟性のあるカードである。一か八かの時のために手札に抱える必要はない。打てるときに打つのがベストなカードだ。
④原初の命令
5マナと少し重たいのだが、相手の脅威を退けつつ、こちらのフィニッシャーを持ってくる動きは弱いわけがない。タイムラグのあるサーチとしてもっぱら使うが、そのタイムラグを自身の能力で相殺している、非常に使い勝手の良いカードだ。
以上、未熟者からの解説でした。
マナクリからの高速展開で最速2ターン目に原始のタイタンや女王スズメバチを出し、素早くゲームエンドへ持ち込める、初心者にもお勧めされる理由の分かるデッキです。
~前書き~
マジック・ザ・ギャザリングを始めてもうすぐ2年半になろうとしている。保持するストレージは10を超え、大学1年の頃から使っているOUTDOORのバッグにはモダン複数個、レガシー、EDH、最近ではパイオニアのデッキが入っており、合計資産価値は2~30万円はするだろう。
MTGという長い歴史を持つカードゲームで、2年半という年月が長いか短いかは置いておいて、紛れもなくこれだけは言える。
私はもう初心者ではない。
これは私の内在する気持ちとは非常に相反するものだが、受け入れるべき事実である。
世間的に見れば2年半という期間は中高生が部活動に打ち込む期間とほぼ同じであり、これまでMTGに費やしてきた費用は、間違いなく大人が本気で楽しむ趣味として通用するレベルである。
そう、私は間違いなく世間的に見て、初心者から別の何かにクラスチェンジしたのだ。ある日突然、なんて事は学生ではないので自然と、緩やかに初心者の域から抜けて行ったのだろう。気がつけば他のTCGにも手を出し、すっかりカードゲームは私の日常になじんでいる。
~本題~
先日、YouTubeの動画にて、某カードゲーム会社社長が、自身の経営する店舗にて起こった、痛ましい一件について言及した。
互いに面識はないが、同郷の普段おちゃらけている様に見える、何ならmtg.wiki見ると相当なことやらかしちゃってる様にも見える大先輩(後日、自身のチャンネルで説明が入りましたね)が、いつになく真面目に、真摯に語るその姿勢に、私は無駄に親近感を覚えた。言い方は悪いがこの人もかっぺなんだなと思った。こう、都会に染まってないんだなーと思った。
ヤフーニュースにも挙がったくらいだ。今更動画の内容については語るまい。彼が模範解答と解説を提示している。
そしてもう一つ、私がmtgを始めたのはカラデシュ発売後、正確に言えばコピーキャットやティムール霊気池が禁止された、所謂ティムールエネルギー全盛の時代である。私が通っていたお店に、丁度今の私と同じくらいのmtg歴の方がいて、良くも悪くもいじられ、叱咤激励されていた。体格も大きく、非常に大柄な方(大柄な私から見ても大柄)だった。なにより、私の住む街から県をまたいで(実家がそちらにあるとのこと)きて尚皆から愛されるその人は、このコミュニティが好きなんだろうと思った。私が始めてからだが大きなイベントで記事にもなるくらいの成績を残した当時の彼と、同じラインに立ったときに、私は成績こそ何も残してはいないが、1カードゲーマーとして成長したのだろうか。
そう、本題は、初心者ではなくなった私のこれからについてだ。これからについて考える上で、自分のこれまでを回顧する必要がある。
~回顧その1、私がマジックを始めるまで~
私がmtgを始めようと思ったのは(正確に言うと復帰である。小学生の時、兄弟に付き合わされ、マスクス~インベイジョンブロックで、少ないおこづかいでカードを買って楽しく遊んでいた。ルールの難しさに2、3回泣いた)、実は大学生のころからニコニコ動画でゆかり・ザ・ギャザリングを見ていたからだ。大学時代から始めようと思ったことはあるのだが、いかんせん私の在学していた地域では販売店を見つけることができなかった。
その上、私はもう一つの趣味としてギターを弾いており、そちらの方が当時は何倍も楽しかった。友達とコピーバンドやオリジナル曲を作り演奏して、そんな日々を大学時代は送った。
卒業して実家に戻ってきてからも、バンド活動に明け暮れた。しかし、コミュニティというものは非常に脆いものである、様々な事情で私はバンド活動を控えることを余儀なくされた(今でも私の在籍していたバンドを知っている方は多いが、それはボーカルが鳥取まで駆け落ちしたのち、一人で帰ってきて活動を半年間継続したからだ)
趣味が実質的になくなった私は、新たな趣味を模索した、体を動かすのは疲れるし、お金のかからない趣味が良かった。そこで偶々ニコニコ動画で件のゆかり・ザ・ギャザリングを見て、(カードゲームならそこまでお金かからなそうだし、遊び半分でやってみるか)と思って近くのお店を調べて行ってみた。この時点でおかしいと思う諸兄がいることは重々承知の上だが、事実私がトレーディングカードを買うのは、実に小学生の頃流行ったデュエルマスターズぶりであった。
私のカードゲームの知識は小学生で止まっており、大人がやってるカードゲーム=オタクというステレオタイプなイメージだった。いざお店に入ってみると、大柄でとてもオタクとは思えない人(この後今に至るまでめちゃくちゃお世話になってます)がお店のレジにいた。お店にいる人も普通に見える。普通だ、普通だ。有志Seagal氏(めちゃくちゃお世話になってます)すら普通に見えた。面食らった。
そこでウェルカムデッキで遊んでみたり、色々教えて貰いながら、帰りがけに店長さんも戻ってこられたのでPWデッキを2つ買って帰路についた。車中で私はこんなことを思っていた。
(なんかめんどくせぇな、やっぱやめとくか、、、)
私が初めてお店に来た日、色々教えて下さった全ての人に謝罪します。すいませんでした。
今だから当たり前に自分に突っ込みますけど、そりゃ全く知らないところに行って、何の共通項もない初対面の人と話すのは、お前の性格上ストレス溜まるに決まってる。むしろよくやろうと思ったな。
釈明をしますと、私はそれまで、音楽が好き、や楽器ができる、という共通項を持った人間との関わりが殆どで、共通項のない人間との関わり合いをする頻度が極端に少なかった事も相まって、どっと疲れてそんなことを思っていました。本当にごめんなさい。
話は戻りますが、初めてのカードショップからの帰り道、おなかもすいたのでサイゼ○ヤにより、ついでにPWデッキに入ってるパックを開けてみることにしました。自宅でカードのパックを開けるのは私はその段階ではまだ恥ずかしかった。
十数年ぶりにMTGのパックを開けたその時、私はまたもや面食らった。トークンと基本土地が入っている。凄いことだと思った(旧枠のパックしか開けたことのなかった私は、基本セット以外で基本土地が、ましてやトークンカードが入ってるなんて夢にも思わなかった)。
そしてもう一つ驚いたことがある。変なカードが出たのだ。どうやらトークンではないらしい、裏面はちゃんとMTGのカードなのだ。しかし明らかにおかしい。変な文字で書かれているし、他のカードと毛色が明らかに違うのだ。これがなんなのか知りたいが為に、私は明日もお店に行くことにした。そういえば明日は大会が開かれるらしい。ついでに思いで作りにでも出てみよう。
翌日、件のカードとPWデッキをちょこちょこいじって作ったぐらいの紙束を持って、私はお店に行った。店長に件のカードを見せると、「おめでとうございます」と言われた。ついでにベレー帽みたいな帽子かぶっているおじさん、もとい今の私の上司からも「おめでとうございます」って言われた。いやだからこの変なカードはなんなんだよ。。。
~回顧その2、初めて勝てるようになるまで~
どうやらこの変なカードはマスターピースと言うものらしく、かなりの低確率でパックから出てくるものだった。
そんなものだったのかと思いつつ、最後に記念に大会でてみて終わろうと思っていた。結果は聞かなくても分かるだろう。私のプロフェシー目線から見る現代のカードパワーの高さは常軌を逸しており、それに加えて環境も何も知らない私は、良いようにサンドバッグにされた。とりあえず最終節までやってみて案の定Byeを貰い、帰ろうとしたときに「ドラフトやってみない?」とベレー帽おじさんに言われた、どうやらベレー帽おじさんは帰るからその代打ちの頼んできたみたいだ。一通りドラフトとは何かを聞き、思い出作り位の気持ちでやってみた。
めっちゃ良いレア出た。(取り切りにしなかったことをこれほど悔やんだ日はないと思う)しかし結果は惨敗。どうやらカードゲームにはカードゲームの必要なスキルがあるらしい。当然だ。どんなことにも必要なスキルは存在するし、現に自分だって(カードゲーム以外のところで)スキルを磨いてきたのだから負けたことも当然だと思った。
次の週はPPTQという所謂全国大会地方予選らしく、出ることはおすすめされなかった。出る気もなかった。
駐車場までの短い通路で、フェス帰りみたいな格好をするお兄さん(この後今に至るまでめちゃくちゃお世話になってます)が嬉しそうに話されていた。あー、こんな人もマジックするんだー、と自分のこれまでの世間の狭さを反省しつつ、この二日間なんだかんだ凄い楽しかったなーと、自分も充足感に満たされた。来週は見てるだけかもしれないけどまた来たいななんて思い始めていた。ついでにいつの間にかドラフトのライングループに入れられていた。
翌週、なんだかんだお店に来た私は、最初は見学だけと思っていたのだが、結局変な気を起こしてPPTQに参戦した(以前の日記を読んで頂ければ分かるが、前述したとおりこの大会は全国大会地方予選と言い換えても差し支えのない、競技としての側面が非常に強く、当時超がつく初心者の私が出るべき大会ではない、というかお店の店長さんは、私がこれに出ると言ったときに、あまりのハードルの高さに辞めてしまうのではないかと危惧をしたそうだ。私自身も初心者には絶対にこんな経歴の増やし方はお勧めはしないと心に誓っている)。
結果など目に見えていた。それ以上聞くな。ウェルカムデッキとPWデッキを頑張って組み合わせ、お店のストレージからそれっぽくカードを加えて作った、当時少し結果を残した白黒ゾンビの超廉価版がMO5-0リストそのままのティムールエネルギーや黒緑昂揚に勝てるはずはなかったのだ。
この日は流石に色々堪えたし疲れた。しかし無性に悔しかったのか、休みの日があれば狂ったようにお店に行き、カードを買ったりフリープレイを店長さん(お世話になってます)や初日にレジにいたお兄さん、その他にも様々な方々とさせて頂いた。私のあだ名、もといツイッターやこの日記のハンドルネームはレジにいたお兄さんにつけて頂いたものだ。非常にキャッチーで私自身は気に入っている。イントネーションだけは気をつけている。
その後白黒ゾンビで頑張るも全く勝てず、一度Seagal氏が使われてめっちゃ強い!ってなってアリストクラッツを作るも上手くいかず、破滅の刻が出た後も中々勝てない日々が続いた。カードゲームの、あいうえお、位は覚えてきた。そんな中、私の中に一つの結論が出る。
土地が弱いからテンポで勝てないんだ、単色なら困らない。
破滅の刻発売後隆盛したのは、現代にまで続く第X次赤単の系譜、その最初期のものだ。そんなものは作れるはずがない。ボーマットの急使や損魂魔道士、ましてや反逆の先導者、チャンドラなど持ってない。ついでに言うならPWデッキ以外の、PWはサムトしか持ってなかった。黒単ゾンビも当時作るとなると(当時の私としては)ものすごい額になるし途方に暮れるなか、ネットで一つデッキリストを見つける
【白単ライフゲイン馬】←後の私が作り出す数々の不快デッキの権化
単色で、安く組めて、強そう。正に渡りに舟だった。お店のストレージからカードを集め、リスト通りとはいかなかったが、かなり近いものが作れた。そして大会に出た。
勝てた、というか【勝ち】という実感がものすごい沸いてきた。このデッキで私はお店のコミュニティの輪に少し入れたというか、そんな気持ちになれたのだ。既にカードゲームに触れて2ヶ月近く経っていた。だからこそ、少しでも輪に入れたと言う実感は私にとって凄い嬉しいことであった。
ちなみに、この【白単ライフゲイン馬】を作るために、実に1万円近いお金を払い、スレイベンの検査官をあと一ヶ月半でスタン落ちするパックからなんとか引き当てていた。私のパック剥き癖はこの頃から今なお健在である。お店にないものや少し高いものは、絶版でないなら剥いて出すがアド。シングルがないならパックを剥けば良いじゃない、という思考回路だけは、今後の貯蓄を視野に入れると最近修正せねばと思う日々だ。
一ヶ月半というのはあっという間であったが、その間に私はこのデッキを回すのが楽しくて楽しくて何回も大会に出て回した。しかし、私の中では一つ、どうしようもない事が出てきた。
私はスタンダードしかできない。
私が足繁く通っていたお店では、スタンダードのイベントはコンスタントに行われていたのだが、それと同等以上に下環境、特にモダンに力を入れており、お店に通われる常連さんや私が今現在までお世話になっている多数の方々もモダンを中心にMTGを遊ばれていた。
当時の私がよく言われていたのが「フルちんはまだスタンダードしかできないからなー」という類の言葉であった。当時は一番歴の浅いプレイヤーであったためある程度諦めもあったのだが、田舎のヤンキー的な要素を若干持っている私は悔しかった。
とはいえ、今私の手元にあるのは、復帰してから購入してきたスタンダードのカードプールと子どもの頃遊んでいたわずかなレガシーリーガルのカード(見返すとどれもリミテッド用のカードばかりであった。)。モダンという未知の領域に足を踏み入れるかどうか、それは私にとっての大きな分岐点だったのかもしれない。
~回顧その3、モダン参入と8rackという沼~
結論から先に言えば私はmtg復帰から約二ヶ月程度でモダンへ参入する。しかも選んだアーキタイプは【メガハンデス】。他の地域の人がどうなのかは分からないので何とも言えないが、少なくとも私の通っていたお店で【なんとなくでスタンダードから始めた人間】が二ヶ月でモダンへ参入するのは非常に稀有なことであった。
参入するに当たって、私は以下のことを必死に調べた。
・値段が安い
・簡単に回せる
・拡張性がある
・楽しそう
・初心者向け
この五点からデッキを調べていたのだが、まず、フェッチランドという大きな壁を超えないことを優先した。ヤツが入るだけでデッキの値段が跳ね上がるからだ。その分、多少高いカードでも、鍵となる呪文は良いものを使おうと心に決めていた。
次に簡単に回せること、これは私が始めたての時に痛感したことだが、分からないものは対応しようがないということだ。新しいフォーマットに行くに当たって、自分のゆかり・ザ・ギャザリングだけのモダン知識だけではどうしてもカバーしきれない。そうなったときに選択肢は二つだった。
①、相手より早く動いて決める。所謂高速コンボ
②、相手の動きを徹底的に妨害して勝つ。どうするかは知らない。
①の高速コンボは鍵となるパーツが高すぎた。グリセルブランドやエムラクール、御霊の復讐なんかはとてもじゃないが手が伸ばせないし、トロンもカーン等のフィニッシャーが高すぎる。必然的に②になった。
②とは言っても上記で分かるとおり、当時の私は(カード1枚に一万円札は出せない)という金銭感覚だ。青白コンやポンザも選択肢にはあったが、フェッチランドの壁を超えられない。
そんな中で見つけたあるコラムから、私は8rackを見つけ、所謂「矢木に電流走る」状態になる。
そうか、手札から捨てさせれば問題ないんだ。
手札になければ基本的に使えないし、使わせなければ相手が上手かろうが下手だろうが関係ない。なにより、全く知らないフォーマットで、自分のデッキを回していれば、相手のデッキから情報を得られる。そんな短絡的な発想ではあるが、カードゲームの確信に近い何かを感じて私は8rackのパーツを購入することにした。ここで私は敢えて通っていたお店のストレージから探すのではなく、冒頭の某カードゲームショップに注文した。理由は簡単で、みんなをびっくりさせたかったからだ。とてつもなく割高になった事だけは忘れずに書いておく。
そうして出来上がった8rackであるが、当然、以前私が載せたデッキとは大分違うものである。前述したことで察しの付いた方もいらっしゃるかと思うが、当時諭吉で買える女性PWことヴェールのリリアナが入っていないのだ。もちろん購入しなかった理由は一つ、高いからだ。ヴェールのリリアナについては、私はこのデッキの拡張性の意味も込めて買わなかったのだと勝手に理由付けをしていた。
そうして組み上げた、今度は始めたばかりの頃とは違う、デッキリストを見ながら作ったモダンのデッキをお店に持っていって、回すタイミングを伺った。申し訳ないが、まだ顔見知り程度にしか知らない人も多かったこともあり、相手は極力選んだ。できるだけ楽しくプレイしたかったからだ。記憶が正しければ、フェス帰りっぽいお兄さんに相手をして頂いた。モダンということで、見物に来る人もいた。みんな口々に予想をしていた(緑信心が本命だろう、とみんな言っていた)が、開幕一発目で良い意味で期待を大きく裏切った。負け越したがものすごい楽しかった。
その後緑トロンが出てきてドチャクソにやられた。私がトロンが苦手であり嫌いである理由はまさしくここから来ているだろう。
近々モダンでもPPTQが開かれるということでお店のモダン熱はかなり上がっていた。そして店舗大会に出るとやはりヴェールのリリアナがないことによる脆弱性は露見した。対戦した方、お店で既に8rackを握られていた方からも、やはりこのデッキを握る上でヴェールのリリアナは必須パーツであることを伝えられた。悩んだ。かなり悩んだ。焦らなくてもいい。周りからもそういった声を頂いていた。みんな始めたばかりはそんなものだと。スタンの購入費用を減らしたりして地道に1枚ずつ買っていこうと思っていた。
ある日お店のホームページを見ると3枚入荷されていた。
気がつくと3枚とも購入していた。言うな、何も言うでない。ここら辺から私の金銭感覚はおかしくなったのだ。何も言うな。笑いたいときは大いに笑うがいい。
ちなみにお店で3枚手に入れた日にもう1枚入荷したと言われ、即購入した。一夜にして8rackの拡張性はほぼ失われた。言語もエキスパンションも違うヴェールのリリアナだが、統一しようという気はない。これは今や私の思い出の4枚であるからだ。
そうして参入したモダン。直近のPPTQにも参戦した(結果はボロ負け)。負けの方がかさんだが、そんなことよりもみんなと遊べることが増えたのが楽しかった。楽しかったが、ブン回って勝ったときに、相手に「そのデッキも楽しそうですよね」と悪気は無かったのだが言ってしまい、「こんなデッキつまんねーよ」とブチ切れられたので、勝ったときは相手から何も言われなければ、何も言わないと心に誓った。
そうこうしている内に夏が終わり、イクサラン発売、スタンダードはローテーションを迎え、白黒(アブザン)トークンを回した後、殺戮の暴君をフィニッシャーに据えた緑白ミッドレンジを自作してそれなりの成績(初のショーダウン1位も経験)を納めた。モダンは8rackを使い負け越しではあったが、まさかのミラーマッチや多数の分からん殺しを経験した。
~回顧その4、EDHとマスター・フルチン・コントロール~
人というのは欲が出るものである。九月を過ぎ、私の手元にはスタンダードのデッキの他にモダンの愛機8rackがある。しかしここで充足感に浸れなかった私はある暴挙に出る。
もう一つモダンのデッキを作る。
スタンダードのローテーションにより失った白単ライフゲイン馬。私はこのデッキの動きが大好きだった。なにより、モダンでもクリーチャーで殴りたいという欲が出たのだ。変わり谷では満足できなかった。
最早何も語るまい。作るのは一つ、ソウルシスターズだ。白単色で組め、何よりメインボードは専用の構築のためひたすらに安い。お店のストレージからカードを漁り、瞬く間に作り上げた。ヴェールのリリアナ1枚分でデッキが作れるなら安いものとあっという間に出来上がった。皆からは「時代的に遅れていて弱いし合っていない」という辛辣な意見も合った。戦績自体も芳しくはなかったが、後にこのデッキが不快の権化となるとは、デッキビルディングした私ですら知らなかった。
丁度この頃アイコニックマスターズが発売され、オーリオックのチャンピオンが再録された事もあり値段が下落していた。私は3ボックス近く開けて1枚しか当てられなかったため2枚は自費で購入した。
アイコニックマスターズ3ボックス分購入は同時に強力な伝説のクリーチャーも私にもらたらした。
大修道士、エリシュ・ノーンである。ノーン
スタンダードショーダウンのあとお店のテーブルで3,4人集まって行われる謎の集会。それをEDHと呼ぶことは知っていたが怖くて近寄れなかった。しかし、モダンも経験した私はそこにいる、仲良くなった人たち(今もお世話になっている面々)が楽しそうにしている輪に入れないのは、すこしもどかしかった。
アイコニックマスターズで出てきたノーンのフォイル、リアニメイトを持っていない私にとって無用の長物ではあるのだが、何もさせないのは惜しい、ということでEDHのルーリングをなんとなく理解して作って持ち込んだ。なぜかみんなモダン以上に優しく接してくれた。今になると理由は分かるが当時としてはありがたかった。
しかし、日取りが悪かった。イベントに出た日、最初に当たった卓で1ターン目反逆の先導者、チャンドラが出て、何も出来ずに負けた。恐ろしい環境と戦慄した。
その後の卓やフリプでやんややんやできて楽しいフォーマットだと思ったので、続けてみようと思ったのだが、未だにストレージから不要なカードと必要なカードの振り分けがものすごく難しくなった。流石に親から「いらないのはリサイクルショップに売ってきなさい」の言葉が飛んだ。定期的に時間をかけて振り分け、本当にリミテッド用のカードはストレージにまとめて売るようにしている。
この頃から私のmtgライフは加速度的に忙しくなる、スタンダードのメタを見ながら微調整しつつ、モダンを必死に遊び、EDHのイロハを習うという、充実したプライベートタイムである。もはや休日はほぼ全てお店に顔を出している。常連さんになっていたのである。すっかり色んな方に顔を覚えて頂き、仲良くなった人も増えた。
そして年末、お店で毎年やっているという少し大きな大会(日取りにあやかって天皇杯と銘打ってありました)に8rackででて、20名近くの参加者の中からなんとかtop8入りを果たすことができた。単純に結果を出せたことが嬉しかった。
その後、常連さんたちで開催される忘年会にも出席させて頂き、私は剥いたジャガイモという新たな二つ名を手に入れて年を越した。
年明け、私は友人に誘われ、別な地域にあるカードショップに初めて出かけた(今現在の最寄りのカードショップである)。そこで冬のボーナスを使い白単色だった、ソウルシスターズをノリンシスターズにマイナーチェンジする。ここで初めて、私はフェッチランドを購入した(赤黒のフェッチランド1枚だけはリサイクルショップにあったタルキール覇王譚から当てていた。)。
そして、イクサランの相克が発売される。ソウルシスターズも8rackも、入るカードはないので、私にとっては概ねスタンダードの変遷になるのだが、ここで私のデッキビルディングがとち狂ってきたことが判明する。
当時のスタンダードは二強であった赤単とティムールエネルギーがどちらも弱体化を受け、群雄割拠してきた。グリクシスや赤黒がメインの立ち位置になってきた頃だろう。弱体化をしたとは言え、赤単も健在だった。
そんな中私が目をつけたのは【アゾール】だった。スフィンクスの掲示というカードがどれだけ強かったかは知らないが、アゾールの攻撃時誘発能力は強そうに見えた。ついでに言うとばかでかいマナで打ってみたかった。
そこで作り上げようとしたのがその名前を冠する【アゾールの門口】を採用したデッキだった。この時期になるとある程度カードの傾向によってどんなデッキになるか、予想は付いた。間違いなくコントロールだ。相手を徹底的に封じて、アゾールで殴って勝つ、そんな古典的なコントロールを目指した。奔流の機会巨人なんて持ってなかったが作りたかった。パーミッションは苦手なのでクリーチャー除去を沢山積んだ。
、、、結果的に出来上がったのは、まごう事なきコントロールなのだが、何なのだろう。思ってたんと違う。違うけどものすごい強そうだ。お店に持ち込んだ。初めて持ち込んだときは一勝二敗。芳しくはないが全て1ゲームは取れているので可能性を感じた。
スタンダードでフィニッシャー以外呪文のデッキは初めてだったので「フルちんのコントロール。略してチンコン」と名付けた。店長がマスター・フルチン・コントロールと英名をつけてくれた。対峙した相手がことごとく苦い顔をするこのデッキは、今現在に至るまでに作り出してきた数多のデッキの中で最高傑作と言うに相応しいと自負している。自負しているからこそ、相手にデッキ構築で不快と思われても何とも思わなくなった。
ちなみに、なぜ【白単ライフゲイン馬】が不快の権化なのか、なぜこのチンコンが権化ではないのか、というと、一重に【領事の権限】というカードに尽きる。このカードを始めて採用したのが【白単ライフゲイン馬】であるため不快の権化は馬なのである。
ともあれイクサラン~ドミナリア発売までの間はこの不快の塊チンコンでお店のスタンダードを回しに来た面々を戦々恐々とさせたようだった。最終的にトリッキーな形のエスパー副陽として初の県外遠征に持ち込むまでに至った(結果は振るわなかったが良い経験となった)。
~回顧その5、唐突な出来事~
申し訳ないがここから先の記憶が私はかなり曖昧だ。というのも、私が当時行っていた仕事の方が多忙を極め、何が何だか分からないような状態になっていた。それでもお店に通い続けたのは、もはや鎮痛剤や抗生剤に近い何かを、私にとってそのお店が発していたのだと思う。
曖昧な中でもはっきりしているのが何点かある。
①BMOで、8rackを使用し、勝ち越しに成功。
嬉しかった。自分が初めて組んだモダンで、人生初の大きな大会で、勝ち越すことに成功したのだから。もちろん気の合う知人友人と行けたことも幸いしている。
②会社を辞めた
会社を辞めることを上司に伝えたのはBMOから一週間ほど経ったときだった。肉体的にも精神的にも限界だったが、最後にやれることだけはすべてやってきたので後悔も何もない。
③レガシーのデッキを作った。
即時即購入がほぼ代名詞の私なのだが、こればっかりは流石に1~2ヶ月かかった。半年かけて集める気でいたのがいつの間にか集まったので流石に皆から詐欺扱いはされた。
作ったのはデス&タックス。使うほどになぜ強いのか、如何様に強いのかが分かり、未だに勉強中のデッキでもある。
④入院した
凄い偏見を込めた言い方をすると、ケツの穴が二つになって片方から変な汁が垂れ流しになり、その汁が流しきれなくなって腫瘍として溜まる病気を発症し、私は尾てい骨の上部を切り口2㎝、深さ5㎝ほど切開する手術を行った。
入院中可愛い看護師に裸体を見られたり、患部が患部のためケツ毛を電動シェーバーで刈り取られたり(もちろん女性看護師、しかも3人がかり)とそれなりに楽しく入院した。途中EDHを一緒に遊ぶみなさんがお見舞いに来てくれて、あまりに楽しかったため、少し周りから顰蹙をかいそうであった。
⑤ノリンシスターズが魔改造シスターズになった。
アジャニの群れ仲間もセラの高位僧も入ってない、本当にパーフォロスで勝ちに行くデッキに仕上がっていた。オーリオックのチャンピオンが4枚積まれるこのデッキに、赤黒系デッキやアグロデッキを握る方々が「おもしろくない」と口々に漏らされた。親和が総攻撃してもライフが30残る、不快デッキここに極まれり。
⑥EDHのデッキが増えた
クレンコ、アスマディの二つが新たに仲間に加わった。クレンコはほぼがちな構成、アスマディはEDHやったことない人とでもワイワイできるように作ってある。複数名での対戦は楽しいのだが、実は船引組が作り上げたお店独特の雰囲気でのEDHというのを知るのはもう少し後である。
⑦再就職先が見つかった
こんな具合で会社辞めた後も遊びほうけていられたのは一重に、今の上司とのコネクションによるところが大きい。そこだけは感謝したい。今の上司はスタンダード専門の方なのでこれからスタンダードとは一生おさらば出来ないのだろうとすっかり下環境へ興味津々の私はここからかかるランニングコストに一抹の不安を抱いていた。
そうしている内に10月、新生活も始まり、スタンダードもラヴニカのギルドが発売され大盛り上がり、この次元の人気の高さを生で感じられたことをありがたく思っていた。初めての給料が入ったその日、店長からあることを伝えられる。
お店を閉店する。
私も一社会人だ。個人経営の、しかも世間的にニッチな需要のお店が、地方で毎年利益を上げて経営していくことがどれだけ難しいか、分からないわけではない。前職を辞めてから平日も店に通い続けたから、その客足を見て不安は既にあった。しかし、いつか必ず来る問題を、今日ではないだろうと心のどこか片隅に追いやり、忘れていった。それを忘れさせてくれた店長さんとこのお店の雰囲気が、どれだけこの私の一年半を救ってくれただろう。伝えられた瞬間に様々なことが頭をよぎった。
ただ、店長さんのこれからを考えたら、綱渡りな生活を私たちの娯楽のために継続させる、エゴの押し付けを嘆願するより、店長さんの新しい門出をどうやったら後押し出来るだろうかと考えていた。ひとまずラヴニカのギルドを1BOX買った。恐ろしいレアの当たり具合だった。
それから閉店までの間、私は極力お店に足を運んだ。割高な商品、欲しかった商品を、ここぞとばかりに手の届く範囲で購入した。お店に残っていたタルキール覇王譚も1BOX剥いてみた。フェッチは二枚しかでなかった。
そうして、お店は閉店した。最終日に押し寄せた大量の常連さん、元常連さん、親交のある方々が、店長さんの人望を表していた。
こうして私は行きつけのカードショップを失った。親交のある方々と、今後について話し合って、定期的に交流会と銘打って、公共施設などを利用して定期的に集まるように約束をした。
私にとってこの一年半という期間は非常に大きな意味を持ち、価値のある期間であったことは紛れもない事実だ。お店の名前は誰がどんな意味でつけたか分からないが、たとえ造語であっても、意訳が飛躍しすぎていたとしても私の中では
Orb less Orb(もっとも価値のある宝物)
だろう。
~回顧その6、それから~
つい先日同僚に勤続一周年を口頭で祝って頂いた。もう一年経つのかと感慨に浸りながら、私が一年勤めたと言うことは、お店が閉店してから一年になるということだ。
他人と紙でmtgをする機会は極端に減ったが、それでも定期的に開催される交流会や、車で小一時間ほど走って今現在の最寄りのカードショップに行くことを楽しみにして毎日を過ごしている。しかし驚くべき事はそれだけではない。
①モダンのデッキが増える。
レガシー用に作ったデス&タックスをモダンでもパーツを流用して入れ替えられるようにした。最寄りのカードショップでの戦績はこれが一番良い。さらに禁止改訂を食らってしまったため解体したが赤単リビングエンド、そして現在は緑信心(起源の波が入っているため、緑単デュアルオーロラウェーブと名付けている)と、実に3種類(解体したため今は2種)のデッキに手をつけた。流石にスタンダードは追えない分、モダンへ力を注いできている。
②mtgアリーナを始める
スタンダードを追えなくなった分、オンラインゲーム、しかも無課金でも遊べるmtgアリーナを始めた。最近のスタンダードはカードパワーが強くて、プロフェシー、アモンケット勢の私としては驚くばかりだ。紙で揃えようとするととんでもない額になるので、恐らく私の賃金が増えない限り、紙では出来ないだろう。
未だに私のカードゲーム熱は衰えず、むしろ高くなっているとすら感じる。たまに近くのリサイクルショップでパックを買いあさり、部屋に不要なストレージが溜まってきたことが最近の悩みだ。
私の休みは不定休シフト勤務のため、交流会へは行ける日と行けない日とあるが、それでも行ったときに楽しく迎え入れてくれるみなさんには感謝の一言だ。勿論、運営に携わっている方々へも。
来年(正確には再来年)は恐らく仕事の資格試験を受けて給料が大幅に上がるチャンスでもある。本気で取りかかるつもりだ。私の貯蓄のためにも。
私がここまででmtgに費やしてきた費用は恐らく200万じゃ利かなくなってきただろう。私の預金残高がそれを証明している。しかし、後悔はない。こんなにも多くの、かけがえのないものとなったのだから。
~本題に戻ろう~
書いていたら楽しくなって、回顧で全てが終わろうとしていたが本題は違う。もう一度本題を思い起こすと、
【私はTCGプレイヤーとして成長したのか】
という問いかけだったはずだ。この回顧から何も得られていないことは重々承知しているが、私はひじき3本重ねた位は成長できたのかなと思っている。
もちろん、メタを知ったから、カードの意味を逐一確認しなくなったから、といった、カードゲームをやっていけばある程度自動で学習されていくものではなく、プレイヤースキルとして、ひじき3本重ねた分くらいは成長した気がする。
ひじき一本目:初対面の人とでも失礼なく出来るようになった。
これはお店や最寄りのカードショップで初見の人と対戦経験を積んできたからだろう。誰しもが最初は初対面だし、初めての対戦になる。見た目が決して良くない私にとって、相手に失礼なくすることは必要最低限のマナーだと思っている。むしろ二回目、三回目と回数を重ねるごとに悪くなっている事があるので、そこは気をつけなくてはならない。相手のプライベートなラインに自分は入り込めているのかは分からないからだ。戒めの意味も込めて私は以前のマナー関連の日記を書いている。
ひじき二本目:プレイスピードが上がった。
やってるだけで速くなるわけではない。それはこの二年半で大いに分かったことだ。考えながらプレイしていかないとプレイスピードが上がることはない。思考停止してでも勝てるブン回りが毎回来るわけではないのだ。これはmtgに限った話だが、競技としてmtgを行う場合でも進行に影響なくプレイできるくらいには、プレイスピードが上がった。魔改造シスターズだけは誘発の発生が多すぎて遅延行為を食らいそうではある。
ひじき三本目:読みが、ほんのごくわずかだが出来るようになった。
相手のプレイングを見て、相手の手札がなんなのか予測して動く。デス&タックスを一年半使いながら、これが出来ないと1本も勝つことが出来ないと毎回毎回泣きを見ながら対戦経験を積んでいった。多くの当たり外れを経験してきた。そのお陰か、最寄りのカードショップでのレガシー戦績は勝ち越しを記録しているし、レンと六番禁止前のRUGデルバー相手に勝利を収める事も出来た。少しずつではあるが、自信に繋がっている。
デス&タックス以外でも、相手の動きを見て予測してこちらが動く、という挙動は相手にとってプレッシャーであるはずだ。今後は他のデッキでも同じように読み、というものが少しずつ出来るようになっていかねばならない。
今後も課題は山積みである。ガバガバなプレイやケアを怠ることは多々あるし、ボードコンの握りすぎでコンバットスキルはまるで成長していない。そして自分で言うのも難だが、引きは弱くはない、むしろ強い方だ。トップで万事解決なんて事も他の人より多少は経験しているだろうし、それこそ私が休みの時不定期に行う我が家杯(モダンデッキ4種による総当たり戦を1人で行う謎企画。一人回しの延長線ではあるのだが、ルールとして、互いの手札は呪文や能力の対象になって、公開されたものしか見れていない、という呈でプレイングを進めていく。自分の思考回路を自分で反芻することになる。辛い)ではそのトップ解決力で互いに捲り合う試合が結構発生する。
要するに、まだまだ未熟者なのだ。天井が見えないからこそ、私のカードゲーム熱は治まらないのであろう。
マジック・ザ・ギャザリングを始めてもうすぐ2年半になろうとしている。保持するストレージは10を超え、大学1年の頃から使っているOUTDOORのバッグにはモダン複数個、レガシー、EDH、最近ではパイオニアのデッキが入っており、合計資産価値は2~30万円はするだろう。
MTGという長い歴史を持つカードゲームで、2年半という年月が長いか短いかは置いておいて、紛れもなくこれだけは言える。
私はもう初心者ではない。
これは私の内在する気持ちとは非常に相反するものだが、受け入れるべき事実である。
世間的に見れば2年半という期間は中高生が部活動に打ち込む期間とほぼ同じであり、これまでMTGに費やしてきた費用は、間違いなく大人が本気で楽しむ趣味として通用するレベルである。
そう、私は間違いなく世間的に見て、初心者から別の何かにクラスチェンジしたのだ。ある日突然、なんて事は学生ではないので自然と、緩やかに初心者の域から抜けて行ったのだろう。気がつけば他のTCGにも手を出し、すっかりカードゲームは私の日常になじんでいる。
~本題~
先日、YouTubeの動画にて、某カードゲーム会社社長が、自身の経営する店舗にて起こった、痛ましい一件について言及した。
互いに面識はないが、同郷の普段おちゃらけている様に見える、何ならmtg.wiki見ると相当なことやらかしちゃってる様にも見える大先輩(後日、自身のチャンネルで説明が入りましたね)が、いつになく真面目に、真摯に語るその姿勢に、私は無駄に親近感を覚えた。言い方は悪いがこの人もかっぺなんだなと思った。こう、都会に染まってないんだなーと思った。
ヤフーニュースにも挙がったくらいだ。今更動画の内容については語るまい。彼が模範解答と解説を提示している。
そしてもう一つ、私がmtgを始めたのはカラデシュ発売後、正確に言えばコピーキャットやティムール霊気池が禁止された、所謂ティムールエネルギー全盛の時代である。私が通っていたお店に、丁度今の私と同じくらいのmtg歴の方がいて、良くも悪くもいじられ、叱咤激励されていた。体格も大きく、非常に大柄な方(大柄な私から見ても大柄)だった。なにより、私の住む街から県をまたいで(実家がそちらにあるとのこと)きて尚皆から愛されるその人は、このコミュニティが好きなんだろうと思った。私が始めてからだが大きなイベントで記事にもなるくらいの成績を残した当時の彼と、同じラインに立ったときに、私は成績こそ何も残してはいないが、1カードゲーマーとして成長したのだろうか。
そう、本題は、初心者ではなくなった私のこれからについてだ。これからについて考える上で、自分のこれまでを回顧する必要がある。
~回顧その1、私がマジックを始めるまで~
私がmtgを始めようと思ったのは(正確に言うと復帰である。小学生の時、兄弟に付き合わされ、マスクス~インベイジョンブロックで、少ないおこづかいでカードを買って楽しく遊んでいた。ルールの難しさに2、3回泣いた)、実は大学生のころからニコニコ動画でゆかり・ザ・ギャザリングを見ていたからだ。大学時代から始めようと思ったことはあるのだが、いかんせん私の在学していた地域では販売店を見つけることができなかった。
その上、私はもう一つの趣味としてギターを弾いており、そちらの方が当時は何倍も楽しかった。友達とコピーバンドやオリジナル曲を作り演奏して、そんな日々を大学時代は送った。
卒業して実家に戻ってきてからも、バンド活動に明け暮れた。しかし、コミュニティというものは非常に脆いものである、様々な事情で私はバンド活動を控えることを余儀なくされた(今でも私の在籍していたバンドを知っている方は多いが、それはボーカルが鳥取まで駆け落ちしたのち、一人で帰ってきて活動を半年間継続したからだ)
趣味が実質的になくなった私は、新たな趣味を模索した、体を動かすのは疲れるし、お金のかからない趣味が良かった。そこで偶々ニコニコ動画で件のゆかり・ザ・ギャザリングを見て、(カードゲームならそこまでお金かからなそうだし、遊び半分でやってみるか)と思って近くのお店を調べて行ってみた。この時点でおかしいと思う諸兄がいることは重々承知の上だが、事実私がトレーディングカードを買うのは、実に小学生の頃流行ったデュエルマスターズぶりであった。
私のカードゲームの知識は小学生で止まっており、大人がやってるカードゲーム=オタクというステレオタイプなイメージだった。いざお店に入ってみると、大柄でとてもオタクとは思えない人(この後今に至るまでめちゃくちゃお世話になってます)がお店のレジにいた。お店にいる人も普通に見える。普通だ、普通だ。有志Seagal氏(めちゃくちゃお世話になってます)すら普通に見えた。面食らった。
そこでウェルカムデッキで遊んでみたり、色々教えて貰いながら、帰りがけに店長さんも戻ってこられたのでPWデッキを2つ買って帰路についた。車中で私はこんなことを思っていた。
(なんかめんどくせぇな、やっぱやめとくか、、、)
私が初めてお店に来た日、色々教えて下さった全ての人に謝罪します。すいませんでした。
今だから当たり前に自分に突っ込みますけど、そりゃ全く知らないところに行って、何の共通項もない初対面の人と話すのは、お前の性格上ストレス溜まるに決まってる。むしろよくやろうと思ったな。
釈明をしますと、私はそれまで、音楽が好き、や楽器ができる、という共通項を持った人間との関わりが殆どで、共通項のない人間との関わり合いをする頻度が極端に少なかった事も相まって、どっと疲れてそんなことを思っていました。本当にごめんなさい。
話は戻りますが、初めてのカードショップからの帰り道、おなかもすいたのでサイゼ○ヤにより、ついでにPWデッキに入ってるパックを開けてみることにしました。自宅でカードのパックを開けるのは私はその段階ではまだ恥ずかしかった。
十数年ぶりにMTGのパックを開けたその時、私はまたもや面食らった。トークンと基本土地が入っている。凄いことだと思った(旧枠のパックしか開けたことのなかった私は、基本セット以外で基本土地が、ましてやトークンカードが入ってるなんて夢にも思わなかった)。
そしてもう一つ驚いたことがある。変なカードが出たのだ。どうやらトークンではないらしい、裏面はちゃんとMTGのカードなのだ。しかし明らかにおかしい。変な文字で書かれているし、他のカードと毛色が明らかに違うのだ。これがなんなのか知りたいが為に、私は明日もお店に行くことにした。そういえば明日は大会が開かれるらしい。ついでに思いで作りにでも出てみよう。
翌日、件のカードとPWデッキをちょこちょこいじって作ったぐらいの紙束を持って、私はお店に行った。店長に件のカードを見せると、「おめでとうございます」と言われた。ついでにベレー帽みたいな帽子かぶっているおじさん、もとい今の私の上司からも「おめでとうございます」って言われた。いやだからこの変なカードはなんなんだよ。。。
~回顧その2、初めて勝てるようになるまで~
どうやらこの変なカードはマスターピースと言うものらしく、かなりの低確率でパックから出てくるものだった。
そんなものだったのかと思いつつ、最後に記念に大会でてみて終わろうと思っていた。結果は聞かなくても分かるだろう。私のプロフェシー目線から見る現代のカードパワーの高さは常軌を逸しており、それに加えて環境も何も知らない私は、良いようにサンドバッグにされた。とりあえず最終節までやってみて案の定Byeを貰い、帰ろうとしたときに「ドラフトやってみない?」とベレー帽おじさんに言われた、どうやらベレー帽おじさんは帰るからその代打ちの頼んできたみたいだ。一通りドラフトとは何かを聞き、思い出作り位の気持ちでやってみた。
めっちゃ良いレア出た。(取り切りにしなかったことをこれほど悔やんだ日はないと思う)しかし結果は惨敗。どうやらカードゲームにはカードゲームの必要なスキルがあるらしい。当然だ。どんなことにも必要なスキルは存在するし、現に自分だって(カードゲーム以外のところで)スキルを磨いてきたのだから負けたことも当然だと思った。
次の週はPPTQという所謂全国大会地方予選らしく、出ることはおすすめされなかった。出る気もなかった。
駐車場までの短い通路で、フェス帰りみたいな格好をするお兄さん(この後今に至るまでめちゃくちゃお世話になってます)が嬉しそうに話されていた。あー、こんな人もマジックするんだー、と自分のこれまでの世間の狭さを反省しつつ、この二日間なんだかんだ凄い楽しかったなーと、自分も充足感に満たされた。来週は見てるだけかもしれないけどまた来たいななんて思い始めていた。ついでにいつの間にかドラフトのライングループに入れられていた。
翌週、なんだかんだお店に来た私は、最初は見学だけと思っていたのだが、結局変な気を起こしてPPTQに参戦した(以前の日記を読んで頂ければ分かるが、前述したとおりこの大会は全国大会地方予選と言い換えても差し支えのない、競技としての側面が非常に強く、当時超がつく初心者の私が出るべき大会ではない、というかお店の店長さんは、私がこれに出ると言ったときに、あまりのハードルの高さに辞めてしまうのではないかと危惧をしたそうだ。私自身も初心者には絶対にこんな経歴の増やし方はお勧めはしないと心に誓っている)。
結果など目に見えていた。それ以上聞くな。ウェルカムデッキとPWデッキを頑張って組み合わせ、お店のストレージからそれっぽくカードを加えて作った、当時少し結果を残した白黒ゾンビの超廉価版がMO5-0リストそのままのティムールエネルギーや黒緑昂揚に勝てるはずはなかったのだ。
この日は流石に色々堪えたし疲れた。しかし無性に悔しかったのか、休みの日があれば狂ったようにお店に行き、カードを買ったりフリープレイを店長さん(お世話になってます)や初日にレジにいたお兄さん、その他にも様々な方々とさせて頂いた。私のあだ名、もといツイッターやこの日記のハンドルネームはレジにいたお兄さんにつけて頂いたものだ。非常にキャッチーで私自身は気に入っている。イントネーションだけは気をつけている。
その後白黒ゾンビで頑張るも全く勝てず、一度Seagal氏が使われてめっちゃ強い!ってなってアリストクラッツを作るも上手くいかず、破滅の刻が出た後も中々勝てない日々が続いた。カードゲームの、あいうえお、位は覚えてきた。そんな中、私の中に一つの結論が出る。
土地が弱いからテンポで勝てないんだ、単色なら困らない。
破滅の刻発売後隆盛したのは、現代にまで続く第X次赤単の系譜、その最初期のものだ。そんなものは作れるはずがない。ボーマットの急使や損魂魔道士、ましてや反逆の先導者、チャンドラなど持ってない。ついでに言うならPWデッキ以外の、PWはサムトしか持ってなかった。黒単ゾンビも当時作るとなると(当時の私としては)ものすごい額になるし途方に暮れるなか、ネットで一つデッキリストを見つける
【白単ライフゲイン馬】←後の私が作り出す数々の不快デッキの権化
単色で、安く組めて、強そう。正に渡りに舟だった。お店のストレージからカードを集め、リスト通りとはいかなかったが、かなり近いものが作れた。そして大会に出た。
勝てた、というか【勝ち】という実感がものすごい沸いてきた。このデッキで私はお店のコミュニティの輪に少し入れたというか、そんな気持ちになれたのだ。既にカードゲームに触れて2ヶ月近く経っていた。だからこそ、少しでも輪に入れたと言う実感は私にとって凄い嬉しいことであった。
ちなみに、この【白単ライフゲイン馬】を作るために、実に1万円近いお金を払い、スレイベンの検査官をあと一ヶ月半でスタン落ちするパックからなんとか引き当てていた。私のパック剥き癖はこの頃から今なお健在である。お店にないものや少し高いものは、絶版でないなら剥いて出すがアド。シングルがないならパックを剥けば良いじゃない、という思考回路だけは、今後の貯蓄を視野に入れると最近修正せねばと思う日々だ。
一ヶ月半というのはあっという間であったが、その間に私はこのデッキを回すのが楽しくて楽しくて何回も大会に出て回した。しかし、私の中では一つ、どうしようもない事が出てきた。
私はスタンダードしかできない。
私が足繁く通っていたお店では、スタンダードのイベントはコンスタントに行われていたのだが、それと同等以上に下環境、特にモダンに力を入れており、お店に通われる常連さんや私が今現在までお世話になっている多数の方々もモダンを中心にMTGを遊ばれていた。
当時の私がよく言われていたのが「フルちんはまだスタンダードしかできないからなー」という類の言葉であった。当時は一番歴の浅いプレイヤーであったためある程度諦めもあったのだが、田舎のヤンキー的な要素を若干持っている私は悔しかった。
とはいえ、今私の手元にあるのは、復帰してから購入してきたスタンダードのカードプールと子どもの頃遊んでいたわずかなレガシーリーガルのカード(見返すとどれもリミテッド用のカードばかりであった。)。モダンという未知の領域に足を踏み入れるかどうか、それは私にとっての大きな分岐点だったのかもしれない。
~回顧その3、モダン参入と8rackという沼~
結論から先に言えば私はmtg復帰から約二ヶ月程度でモダンへ参入する。しかも選んだアーキタイプは【メガハンデス】。他の地域の人がどうなのかは分からないので何とも言えないが、少なくとも私の通っていたお店で【なんとなくでスタンダードから始めた人間】が二ヶ月でモダンへ参入するのは非常に稀有なことであった。
参入するに当たって、私は以下のことを必死に調べた。
・値段が安い
・簡単に回せる
・拡張性がある
・楽しそう
・初心者向け
この五点からデッキを調べていたのだが、まず、フェッチランドという大きな壁を超えないことを優先した。ヤツが入るだけでデッキの値段が跳ね上がるからだ。その分、多少高いカードでも、鍵となる呪文は良いものを使おうと心に決めていた。
次に簡単に回せること、これは私が始めたての時に痛感したことだが、分からないものは対応しようがないということだ。新しいフォーマットに行くに当たって、自分のゆかり・ザ・ギャザリングだけのモダン知識だけではどうしてもカバーしきれない。そうなったときに選択肢は二つだった。
①、相手より早く動いて決める。所謂高速コンボ
②、相手の動きを徹底的に妨害して勝つ。どうするかは知らない。
①の高速コンボは鍵となるパーツが高すぎた。グリセルブランドやエムラクール、御霊の復讐なんかはとてもじゃないが手が伸ばせないし、トロンもカーン等のフィニッシャーが高すぎる。必然的に②になった。
②とは言っても上記で分かるとおり、当時の私は(カード1枚に一万円札は出せない)という金銭感覚だ。青白コンやポンザも選択肢にはあったが、フェッチランドの壁を超えられない。
そんな中で見つけたあるコラムから、私は8rackを見つけ、所謂「矢木に電流走る」状態になる。
そうか、手札から捨てさせれば問題ないんだ。
手札になければ基本的に使えないし、使わせなければ相手が上手かろうが下手だろうが関係ない。なにより、全く知らないフォーマットで、自分のデッキを回していれば、相手のデッキから情報を得られる。そんな短絡的な発想ではあるが、カードゲームの確信に近い何かを感じて私は8rackのパーツを購入することにした。ここで私は敢えて通っていたお店のストレージから探すのではなく、冒頭の某カードゲームショップに注文した。理由は簡単で、みんなをびっくりさせたかったからだ。とてつもなく割高になった事だけは忘れずに書いておく。
そうして出来上がった8rackであるが、当然、以前私が載せたデッキとは大分違うものである。前述したことで察しの付いた方もいらっしゃるかと思うが、当時諭吉で買える女性PWことヴェールのリリアナが入っていないのだ。もちろん購入しなかった理由は一つ、高いからだ。ヴェールのリリアナについては、私はこのデッキの拡張性の意味も込めて買わなかったのだと勝手に理由付けをしていた。
そうして組み上げた、今度は始めたばかりの頃とは違う、デッキリストを見ながら作ったモダンのデッキをお店に持っていって、回すタイミングを伺った。申し訳ないが、まだ顔見知り程度にしか知らない人も多かったこともあり、相手は極力選んだ。できるだけ楽しくプレイしたかったからだ。記憶が正しければ、フェス帰りっぽいお兄さんに相手をして頂いた。モダンということで、見物に来る人もいた。みんな口々に予想をしていた(緑信心が本命だろう、とみんな言っていた)が、開幕一発目で良い意味で期待を大きく裏切った。負け越したがものすごい楽しかった。
その後緑トロンが出てきてドチャクソにやられた。私がトロンが苦手であり嫌いである理由はまさしくここから来ているだろう。
近々モダンでもPPTQが開かれるということでお店のモダン熱はかなり上がっていた。そして店舗大会に出るとやはりヴェールのリリアナがないことによる脆弱性は露見した。対戦した方、お店で既に8rackを握られていた方からも、やはりこのデッキを握る上でヴェールのリリアナは必須パーツであることを伝えられた。悩んだ。かなり悩んだ。焦らなくてもいい。周りからもそういった声を頂いていた。みんな始めたばかりはそんなものだと。スタンの購入費用を減らしたりして地道に1枚ずつ買っていこうと思っていた。
ある日お店のホームページを見ると3枚入荷されていた。
気がつくと3枚とも購入していた。言うな、何も言うでない。ここら辺から私の金銭感覚はおかしくなったのだ。何も言うな。笑いたいときは大いに笑うがいい。
ちなみにお店で3枚手に入れた日にもう1枚入荷したと言われ、即購入した。一夜にして8rackの拡張性はほぼ失われた。言語もエキスパンションも違うヴェールのリリアナだが、統一しようという気はない。これは今や私の思い出の4枚であるからだ。
そうして参入したモダン。直近のPPTQにも参戦した(結果はボロ負け)。負けの方がかさんだが、そんなことよりもみんなと遊べることが増えたのが楽しかった。楽しかったが、ブン回って勝ったときに、相手に「そのデッキも楽しそうですよね」と悪気は無かったのだが言ってしまい、「こんなデッキつまんねーよ」とブチ切れられたので、勝ったときは相手から何も言われなければ、何も言わないと心に誓った。
そうこうしている内に夏が終わり、イクサラン発売、スタンダードはローテーションを迎え、白黒(アブザン)トークンを回した後、殺戮の暴君をフィニッシャーに据えた緑白ミッドレンジを自作してそれなりの成績(初のショーダウン1位も経験)を納めた。モダンは8rackを使い負け越しではあったが、まさかのミラーマッチや多数の分からん殺しを経験した。
~回顧その4、EDHとマスター・フルチン・コントロール~
人というのは欲が出るものである。九月を過ぎ、私の手元にはスタンダードのデッキの他にモダンの愛機8rackがある。しかしここで充足感に浸れなかった私はある暴挙に出る。
もう一つモダンのデッキを作る。
スタンダードのローテーションにより失った白単ライフゲイン馬。私はこのデッキの動きが大好きだった。なにより、モダンでもクリーチャーで殴りたいという欲が出たのだ。変わり谷では満足できなかった。
最早何も語るまい。作るのは一つ、ソウルシスターズだ。白単色で組め、何よりメインボードは専用の構築のためひたすらに安い。お店のストレージからカードを漁り、瞬く間に作り上げた。ヴェールのリリアナ1枚分でデッキが作れるなら安いものとあっという間に出来上がった。皆からは「時代的に遅れていて弱いし合っていない」という辛辣な意見も合った。戦績自体も芳しくはなかったが、後にこのデッキが不快の権化となるとは、デッキビルディングした私ですら知らなかった。
丁度この頃アイコニックマスターズが発売され、オーリオックのチャンピオンが再録された事もあり値段が下落していた。私は3ボックス近く開けて1枚しか当てられなかったため2枚は自費で購入した。
アイコニックマスターズ3ボックス分購入は同時に強力な伝説のクリーチャーも私にもらたらした。
大修道士、エリシュ・ノーンである。ノーン
スタンダードショーダウンのあとお店のテーブルで3,4人集まって行われる謎の集会。それをEDHと呼ぶことは知っていたが怖くて近寄れなかった。しかし、モダンも経験した私はそこにいる、仲良くなった人たち(今もお世話になっている面々)が楽しそうにしている輪に入れないのは、すこしもどかしかった。
アイコニックマスターズで出てきたノーンのフォイル、リアニメイトを持っていない私にとって無用の長物ではあるのだが、何もさせないのは惜しい、ということでEDHのルーリングをなんとなく理解して作って持ち込んだ。なぜかみんなモダン以上に優しく接してくれた。今になると理由は分かるが当時としてはありがたかった。
しかし、日取りが悪かった。イベントに出た日、最初に当たった卓で1ターン目反逆の先導者、チャンドラが出て、何も出来ずに負けた。恐ろしい環境と戦慄した。
その後の卓やフリプでやんややんやできて楽しいフォーマットだと思ったので、続けてみようと思ったのだが、未だにストレージから不要なカードと必要なカードの振り分けがものすごく難しくなった。流石に親から「いらないのはリサイクルショップに売ってきなさい」の言葉が飛んだ。定期的に時間をかけて振り分け、本当にリミテッド用のカードはストレージにまとめて売るようにしている。
この頃から私のmtgライフは加速度的に忙しくなる、スタンダードのメタを見ながら微調整しつつ、モダンを必死に遊び、EDHのイロハを習うという、充実したプライベートタイムである。もはや休日はほぼ全てお店に顔を出している。常連さんになっていたのである。すっかり色んな方に顔を覚えて頂き、仲良くなった人も増えた。
そして年末、お店で毎年やっているという少し大きな大会(日取りにあやかって天皇杯と銘打ってありました)に8rackででて、20名近くの参加者の中からなんとかtop8入りを果たすことができた。単純に結果を出せたことが嬉しかった。
その後、常連さんたちで開催される忘年会にも出席させて頂き、私は剥いたジャガイモという新たな二つ名を手に入れて年を越した。
年明け、私は友人に誘われ、別な地域にあるカードショップに初めて出かけた(今現在の最寄りのカードショップである)。そこで冬のボーナスを使い白単色だった、ソウルシスターズをノリンシスターズにマイナーチェンジする。ここで初めて、私はフェッチランドを購入した(赤黒のフェッチランド1枚だけはリサイクルショップにあったタルキール覇王譚から当てていた。)。
そして、イクサランの相克が発売される。ソウルシスターズも8rackも、入るカードはないので、私にとっては概ねスタンダードの変遷になるのだが、ここで私のデッキビルディングがとち狂ってきたことが判明する。
当時のスタンダードは二強であった赤単とティムールエネルギーがどちらも弱体化を受け、群雄割拠してきた。グリクシスや赤黒がメインの立ち位置になってきた頃だろう。弱体化をしたとは言え、赤単も健在だった。
そんな中私が目をつけたのは【アゾール】だった。スフィンクスの掲示というカードがどれだけ強かったかは知らないが、アゾールの攻撃時誘発能力は強そうに見えた。ついでに言うとばかでかいマナで打ってみたかった。
そこで作り上げようとしたのがその名前を冠する【アゾールの門口】を採用したデッキだった。この時期になるとある程度カードの傾向によってどんなデッキになるか、予想は付いた。間違いなくコントロールだ。相手を徹底的に封じて、アゾールで殴って勝つ、そんな古典的なコントロールを目指した。奔流の機会巨人なんて持ってなかったが作りたかった。パーミッションは苦手なのでクリーチャー除去を沢山積んだ。
、、、結果的に出来上がったのは、まごう事なきコントロールなのだが、何なのだろう。思ってたんと違う。違うけどものすごい強そうだ。お店に持ち込んだ。初めて持ち込んだときは一勝二敗。芳しくはないが全て1ゲームは取れているので可能性を感じた。
スタンダードでフィニッシャー以外呪文のデッキは初めてだったので「フルちんのコントロール。略してチンコン」と名付けた。店長がマスター・フルチン・コントロールと英名をつけてくれた。対峙した相手がことごとく苦い顔をするこのデッキは、今現在に至るまでに作り出してきた数多のデッキの中で最高傑作と言うに相応しいと自負している。自負しているからこそ、相手にデッキ構築で不快と思われても何とも思わなくなった。
ちなみに、なぜ【白単ライフゲイン馬】が不快の権化なのか、なぜこのチンコンが権化ではないのか、というと、一重に【領事の権限】というカードに尽きる。このカードを始めて採用したのが【白単ライフゲイン馬】であるため不快の権化は馬なのである。
ともあれイクサラン~ドミナリア発売までの間はこの不快の塊チンコンでお店のスタンダードを回しに来た面々を戦々恐々とさせたようだった。最終的にトリッキーな形のエスパー副陽として初の県外遠征に持ち込むまでに至った(結果は振るわなかったが良い経験となった)。
~回顧その5、唐突な出来事~
申し訳ないがここから先の記憶が私はかなり曖昧だ。というのも、私が当時行っていた仕事の方が多忙を極め、何が何だか分からないような状態になっていた。それでもお店に通い続けたのは、もはや鎮痛剤や抗生剤に近い何かを、私にとってそのお店が発していたのだと思う。
曖昧な中でもはっきりしているのが何点かある。
①BMOで、8rackを使用し、勝ち越しに成功。
嬉しかった。自分が初めて組んだモダンで、人生初の大きな大会で、勝ち越すことに成功したのだから。もちろん気の合う知人友人と行けたことも幸いしている。
②会社を辞めた
会社を辞めることを上司に伝えたのはBMOから一週間ほど経ったときだった。肉体的にも精神的にも限界だったが、最後にやれることだけはすべてやってきたので後悔も何もない。
③レガシーのデッキを作った。
即時即購入がほぼ代名詞の私なのだが、こればっかりは流石に1~2ヶ月かかった。半年かけて集める気でいたのがいつの間にか集まったので流石に皆から詐欺扱いはされた。
作ったのはデス&タックス。使うほどになぜ強いのか、如何様に強いのかが分かり、未だに勉強中のデッキでもある。
④入院した
凄い偏見を込めた言い方をすると、ケツの穴が二つになって片方から変な汁が垂れ流しになり、その汁が流しきれなくなって腫瘍として溜まる病気を発症し、私は尾てい骨の上部を切り口2㎝、深さ5㎝ほど切開する手術を行った。
入院中可愛い看護師に裸体を見られたり、患部が患部のためケツ毛を電動シェーバーで刈り取られたり(もちろん女性看護師、しかも3人がかり)とそれなりに楽しく入院した。途中EDHを一緒に遊ぶみなさんがお見舞いに来てくれて、あまりに楽しかったため、少し周りから顰蹙をかいそうであった。
⑤ノリンシスターズが魔改造シスターズになった。
アジャニの群れ仲間もセラの高位僧も入ってない、本当にパーフォロスで勝ちに行くデッキに仕上がっていた。オーリオックのチャンピオンが4枚積まれるこのデッキに、赤黒系デッキやアグロデッキを握る方々が「おもしろくない」と口々に漏らされた。親和が総攻撃してもライフが30残る、不快デッキここに極まれり。
⑥EDHのデッキが増えた
クレンコ、アスマディの二つが新たに仲間に加わった。クレンコはほぼがちな構成、アスマディはEDHやったことない人とでもワイワイできるように作ってある。複数名での対戦は楽しいのだが、実は船引組が作り上げたお店独特の雰囲気でのEDHというのを知るのはもう少し後である。
⑦再就職先が見つかった
こんな具合で会社辞めた後も遊びほうけていられたのは一重に、今の上司とのコネクションによるところが大きい。そこだけは感謝したい。今の上司はスタンダード専門の方なのでこれからスタンダードとは一生おさらば出来ないのだろうとすっかり下環境へ興味津々の私はここからかかるランニングコストに一抹の不安を抱いていた。
そうしている内に10月、新生活も始まり、スタンダードもラヴニカのギルドが発売され大盛り上がり、この次元の人気の高さを生で感じられたことをありがたく思っていた。初めての給料が入ったその日、店長からあることを伝えられる。
お店を閉店する。
私も一社会人だ。個人経営の、しかも世間的にニッチな需要のお店が、地方で毎年利益を上げて経営していくことがどれだけ難しいか、分からないわけではない。前職を辞めてから平日も店に通い続けたから、その客足を見て不安は既にあった。しかし、いつか必ず来る問題を、今日ではないだろうと心のどこか片隅に追いやり、忘れていった。それを忘れさせてくれた店長さんとこのお店の雰囲気が、どれだけこの私の一年半を救ってくれただろう。伝えられた瞬間に様々なことが頭をよぎった。
ただ、店長さんのこれからを考えたら、綱渡りな生活を私たちの娯楽のために継続させる、エゴの押し付けを嘆願するより、店長さんの新しい門出をどうやったら後押し出来るだろうかと考えていた。ひとまずラヴニカのギルドを1BOX買った。恐ろしいレアの当たり具合だった。
それから閉店までの間、私は極力お店に足を運んだ。割高な商品、欲しかった商品を、ここぞとばかりに手の届く範囲で購入した。お店に残っていたタルキール覇王譚も1BOX剥いてみた。フェッチは二枚しかでなかった。
そうして、お店は閉店した。最終日に押し寄せた大量の常連さん、元常連さん、親交のある方々が、店長さんの人望を表していた。
こうして私は行きつけのカードショップを失った。親交のある方々と、今後について話し合って、定期的に交流会と銘打って、公共施設などを利用して定期的に集まるように約束をした。
私にとってこの一年半という期間は非常に大きな意味を持ち、価値のある期間であったことは紛れもない事実だ。お店の名前は誰がどんな意味でつけたか分からないが、たとえ造語であっても、意訳が飛躍しすぎていたとしても私の中では
Orb less Orb(もっとも価値のある宝物)
だろう。
~回顧その6、それから~
つい先日同僚に勤続一周年を口頭で祝って頂いた。もう一年経つのかと感慨に浸りながら、私が一年勤めたと言うことは、お店が閉店してから一年になるということだ。
他人と紙でmtgをする機会は極端に減ったが、それでも定期的に開催される交流会や、車で小一時間ほど走って今現在の最寄りのカードショップに行くことを楽しみにして毎日を過ごしている。しかし驚くべき事はそれだけではない。
①モダンのデッキが増える。
レガシー用に作ったデス&タックスをモダンでもパーツを流用して入れ替えられるようにした。最寄りのカードショップでの戦績はこれが一番良い。さらに禁止改訂を食らってしまったため解体したが赤単リビングエンド、そして現在は緑信心(起源の波が入っているため、緑単デュアルオーロラウェーブと名付けている)と、実に3種類(解体したため今は2種)のデッキに手をつけた。流石にスタンダードは追えない分、モダンへ力を注いできている。
②mtgアリーナを始める
スタンダードを追えなくなった分、オンラインゲーム、しかも無課金でも遊べるmtgアリーナを始めた。最近のスタンダードはカードパワーが強くて、プロフェシー、アモンケット勢の私としては驚くばかりだ。紙で揃えようとするととんでもない額になるので、恐らく私の賃金が増えない限り、紙では出来ないだろう。
未だに私のカードゲーム熱は衰えず、むしろ高くなっているとすら感じる。たまに近くのリサイクルショップでパックを買いあさり、部屋に不要なストレージが溜まってきたことが最近の悩みだ。
私の休みは不定休シフト勤務のため、交流会へは行ける日と行けない日とあるが、それでも行ったときに楽しく迎え入れてくれるみなさんには感謝の一言だ。勿論、運営に携わっている方々へも。
来年(正確には再来年)は恐らく仕事の資格試験を受けて給料が大幅に上がるチャンスでもある。本気で取りかかるつもりだ。私の貯蓄のためにも。
私がここまででmtgに費やしてきた費用は恐らく200万じゃ利かなくなってきただろう。私の預金残高がそれを証明している。しかし、後悔はない。こんなにも多くの、かけがえのないものとなったのだから。
~本題に戻ろう~
書いていたら楽しくなって、回顧で全てが終わろうとしていたが本題は違う。もう一度本題を思い起こすと、
【私はTCGプレイヤーとして成長したのか】
という問いかけだったはずだ。この回顧から何も得られていないことは重々承知しているが、私はひじき3本重ねた位は成長できたのかなと思っている。
もちろん、メタを知ったから、カードの意味を逐一確認しなくなったから、といった、カードゲームをやっていけばある程度自動で学習されていくものではなく、プレイヤースキルとして、ひじき3本重ねた分くらいは成長した気がする。
ひじき一本目:初対面の人とでも失礼なく出来るようになった。
これはお店や最寄りのカードショップで初見の人と対戦経験を積んできたからだろう。誰しもが最初は初対面だし、初めての対戦になる。見た目が決して良くない私にとって、相手に失礼なくすることは必要最低限のマナーだと思っている。むしろ二回目、三回目と回数を重ねるごとに悪くなっている事があるので、そこは気をつけなくてはならない。相手のプライベートなラインに自分は入り込めているのかは分からないからだ。戒めの意味も込めて私は以前のマナー関連の日記を書いている。
ひじき二本目:プレイスピードが上がった。
やってるだけで速くなるわけではない。それはこの二年半で大いに分かったことだ。考えながらプレイしていかないとプレイスピードが上がることはない。思考停止してでも勝てるブン回りが毎回来るわけではないのだ。これはmtgに限った話だが、競技としてmtgを行う場合でも進行に影響なくプレイできるくらいには、プレイスピードが上がった。魔改造シスターズだけは誘発の発生が多すぎて遅延行為を食らいそうではある。
ひじき三本目:読みが、ほんのごくわずかだが出来るようになった。
相手のプレイングを見て、相手の手札がなんなのか予測して動く。デス&タックスを一年半使いながら、これが出来ないと1本も勝つことが出来ないと毎回毎回泣きを見ながら対戦経験を積んでいった。多くの当たり外れを経験してきた。そのお陰か、最寄りのカードショップでのレガシー戦績は勝ち越しを記録しているし、レンと六番禁止前のRUGデルバー相手に勝利を収める事も出来た。少しずつではあるが、自信に繋がっている。
デス&タックス以外でも、相手の動きを見て予測してこちらが動く、という挙動は相手にとってプレッシャーであるはずだ。今後は他のデッキでも同じように読み、というものが少しずつ出来るようになっていかねばならない。
今後も課題は山積みである。ガバガバなプレイやケアを怠ることは多々あるし、ボードコンの握りすぎでコンバットスキルはまるで成長していない。そして自分で言うのも難だが、引きは弱くはない、むしろ強い方だ。トップで万事解決なんて事も他の人より多少は経験しているだろうし、それこそ私が休みの時不定期に行う我が家杯(モダンデッキ4種による総当たり戦を1人で行う謎企画。一人回しの延長線ではあるのだが、ルールとして、互いの手札は呪文や能力の対象になって、公開されたものしか見れていない、という呈でプレイングを進めていく。自分の思考回路を自分で反芻することになる。辛い)ではそのトップ解決力で互いに捲り合う試合が結構発生する。
要するに、まだまだ未熟者なのだ。天井が見えないからこそ、私のカードゲーム熱は治まらないのであろう。
連日の投稿になります。今回は前回書いた内容の続き、大会編になります。大会と一口に言っても、店舗大会、非公式のカジュアル大会、非公式のガチ大会、公式の大きな大会とありますので、今回はそれぞれ該当するものに【店・非カジュ・非ガチ・公】とつけていきます。あくまで私感ですので悪しからず。そして今回も大会で初対面の人と対戦した時の話になります。
それから、お店や非公式の大会では別途ルールが設けられている可能性があるのでその場合はそのルールに準じて下さい。あと、挨拶はちゃんとしましょう(振り返り)
まず、先に四つの大会を挙げましたが大きく区分けすると二種類に分かれます。
それは【参加しているプレイヤーがそれぞれ、そのカードゲームのカードやルールに明るい】か【参加しているプレイヤーの中に、カードやルールに明るくない方がいる可能性がある】の二種類です。
明るいというのは光ってる光ってないでは無く、よく使われるor有名なカードやそのカードゲームの一般的なルールを知っている、ということになります。もう少し言わせて頂きますと、所謂フェアデッキやトップメタのデッキ同士で試合したときに、設けられた制限時間内にゲームを終わらせる事が出来る程度のプレイスピードを持っている、という所まで含有されます(勿論正確で迅速なプレイをしても均衡して制限時間が終了する場合もありますがそこは今回置いておきます)。
今回の場合ですと、
【プレイヤーが全員ルールに明るい】は非公式のガチ大会、公式の大きな大会
【プレイヤーの中にルールに明るくない方がいる可能性がある】が店舗大会や非公式のカジュアル大会
になります。
その点を踏まえた上で今回は【大会でこんなことすると危ない人だと思われて、最悪の場合失格になるぞ】というところまで解説していきます。
・遅延行為をする【非ガチ・公】
前述したとおりルールに明るい人が揃うガチ大会や公式の大会では、意図的な遅延行為は反則になります。例をいくつか上げますと
・相手の手札が全てわかっている状態だが、相手が長考に入り、ゲームが進まない
・ドローしてから何のアクションも起こさずに2分以上経過する
・サーチカードを使用したがサーチ先を提示してこず、ずっと山札をいじっている。
・相手が既に知っているカードの説明を長々と行う。
・相手が使ったカードに対して逐一説明を求める。
・自身のデッキのよく行われる処理挙動を何度も間違える。
・不利な盤面で席を立ち、試合終了時刻間際まで戻ってこない
といった行動に当たります(どうしてもトイレに行きたくなった場合はジャッジと相手に確認を取りましょう)。
これらの行動を行うと、ジャッジを呼ばれてしまい警告や失格処分を受ける可能性があります。
それだけでなく、相手に不快感を与える行動でもあります。理由としては
・ゲームに参加できない状態は退屈である
・わかりきっていることや何度も見た、聞いたことを繰り返されると(またか、、、)と嫌な気持ちになる
・ゲーム外のところで勝利を妨害されている気持ちになる
というところが挙げられます。
留意点としては相手に【自分と同じプレイスピード】を求めるのは違う、というところです。いかにルールに明るい人が揃っているとはいえ、歴が違う人が集まっている上、非公開情報である相手の手札を把握してない状態で、無理にせかすことはやめましょう(せかすことも警告対象になります)
あくまで目標ですが、ガチ大会や公式の大会ではサーチを含めて、即座にゲームを決めるコンボに突入する以外ではどれだけ遅くても1分半~2分、店舗大会でも2分半~3分位を目安に相手にターンを返しましょう(あくまで1対1の対人戦の場合)。どうしても長考を取りたいときは相手に一声かけるのがベターかと思います。
それから、店舗大会や非カジュアルの大会であってもあまりにも遅い場合、指摘や警告が入る場合があるので気をつけましょう
・宣言をしない、【店・非カジュ・非ガチ・公】
初対面の人との対戦を想定しているので全て対象に取りましたが、店舗大会、非公式のカジュアル大会で知り合いに当たったときなどはそこまで気にせずに行っても構わないところではあります。
しかし、初対面の人や非公式のガチ大会、公式の大会では必ず使いたいカードやカードの効果、対象をを宣言しましょう。処理挙動も忘れずに。
例をmtgとポケカ、それぞれつけますと
・流刑への道の対象を宣言せず、指でクリーチャーの間など曖昧な位置を指す。mtg
・ゾロアークGXが1体の状態でとりひきを宣言せず行い、別な行動をした後にもう一度行う。ポケカ
・溶接工でエネルギーをどのポケモンに貼るか宣言せずに先に三枚ドローする。ポケカ
こういった行動はゲームが遅れたり、不利な盤面を無理矢理打開したりするだけではなく、不正行為として警告や失格の対象になります。そしてこのような行動を未然に防止するために宣言ということが必要になってきます。
ジャッジと参加プレイヤーの数が同じ大会はありません。すぐに来て貰うことは出来ない場合もあります。店舗大会や非公式のカジュアル大会ではジャッジがいないこともあります。そのため、相手に「このカード(若しくはこの効果)つかうよ」と明示しておくことでプレイヤー間でスムーズな進行を行えるようにすることが大切になってきます。
もちろん、相手の宣言がなかったことで意図的にこちらに不利な状況を押し付けられる場合もあり、そういった行動はやられると嫌な気持ちになるので互いに宣言をしましょう。
ただ、無意識や失念している場合もあるので(おかしいな)と思ったら相手に一度確認をしましょう。勝敗だけを決める大会でも、相手と会話する必要性は必ずあります。
・ファローシャッフル、若しくはディールシャッフルを行わない、行わせない【店・非ガチ・公】
これは結構賛否両論あるんですけど、私はファロー推奨派なので書かせて頂きます。あとツイッターの方で具体的に例示もするので悪しからず。
そもそもシャッフルとは【山札を無作為化させる】為のものです。無作為化させる事でゲームに公平性が生まれます。
mtgなら緑トロンでトロン三種とカーンが毎回初手にあったら
ポケカならレシリザで毎回初手にレシリザとカキがあったなら
それは確かに強いかもしれませんがつまらないゲームではないでしょうか。
勝ちの決まっている勝負ほど勝つ側、負ける側共につまらないものはありません。プロ野球で5回に15-0になっていたら野球好きな人でもチャンネルを変えてしまうでしょう。
無作為化させることで公平性が生まれて、対戦に面白さが生まれて、それが人を引き寄せます。
どうしても勝ちたいという気持ちもわかりますが、シャッフルによって山札を無作為化しないのは不正行為であり、相手に無作為化させないことは(この人不正してるんじゃないか?)と疑わせてしまうことになります。互いを疑い合うゲームなんて、それが趣旨になっているもの(人狼など)以外なんの意味も有りません。互いに不快になるだけです。
「ディールシャッフルで良いのでは?」と思った方もいるかと思いますが、シャッフルに毎回ディールシャッフルを用いることは遅延行為に当たります。ディールシャッフルにかなり近い効果を短時間で得られるのがファローシャッフルになります。
「カードが傷つくから」といった意見についても、カードを傷つけないためにスリーブを用いています。公式大会では義務付けに近いので大会では必ずスリーブを利用しましょう(欲を言えば裏面の透けないスリーブを利用しましょう)
「スリーブが傷つくから」については、非常に私的な意見になるので読み飛ばしてもらって構いません。
そんなに大切なスリーブならコレクション用にでも使って下さい。
先程も申し上げたとおり、カードを傷つけないためにスリーブを使っています。鉛筆が折れないようにキャップをはめますが、キャップが傷つかないようにキャップを何かで覆うでしょうか?
とはいえ気に入ったスリーブ自体に愛着がわくのもわかります。どうしてもそのスリーブじゃないと気分が乗らないなら、オーバースリーブが市販されているので利用しましょう。得てして統計を取っているわけでは有りませんが、「スリーブが傷つくから」と仰る方々はスリーブの上にさらにスリーブを重ねてることが多いです(所謂オーバースリーブや3重スリーブ)。実際に手で触る部分に当たるスリーブについては消耗品と捉えるほうがよろしいかと思います。金銭面に自由の利かない学生さんなどには酷かもしれませんが、相手に疑われ、失格にされたりしたら、その方がよっぽど悔しいのではないでしょうか。
話をシャッフルに戻しますが、ファローシャッフルが出来ない、難しいと思われている方がいましたらお手数ですがそこは練習です。スリーブを重ねれば重ねるほど難しくなりますが、自分のデッキを傷つけない(若しくは傷ついても気にしない心を持って)程度には自信を持ってファローシャッフル出来るようにしましょう。特に公式の大きな大会にでる場合は。
・スリーブを意図的に傷つける【店・非カジュ・非ガチ・公式】
さっきファローシャッフル雄弁してたやつが何言っとんじゃと激おこなのもわかりますが落ち着きましょう。意図的に傷つけるということが問題なのです。
ファローシャッフルが下手で傷がつくのはゲームの進行上逃れられないところです(相手が初対面でどれ位カードの使い方が上手いかわからないため)。しかし、意図的に傷つけるのは違います。俗にマークドと呼ばれ、立派な不正行為、失格処分の対象になります。傷が目立つようなら大会中でもスリーブを入れ替えるなど行う必要があります。自分のスリーブに傷がついた場合ジャッジに相談しましょう。
先程のシャッフルに近い話になりますがマークドされたスリーブはそのカードが裏面でも何のカードかわかってしまいます。そしてそれは意識すればデッキトップに意図的に持ってくることが可能になります。(ちょっと細かいので説明を省きますが、相手のクセを見抜けばマークドならディールシャッフルを加えた上でも可能になってしまいます。今度ツイッターに挙げます)
mtgならレガシーリアニで納墓と再活性にマークドされていたらコンボの成功率は跳ね上がるのではないでしょうか。
ポケカならルミタンと必要な三枚のサポートにマークドされていたら1ターン目から莫大なエネルギーを加えられるのではないでしょうか。
そしてこれが本当にたちが悪いのが、自分が優位に立つ以外に、相手に失格を押し付ける事も可能になってしまうことです。
相手のスリーブの端を意図的に曲げたり、傷をつけたりすることで相手がマークドをしてるとしてジャッジを呼ぶ人がごくごく稀に存在します(そこまでして勝ちに執着している時点で大分危ないです)。
ファローシャッフルは大切だと私は信じて疑いませんが、自他問わず必要以上にカードを触ることや爪を伸ばしてそれを立ててカードに触ることは非常に怪しい行動です。カードのテキスト確認なども含めて、気をつけましょう。
・複数枚のカードを引く、見る際に枚数を提示しない【非ガチ・公】
一人回しで沢山練習されている方に多い気がするのですが、カードゲームは自分にとっての公開情報が多ければ多いほど有利に進めやすくなります。2枚ドローするで3枚引いたり、5枚見るを6枚見るだけでぐっと勝利の確率を上げられてしまいます。
こういった不正(意図的)やミス(無意識やテキストの覚え間違い)を最小限に抑えられる方法の一つとして指定されている枚数を一度山札から机の上に置き、相手に見て貰うことです。人によっては手間でないかと思われてしまいますが、大会における優先順位としては
正確なプレイングを行う>迅速なプレイングを行う
のため正確性を期すために行うことを推奨します。行わずに指摘され警告、失格を受けても自業自得で誰も擁護できません。
相手のそういった行動は気がついた段階で一度指摘し、大会中なら一度ゲームを止めてジャッジを呼びましょう。仮にお互いがその場で気がつかず巻き戻せない状態で気がついてしまうとお互いに警告をくらってしまうことがあります。意図的か無意識かわからずとも、勇気を出してジャッジを呼ぶことをおすすめします。
テキストの覚え間違いで無意識に行ってしまい、巻き戻せる段階で気がつきゲームを一度中断できる場合はジャッジを呼びましょう。自己申告は一回目なら恐らく失格にはなりません。
ただし、無意識であっても何度も間違い、巻き戻しを何度も要求してしまうと遅延行為を取られてしまいますので気をつけましょう。
・隣の人に話しかけたり、話しかけられたり、プレイの相談をする【店・非カジュ・非ガチ・公】
例外としてチーム戦(ルール上チームメイトとの相談が認められているフォーマット)は外しておいて下さい。
大会は真剣勝負の場です、1対1の勝負の場に余計なちゃちゃは入れないようにすることが基本です。会場が狭い場合もあり、隣の人と席が近い場合もあります。隣の人に話しかけるのは、隣の真剣勝負に水を差す事と、目の前の人に対して失礼に値します。遅延行為、妨害行為として警告されますので気をつけましょう。
ただし、サイコロやコインが床に落ちてしまい、隣のテーブルの下に行ってしまった場合などはひと声かけるかジャッジを呼びましょう(隣も異変に気がつかれる事が多いので了承して頂けることが多いです)
また、見物客がプレイングをあれこれ言うのは御法度です。「なんであれしないの?」とか「これすれば勝てんじゃん」とか言わないように。見物客は相手の手札も見ている可能性があるので公平性をが失われる可能性があり、それによって見てただけで警告される場合もあります。
一つ例外を挙げるとすれば、カードの処理挙動を間違った時に、プレイしている双方が気がついていない場合、その件についてのみ指摘することは可能です。あくまで盤面に見えているカードの挙動が間違っていたときのみなのでそこからプレイングのアドバイスをしたら警告です。
・大会編まとめ
今回は大会編ということで、警告や失格になり得る行動を中心にまとめました。勝っても負けてもお互い笑顔で感想戦、というのが理想だとは思いますが、相手がぐちぐち独り言を言っていたり、むすっとしている場合もあります。そういった場合に勝者側からねぎらいの言葉をかけるのは控えましょう。大会である以上、勝者が敗者にかける言葉はありません。負けた方から色々と「アレが凄かった」「あそこであのカードが利いた」などと話を持ちかけられたら話すくらいで良いと思います。負けた人と話をするかしないか決めることも勝者の自由です。
ここまで結構厳しめなことをガチガチと書きましたが、前回と重複しますがカードゲームはあくまでホビーであり、娯楽であります。負けたらこの世から消えてしまうなんて事は漫画でもないのであり得ません。大会という呈を取っている場合、遊びという側面と競技というもう一つの側面が出てきます。もし、大会に参加したいと思っているなら、競技として捉えたとき(もしくは相手が競技として捉えているとき)に相手に失礼のないようにプレイング出来るように、フリプなど普段から心がけていると良いかもしれません。
そして「こんなこと書かなくてもわかるじゃん」と思っている視聴者諸兄に一言。
君たちが当たり前に思っているこんなことわからない人がカードゲーム界隈ではたまに現れてしまうのだよ、、、
それから、お店や非公式の大会では別途ルールが設けられている可能性があるのでその場合はそのルールに準じて下さい。あと、挨拶はちゃんとしましょう(振り返り)
まず、先に四つの大会を挙げましたが大きく区分けすると二種類に分かれます。
それは【参加しているプレイヤーがそれぞれ、そのカードゲームのカードやルールに明るい】か【参加しているプレイヤーの中に、カードやルールに明るくない方がいる可能性がある】の二種類です。
明るいというのは光ってる光ってないでは無く、よく使われるor有名なカードやそのカードゲームの一般的なルールを知っている、ということになります。もう少し言わせて頂きますと、所謂フェアデッキやトップメタのデッキ同士で試合したときに、設けられた制限時間内にゲームを終わらせる事が出来る程度のプレイスピードを持っている、という所まで含有されます(勿論正確で迅速なプレイをしても均衡して制限時間が終了する場合もありますがそこは今回置いておきます)。
今回の場合ですと、
【プレイヤーが全員ルールに明るい】は非公式のガチ大会、公式の大きな大会
【プレイヤーの中にルールに明るくない方がいる可能性がある】が店舗大会や非公式のカジュアル大会
になります。
その点を踏まえた上で今回は【大会でこんなことすると危ない人だと思われて、最悪の場合失格になるぞ】というところまで解説していきます。
・遅延行為をする【非ガチ・公】
前述したとおりルールに明るい人が揃うガチ大会や公式の大会では、意図的な遅延行為は反則になります。例をいくつか上げますと
・相手の手札が全てわかっている状態だが、相手が長考に入り、ゲームが進まない
・ドローしてから何のアクションも起こさずに2分以上経過する
・サーチカードを使用したがサーチ先を提示してこず、ずっと山札をいじっている。
・相手が既に知っているカードの説明を長々と行う。
・相手が使ったカードに対して逐一説明を求める。
・自身のデッキのよく行われる処理挙動を何度も間違える。
・不利な盤面で席を立ち、試合終了時刻間際まで戻ってこない
といった行動に当たります(どうしてもトイレに行きたくなった場合はジャッジと相手に確認を取りましょう)。
これらの行動を行うと、ジャッジを呼ばれてしまい警告や失格処分を受ける可能性があります。
それだけでなく、相手に不快感を与える行動でもあります。理由としては
・ゲームに参加できない状態は退屈である
・わかりきっていることや何度も見た、聞いたことを繰り返されると(またか、、、)と嫌な気持ちになる
・ゲーム外のところで勝利を妨害されている気持ちになる
というところが挙げられます。
留意点としては相手に【自分と同じプレイスピード】を求めるのは違う、というところです。いかにルールに明るい人が揃っているとはいえ、歴が違う人が集まっている上、非公開情報である相手の手札を把握してない状態で、無理にせかすことはやめましょう(せかすことも警告対象になります)
あくまで目標ですが、ガチ大会や公式の大会ではサーチを含めて、即座にゲームを決めるコンボに突入する以外ではどれだけ遅くても1分半~2分、店舗大会でも2分半~3分位を目安に相手にターンを返しましょう(あくまで1対1の対人戦の場合)。どうしても長考を取りたいときは相手に一声かけるのがベターかと思います。
それから、店舗大会や非カジュアルの大会であってもあまりにも遅い場合、指摘や警告が入る場合があるので気をつけましょう
・宣言をしない、【店・非カジュ・非ガチ・公】
初対面の人との対戦を想定しているので全て対象に取りましたが、店舗大会、非公式のカジュアル大会で知り合いに当たったときなどはそこまで気にせずに行っても構わないところではあります。
しかし、初対面の人や非公式のガチ大会、公式の大会では必ず使いたいカードやカードの効果、対象をを宣言しましょう。処理挙動も忘れずに。
例をmtgとポケカ、それぞれつけますと
・流刑への道の対象を宣言せず、指でクリーチャーの間など曖昧な位置を指す。mtg
・ゾロアークGXが1体の状態でとりひきを宣言せず行い、別な行動をした後にもう一度行う。ポケカ
・溶接工でエネルギーをどのポケモンに貼るか宣言せずに先に三枚ドローする。ポケカ
こういった行動はゲームが遅れたり、不利な盤面を無理矢理打開したりするだけではなく、不正行為として警告や失格の対象になります。そしてこのような行動を未然に防止するために宣言ということが必要になってきます。
ジャッジと参加プレイヤーの数が同じ大会はありません。すぐに来て貰うことは出来ない場合もあります。店舗大会や非公式のカジュアル大会ではジャッジがいないこともあります。そのため、相手に「このカード(若しくはこの効果)つかうよ」と明示しておくことでプレイヤー間でスムーズな進行を行えるようにすることが大切になってきます。
もちろん、相手の宣言がなかったことで意図的にこちらに不利な状況を押し付けられる場合もあり、そういった行動はやられると嫌な気持ちになるので互いに宣言をしましょう。
ただ、無意識や失念している場合もあるので(おかしいな)と思ったら相手に一度確認をしましょう。勝敗だけを決める大会でも、相手と会話する必要性は必ずあります。
・ファローシャッフル、若しくはディールシャッフルを行わない、行わせない【店・非ガチ・公】
これは結構賛否両論あるんですけど、私はファロー推奨派なので書かせて頂きます。あとツイッターの方で具体的に例示もするので悪しからず。
そもそもシャッフルとは【山札を無作為化させる】為のものです。無作為化させる事でゲームに公平性が生まれます。
mtgなら緑トロンでトロン三種とカーンが毎回初手にあったら
ポケカならレシリザで毎回初手にレシリザとカキがあったなら
それは確かに強いかもしれませんがつまらないゲームではないでしょうか。
勝ちの決まっている勝負ほど勝つ側、負ける側共につまらないものはありません。プロ野球で5回に15-0になっていたら野球好きな人でもチャンネルを変えてしまうでしょう。
無作為化させることで公平性が生まれて、対戦に面白さが生まれて、それが人を引き寄せます。
どうしても勝ちたいという気持ちもわかりますが、シャッフルによって山札を無作為化しないのは不正行為であり、相手に無作為化させないことは(この人不正してるんじゃないか?)と疑わせてしまうことになります。互いを疑い合うゲームなんて、それが趣旨になっているもの(人狼など)以外なんの意味も有りません。互いに不快になるだけです。
「ディールシャッフルで良いのでは?」と思った方もいるかと思いますが、シャッフルに毎回ディールシャッフルを用いることは遅延行為に当たります。ディールシャッフルにかなり近い効果を短時間で得られるのがファローシャッフルになります。
「カードが傷つくから」といった意見についても、カードを傷つけないためにスリーブを用いています。公式大会では義務付けに近いので大会では必ずスリーブを利用しましょう(欲を言えば裏面の透けないスリーブを利用しましょう)
「スリーブが傷つくから」については、非常に私的な意見になるので読み飛ばしてもらって構いません。
そんなに大切なスリーブならコレクション用にでも使って下さい。
先程も申し上げたとおり、カードを傷つけないためにスリーブを使っています。鉛筆が折れないようにキャップをはめますが、キャップが傷つかないようにキャップを何かで覆うでしょうか?
とはいえ気に入ったスリーブ自体に愛着がわくのもわかります。どうしてもそのスリーブじゃないと気分が乗らないなら、オーバースリーブが市販されているので利用しましょう。得てして統計を取っているわけでは有りませんが、「スリーブが傷つくから」と仰る方々はスリーブの上にさらにスリーブを重ねてることが多いです(所謂オーバースリーブや3重スリーブ)。実際に手で触る部分に当たるスリーブについては消耗品と捉えるほうがよろしいかと思います。金銭面に自由の利かない学生さんなどには酷かもしれませんが、相手に疑われ、失格にされたりしたら、その方がよっぽど悔しいのではないでしょうか。
話をシャッフルに戻しますが、ファローシャッフルが出来ない、難しいと思われている方がいましたらお手数ですがそこは練習です。スリーブを重ねれば重ねるほど難しくなりますが、自分のデッキを傷つけない(若しくは傷ついても気にしない心を持って)程度には自信を持ってファローシャッフル出来るようにしましょう。特に公式の大きな大会にでる場合は。
・スリーブを意図的に傷つける【店・非カジュ・非ガチ・公式】
さっきファローシャッフル雄弁してたやつが何言っとんじゃと激おこなのもわかりますが落ち着きましょう。意図的に傷つけるということが問題なのです。
ファローシャッフルが下手で傷がつくのはゲームの進行上逃れられないところです(相手が初対面でどれ位カードの使い方が上手いかわからないため)。しかし、意図的に傷つけるのは違います。俗にマークドと呼ばれ、立派な不正行為、失格処分の対象になります。傷が目立つようなら大会中でもスリーブを入れ替えるなど行う必要があります。自分のスリーブに傷がついた場合ジャッジに相談しましょう。
先程のシャッフルに近い話になりますがマークドされたスリーブはそのカードが裏面でも何のカードかわかってしまいます。そしてそれは意識すればデッキトップに意図的に持ってくることが可能になります。(ちょっと細かいので説明を省きますが、相手のクセを見抜けばマークドならディールシャッフルを加えた上でも可能になってしまいます。今度ツイッターに挙げます)
mtgならレガシーリアニで納墓と再活性にマークドされていたらコンボの成功率は跳ね上がるのではないでしょうか。
ポケカならルミタンと必要な三枚のサポートにマークドされていたら1ターン目から莫大なエネルギーを加えられるのではないでしょうか。
そしてこれが本当にたちが悪いのが、自分が優位に立つ以外に、相手に失格を押し付ける事も可能になってしまうことです。
相手のスリーブの端を意図的に曲げたり、傷をつけたりすることで相手がマークドをしてるとしてジャッジを呼ぶ人がごくごく稀に存在します(そこまでして勝ちに執着している時点で大分危ないです)。
ファローシャッフルは大切だと私は信じて疑いませんが、自他問わず必要以上にカードを触ることや爪を伸ばしてそれを立ててカードに触ることは非常に怪しい行動です。カードのテキスト確認なども含めて、気をつけましょう。
・複数枚のカードを引く、見る際に枚数を提示しない【非ガチ・公】
一人回しで沢山練習されている方に多い気がするのですが、カードゲームは自分にとっての公開情報が多ければ多いほど有利に進めやすくなります。2枚ドローするで3枚引いたり、5枚見るを6枚見るだけでぐっと勝利の確率を上げられてしまいます。
こういった不正(意図的)やミス(無意識やテキストの覚え間違い)を最小限に抑えられる方法の一つとして指定されている枚数を一度山札から机の上に置き、相手に見て貰うことです。人によっては手間でないかと思われてしまいますが、大会における優先順位としては
正確なプレイングを行う>迅速なプレイングを行う
のため正確性を期すために行うことを推奨します。行わずに指摘され警告、失格を受けても自業自得で誰も擁護できません。
相手のそういった行動は気がついた段階で一度指摘し、大会中なら一度ゲームを止めてジャッジを呼びましょう。仮にお互いがその場で気がつかず巻き戻せない状態で気がついてしまうとお互いに警告をくらってしまうことがあります。意図的か無意識かわからずとも、勇気を出してジャッジを呼ぶことをおすすめします。
テキストの覚え間違いで無意識に行ってしまい、巻き戻せる段階で気がつきゲームを一度中断できる場合はジャッジを呼びましょう。自己申告は一回目なら恐らく失格にはなりません。
ただし、無意識であっても何度も間違い、巻き戻しを何度も要求してしまうと遅延行為を取られてしまいますので気をつけましょう。
・隣の人に話しかけたり、話しかけられたり、プレイの相談をする【店・非カジュ・非ガチ・公】
例外としてチーム戦(ルール上チームメイトとの相談が認められているフォーマット)は外しておいて下さい。
大会は真剣勝負の場です、1対1の勝負の場に余計なちゃちゃは入れないようにすることが基本です。会場が狭い場合もあり、隣の人と席が近い場合もあります。隣の人に話しかけるのは、隣の真剣勝負に水を差す事と、目の前の人に対して失礼に値します。遅延行為、妨害行為として警告されますので気をつけましょう。
ただし、サイコロやコインが床に落ちてしまい、隣のテーブルの下に行ってしまった場合などはひと声かけるかジャッジを呼びましょう(隣も異変に気がつかれる事が多いので了承して頂けることが多いです)
また、見物客がプレイングをあれこれ言うのは御法度です。「なんであれしないの?」とか「これすれば勝てんじゃん」とか言わないように。見物客は相手の手札も見ている可能性があるので公平性をが失われる可能性があり、それによって見てただけで警告される場合もあります。
一つ例外を挙げるとすれば、カードの処理挙動を間違った時に、プレイしている双方が気がついていない場合、その件についてのみ指摘することは可能です。あくまで盤面に見えているカードの挙動が間違っていたときのみなのでそこからプレイングのアドバイスをしたら警告です。
・大会編まとめ
今回は大会編ということで、警告や失格になり得る行動を中心にまとめました。勝っても負けてもお互い笑顔で感想戦、というのが理想だとは思いますが、相手がぐちぐち独り言を言っていたり、むすっとしている場合もあります。そういった場合に勝者側からねぎらいの言葉をかけるのは控えましょう。大会である以上、勝者が敗者にかける言葉はありません。負けた方から色々と「アレが凄かった」「あそこであのカードが利いた」などと話を持ちかけられたら話すくらいで良いと思います。負けた人と話をするかしないか決めることも勝者の自由です。
ここまで結構厳しめなことをガチガチと書きましたが、前回と重複しますがカードゲームはあくまでホビーであり、娯楽であります。負けたらこの世から消えてしまうなんて事は漫画でもないのであり得ません。大会という呈を取っている場合、遊びという側面と競技というもう一つの側面が出てきます。もし、大会に参加したいと思っているなら、競技として捉えたとき(もしくは相手が競技として捉えているとき)に相手に失礼のないようにプレイング出来るように、フリプなど普段から心がけていると良いかもしれません。
そして「こんなこと書かなくてもわかるじゃん」と思っている視聴者諸兄に一言。
君たちが当たり前に思っているこんなことわからない人がカードゲーム界隈ではたまに現れてしまうのだよ、、、
・前置きとこれに至る流れ
普段はMTGを嗜み1400円で買ったカードが10倍近い値段になり悠然と3ターン目殴打頭蓋を決め込む私です。
最近、ポケモンカードと言う名の別のカードゲームにも遊び感覚で手をつけはじめ、有志Seagal氏の献身的な指導のお陰で異分化交流を始められる程度には楽しめるようにはなりました。
しかし、対戦型カードゲームというホビーの都合上、人と関わることからは逃れられません(ここ重要、テストに出ます)
そこで、私が思う【カードゲームで出来れば対戦したくない人】の特徴をざっくりとまとめてみました。私感が大いに入る可能性があるので気分を害された場合は即ブラウザバックして下さい。
今回はフリプ編です。しかも初対面の人と行うフリプです。気心知れた友達とのフリプなんて相手が本気でブチ切れない限り非人道的行為以外なら何でもありです(実際私も気心知れた友達とのフリプは罵詈雑言とびかう魔境です)。大会編ではまた違った観点からお話しします。
ちなみに年齢層の広いカードゲームというジャンルの話になりますので、(それは子どもには酷じゃない?)と言うところにはしっかりと注釈を入れさせて頂きます。それでは生暖かい目で見て下さい
・「(よろしく)お願いします。」が言えない
「あいさつするたび、ともだちふえるね」というポポポポーンから早数年。みなさんちゃんと挨拶してますか?「知らない大人から挨拶されても返さない様にしましょう」なんて小学生に教育しないといけないくらい物騒で危険な世の中になってしまいましたが、カードゲームで対面したらみなさんちゃんと挨拶しましょう。
それでもし仮に自分の身に危険が及ぶことになったらしっかりと警察や信頼できる大人を呼びましょう。私が子どもの頃のように路上でカードゲームに興じるワイルドな子ども達はこの御時世いないと思いますが、初対面の人と対戦するときは大抵はカードショップやプレイスペースといった回りに人の目があるところだと思います。だからこそ安心して挨拶しましょう。
先に述べた通りカードゲームは人と関わることからは逃れられません。私が知る限りでカードショップに来られる方で「カードゲーマーはイケメン以外あり得ないよね」とかっていう固定観念を持ってるカードゲーマーはおりません(婚活中の女性は別です)。人の第一印象の7割は外見で決まりますがその点は同じカードゲームを楽しむ方と言うことであまり気にせずに挨拶しましょう。
・清潔感がない
「直前まで外見は気にせず言うてたやんかお前」というツッコミはちょっと待って下さい。外見の善し悪しと清潔感をごっちゃにしないように、ここで清潔感のない人とはどんな人なのか例を挙げます。
清潔感のない人とは
・くさい(香水等の人工的な香料による臭味ではなくなく、体を洗ってない、風呂に入ってない、歯を磨いてない、毎日同じ服を着ているといった生活上の怠惰な面からくる生活臭のことを指します)
・服装が汚い(仕事着で来てしまいどうしても汚れてしまっているのは仕方ないとして、私服でシミがベタベタついていたり、明らかに肌着で地肌やティクビが透けて見えるもの一枚しか着ていなかったり、相手に不快感を与える服装を指します)
といった、見た人、近づいた人に不快感や嫌悪感を抱かせる格好や臭いを持っている人を清潔感のない人としています。
「ニンニクがっつり入ったラーメン食べてからカードショップ行きたい」と思うナウでヤングな諸兄も多いことでしょう。そういった場合はエチケット用品を使うか、最悪「すいませんさっきラーメン食べてきて少し臭います」と一言詫びたりしましょう。初対面の人に与えてしまった不快感は中々拭うことが難しいです。
私は地方の小さなコミュニティで普段遊んでいるので余計に思ってしまうのですが、地方であればあるほどカードショップの数は少なく、エンカウントする確率も上がります。(あの人くさいし汚いから近寄りたくない)なんて自分が思われていたらどうでしょうか。私は割とガチでへこみます。清潔感の無いまま公の場に出て、何と思われても構わない。そういう覚悟の元外出出来る方はして下さい。
この二点については出来ないとカードゲーマーとしてどうではなく、人としてどうと問われても致し方無いかと思います。いや挨拶とか関係なくね?っと厨二病丸出しの方々に一つ、Time(時),Place(場所),Occasion(機会)、略してTPOという魔法の言葉を授けます。
ここまでで引っかかってしまうと恐らく相手方からすると【こいつなんなんだよ】というイライラやストレスの原因となります。気をつけましょう。
ここで一つカードゲームを遊んでいる上での注意点を上げます。フリプ編なので一つだけ
・相手から効果や処理の説明を要求されたときにしない、もしくは不快感を露わにする。
初対面の方との対戦ではその人がどれ位そのカードゲームに精通しているのか不明瞭です。その日始めた初心者かもしれませんし、ものすごい大ベテランかもしれません。それから、自分とその仲間内では超ポピュラーなカードでも、初対面の人は初めて見るカードかもしれません。
相手から「すいませんそのカード何するんですか?」といった質問が来たときに「はぁ」とため息をつかれ、投げやりに答えられたら、相手はどんな気持ちになるでしょうか(道徳の授業みたい)。恐怖感を与えてしまったり、あるいはそのカードゲームを諦めてしまったりする可能性がありますね。
重ね重ねになりますが、対戦型カードゲームは人から逃れられません。対戦する人がいなければ、どんなに強いデッキを作ってもそれはコレクションでしかありません。仲間内だけで遊ぶ分にはどんな悪態ついても構いませんが、初対面の人に取る態度としてはどうなんでしょうか。一度考えてみて下さるとありがたいです。
最後に一点。小学生等の年の若い子には難しいかもしれないのでその時は外しても良い点になります。
・敬語が全く使えない
対戦中の独り言でタメ口が出るのは仕方ないです、自分との対話ですから。しかし、初対面の相手にいきなりタメ口、仮に相手が自分より確実に若いと確信していたとしてもどうなのでしょうか。敬(うやま)う語りと書いて敬語となります。相手へのリスペクトを忘れないようにしましょう。
・フリプ編まとめ
長々と書きましたが結局の所カードゲームはホビーです。ゲームです。楽しむための娯楽です。同じゲームをするものとして、自分が楽しくプレイするのと同じように、相手にも楽しくプレイして貰いたい。そういった互いを思いやる気持ちが大切だと私は思います。中には考え方が相容れない人もいます。しかし、そういった人と対戦したときにも自分も相手も楽しく遊ぶため、ある程度譲歩が必要になるときもありますし、バチバチにぶつかり合ったせいで全く楽しくなかったなんて、せっかくの娯楽の時間を無駄にするのは人生もったいないです。
そしてあくまでこれは私感で、しかも必要最低ラインを挙げました(これ以外にも細かいものがありますが、ある程度許容されるものなので今回は省いてます)。少しでもみなさんの楽しい時間が増えるなら幸いです。
次回は大会編、バチバチやで。
普段はMTGを嗜み1400円で買ったカードが10倍近い値段になり悠然と3ターン目殴打頭蓋を決め込む私です。
最近、ポケモンカードと言う名の別のカードゲームにも遊び感覚で手をつけはじめ、有志Seagal氏の献身的な指導のお陰で異分化交流を始められる程度には楽しめるようにはなりました。
しかし、対戦型カードゲームというホビーの都合上、人と関わることからは逃れられません(ここ重要、テストに出ます)
そこで、私が思う【カードゲームで出来れば対戦したくない人】の特徴をざっくりとまとめてみました。私感が大いに入る可能性があるので気分を害された場合は即ブラウザバックして下さい。
今回はフリプ編です。しかも初対面の人と行うフリプです。気心知れた友達とのフリプなんて相手が本気でブチ切れない限り非人道的行為以外なら何でもありです(実際私も気心知れた友達とのフリプは罵詈雑言とびかう魔境です)。大会編ではまた違った観点からお話しします。
ちなみに年齢層の広いカードゲームというジャンルの話になりますので、(それは子どもには酷じゃない?)と言うところにはしっかりと注釈を入れさせて頂きます。それでは生暖かい目で見て下さい
・「(よろしく)お願いします。」が言えない
「あいさつするたび、ともだちふえるね」というポポポポーンから早数年。みなさんちゃんと挨拶してますか?「知らない大人から挨拶されても返さない様にしましょう」なんて小学生に教育しないといけないくらい物騒で危険な世の中になってしまいましたが、カードゲームで対面したらみなさんちゃんと挨拶しましょう。
それでもし仮に自分の身に危険が及ぶことになったらしっかりと警察や信頼できる大人を呼びましょう。私が子どもの頃のように路上でカードゲームに興じるワイルドな子ども達はこの御時世いないと思いますが、初対面の人と対戦するときは大抵はカードショップやプレイスペースといった回りに人の目があるところだと思います。だからこそ安心して挨拶しましょう。
先に述べた通りカードゲームは人と関わることからは逃れられません。私が知る限りでカードショップに来られる方で「カードゲーマーはイケメン以外あり得ないよね」とかっていう固定観念を持ってるカードゲーマーはおりません(婚活中の女性は別です)。人の第一印象の7割は外見で決まりますがその点は同じカードゲームを楽しむ方と言うことであまり気にせずに挨拶しましょう。
・清潔感がない
「直前まで外見は気にせず言うてたやんかお前」というツッコミはちょっと待って下さい。外見の善し悪しと清潔感をごっちゃにしないように、ここで清潔感のない人とはどんな人なのか例を挙げます。
清潔感のない人とは
・くさい(香水等の人工的な香料による臭味ではなくなく、体を洗ってない、風呂に入ってない、歯を磨いてない、毎日同じ服を着ているといった生活上の怠惰な面からくる生活臭のことを指します)
・服装が汚い(仕事着で来てしまいどうしても汚れてしまっているのは仕方ないとして、私服でシミがベタベタついていたり、明らかに肌着で地肌やティクビが透けて見えるもの一枚しか着ていなかったり、相手に不快感を与える服装を指します)
といった、見た人、近づいた人に不快感や嫌悪感を抱かせる格好や臭いを持っている人を清潔感のない人としています。
「ニンニクがっつり入ったラーメン食べてからカードショップ行きたい」と思うナウでヤングな諸兄も多いことでしょう。そういった場合はエチケット用品を使うか、最悪「すいませんさっきラーメン食べてきて少し臭います」と一言詫びたりしましょう。初対面の人に与えてしまった不快感は中々拭うことが難しいです。
私は地方の小さなコミュニティで普段遊んでいるので余計に思ってしまうのですが、地方であればあるほどカードショップの数は少なく、エンカウントする確率も上がります。(あの人くさいし汚いから近寄りたくない)なんて自分が思われていたらどうでしょうか。私は割とガチでへこみます。清潔感の無いまま公の場に出て、何と思われても構わない。そういう覚悟の元外出出来る方はして下さい。
この二点については出来ないとカードゲーマーとしてどうではなく、人としてどうと問われても致し方無いかと思います。いや挨拶とか関係なくね?っと厨二病丸出しの方々に一つ、Time(時),Place(場所),Occasion(機会)、略してTPOという魔法の言葉を授けます。
ここまでで引っかかってしまうと恐らく相手方からすると【こいつなんなんだよ】というイライラやストレスの原因となります。気をつけましょう。
ここで一つカードゲームを遊んでいる上での注意点を上げます。フリプ編なので一つだけ
・相手から効果や処理の説明を要求されたときにしない、もしくは不快感を露わにする。
初対面の方との対戦ではその人がどれ位そのカードゲームに精通しているのか不明瞭です。その日始めた初心者かもしれませんし、ものすごい大ベテランかもしれません。それから、自分とその仲間内では超ポピュラーなカードでも、初対面の人は初めて見るカードかもしれません。
相手から「すいませんそのカード何するんですか?」といった質問が来たときに「はぁ」とため息をつかれ、投げやりに答えられたら、相手はどんな気持ちになるでしょうか(道徳の授業みたい)。恐怖感を与えてしまったり、あるいはそのカードゲームを諦めてしまったりする可能性がありますね。
重ね重ねになりますが、対戦型カードゲームは人から逃れられません。対戦する人がいなければ、どんなに強いデッキを作ってもそれはコレクションでしかありません。仲間内だけで遊ぶ分にはどんな悪態ついても構いませんが、初対面の人に取る態度としてはどうなんでしょうか。一度考えてみて下さるとありがたいです。
最後に一点。小学生等の年の若い子には難しいかもしれないのでその時は外しても良い点になります。
・敬語が全く使えない
対戦中の独り言でタメ口が出るのは仕方ないです、自分との対話ですから。しかし、初対面の相手にいきなりタメ口、仮に相手が自分より確実に若いと確信していたとしてもどうなのでしょうか。敬(うやま)う語りと書いて敬語となります。相手へのリスペクトを忘れないようにしましょう。
・フリプ編まとめ
長々と書きましたが結局の所カードゲームはホビーです。ゲームです。楽しむための娯楽です。同じゲームをするものとして、自分が楽しくプレイするのと同じように、相手にも楽しくプレイして貰いたい。そういった互いを思いやる気持ちが大切だと私は思います。中には考え方が相容れない人もいます。しかし、そういった人と対戦したときにも自分も相手も楽しく遊ぶため、ある程度譲歩が必要になるときもありますし、バチバチにぶつかり合ったせいで全く楽しくなかったなんて、せっかくの娯楽の時間を無駄にするのは人生もったいないです。
そしてあくまでこれは私感で、しかも必要最低ラインを挙げました(これ以外にも細かいものがありますが、ある程度許容されるものなので今回は省いてます)。少しでもみなさんの楽しい時間が増えるなら幸いです。
次回は大会編、バチバチやで。
デス&タックス【レガシー】/白単エルドラージタックス【モダン】
2019年5月2日実はレガシーのデス&タックスを組んでから早一年が経過しました。使う度に修行僧になることを強いられ(今も強いられます)、下手くそが下手くそなりに足掻いて使ってきたこのデッキについて簡単に紹介していきます、リストはこんな形
【土地23枚】
平地5
冠雪の平地5
カラカス3
地平線の梢1
魂の洞窟1
不毛の大地4
リシャーダの港4
【クリーチャー26枚】
ルーンの母4
スレイベンの守護者、サリア4
石鍛冶の神秘家4
ファイレクシアの破棄者3
セラの報復者1
ちらつき鬼火4
護衛募集員2
ミラディンの十字軍1
聖域の僧院長1
光異種1
宮殿の看守1
【呪文11枚】
剣を鋤に4
霊気の薬瓶4
梅澤の十手1
火と氷の剣1
殴打頭蓋1
【サイドボード15枚】
虚空の杯1
流刑への道2
エーテル宣誓会の法学者2
封じ込める僧侶2
安らかなる眠り2
聖域の僧院長1
議会の採決2
大変動1
ゼンディカーの同盟者、ギデオン1
ウルザの後継、カーン1
はい。至って普通のレガシーデスタクのリストになります。私は最近までこのデッキ何が強いのかなと疑問に思いながら回し続けてました。グリデル持ってる方と交換して回させて頂いたときに、霊気の薬瓶が何故強いのか、サリアが何故面倒くさいのか、リシャーダの港と不毛の大地が何故鬼畜なのかようやく分かりました。
土地を縛ったり、コストを増やしたりして相手の行動を阻害しながらクロックを刻む。相手の除去はのらりくらりとかわす。言葉で説明するとこんなふわふわした内容になってしまうのですが、実際やられるとめちゃくちゃしんどいということだけはこの一年で分かったので貧相なクロックを叩きつけて勝ちに行きます。
レガシーは競技人口が少なく、私の周りはモダンが主たる環境のため、モダン版も最近コンパート出来るようにしました。
【土地23枚】
平地4
冠雪の平地4
地平線の梢2
シェフェトの砂丘2
エルドラージの寺院4
幽霊街4
廃墟の地3
【クリーチャー29枚】
スレイベンの守護者、サリア4
レオニンの裁き人4
前兆の壁4
変位エルドラージ4
ちらつき鬼火3
刃の接合者3
異端聖戦士、サリア1
コロンドールのマンガラ1
修復の天使1
難題の予見者4
【呪文8枚】
霊気の薬瓶4
流刑への道4
【サイドボード15枚】
ブレンタンの炉の世話人1
オーリオックのチャンピオン1
エーテル宣誓会の法学者2
石のような静寂2
安らかなる眠り2
石の宣告1
天界の粛清2
ミラディンの十字軍1
世界のるつぼ1
ゼンディカーの同盟者、ギデオン1
ウルザの後継、カーン1
こちらはエルドラージタックスと呼ばれる、エルドラージクリーチャーを絡めた構成になってます。作ってみるとあら不思議、全然別物じゃないかという錯覚によく陥ります
具体的には①レガシーデスタクを回す→②モダンにコンパートする→③違和感なく回せる→④レガシーに戻す→⑤クロックの線の細さが不安になる
こんな具合です。
モダン版に入っている変位エルドラージが器用過ぎるのも原因の一つかなと思ったりしてます。余ったたマナをドローやトークン生成、妨害に使えて八面六腑の活躍を見せます。
そんならレガシーにも入れろやってなるのですが、レガシー版だと生命線となりつつあるキーカード、護衛募集員のサーチ圏外(タフネス2以下が対象、変位エルドラージはタフネス3)なのがネック。単体で仕事をしない点もマイナスになり、何より光異種という鬼畜フィニッシャーが控えているのと、レガシー版はリシャーダの港でマナを使うので採用してません。
モダン版はマッシブで叩きつけるプレイングが楽しいです。
レガシー版は修行僧になります(ドM)
【土地23枚】
平地5
冠雪の平地5
カラカス3
地平線の梢1
魂の洞窟1
不毛の大地4
リシャーダの港4
【クリーチャー26枚】
ルーンの母4
スレイベンの守護者、サリア4
石鍛冶の神秘家4
ファイレクシアの破棄者3
セラの報復者1
ちらつき鬼火4
護衛募集員2
ミラディンの十字軍1
聖域の僧院長1
光異種1
宮殿の看守1
【呪文11枚】
剣を鋤に4
霊気の薬瓶4
梅澤の十手1
火と氷の剣1
殴打頭蓋1
【サイドボード15枚】
虚空の杯1
流刑への道2
エーテル宣誓会の法学者2
封じ込める僧侶2
安らかなる眠り2
聖域の僧院長1
議会の採決2
大変動1
ゼンディカーの同盟者、ギデオン1
ウルザの後継、カーン1
はい。至って普通のレガシーデスタクのリストになります。私は最近までこのデッキ何が強いのかなと疑問に思いながら回し続けてました。グリデル持ってる方と交換して回させて頂いたときに、霊気の薬瓶が何故強いのか、サリアが何故面倒くさいのか、リシャーダの港と不毛の大地が何故鬼畜なのかようやく分かりました。
土地を縛ったり、コストを増やしたりして相手の行動を阻害しながらクロックを刻む。相手の除去はのらりくらりとかわす。言葉で説明するとこんなふわふわした内容になってしまうのですが、実際やられるとめちゃくちゃしんどいということだけはこの一年で分かったので貧相なクロックを叩きつけて勝ちに行きます。
レガシーは競技人口が少なく、私の周りはモダンが主たる環境のため、モダン版も最近コンパート出来るようにしました。
【土地23枚】
平地4
冠雪の平地4
地平線の梢2
シェフェトの砂丘2
エルドラージの寺院4
幽霊街4
廃墟の地3
【クリーチャー29枚】
スレイベンの守護者、サリア4
レオニンの裁き人4
前兆の壁4
変位エルドラージ4
ちらつき鬼火3
刃の接合者3
異端聖戦士、サリア1
コロンドールのマンガラ1
修復の天使1
難題の予見者4
【呪文8枚】
霊気の薬瓶4
流刑への道4
【サイドボード15枚】
ブレンタンの炉の世話人1
オーリオックのチャンピオン1
エーテル宣誓会の法学者2
石のような静寂2
安らかなる眠り2
石の宣告1
天界の粛清2
ミラディンの十字軍1
世界のるつぼ1
ゼンディカーの同盟者、ギデオン1
ウルザの後継、カーン1
こちらはエルドラージタックスと呼ばれる、エルドラージクリーチャーを絡めた構成になってます。作ってみるとあら不思議、全然別物じゃないかという錯覚によく陥ります
具体的には①レガシーデスタクを回す→②モダンにコンパートする→③違和感なく回せる→④レガシーに戻す→⑤クロックの線の細さが不安になる
こんな具合です。
モダン版に入っている変位エルドラージが器用過ぎるのも原因の一つかなと思ったりしてます。余ったたマナをドローやトークン生成、妨害に使えて八面六腑の活躍を見せます。
そんならレガシーにも入れろやってなるのですが、レガシー版だと生命線となりつつあるキーカード、護衛募集員のサーチ圏外(タフネス2以下が対象、変位エルドラージはタフネス3)なのがネック。単体で仕事をしない点もマイナスになり、何より光異種という鬼畜フィニッシャーが控えているのと、レガシー版はリシャーダの港でマナを使うので採用してません。
モダン版はマッシブで叩きつけるプレイングが楽しいです。
レガシー版は修行僧になります(ドM)
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