~前書きであり後日談~


全てをつかって進もうとしなければ、、、



学生時代に読んだ漫画で、誰かが言っていた名言を思い出しながら、端がベキベキに折れ曲がったスリーブから新品のスリーブに入れ替える休日の昼下がり。


今は晴れているが少し雨の匂いがしてきている。そろそろ一雨降るなと思い洗濯物を取り込み、またひとり、いつもの作業スペースに戻り黙々と作業を進める。


テフェリーという名の巨悪に対する憎悪から手に取ったパンドラの箱



【ヨーグモスの息子、ケリク】



この統率者というか、ジェネラルには正直なんの思い入れもない。それこそストーリーへの造詣が深くない私にとって、構築で使ったことがないカードなんて、無か対戦相手に使われて憤慨する材料程度なのだ。


そしてケリクは明らかに前者。存在は知ってはいたが周りに使っている人間は一人もおらず、黒単最速という言葉だけが一人歩きをしていた。


ただ、ヤツを叩き潰すために我が家に招かれたこの私史上最大最悪の化け物を手懐けるためには、どうやら手持ちのカードだけではどうにもならないらしい。私は大手カードショップの通販サイトの力を借り、可能な範囲で必要と考えるパーツを揃え、最寄りのカードショップにて新たな力を手に入れた。


そろそろ預金残高がしゃれにならん。夏のボーナスには、ちゃんと今月支給されてもらわねば。


「悪魔に魂を売った男が、何故そんなに淡々としている?」


現段階で持ちうる予算をほぼ全てつぎ込み、マナクリプト、マナボルト抜きでも2キルも視野に入り、1キルも夢ではない気がしている。覇者だった時のクレンコで感じた「理論値での2キル」の壁を乗り越えたコイツは、間違いなく我が家の最速の看板を受け継いだ。


これは私の感性の問題なのだろう。相手を何一つ咎めないのは、私としてはゲームに参加している感覚が全くないのだ。


冒頭の漫画の名言がまた頭の中をよぎる。それと同時に、その場面の一部始終が思い出される。そしてペプシが呑みたくなって、ジャンケンが強いあんちゃんに諭される。


なんで負けたか、明日までに考えといてください


負けた理由なんてただ1つだ。純粋にケリクと向き合ってないからだ。


誰かへの復讐心では速くならない。速やかにゲームを終わらせる、その一点だけを突き詰めて進んでいかなければ決して前には進めない。


テフェリーよ。貴様を許したわけではないが、貴様を超えるために、私はコイツを握るときだけは貴様への憎しみを忘れよう。


そしてTさんよ、貴方に対してはちゃんと他のジェネラルで咎めていくので、安心して欲しい。



~新たなデッキリスト~


【統率者】
ヨーグモスの息子、ケリク


【土地 32枚→30枚】
沼 24枚→22枚
魔女の小屋→漆黒の要塞
泥炭の沼地
やせた原野
ボジューカの沼→出現領域
灰のやせ地→宝石の洞窟
爆発域
無限地帯
発明博覧会→古えの墳墓


【クリーチャー 21枚→23枚】
歩行バリスタ
ブラッド・ペット
夕闇のグール→血の執行司祭
血空の主君、ヴェラゴス→Soldevi Adnate
new:Basal Thrull
new:極楽の羽ばたき飛行機械
new:沼の妖術使い
敵対工作員
墓所の怪異
ボーラスの信奉者
壊死のウーズ
真面目な身代わり→よろけ腐り獣
遺棄地の恐怖
通りの悪霊
アンデットの大臣、シディシ
アスフォデルの灰色商人
new:スカージの使い魔
墓所のタイタン
不浄なる者、ミケウス
トリスケリオン
Phyrexian Devourer
白金の天使→out
ルーン傷の悪魔
血の取引者、ヴィリス
穢れた血、ラザケシュ→out


【インスタント 6枚→12枚】
吸血の教示者
暗黒の儀式
弱者選別
new:Sacrifice
new:塵へのしがみつき
new:スカラベの饗宴
new:死体焼却
new:マラキールの再誕/マラキールのぬかるみ
new:陰謀団の儀式
夜の犠牲
腹黒い夢
憎悪


【ソーサリー 19枚→20枚】
無垢の血
再活性
研究室荒らし
悪魔の意図
new:悪魔の教示者
大群への給餌
死体発掘
血の署名
生き埋め
毒の濁流
犠牲
冥府の契約
最後の審判
new:不気味な教示者
魔性の教示者
滅び
闇の請願
ラザケシュの儀式
女王への懇願
不敬な輸血
瀉血→out


【エンチャント 3枚→2枚】
苦悶の泉→心なき召喚
Leshrac´s Sigil
ファイレクシアの闘技場→out

【プレインズウォーカー 1枚→0枚】
闇の領域のリリアナ→out

【アーティファクト 17枚→12枚】
水蓮の花びら
永遠溢れの杯
new:金属モックス
new:宝石の睡蓮
太陽の指輪
new:願い爪のタリスマン
黒玉の大メダル
炭色のダイアモンド
星のコンパス→out
秘儀の印鑑
思考の器→out
精神石
連合の秘宝→out
磨滅したパワーストーン→out
玄武岩のモノリス→out
ブライトハースの指輪→out
威圧の杖→out
スランの発電機→out
霊気貯蔵器
ボーラスの城塞



~改良のポイント~


今回のリストはかなり読みにくくなってしまった。すまない。読み方を説明すると


・A→B
Aを抜いてBのカードを入れた


・new:
新たに採用された


・X→out
Xはデッキから抜いた


ということだ。カード名が一行に2つあるなら、後者が採用されていると考えてもらって構わない。


して、今回の改良(改造と見て貰ってもよいが、速さという観点から改良とさせて頂く)のポイントは


・マナ加速の低コスト化


・長期戦を捨てた


という二点だ。(長期戦を捨てるのは改悪では?)とお思いかもしれないが、正直


コイツが6ターン目まで生き残ってたら飼い殺しにされてる。


位に思ってもらって構わない。それだけ対戦経験のある方からするとヘイトの順位が高くなるのだと直感的に感じた。私が一発目に3キルコンボルート間違えてヤバい動き全部見せたからではない。



マナ加速の低コスト化は高速コンボにとって至上命題だろう。より速いターンから多くのマナが出せることは、そのままキルターンの短縮に繋がる。具体的には


・マナファクトからマナクリ、衝動的加速への変更

・心なき召喚の採用

・2マナ土地の増量

・〈金属モックス〉〈宝石の睡蓮〉の登用(禁じ手)


の四点になる。我が家ルールに則れば四点目は「所有デッキに勝利していないのに取り上げる」という禁じ手なのだが、このデッキにとって二枚とも組み上げる段階で必要となってしまったのだ。これについては後述する。


それではその点も含めてピックアップカードの紹介に移ろう。


あ、気がついた視聴者諸兄がいるかもしれないが、今回もコンボルートの解説をする気はないぞ。


Kさんと卓を囲んだ際に実は初対戦だった様子で、コンボをまじまじと観察されていた。文書で見るよりカマされた方が覚えるの早い。それが死にゲーEDH。余計なコンボの解説は有識者諸兄に任せることにしよう


~ピックアップカードの紹介~

今回も敢えて〈悪魔の教示者〉のようなあからさまに強いカードはピックアップしない。強いカードは強いから強いカードなのだ(語彙力)

マナ加速

・血の執行司祭
マナフィルター?いいえ、〈背信のオーガ〉です。
たしか赤で3点のライフと引き換えに赤1点引き出せるクリーチャーがそんな名前だった気がする。

血の執行司祭は単体では1/1で、黒マナと1点のペイライフで好きな色マナに変換出来るクリーチャーなのだが、ケリクが場にいると3点のペイライフで好きなマナが1点出せるようになる。しかもライフさえあれば何度も出来る。

ちょっとオリカの臭いがプンプンしてくるのだが黒マナがφマナになる、の恐ろしさを見せつける一枚


・Soldevi AdnateとBasal Thrull
もう誰か和名を付けてくれよ、、、
あまりにも古いカード過ぎて和名がない二枚。勘弁して欲しい。


Soldevi Adnateはタップと黒or茶生物生け贄で、生け贄に捧げたクリーチャーのマナ総量分黒マナだす奴。自分も対象取れる。


Basal Thrullはタップと自身生け贄で黒黒を捻出する。


両者とも起動でほぼ確実に黒黒以上を引き出してくれる優秀なマナクリ。なぜモダホラⅡで再録されなかったんだ、、、


そして、こいつらがもっと優秀なのがタフネスが2なところ。心なき召喚置いていてもギリギリで場に残るのが偉すぎる。


・極楽の羽ばたき飛行機械
鉛のマイアよ、さらばだ。
モダホラⅡから参戦したファクトマナクリ。ものっすごいEDH目線なのだが、このカードめっちゃ良くない?(急になれなれしい)


飛行0/2なので単純にブロッカーとしても優秀だし、先の英名野郎どもと同じく心なき召喚置いていても耐えてくれるスタッツ。鉛のマイアくん、しばらくストレージで待っててくれないか?コイツの性能を知りたい。


・沼の妖術使い
だまされるな、コイツ自体は3マナだぞ!
コイツは入っていなくても黒が絡むEDHには大体入る「暗黒の儀式」。それのスペルシェイパー版である(スペルシェイパーとは、起動コストにタップ、指定されたマナと指定された枚数の手札を捨てる、を有するクリーチャー・タイプ)。

要は「置いておける暗黒の儀式」、手札を1枚暗黒の儀式に変換できるなら安いものだろう。ただし、コイツ自身は2黒って結構重たいから気をつけよう。(普通に暗黒の儀式感覚でキャストしてる時ある自分へのブーメラン)



・Sacrifice
まさかリバイズドのカードを買う日が来るとは、、、

レガシーでデスタクを駆る身としてはデュアランのいたエキスパンションのカードを買うことに抵抗は少なからずあったのだが、予想外にまだ安くて買えた。


あまりにも古いカードのため効果を知らない方のために説明すると


黒マナとクリーチャー1体生け贄で、生け贄に捧げたクリーチャーのマナ総量分の黒マナが出る


頭がおかしいカードだと思う。このデッキだと7-8マナ出すカード。地味にコンボパーツにもなる。これだけマナ出たらね。


~フィニッシャー~

・血の取引者、ヴィリス
オリカですか?はい、そうです
単純にカードスペックだけ見ると、5黒黒黒、8/8飛行、ライフ失った分だけドロー出来る。黒と2点ペイで暗黒破打てる。


という、マナコスト相当のファッティなのだが、コイツもケリクがいるとオリカの匂いがキツくなる。


5マナ8/8飛行、4点ペイで暗黒破撃ちながら4ドロー


もう頭がおかしくなりそうだ。4点ペイで極楽鳥焼きながら4ドローは流石にオリカが過ぎる。


コイツとケリクがいると自分のライフが秒で溶けるけどエグいほどドロー出来る。そして白金の天使が欲しくなる。


・不敬な輸血
ゲロ重ロマンカードおしゃれ差しで、粋に決める!!
とクソデッキビルダーの矜持を保ちたかったのだが普通に使えるカードとして苦悶の触手と枠を争っている形となってしまった。


それもこれもヴィリスと血の執行司祭のせい。とりあえずペイライフと6マナの確保、唱える前までに7点ライフがあれば誰かとライフを交換しながら、クソでかアーティファクトクリーチャーが降臨する。唐突にライフ1ケタ台にされる相手もたまったもんじゃないな。



・ボーラスの城塞
ライフの!管理が!面倒くさいんだよぉ!!

黒い未来予知こと城塞。いやほんとに、これ置いたときだけは頭2つ欲しい。

ライブラリートップのカードはマナ総量分のペイライフ、手札のカードは黒マナだけφマナに、もうわけが分からないよ、、、

一応Soldevi Adnate かSacrificeを使うとコンボパーツにもなり得る(実際そのルートで3キル決めた)



~おわりに~

今回もまだまだ発展途上である。正直憎悪については(コイツ入れるくらいならすね当て入れた方がよくないか?)とは思っているが、憎悪は雑に誰か一人ぶっ飛ばせる良カードなので、多分テフェリーとTさんが仮想敵の時点で、最後の最後まで抜くか悩んでるだろう。


ああ、なぜ〈金属モックス〉と〈宝石の睡蓮〉を取り上げてまで採用したのか、まだ説明していなかったか。


単刀直入に言えば0マナでキャストできるスペルが一定数欲しかったのだ。


コンボルートの解説をしていない中で説明するのはネタばらしの片鱗になりそうなのだが、恐らく


このデッキなら金属術が達成できなくてもオパモが欲しくなる。それぐらい0マナで素撃ちできるスペルに飢えているのだ。メムナイトと羽ばたき飛行機械で良いだろって?それは言わないお約束でっせ、、、

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